劇場公開日 2022年1月14日

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アイム・ユア・マン 恋人はアンドロイドのレビュー・感想・評価

全59件中、21~40件目を表示

4.0なかなか理屈っぽく面白い

2022年2月5日
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鑑賞方法:映画館

 人間関係に疲れていると、こんなハンサムで素敵なロボットならいいなと思ってしまう。

 ヒロインの微妙な年齢、仕事、周囲との関係、人生に求めていること、他人に求めていること、を通して自分を少しだけど振り返れた。

 ドイツ人が作る究極のAIロボットが、人間関係の問題に新たな視点を与えてくれた。 葛藤や意見の違いが嫌なら人よりAIかも?

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Momoko

3.5電気羊は

2022年1月29日
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鑑賞方法:映画館

例えば自分が先行してアンドロイドと触れ合えるとなったら大喜びしてしまうだろうけど、そういう人はモニターにはなれないんだろうな。しかし、みたいなことをなん度も行ったり来たりしながら見た。主人公のジャンルに対する無関心をどのあたりまで許容できるかによって評価が変わるかと。

私はかなり忍耐力を求められた。

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mikyo

3.5想像以上にムズかった

2022年1月27日
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鑑賞方法:映画館

難しい

半ばSF的な要素もあるのかもと思ったりしたけれど、ほぼ人間ドラマで、想像より難解な作品だと思ってしまった。ストーリーは分かりやすいんだけど、その意図するところはなかなか・・・

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SH

3.0"思っていたのとはちょっと違う…"な映画

2022年1月26日
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鑑賞方法:映画館

ドキドキな恋愛映画を期待していたんですが、そういったタイプの作品ではありませんでした(笑)

恋愛相手であるAIが仕組まれた究極的かつ理想的なパートナー(アンドロイド)と生活を共にしながら、「人生とは?」「人間にはなぜ生きる価値があるのか?」といった様な哲学的な問いかけ・メッセージを我々に投げかけて来る…といったタイプの映画作品でした。

なので、ハリウッド産のロマンチックな映画だと思って観ていると、肩透かしも良いところです…カタルシスを感じるなんて程遠いので、お間違いの無いように(笑)

*ラスト…アルマが昔に恋した少年との思い出を語る場面が印象的でした。
好きになった相手に、何か幸せな事を期待したり、あるいは失望したりと…私たちの人生は、そんな事のずっと繰り返しなんですよね…。

かなり大人な恋愛…というか、人生映画でした。
人生の酢いも甘いも経験した方は、どうぞ!笑

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stoneage

4.0それが「愛」なの?

2022年1月26日
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いつかの未来、こんな時代がやって来るのだろうか。

わくわくする。

早く来て欲しい。

バックトウザフューチャーのように。

AIという存在が、人間を模したものにもなり得るとしたら?

ああ、でも悪いことに使う奴らも出てきて、人間は自分たちがつくったもので淘汰されていくんだな。

そんな想像力を掻き立てられる映画。

私だったら、どんなパートナーを望む?
観たあとの楽しい妄想タイム(笑)

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ミツバチば~や

4.5ロボットってなんでいつも横分けなんだろう

2022年1月25日
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昔のロボット映画は「人間の感情が計算できない」とか「論理に支配されて人間と共生できない」みたいな展開が定番でしたが、最近の技術の進化ぶりからすれば、それこそリアリティがないわけで。そんな時代を背景に、もうずっとロボットが上位にいる感じが、今作の新味のある視点。

あっという間に周囲の人間や環境に適応し、“人間みたいなロボット”を受け入れられない人間を慮り、あえてロボットらしく振る舞うなんて事までできる。
人間との違いに苦悶したり、自我を発露して個人的な自己実現を目指すこともなく。あくまでもロボットとしての立ち位置を遵守し人間と共生を目指す姿は、もはや完璧に近い。

そんな「完全なロボット」と「不完全な人間」の対比が一貫したテーマ。そして作品は「人間が他者(人間)に求めるものこそが空想であり、ロボットが人間に提供するものこそがリアルである」と、既存の概念をひっくり返しにかかる。人間が人間に求める“人間らしさ”って何?そもそも本当にそれいるの?と問いかけてくる。

それでも人間を求めるのかは個人次第。
主人公の裏腹な態度が示唆する、素敵なエンディング。

とまぁ固く語るとこんなんですが、一方でこの作品、「これまで学問に勤しんできた奥手女子が、突然、性癖突き刺さりまくりのスーパーイケメンロボと同居して、抵抗虚しく毎晩悶え死ぬ」というラブコメ的な受け止め方をしても、とても楽しい。薔薇風呂、本当はお好きなんでしょ?

