さよなら、ベルリン またはファビアンの選択について

劇場公開日:

解説

ドイツの児童文学作家エーリッヒ・ケストナーが1931年に発表した大人向け長編小説「ファビアン あるモラリストの物語」を、「コーヒーをめぐる冒険」のトム・シリング主演で映画化。1931年、ベルリン。時代は狂躁と頽廃の20年代から出口の見えない不況へと移り変わり、人々の心の隙間に入り込むようにナチズムの足音が忍び寄る。作家志望の青年ファビアンは、目的のない無為な日々を過ごしていた。女優を夢見るコルネリアとの恋や、唯一の親友であるラブーデの破滅。世界が大きく変わる予感と不安の中、ファビアンはどこへ行くべきか惑い、焦りを募らせていく。やがてコルネリアは女優の夢をかなえるためファビアンのもとを離れるが……。コルネリアを演じるのは「ある画家の数奇な運命」でもシリングと共演したサスキア・ローゼンタール。監督は、ドイツでテレビ映画を中心に手がけてきたドミニク・グラフ。2021年・第71回ベルリン国際映画祭コンペティション部門出品。

2021年製作/178分/PG12/ドイツ
原題:Fabian oder Der Gang vor die Hunde
配給:ムヴィオラ

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受賞歴

第71回 ベルリン国際映画祭(2021年)

出品

コンペティション部門 出品作品 ドミニク・グラフ
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(C)Hanno Lentz / Lupa Film

映画レビュー

5.0ドイツのトム君が、アメリカの戦闘機のトム君より好きです❣️

2022年7月14日
iPhoneアプリから投稿

コーヒーをめぐる冒険のトムシリングが主演のアヴァンギャルドとクラシックが調和した魅力的な作品。

多くを語っているから、一回見ただけでは勿体ない。
不思議な魅力で、何度でも見たくなる。

ちなみに私は3回見たけど、もう一度見たいです。

ベルリンの街並みやレストラン、カフェの雰囲気もとても良かった。

ケストナーの原作、読みたくなりました。

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守 恵理子

2.5178分、長い…。 でも、4年ぶりのトム・シリング。 もう、それだ...

2022年7月2日
スマートフォンから投稿

悲しい

難しい

178分、長い…。
でも、4年ぶりのトム・シリング。
もう、それだけで嬉しかったです。
『コーヒーを巡る冒険』が好きな人は、この作品だって好きになります。

1930年代のドイツを舞台に、目的を見つけられず惰性で生きているファビアンを主軸とした人間の悲喜劇。
世の中が変わっていく中でも必死に生き抜いていく様が鮮烈に描かれている。

映像は、ハンディーカメラでベルリンの地下鉄ホームを過ぎ行く風景から始まる。
地上に出ると、そこには、第一次大戦に出征し、心的外傷に苦しむファビアンの姿があった。
街には、緩やかなドイツ人の人々の営みに混じって、張り紙やら軍服兵隊の姿やら…、じわじわと不穏なナチスの影が忍び寄っていることが見て取れる。

劇中で「人間に必要なものは祖国だけだ」という風刺のセリフが印象的だった。
祖国の為に人は闘いを強要される。
敗れても帰る祖国がある者は、まだ幸せである。

毎日がどうなっていくのか…、人生は何処へ向かえばいいのか…、という不安。
気持ち次第で変えられる世界と、不条理にやってくる苦しい世界。
誰もが抱えている人生への恐怖。
それは、溺れるような息苦しさだ。
カナヅチのファビアンを比喩に、教授になれるほど賢いのに、人生を上手く泳ぐことが出来ない姿を描くことで、時代に翻弄されながらも生き続けていくことが難しいことがよく分かる。
それでもファビアンは、人間の内面的価値を大事にし、「生きるということは、1番、楽しい仕事だ」と言っていた。
その姿は、まだ何を成していなくとも気高く美しく見えた。

178分と少し長丁場ではありますが、自粛で、しばらく良い作品とは疎遠だったので、久しぶりに劇場で良いものを堪能したなぁ〜と幸せを噛み締めました。

感染対策をして是非、劇場で観て欲しい作品です。

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共感した! 3件)
エミさん

3.0178分!! 長いです…(泣)。 4年ぶりに見たトム・シリングは、...

2022年6月26日
Androidアプリから投稿

178分!! 長いです…(泣)。
4年ぶりに見たトム・シリングは、良かったでした。
『コーヒーを巡る冒険』が好きな人は、この作品だって好きになります。

1930年代のドイツを舞台に、目的を見つけられず惰性で生きているファビアンを主軸とした人間の悲喜劇。
世の中が変わっていく中でも必死に生き抜いていく様が鮮烈に描かれている。

映像は、ハンディーカメラでベルリンの地下鉄ホームを過ぎ行く風景から始まる。
地上に出ると、そこには、第一次大戦に出征し、心的外傷に苦しむファビアンの姿があった。
街には、緩やかなドイツ人の人々の営みに混じって、張り紙やら軍服兵隊の姿やら…、じわじわと不穏なナチスの影が忍び寄っていることが見て取れる。

劇中で「人間に必要なものは祖国だけだ」という風刺のセリフが印象的だった。
祖国の為に人は闘いを強要される。
敗れても帰る祖国がある者は、まだ幸せである。

毎日がどうなっていくのか…、人生は何処へ向かえばいいのか…、という不安。
気持ち次第で変えられる世界と、不条理にやってくる苦しい世界。
誰もが抱えている人生への恐怖。
それは、溺れるような息苦しさだ。
カナヅチのファビアンを比喩に、教授になれるほど賢いのに、人生を上手く泳ぐことが出来ない姿を描くことで、時代に翻弄されながらも生き続けていくことが難しいことがよく分かる。
それでもファビアンは、人間の内面的価値を大事にし、「生きるということは、1番、楽しい仕事だ」と言っていた。
その姿は、まだ何を成していなくとも気高く美しく見えました。

178分と少し長丁場ではありますが、自粛で、しばらく良い作品とは疎遠だったので、久しぶりに劇場で良いものを堪能したなぁ〜と幸せを噛み締めました。

感染対策をして是非、劇場で観て欲しい作品です。

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共感した! 2件)
エミさん

5.0倫理的な人、ヤコブ・ファビアン

2022年6月26日
PCから投稿
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