劇場公開日 2021年12月17日

偶然と想像のレビュー・感想・評価

全165件中、61~80件目を表示

4.5登場人物の言葉と言葉の豊かさ

2022年2月11日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

楽しい

幸せ

3話のオムニバスです。ワンカットなのかわかりませんが、セリフ量の多さにアドリブもあるのかもと思いました。どちらにしても登場人物の豊富なやり取りがあるからこそ、作品の世界に入り込み、感情移入もしました。

所々吹き出して笑ってしまうようなやりとりの中に、励ましの言葉が散りばめられている。本当に面白かったです。

コメントする (0件)
共感した! 3件)
Uchi

4.5 見ていて,とてもかゆい映画だったけれど,おおむね描かれている内容...

2022年2月11日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

 見ていて,とてもかゆい映画だったけれど,おおむね描かれている内容は深みがあって面白かった.プロットも時々驚きがあったり,自分の体験と共鳴する部分もあり,楽しみつつもいくつか思う事がある.3連休の息抜きにはちょうどいい映画で,視聴後に近所のタバコ屋で一服していると何となく幸せな感じがこみあげてきた.
 気になったことは,1日目で描かれている不思議な魅力のある女の子と,それに振り回される男性のこと.この監督の他の作品でも,女性の不思議さ,神聖さ,分からなさに振り回される男性という描写がよく出てくる.作中に登場する女性のうちでも,男性と同じような合理的で自分をコントロール可能な主体として描かれている女性はとても分かりやすいんだけれど,その分かりやすい女性と対比する形で,分からない女性を描くことで際立って見える.今回は途中からその不思議な女の子の視点をとっていたのが面白かったというくらいか.彼らは彼らで悩みが深いのだと思う.自分は男性だけれど,女性と話しているときにいつも思うのは,何かしら悩みを抱えているときに知るべき対象が自分自身であるという事だ.対象がどうであるのかという事よりも,自分がどう思っているのかという事について考えている話をよく聞く.一方で自分の周辺の男性を眺めていても,自分のことを首尾一貫した意思決定をするとみなしていて,自然と外側に感心が向かっているようだ.この男性と女性の謎の周辺については,この監督以上に上手く表現できる人物を知らないかもしれない.おそらく他にもいるだろうから,知っている人は教えてほしい.
 2日目では,オープニングのチープなやり取りに辟易したものの,その後の教授との対話のシーンが大きくしびれた.言語化することができない事を安易に片づけてしまうことなく,そこにとどまることを肯定するメッセージであると認識したけれど,結局教授はスキャンダルで追われてしまった.本当に肯定しているのかは謎のままではある.3日目では,初めのシーンが再現されたところで思わずうなってしまった.名前を思い出せないという事,思い出すという事が主題だったと思うのだけれど,結局最後に思い出した名前はどんな意味があったんだろう.むしろ名前なんてものが初めから存在していなかった,二人のやり取りは破綻することもなく続いていたんだろうにと思うけれど.

コメントする (0件)
共感した! 0件)
ケ

5.0第3話で受け取った宅急便の宛先の名前

2022年2月7日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館
ネタバレ! クリックして本文を読む
コメントする (0件)
共感した! 0件)
Hiro

4.5長いこと余韻に浸れる映画

2022年2月4日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

笑える

知的

短編小説を読んだ後にもう一度読んでみようかなと思うのと同じように、もう一度見てみようかなと思える映画でした。
傷ついて…人を傷つけ…面倒臭い女の子、感情の流出を避けるかのように言葉を発する小説家(教授)、過去の出来事に折り合いをつけたいと考えている(中年)女性。
この映画は自分が過去に感じた感覚だったり、あるいは関わった人達を思い出させてくれたりしました。懐かしかったり、切なかったり。それが嫌な感覚だったとしても、それはそれ、悪くはないな。

コメントする (0件)
共感した! 2件)
ゆみあり

2.5異彩で賛否分かれる、観た時は酷評次第に印象深く

2022年2月4日
iPhoneアプリから投稿

2021年劇場鑑賞40本目 佳作 54点

上映初日に渋谷Bunkamuraにて行われた舞台挨拶で鑑賞

これは映画ではない、ただの会話劇で役者の棒読みも酷い、当方滅多に眠くならないのにちゃんと寝た。年間ワースト10入り間違いなし。

と、鑑賞数日は思っていた。
鑑賞から2ヶ月ほど経ってのレビューになりますが大筋気持は変わってない。けど色々な声を聞いたり思い返してみて、今作を真っ直ぐみるのではなく斜めくらいから観るとなんだか新鮮である種印象に残る映画体験だったなあとも思えてきた次第。