何にせよ、よくできてございます。見て損なし。

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今日は休館日

3.0リアルとファンタジーのシリアスドラマ

2022年1月23日
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鑑賞方法:映画館

今年の開幕戦でものの見事に大敗を喫した〝アンドロイドもの〟リベンジマッチ 笑
なに?流行ってんの?アンドロイド…苦笑

ちょうど1年前に観た「パリの調香師」ぽくて、何だかフランス映画っぽい。
仕事一筋アラフォー独身女性と理想の男性像を具現化したアンドロイドの恋愛ドラマってことで、当初はコメディテイストな作品なのだと予想していたのだけれど…

認知症で独り取り残された父親の姿と自分の将来をリンクさせて焦り悩みながらも、理想のロボットと幸せに暮らしましたとさ…っていうハッピーエンドを敢えて棄てるまでの葛藤など、なかなかのシリアス展開で、これは結構面白い。

実験に参加したある男性は「毎日が夢のようだ」と語ったが、もしリアルに実現したら…
だとしても、それはメイドロボット或いは単なるダッチワイフに過ぎないと思うのだけど…

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葵蘭シネマ

2.5思ったよりも笑えないし、思ったよりも難しくて考えさせられる

2022年1月23日
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鑑賞方法:映画館

アンドロイドやAIとのラブストーリーってなぜか惹かれてしまう。元々SF的な話が好きだってのはあるが、そこにどんな物語が生まれるのか予想がつかないということも大きく影響しているかもしれない。
本作はまさにそんな話。実験として理想の男性をアンドロイドにしてお付き合いをすることになった女性の物語。アンドロイドとしての奇妙な言動や、人間ではないことへの違和感や、アンドロイドの彼を受け入れることへの抵抗感が描かれているものの、なんか今ひとつわかりづらい。退屈で眠くなるくらいに。
アンドロイドのトムを作り出した過程がわからないから、彼女にどんな経験や思いがあったのかが伝わってこない。後半それは徐々に明かされていくのだが、、そんなことを踏まえてトムを作りましたよって感じで来られても戸惑ってしまう。結果的には主人公アルマもトムにハマっていくという展開なのだが、これってダメなことなのかなと思ってしまう。
相手の望むことをしようと行動し、相手の趣味趣向に合わせてしまうという行動は多かれ少なかれ現実の男女が行っていることでもある。それが完璧すぎると、そこに作為的なもの感じて嫌という感情が生まれてしまう。そんな面倒くさい人間の感情に踏み込んでいるということか。
そうなってくるとアンドロイドが人間の男女のパートナーになれるのかという問題だけが残る。しかもセックスも普通にできるなら何を問題にするのだろう。そこに必要なのは旧来の常識から脱却し、割り切りみたいなものを身につけないといけないということなのかもしれない。
あー、そんなこと考える映画だとは思わなかった。ドイツ映画ってどんな雰囲気なのかがわかりづらいからやっかいだな。

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kenshuchu

2.5冷静に見ると、大した問題、テーマ、では無い

2022年1月22日
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鑑賞方法:映画館

私たちの記憶に残る、過去の思い出

ペットのワンちゃん、猫ちゃんへの思い

アニメ、アイドル、推し・・

いろいろ

の、一つを見せてくれた映画のようです。

人、一人一人の思い
生きる信念、信条、つまり、生きたか、ですね

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SkyLock

3.5難しい題材だが、よくできている。

2022年1月22日
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この手のロボットやAIに恋する話は、たいていの場合、狂気の方向に話が展開していくことが多いが、この作品は、よく人間の心理をとらえていると言える。
くさび形文字の研究をしている女性は、先入観として、人とのコミュニケーションは苦手だろう。
この映画は、アンドロイドと接することで、逆説的に、人間としての感情を浮き彫りにしているのかもしれない。
尺も短く、登場人物は少なめ。アンドロイドはCGもなく、俳優が演じている。
ぜひ劇場でご覧ください!

