仕掛人・藤枝梅安のレビュー・感想・評価
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時代劇も面白い!とても良かったです!
【時代劇に酔う】
かつては緒形拳や芦屋雁之助、渡辺謙などが歴代演じてきた梅安役を、6代目となる豊川悦司。
高レヴューなのと、トヨエツさん好きなので初めて時代劇を映画館で観てみました。
・・・いい!すごく、いい!
まず、トヨエツさんがめちゃくちゃカッコいい。
本業は鍼医、裏の顔は世の中の悪を成敗する仕掛人。
長身で華があり、色気が素晴らしい上に、【訳アリ】の仕掛に時には迷い、憂える表情がたまらない。
恋人役の菅野美穂もとてもいいし、相棒の片岡愛之助さんも上手いし、なんと言っても天海祐希のオーラ半端なく、凄みさえ感じました。
侍役の早乙女くんの殺陣!大衆演劇出身の彼の殺陣が素晴らしいとは聞いていましたが、当たり役で、見惚れました。
そして、江戸の街並みや風情漂う人々の暮らしぶりなども忠実に再現されていて、まるで江戸時代にタイムスリップしたかのよう。
インタビューで「時代劇もきちんとつくれば、世界にも通用する立派なカテゴリーです」とトヨエツさんが言っていますが、この映画を観たら納得です。
4/7〜の後編も楽しみです!必ず観ます!
仕掛人、仕置人、仕留人、仕業人、仕事人
必殺シリーズの原点とも言うべき作品ですが、とても楽しめました。改めてWikipediaで同シリーズ沿革を見ると歴史を感じますね。エンドロールに椎名桔平さんの名がありますが、これが次回作に続く案内です。エンドロール終了まで退席されませんように。
美しい仕掛けのための2時間
見せ場となる終盤の仕掛けのために、2時間耐えました。
単調に感じられるカメラワーク、わざとらしくも見える演技。
全体を通して仰々しさ野暮ったさを感じる演出が気になります。
それでも実力派の俳優陣ばかりで、登場人物像には説得力があります。
俳優陣の力なしには、この重厚な人間ドラマを表現できなかったでしょう。
女性が搾取されるエピソードがあり、仕掛けに至るまで胸糞の悪い時間が続きます。
中盤では観にきたことを後悔しそうになるほどでした。
ところが見せ場の仕掛けで一変、あまりの美しさに涙がこぼれました。
この仕掛けシーンのための忍耐の時間でした。
全体として物足りないところは多々あり、人に勧めるには悩ましいところですが、終盤の仕掛けシーンには素晴らしいものがあります。
世界観が素晴らしい
豊川悦司は
ここにきてグッと渋みが増した気がします。
演技もとても素晴らしく
そして僕は途方に暮れるでみせた
いい加減な親父から
一転
隙のない人物を見事に演じてる気がしました。
時折出る
江戸時代の食事が
いい感じにお腹を空かせます。
最後に
この映画は日本から
世界への挑戦です。
黒澤明監督のような斬新さはないですが
江戸時代の日本が知れる
日本代表みたいな映画だと
感じました。
豊川悦司さんの必殺 仕掛人がめちゃくちゃカッコいい!!