役者の棒読みはあえてらしい。知らんけど

またあの脚本ありきの会話劇から生まれる笑いは2021年邦画だとまともじゃないのは君も一緒や街の上でとはまた違う面白みがあったのは間違いないです。

映画好きや海外でこの監督のおりなすフィルムが評価されるのもわからなくはない、鬼才だとは思うよ。

けど免疫がないのかやっぱり今サイトの☆3.9はとても頷けない、それだけです。

コメントする (0件)
共感した! 0件)
サスペンス西島

5.0なんなん?

2022年1月29日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

はじめは「これなんなん?」と思うのだが、まさかの展開に度肝を抜かれ、終わってみれば心に残る作品になりました。

コメントする (0件)
共感した! 0件)
ミオハン

4.0偶然から始まる想像、あるいは偶然を想像すること

2022年1月28日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

笑える

難しい

幸せ

面白かった。非常に良くできた脚本だと感じた。

長いワンカットの会話でずっと見続けられるシーンを撮れているのも凄いし、その先にさらなる展開が待ち受けているのが、見応えがあった。

コントと言われれば確かにそう感じる設定や展開ではあるが、コントというジャンルでは括られない、人間と人間のグシャグシャな感情のぶつかり合いを見ているような感じがした。
きっとこの映画では、このシーンのこのセリフで観客を笑わせようという意図を持たずに、誰もが真正面からぶっ飛んだ登場人物たちを演出し演じていたのだと思うし、だからこそ笑えてしまうような作品になったのだと思う。日常でたまに起きる、ありえないような笑えてしまうことを体験するような感覚である。真面目だから面白い。

ただ笑えてしまうだけではなく、悲喜交々を感じることが出来て、最後は曖昧ではなくちゃんと物語がひとつの結末を迎える構成が秀逸だった。

そして「偶然と想像」というタイトル通りの一貫したテーマ性も感じた。やはり何を主題としているか伝わってくることって凄いことなのだなと再認識した。
各短編に共通して存在する、登場人物がカメラ目線で発言するカットなども効いていた。

ただ、絶対に日常では言わないようなクサイセリフがポンポン出てくるのでむず痒く感じる部分も多々あった。
淡々とした口調が、そのクサイセリフのクサミを取り除いているのか、あるいは増長させているのかは分からない。

コメントする (0件)
共感した! 2件)
サムライ

4.0監督は気楽に観てくださいと言うけれど、、、

2022年1月28日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

難しい

ネタバレ! クリックして本文を読む
コメントする 4件)
共感した! 17件)
るー

4.0タイトルなし(ネタバレ)

2022年1月24日
iPhoneアプリから投稿
ネタバレ! クリックして本文を読む
コメントする (0件)
共感した! 0件)
あにー

5.0素晴らしい映画〝体験〟

2022年1月23日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

ドライブ・マイ・カーでは少し退屈な時間を強いられたのだけど、今作は逆噴射も逆噴射で、謳い文句通りの素晴らしい映画〝体験〟だった!

九条の古びた小さな劇場で、その日ラストの興行に席を満席にした、映画好きの方達と、素晴らしい時間を共有できた!繋がれた!と正に実感できたと、忘れられない体験でした!

コメントする (0件)
共感した! 5件)
葵蘭シネマ

4.0「会話にリズムがあるでしょ?」

2022年1月22日
Androidアプリから投稿

全編食らった!

1話目

ちょっとダラダラ感のあるタクシー会話はそのダラダラ感が布石でした。まさかそういう話とは。そして、古川琴音ちゃんが可愛い!好き勝手喋りまくって、途中「なんか楽しくなってきた、会話にリズムがあるでしょ?」ときたか!そういう女性に弱いんだよな男は笑

2話目

1話目の終盤に、想像のシーンがあってグゥイネスパルトロウのスライディングドアを彷彿させる未来2つパターン手法だったから、それを踏襲と思いきや、それもなく。ただただ悲しい結末でしたが、研究室での二人の会話は救われる内容で感動。

3話目

これはもう戯曲!笑って笑って、最後に泣きました!最高の終わり方!

総括

日本に生まれて、日本語の会話劇ほんといいなぁ、と思いました!!

