仕掛人・藤枝梅安のレビュー・感想・評価
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水も滴るいぶし銀のいい男
昔は時代劇の番組が沢山ありましたが、うちはそれほど観る家ではなかったです。水戸黄門に遠山の金さんに銭形平次くらい。どれも子供からお年寄りまで安心して観られるものばかり。好色代官も血しぶきもそんなにありません。子連れ狼は、たぶん、小学生の時に家族で映画館で観たものが今考えてもエロいシーンしか思い出せないような話だったので、我が家の視聴リストから外れたんだと思います。
そんな感じなので、藤枝梅安というドラマは全く知りませんでした。私は必殺シリーズも観てないので、本作は観ようか迷いましたが、トヨエツですから気になりました。
結果、予想以上に面白かったです。落ち着いた暗い色調が美しいし、衣装小道具も良かった。早乙女太一さんの、逃亡して数日たって頭頂部が中途半端に髪が生えて見苦しい感じとかリアルです。
そして豊川さんのカッコ良さ。着流しも頭巾にコート姿も良し。枯れた声が梅安にぴったりで、ちょいと、あたしにも耳元で囁いておくれよ、と言いたくなります。
そこまで説明しなくてもわかるよ、という所はありますが、しつこくはないです。字で解説したのは親切で良いですね。海外での反応が楽しみです。
次も観たいと思う時代劇を作ってくれた感謝の気持ちで、星は甘めになっております。
仕掛人、仕置人、仕事人やっぱいいな~👏
地味だけど存在感は半端ない
素晴らしかった
演技も配役も美術も演出も何から何まで素晴らしくて、大傑作ではないだろうか。見た直後で興奮しているため、落ち着いてじっくり考えなければならない。物語の世界が狭すぎて、偶然と過去の因縁が繋がり過ぎで、出来すぎではないかというきらいはある。
老人たちの淫欲がすごい。羨ましいくらいなのだけど、元気すぎて問題を起こす。
若い侍が板尾の殿様の軍に囲まれる場面は、『タクティクスオウガバトルリボーン』をしているため、槍の兵はルーンフェンサー、侍はソードマスターだと思って見て、すると片岡愛之助が吹き矢で参戦し、忍者までいると変な興奮をした。殺陣もリアルで無残でかっこいい。また、梅安はクレリックに見える。
仕掛人の二人がやたらと仲がよく、食事ばかりしている。年をとると友達がなかなかできないので羨ましい。
シリーズ化してずぅっと続けてください
工藤栄一ばりの光と影の映像、終始クールな豊川梅安、カッコいいんだけど、殺す相手がワインスタインみたいな無抵抗のスケベじじいばっかり。悪い奴らには違いないんだけどなんだかなぁって思ってたら、クライマックス哀切の「お前の生命は俺が預かる」の場面に涙。
涙が出かけたところでフラッシュバック、、要らないよー。わかってるよー。観客信じてくれよー。
あそこは余韻を持たせて終わって欲しかった。
梅安さんはどうしても緒形拳さんのイメージだったので、今まで他の人はあんまりだったけど、トヨエツ良かった。緒形拳さんとは別物。
年に数回の特番でいいからテレビでシリーズ化してほしい。(テレビの必殺もの残念なことになってるからね、言っちゃダメか)
豊悦よかったなぁ
これが日本のお家芸。
ささやかな幸せを潰すモノへの怒り
なんで今、仕掛人なのか?と思ったのですが
藤波正太郎氏生誕100年記念とのこと。
それならわかりますわ。
テレビの「必殺シリーズ」の原案にはなっていても
こちらが本家でテレビとは別物という認識はありました。
で、初めて観た本家は
渋い!!で、より凄みがある。
始まりの江戸の街を再現したCGが見事です。
一気に世界観に引き込まれます。
物語は、江戸に蔓延る人の道に外れた悪人を
お金であの世に送るプロの仕掛人のお話ですが
請け負った仕掛けのために、ターゲットの周辺を探るうちに
梅安が過去に請け負った仕掛けと
意外なつながりのあることに気がつく。
そのつながりを探るうちに梅安のある過去に行き当たって〜〜
本来は「人の道に外れた悪人」を始末するはずが
中には「悪人」ではなく、自分に都合の悪い人間を
お金で始末させる「悪い輩」もいる。
梅安はあくまでも「人の道に外れた悪人」を
始末するのであって
悪人の手先にはなるまいという
強い意志を感じる流れでした。
池波正太郎氏といえば「和」の美食家として有名なので
映画の中でも素朴だけど旨そうな料理が度々アップになります。
話の中でも梅安と相棒の彦次郎が酒を酌み交わすシーンが
何度かあるので好きな人には堪らないですね。
闇に紛れての仕掛なのでやはり
黒が際立つ映画館で観る方が世界観に浸れますよ!