硬派な作りの本格時代劇で見応え満点です
現在でもTVでお馴染みの「必殺!シリーズ」、その1972年に始まった第一作が本作と同じ仕掛人です
TVシリーズは悪い奴らが殺されるプロセスがフィーチャーされているお茶の間エンタメですが、本作は人物に焦点を当てている人間ドラマの色が強いです
現代の日本の時代劇離れに危機感を感じている映画人達が観客に戻ってきてほしいと願い、今の時代に合わせて本気で作っただけあり、映像も殺陣も、そしてキャストも何もかもが一流の上質な薫りに包まれ、時代劇の本気を味わえます
豪華な演技派で固められたキャストの中でも豊川悦司さんの藤枝梅安、坊主と無精髭と和服がむちゃくちゃ似合ってて、すごくカッコよかったです
あと天海祐希さんもすごく綺麗でした、迫力ある汚れ役を観たのは初めてで新鮮でした
最後にエンドクレジット始まっても席は立たないようにしましょう
豊悦さんに誘われて
2.5 内訳 (笑) 俳優の演技は4⇈でもと思いますがカメラアングル=監督がNG、ストーリー展開はほぼ原作・・・セリフもほぼ原作=脚本の方仕事してないような・・・
梅安は原作を全シリーズ読み終えというか途中で池波先生が亡くなって惜しい事でした。
で、私は当初見る気がなかった。
それは梅安のイメージが緒形拳で強烈に残っているから・・・
ところがTVの何の番組か覚えていないけど豊悦さんが同じ感覚だったという。
で、悩んだが監督に・・・(断れない義理かな?)という。
じゃ~観てみようと(笑)
感想・・・可もなく不可もなくです。
豊悦さんは緒形拳さんと違う梅安を好演したと思います。
その他の役者さんたちも今まで見た事ない役柄を上手くこなしたと思います。
問題は他の方もレビューに書かれていましたがカメラアングルの酷さ・・・
ずっと役者のアップばかりであれだけ表情でも役柄をの渾身の演技が迫力にならない・・・それでも豊悦さんがメジロに驚く時の眼は凄かった!
次回作・・・もう取り終えているんだろうね・・・観に行かないかも
だって疲れたんですよ。風景とかなくって町中のしかもアップシーンばかりの
ps
愛之助さんは歌舞伎役者だから仕方ないけど豊悦さんだけは化粧していなかった気が・・・渾身の梅安演じるためにと思います。感心しました。
梅×彦の○○モノとしても、、、
池波正太郎の時代劇。最近、鬼平犯科帳はアニメにもなっていますし、今回トヨエツが梅安とのことで、劇場へ。
ストーリーは原作の「おんなごろし」をアレンジしていると思います。梅安と彦次郎の二人の仕掛人に、別々の蔓(殺しの元締め)から依頼された事案が、複雑に絡み合うサスペンスになっています。
女優陣はヒロインの「おみの」の天海祐希は色っぽいのですが、所作が力強いので好き嫌いが分かれそう。菅野美穂は可愛い年増を、という感じなのだろうが、、、もう少し「したたか」な部分を出すか、甘々感を出すか、梅安が側に置いておこうと感じる何かが欲しい。
文句なしは、通いの飯炊ババアの高畑淳子。シリアスなシーンの連続のなかでの、良い「抜き」になっています。
男優は秀逸でした。トヨエツは相変わらずの色気がたまらん。脇も良い。板尾の悪代官役はどハマりですね。まあ若い頃はリアルにヤバかった人ですが、こういう役どころは見事。
何よりも、彦次郎の愛之助。これもコッテリの艶っぽさ。
冒頭から梅安と彦次郎がイチャイチャしていて、途中から梅・彦のBL設定で楽しんでいました。炬燵で寝る彦様に上着をそっとかける梅様!む〜尊い!料理対決も良かったね〜、鰹節だけの素朴なお粥を彦次郎が振舞えば、梅安はお師匠直伝の鍋。
で、ラストは二人で東海道をお伊勢参りですと!なんと、弥次喜多in deepオチかよ〜、椅子からズリ落ちそうになりました。。。。
正統派の時代劇
幼稚。 物語、演技、映像が稚拙で全体に噛み合わずチグハグ。 薄っぺ...