コメントする (0件)
共感した! 2件)
トニー

4.0クスクスとゾクゾク

2022年1月22日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

笑える

楽しい

幸せ

三つの短編、会話が中心に進んでいく。

会話ばかりだが、予測不能な展開と、登場人物の人間味に引き込まれる。
時折笑わせられ、観客と一体化している感覚はまるで舞台を見ているよう。

全編通じて、言語化できない、人間の心情を表現しているそんな映画が好き。ゾクゾクする。

そして、カメラ目線が、ドキッとする。話している内容は頭に入ってこないがアクセントになる。

ただ、3話でお腹いっぱい感はあり、最後の方まで集中力が持たなかったところはある。

コメントする (0件)
共感した! 1件)
ひでぼー

4.5人との出会い

2022年1月19日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

偶然が生み出した、素敵な出会い、魅力的な出会い、導かれるような出会いに、偶然立ち合わせていただいた、そんな気持にさせてくれる作品でした。
舞台を観るような感覚で、出演者の方々の絶妙なやり取り、対話が楽しかったです。

思えば、人との出会いは全て偶然から始まるんだってことを改めて気付かせてももらいました。
もっと早く会えていたら、と思うような人との出会いも、今会えたからこそ大事な時間をシェアできてるってこともあるよなーと想像してみたり、今楽しい時間をくれている人たちに感謝の気持がわいたり、そんなきっかけをくれる映画でした。

コメントする (0件)
共感した! 1件)
Eiji

5.0明日も自分をやっていくしかない

2022年1月16日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

知的

偶然の積み重ねで今の自分がある。あきらめも後悔もあるけれど、それでも死ぬまで自分でいるしかない。そんな自分を心から理解してくれる人に出会うのは稀有なことだろう。大事な人と出会えうのも偶然。むしろ偶然でないことなどあるんだろうか。

大事な人と向き合い、自分と向き合う。セリフを読んでいるようでもある言葉のやりとりに集中した。
3話のいろいろな場面を思い返してしみじみ落ち着いた気分になる。明日も自分をやっていくしかない。

コメントする (0件)
共感した! 1件)
惑星

4.0演劇というか朗読劇のよう

2022年1月16日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

楽しい

単純

幸せ

本当にタイミングが合わず、諦めかけていたけど、奇跡的にタイミングがあって見られました。
柏のキネマ旬報シアター。
千葉県では有名なミニシアターです。
未だに、ひとつ空きの席は良い。空調とかの都合もあるので、公開からだいぶ経つのに満席状態。
周りに袋菓子バリバリうるさくて嫌だったけど、売店でも売ってるし。まあ、こういうものなのだろうと。

映画はとても独特。
たんたんと棒読みさせるのは何故だろう。
会話劇であり、朗読劇のよう。
行間を読む力が試されている感じがする。
最後、どうしてあんなことしたのか?
映画見てから話し合えたら幸せですね。

ストーリーはまさに偶然ですね。
言葉にすれば、結構単純だけど、有り得なそうで有り得そうな偶然。

たんたんと話されると、本を読んでいるようで、逆に想像力が湧く。
そういうことかな?

オムニバス映画なのでひとつの話はとても短い。でも、キャラクターに不思議と感情移入が出来る。切なく、愛らしい。

満腹時に観ると辛いかも。あと、ある程度強制的に集中する環境で見るべきなので、スマホでながら見とかでも辛い。
まさに映画です。単館系の。

コメントする 11件)
共感した! 26件)
だるまん

3.5朗読劇的会話劇に穏やかに

2022年1月16日
iPhoneアプリから投稿

「スパイ…」「ドライブ…」で濱口監督の映画に遭遇したが、巧みなセリフの言葉選びに、シナリオを買ってしまうほどハマりたい。
所謂紋切り型とされる台詞は、現代を映し出すこういった映画の特徴だよねぇ…ではない、日本人古来の歌詞言葉の、無駄の無い、研ぎ出した台詞達がここにはある。しかも、ずっと笑える。
また、占部房子さん河井青葉さんがキャスティングされた3話は、観終わった私の脳内で、二人で入念に仕込んだ朗読劇にも会話劇にも、コントにも変換され、久しぶりに穏やかに興奮した。

コメントする (0件)
共感した! 2件)
khanibal

4.5丁寧な言葉と丁寧な会話

2022年1月13日
iPhoneアプリから投稿

最小限のシチュエーションの構成で、カメラアングルやカット割りに余計な演出がない作品。
自ずと会話に集中することができる。
癖のある知的な言い回しの会話は、そんな周りの整えられた環境によって、深い魅力になっていく。
三作品の登場人物は、それぞれに自分の思想がはっきりとある人物だった。
誰が言ってそうで、この人が言わなくても良い事、ということがなく、彼らオリジナルの言葉になっている。
そんな丁寧な言葉による丁寧な会話に浸れる作品。