で、月に8回程、映画館で映画を観る
中途半端な映画好きとしては
藤枝梅安を演じた豊川悦司さん
淡々とした演技でしたがその分、
仕掛けをするシーンはなかなかに凄みがありました。
原作未読ですが原作に詳しい映画評論家の方によると
梅安は結構女好きだそうですが、
そんなにギラギラした女好きでは無く、
ジワ〜〜っと女が離れられなくなる様な女好きでした(笑)
(どういう意味なんだか〜〜)
梅安の相棒の彦次郎を演じた片岡愛之助さん
愛之助さんは上方歌舞伎の役者さんだから
江戸の粋とは芝居の質が違うので
そこが、ちょうど豊川梅安とのバランスが良かったかな〜
これも、詳しい映画評論家の方によると今回は
これまでの彦次郎より設定がちょっと若い。
なので江戸歌舞伎の芝居だと、ちょっと艶が出過ぎて
梅安より女好きに見えちゃうかも〜
脇も良かったです。
仕掛の元締めを演じた柳葉敏郎さん
ああ、こう言う役を演じる年齢になられたのですね。
久しぶりにスクリーンでお顔を観た菅野美穂さん。
久しぶりなのになかなか色っぽいシーンを熱演されてました。
それとこれはまた珍しい天海祐希さんの時代劇!
さすが宝塚出身の人なので和服での動きもこなしておられました。
そして、全体に渋めの今作を要所要所で
ホッとさせてくれていたのが流石の高畑淳子さん!
おいしい役でもあるけど、とても上手く魅せてくれました。
日本の俳優さん、皆さん実力がありますが
私が密かに注目しているのが
ご本人亡き後の「樹木希林」枠!!
高齢女性重鎮枠です。
ここに誰が来るのか??
今の所、私の中では田中裕子さんが強いのですが
高畑淳子さんもぜひ候補に入れたいですね。
…………(あんた何様のつもり(笑)
豊川梅安は色気あって良しです!
原作は読んでないけど昔テレビでやってた仕掛人、仕事人は大好きでした。特に初期の頃のドロドロ.ダークな感じが好きでした(必殺仕事人は名作)。結局、誰も救えない感じとか、善悪混合な感じが良いのです。仕掛も仕事も、結局は根本的にはなーんにも晴れないってトコとか人間社会っぽくて好きなんだよなー。決して仕掛人(仕事人)はヒーローではありません。最近のジャニーズ仕事人は、仕事人にあらずです。
今作は出口がそこそこ見えたり、なんとなーくスーパーマン的なキャラで.ま.エンタメだよなって。
あんまり暗くて重ければ売れないかかなぁ?仕方ないかなぁ?時代劇が好きな年代向けのダークエンタメってとこに落ち着かせている気がします。だからあんまりモヤモヤしません。
なんか、全体的に(良い俳優さんたちばかりですが)影少なめなんですよね。悪い奴は悪い奴にしか見えない、というわかりやすさがそうさせているのかもしれません。また「起こり」が託す理由となる部分はもっともっとえぐくしてほしかった。「仕掛」自体が軽く見えちゃうんですよね。本作で梅安自身、一番大事で重要な仕掛があるんですが、その重みが他の仕掛とあんまり変わらないように映っちゃってるのはよろしくないと思います。
画面作りも結構ドロドロ感少なめなんですよね。かっこいいけど「裏稼業の業の深さ、やりきれなさ」みたいな感じが欲しかったなぁ。何度もですみませんが、TV「必殺仕事人」の光の演出ばりの光と影、欲しかったなぁ。逆光に浮かぶ深い青と黒、そしてスモーク・・・格好良かったなぁ。ま、個人的な好みの話ですがww
けどけど、、あぁ、プロが殺してるなーって感じの梅安の仕掛のシーンは好き。大人の色気感じるところも良いですね。もっともっと俗人感あっても良かったけど。