時代劇の良さが詰まった映画だった。
池波正太郎の藤枝梅安とくれば面白いに決まってると思ったけれど、期待を裏切らないクオリティだった。
なんと言っても役者達が素晴らしい。
豊川悦司の静かだけれどちょっとした表情の動きで感情を表す演技は引き込まれたし、悪女を演じた天海祐希は悪さMAXで迫力満点の中、最後になんとも言えない可愛いさを見せてくれた。そして相変わらずキレキレの殺陣の早乙女太一は舞台でも大好きな役者。スピードと華のある殺陣は出てきた瞬間にその場を支配する。相棒の愛之助も実はあまり好きじゃないけれど、いい味出ていた。
わかりやすい勧善懲悪の中に、人の悲しさと喜びを含んだ時代劇だった。そして、池波ファンの人にはあの料理の数々がたまらないだろうなぁ。
善と悪は紙一重
"仕掛人・藤枝梅安" 二部作第1部。
通常スクリーンで鑑賞。
原作シリーズは未読(※現在は既読)。
映画らしい重厚な映像と多彩な演技陣によって、「仕掛人・藤枝梅安」の世界観が令和に新生。因果を巡る人間ドラマと華麗な仕掛けの技に魅せられ、匂い立つ様に発散される色気に酔いしれる、極上のハードボイルド時代劇だった。
藤枝梅安と云えば、男の色気と仕掛けの身のこなしが魅力的だが、本作で梅安を演じる豊川悦司はそれらを十二分に体現し、歴代の梅安役に負けず劣らず、素晴らしい演技であった。
仕掛人の掟と善悪の紙一重な境界に想いを巡らせながら、許せぬ悪を始末するべく動く梅安と相棒の彦次郎。因果は巡る糸車、残酷な運命の結末に胸がぎゅっと締めつけられた。
梅安が実の妹と知った上で標的の命を奪うシーンの寂寥感たるや、映像の薄暗さも相まってとても良かった。豊川悦司と天海祐希、演技巧者だからこその息の合った名演が沁みる。
第2部へのブリッジも見事だった。
[余談]
天海祐希の悪女演技が素晴らしい。死の刹那、全てを悟った表情になんとも言えない悲哀があり、強く印象に残った。
[追記(2023/02/10)]
池波作品の魅力のひとつとして、食の描写があると思う。本作もそれをしっかり描いていて、どれも全部美味しそうだ。
「こりゃうめぇや」と舌鼓を打つ彦次郎の表情と口調は最高の食リポである。観ていてとてもお腹が空いてしまった。
素朴だけど、シンプルがいちばん美味いんだよなぁ…
[以降の鑑賞記録]
2023/09/24:Lemino(期間限定無料配信)
2024/12/30:サンテレビ「年末時代劇」
※修正(2024/12/30)
欲しいものがある世界
実に勿体無い。
俳優さんたちはとても良かったと思うし、豪華でした。特に天海祐希さんは群を抜いて良かった。
それ以外は、カメラワークもアングルも演出も音楽も全く良くない。
俳優さんが頑張ってるし、原作が良いから観れますが、兎に角必殺のシーンは緩急もなくダラダラしてて工夫もなく既視感だらけで問題外だし、早乙女くんの折角の殺陣も活きてない。濡れ場のシーンもちっとも色っぽくない。素人にもわかる演出の悪さは、俳優さんの問題じゃなくてセンスの問題だと思う。顔映しとけばいいだろーくらいにしか思ってないのがよくわかる。
最後の椎名桔平さんの演出も吹き出してしまうくらい、稚拙で幼稚な出来で、あれでは失礼だと思う。
昔の時代劇の撮り方をカメラの台数減らして撮ってたら、良いものなんか創れませんし、演者に失礼だと思う。
スペシャルドラマくらいでいいよー。お金の掛け方間違ってます!
日本の時代劇は日本にしか作れないはず?なのだから笑、大事にして欲しい。
邦画もこういうのは最高ですね
そういうもんだぜ、人なんて。善いことをしながら悪いことをする。悪いことをしながら善いこともする。
最近、廃れ気味の時代劇。だからこそ、ようやく予算をつけて作る時代劇には、製作陣や出演者の意気込みが感じられる。ある意味、建築の分野や伝統工芸の世界のように、作り続けることでしか得られない、現場でこその技術の継承があると思う。
・・・と、そんな気持ちを湧かせながら、この映画を観た。そして唸った。かつての緒形拳も渡辺謙も良かったけど、けっこういいのよ、トヨエツが。そして、愛之助も天海祐希も。ちょっと出の和尚なんて、誰だ?と思ったら若林豪じゃないか。いい役者がピリッとしめるなあ。この頃はどうも、時代考証そっちのけで、ウケを狙ったかのような派手な衣装や人物設定があったりしてがっかりすることもあったが、ニヤニヤしながら安心して観ていられた。セリフも所作も、やりすぎないのがいい。そしてダークヒーロー梅安の死生観、処世術のようなものが、物語の根底にしっかりと流れているのが感じられる。かつての池波作品とフジテレビの相性の良さを彷彿とさせる、良質の時代劇だ。話の続き、次回作はまもなく。楽しみでしかたがない。
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