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caduceus

4.0なかなかムズイ

2022年1月20日
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これだけ思うようなリアクション取られると、逆に計算された感が鼻につくようになるかもね。
AIで学習してくれて、徐々に人間性が宿ったりしないのかな、期待しちゃうだろうに、同じように愛して欲しいと願うようになる。やはり不毛な気がする。

ヨーロッパの女性はシンプルなおしゃれで媚び無いところがいい。都会と田舎、介護、全て彼女の生活の一部なのね。上質な大人の物語

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モナチン

3.0人間的感情欠落な学者と感情豊かなロボットの奇妙な共同生活!!

2022年1月20日
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鑑賞方法:試写会

人生を賭けて楔形文字の研究に没頭する学者アルマは、日々の忙しさの中で、恋をしたり、人生を楽しむといった人間的な感情が欠落してしまっている状態。

そんな中に、モニターとして「理想の男性像」「理想のパートナー像」をプログラムされたロボットのトムがアロマの家で共同生活することになる。

人間的感情が欠落してしまったアロマと、人間よりも人間的で豊かな感情を表すロボットという、ひと昔前であれば、立場は逆だったはずだというのに、現代においては人間の方がロボットよりロボットらしい。

そんなアルマがロボットとの交流を通じて、失っていた人間性を取り戻していくという、現代社会における皮肉満点の物語である。

少しずつ心を開いていくアルマが、ロボットに心を許すことへの抵抗や、そもそもロボットに対して、愛情や恋といった感情をもつことは異常なことではないだろうか……しかし、そもそも自分自身も人間としては正しい存在なのだろうか……といった葛藤や決断は、AIやロボットがあたり前になりつつある新時代ならではの、新たな感情の蓋が開いたようでもある。

大まかな設定のおもしろさや皮肉的なテーマ性もよく伝わってくるのだが、ラブコメではないため、あまり目立った出来事が起きず、全体的に地味すぎて、途中から飽きてしまうのが難点といえるだろう

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バフィー吉川(Buffys Movie)

3.5女心

2022年1月19日
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となんとやら とにかくダンスティーブンスが上手い!あんなに器用な俳優だとは思わなかった まるで志麻さんのようなかいがいしさ 主人公素直に喜べばいいのに何とも面倒くさい性格だなぁと思っていたら、きっと自分が何も与えられないから何かが違うと感じたのでしょう でも最後は?

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ゆう

4.0私の相手だったら、どんなアンドロイド?

2022年1月19日
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近未来的な非現実的な、今までのアンドロイド物語りとどう違うのか?と期待と不安を持って鑑賞。
いやー、面白ったです。荒唐無稽な話でありながら(現時点では。アイボもできたし、将来的にはあり得る話)俳優陣の自然な演技に違和感なく観れました。ベルリンの落ち着いた雰囲気もいい。

私が依頼したらどんなアンドロイドができるのだろう?
外見や性格はいまのパートナーと同じような感じ?それとも全然違うのかしら?反対にパートナーのアンドロイドは私に似てるのかしら?似てたら嬉しいし、全く違ったらウケる(笑)

自分の全てを肯定してくれる相手といたら、他の人とのコミュニケーションが取れなくなって、アンドロイドとしか生きていけなくなるのかしらん。それって人間相手なら良いのかなあ。いや、高度なアンドロイドなら、全部肯定だけではなく、相手を成長に導く厳しいアドバイスもしてくれるようプログラミングできるはず。勿論嫌われない範囲の微妙な匙加減で。なーんて考えが膨らむ示唆に富んだ映画でした。

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ちゃっぴー

4.0それが人間よ

2022年1月18日
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悲しい

難しい

幸せ

膨大なデータから女性を幸せにする術を限りなくインプットされたアンドロイドと、恋愛に興味が無いと言う女性の交流を描いた作品。

まず、トムの役者さんのほぼ人間でありながら絶妙にロボット感が出ちゃってる風の演技がお見事!!