コメントする (0件)
共感した! 2件)
モトコ

5.0良質な会話劇に感情が上下左右に揺さぶられます。

2022年1月13日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

いやーはやー。
個人的には「ドライブ〜」がいまひとつで
不完全燃焼だったから、本作でたまりきってた
何かが流れ落ちました。
ハッピーアワーが、大好きな僕としては
本作はどストライク。

一貫して流れるテーマ。
兎にも角にも巧みな会話劇の
練られたであろう脚本
見事な演者
カメラワークの妙

コントみたいに軽快に笑いながら
(人間関係なんて滑稽ですよね)
観ていると心があっちこっちにいったり
感情が上下左右に揺さぶられ
何気に気持ち良い疲労感。

結構、えぐい人間のちょい裏を
描いてるにも関わらず、後味が爽やかなのは
なぜなんだろ?
決して暗くない明日が見えるのはなぜ?
それが人間の逞しさだというのでしょうかね?

最高級スルメ映画。
何度も観て、何度でも噛み締めたくなる。
きっとさまざまな味が滲み出るはず。
全部味わいたいなぁ。

傑作短編集でした。
もっと観たい。おかわり!

コメントする (0件)
共感した! 6件)
バリカタ

4.0まるで小説を読んでいるかのような映画

2022年1月12日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

じんわり心に染み渡る言葉に溢れている。長回しも効果的に使い、濃密な会話の応酬で目が離せられない。

セリフの棒読み、カメラ目線、ズームイン、妄想シーンと、リアリティを追求しがちな昨今の映画業界に一石を投じ、フィクションの可能性にチャレンジしている作品。
まさに観客の想像力で試そうとしている。

ストレートなタイトルで観客の鑑賞体勢を巧みに操作し、偶然を期待させ人間関係を想像させる展開。
各話のタイトルも秀逸。

三作品三様で、それぞれ面白く映画館で声を出して笑わされ、最後ハッピーになれる。
その順番と構成の妙だ。

古川琴音の悪もまた良い。

コメントする (0件)
共感した! 1件)
もの語りたがり屋

4.0「すいません、いま来た道引き返してもらっていいですか?」  「そんなに読んでません。」「それはそれで羨ましい。」  「本当のこと言うと、私、あなたの名前思い出せなくて。」

2022年1月11日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

"運命"という言葉が脳裏をうろつきまわる、三編オムニバス。三編各々単独で関連はないが、偶然の重なり合うストーリーを目の前にして、こちらはいろいろと想像を掻き立てる。その予測が裏切られる冷や汗と、快感。

「魔法(よりもっと不確か)」は、古川琴音と中島歩の会話劇の妙。相手のセリフを受けながら、探りをいれつつ発する言葉の応酬。そう、これはLINEではなく、面と向かった会話でなければ成り立たない丁々発止。相手がこう来たらこう返す、まさに対決。相手をまだ好きだからこその攻防戦。言葉で相手を打ちのめし、自分のものにする欲望がはじけて発する、「私と会うための魔法」というパワーワード。古川琴音、侮れない。

「扉は開けたままで」の渋川清彦の存在感の異様さ。あえて平坦なセリフ回しは、キャラを消そうとしているのか、読めない変人を装っているのか。ラストは、バカバカしいミスなのか、天罰なのか。そして女は思うのだろう、こいつも、と。

「もう一度」、抜群にしびれた。たいてい、終盤に予想をひっくる返されるパターンが多いのだが、これはけっこう早めに来る。だから、こっちは身構えていないので結構驚く。で、どうするの?と心配してしまうのだけど、いい感じでこっちの想像がどんどん裏切られる。それは快感だった。時折、涙も流れた。自分の人生を無駄にしたくないけど相手の人生を壊したくない葛藤には共感だったし、「穴」「心の燃え立つものがない」は多くの寂しがりやのもっている感情だし、「時間にゆっくり殺されていく」にはグサリときた。ふたりの偶然の出会いが、まるで天の配剤とまで言っても過言ではない出来事だった。そして依存すぎない、程よい距離感の心地よさ。この二人の会話劇もまた、秀逸だった。これ、この二人のダブルキャストで劇場上演してもいいんじゃないかなあ。

コメントする (0件)
共感した! 2件)
栗太郎