93%の確率を信じ、とにかくロマンティックな雰囲気を作り出そうとするトム。
良いですねぇ~。。バラいっぱいのバスタブに、泡を割るように脚がのぞき・・・どこか艶っぽいイチゴを摘まむ指先・・・その姿は・・・って、お前かいっ!!

ここちょっと笑った。

話の主な内容はと言うとまぁ想像通り、ロボットだからと言うことで関心のなかったトムに対しアルマがはまってしまっていく・・・といった所。

それでも色々と考えさせられますねぇ~。

確かに、見た目人間で自分の欲求を満たしてくれるならそれは良いことのように思えるが、、、朝を迎えたアルマの言葉は胸に刺さった。そうか、全部自分との対話か・・・何だかトムも可哀相に見える。でもそれすら感じないのか。

それでも、鍵はしばらく預かってのくだりは少し心が救われたような、より哀しくなったような・・・複雑!

キャラクターも皆良かった。トムがいることで他の皆がホントに人間臭くみえて、何だかいとおしい(笑)
その他、幸せになった初老学者さんや、脇役も良い所なのに核心的な台詞を放っちゃう警察さんだったり。そして鹿ですよ。

クライマックスに向かう流れは秀逸。倫理的な問題もありますからね~。アルマの考えもまとまったのかな・・・からのラストシーン、ここしばらくの作品の中でもベストかも!?

全体を通し、物語も面白かったと共に、幸せと哀しさ、虚しさだったり、自分だったらどう思うかな~なんて考えながら楽しめる良作だった。

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MAR

3.0うーん😔

2022年1月18日
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皆さんの投稿を拝見し、観劇。先が読めてしまい、今一つ。近未来には有り得る話。僕もアンドロイドを愛せると思うけど…😓

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ろくさん

2.0ロボットが、伴侶

2022年1月18日
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鑑賞方法:映画館

AIロボットとの恋愛の話かと思ってました。
ビミューな作品ですね。

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かん

3.5近未来に思いを馳せる

2022年1月18日
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楽しい

知的

ハンサムで毎日甘い言葉で愛の言葉を囁いてくれ、エスコートなんてお手のもの。その上何でもできて的確なアドバイスもくれる。欲求を全て満たしてくれるパーフェクトな彼。だけど彼は生身の人間じゃないーー。
「私もこんなのが欲しい!たとえロボットだとしても」物語の途中で何度思ったことか(笑)

だけど、生身の人間との触れ合うことの喜び 、時には苛立ちなど様々な感情が生まれる楽しさを知っているがゆえに、どちらが良いとか選択することは難しい。人生って夢や喜びや希望があってこそ日々を頑張れるわけで、、、、。実際には物語の後半にアルマが企業に出した回答が本質をついている。
とか言いながらもラストには矛盾した展開が描かれているし。ここにアルマの“葛藤”が描かれている。
近未来を表す“アンドロイドと考古学”、アンドロイドと野原や野生の鹿”、“父の介護や過去の悲しみや研究の成果”に対し、“何不自由なくスムーズに送れるアンドロイドとの生活”
近未来と過去、人工と自然、困難と平易が巧く対比され描かれている。

ダン•スティーブンスの演技の巧さよ。目の動き、首の傾け方、表情一つとってもロボットそのもの。

ベルリンを舞台に描かれた映画を見たのは『水を抱く女』ぶり。両作ともに似たような雰囲気がある。私はベルリンという街が好きみたいだ。早く気軽に行けるような日々が訪れて欲しい。

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マキ

4.0人間とは何か、人格とは何か

2022年1月18日
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鑑賞方法:映画館

 面白かった。AIの活用が多方面に亘るようになった現在であればこその作品である。ハリソン・フォード主演の映画「ブレードランナー」に登場するレプリカントと呼ばれる人型ロボットも人間そっくりに作られていたが、あまりにも似すぎていたために、学習して感情を身に着けて人間そのものになってしまうことを恐れて寿命が設定されていた。

 本作品でもレプリカントと同じくらい人間そっくりな人型ロボットのトムが登場するが、「ブレードランナー」とは違って、肯定的に扱われている。アイザック・アシモフのロボット工学三原則に則っていると想定されるトムは、ヒロインをどこまでも大切にする。それにAIの学習能力が物凄い。トムはヒロインの身体だけでなく、精神を守るために命令に背くこともある。二足歩行だけでなく二足走行や物品の取扱いもスムーズだ。こうなるともはや人間である。
 最近ではラブドールにもAI搭載機が開発されているようで、物理的な生産作業だけでなく、人間の性生活にまでAIが何らかの役割を果たそうとするようになっている。そしてトムはそれに加えて人間の日常生活や精神生活にまで、重要な役割を果たすように出来ている。しかも新しい情報を常に吸収し続け、アルゴリズムは随時修正する。人間が時の流れで変化するのに合わせて、自分も変化するのだ。変化しないのは外見だけである。最近は年の差を気にする必要がないから、年配女性が若い男性と一緒にいても違和感がない。
 下世話に言えば、ラブドールが自分で動いて喋って表情も変えて、掃除洗濯をして食事を作ってコーヒーを入れてくれる訳だ。もちろん本業?の夜の相手もしてくれる。ほとんど妻である。旅行でも映画でもコンサートでも、どこでも一緒に行ける。生活面の提案もしてくれるが、もう少し痩せたほうがいいなどと、こちらが不愉快になるようなことは決して言わない。本当の妻よりも優れているかもしれない。

 いいことばかりのようだが、ひとつだけ、人格の問題が立ちはだかる。ヒロインのアルマが気にしていたように、どこまでいってもトムは人型ロボットなのである。人間と同じ人格を認めるのは、心理的な抵抗もあるし、トムをパートナーとすることは自分が人間から品物のレベルに下がってしまうような気もする。
 しかし人には愛着という感情がある。ペットを飼っていると離れ難くなり、期間が長くなると人によってはペットの人格を認めたり、死んだらペットロスに悩んだりする。人型ロボットに対しても当然同じことが起きる。アルマがトムに感じたのは愛着なのだが、トムはペットと違って老化はしないし、AIが常に学習してコミュニケーションを取るから、トムとは飼育ではなく共生の関係である。つまり人生のパートナーだ。愛着が愛に変わる可能性は大いにある。

 トムはプロトタイプで、商品としてはほぼ完成している。購買するのにどれだけの金額がかかるかわからないが、将棋のAIソフトが最善手を導き出すように、トムはその無謬で大容量の記憶と理論的に導き出す答えによって、様々なビジネスで成功を収めそうな気配が満々だ。購買金額を取り戻すのにそれほど時間はかからないかもしれない。

 トムのような性生活も日常生活も精神生活も経済面も支えてくれそうな人型ロボットがいれば、満ち足りた人生を送ることができそうだ。しかしそうなると人間は何をすればいいのか。
 本作品は考古学者で大学教授で博士というインテリをヒロインにすることで、人間とは何か、人格とは何かという問いが彼女の頭の中を目まぐるしく回り続けていることがよく伝わってきた。当方も同じことを考えながら鑑賞したが、トムが万が一悪意のある人間にハッキングされたらどうなるのかも考えた。そうなると一巡りして「ブレードランナー」の世界になるのかもしれない。AIロボットは便利なものではあるが、厄介なものでもあるのだ。

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耶馬英彦

3.0現実感は皆無 思想的な作品

2022年1月17日
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未来のAIロボットと女性との恋愛コメディの様に見えましたが、かなり哲学的な会話が多く娯楽作品ではないかな。
現実的には無理がありすぎてリアル感はないが、知識欲がある人には向いている気がします。
ロボットとのベッドシーンだけはかなりリアルでした。
ラストの意味がよくわからないのは私の理解力の無さでしょう。

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Yoji