全体的にそんなこんなで僕の評価は低めです。豊川さんの演技ありでこの評点。ただ、2連作の1作目だからここで評価しちゃいけないのかもしれません。あ、僕は事前情報入れていかなかったので半分見逃しちゃいましたが、エンドロール後に2作目への布石エピソードあります。エンドロールで席を立たずに最後までご覧になった方が良いです。
松竹の時代劇に死角はない。
「時代劇チャンネル(CS)」では、たまにオリジナル良作品を放送しているので、日頃から 楽しませてもらっているが
本作も、配信で観れば良いかなぁ。。。と考えたものの
映画を主幹するのが、悪の「@@@制作委員会」ではなく、時代劇チャンネルと松竹の2強がタッグを組み、本気でつくった映画故え、
よほどの自信作が創られるものと思われたので、一応 劇場で観る事にしました。
原作があるとはいえ、必殺仕事人 はもう内容が出尽くしているだろうから
本作はオリジナル書下ろしのシナリオだと思うが、"時代劇の松竹"が自信を持って世に出す映画の内容は完璧なまでに面白いのは必然。
考証も完全であり、町人は町人らしく、商人は商人らしく、浪人は浪人らしく、武士も江戸時代の武士らしく
安心して観ていられる。
戦国時代の大合戦の様な 派手さ はないが、教科書に載せても良いくらいの考証力は流石である。
また、撮影や音響も完璧で、ケチのつけようがない。
特に 影を使った明暗は 時代劇にリアル感を与え、NHKの4K画像でなくても、撮影者の技量だけで
芸術的な光の演出を行えていた。
最初の 起こり が使った 小刀は見事な品だった。
流石、松竹は良い小道具を所持しています。
隣に座っていた爺さんは、上映中にポップコーンを大量にぶちまけてしまったせいか
エンドタイトルの途中で、席を立って 帰ってしまったが。。。大間違い
エンドタイトルの後、重要な1シーンがあるので、この映画は明るくなるまで、きちんと鑑賞した方が良いでしょう。
本作を観たら、当然2か月後の次作は非常に楽しみだ。観ます!
時代劇も面白い!とても良かったです!
【時代劇に酔う】
かつては緒形拳や芦屋雁之助、渡辺謙などが歴代演じてきた梅安役を、6代目となる豊川悦司。
高レヴューなのと、トヨエツさん好きなので初めて時代劇を映画館で観てみました。
・・・いい!すごく、いい!
まず、トヨエツさんがめちゃくちゃカッコいい。
本業は鍼医、裏の顔は世の中の悪を成敗する仕掛人。
長身で華があり、色気が素晴らしい上に、【訳アリ】の仕掛に時には迷い、憂える表情がたまらない。
恋人役の菅野美穂もとてもいいし、相棒の片岡愛之助さんも上手いし、なんと言っても天海祐希のオーラ半端なく、凄みさえ感じました。
侍役の早乙女くんの殺陣!大衆演劇出身の彼の殺陣が素晴らしいとは聞いていましたが、当たり役で、見惚れました。
そして、江戸の街並みや風情漂う人々の暮らしぶりなども忠実に再現されていて、まるで江戸時代にタイムスリップしたかのよう。
インタビューで「時代劇もきちんとつくれば、世界にも通用する立派なカテゴリーです」とトヨエツさんが言っていますが、この映画を観たら納得です。
4/7〜の後編も楽しみです!必ず観ます!
仕掛人、仕置人、仕留人、仕業人、仕事人
必殺シリーズの原点とも言うべき作品ですが、とても楽しめました。改めてWikipediaで同シリーズ沿革を見ると歴史を感じますね。エンドロールに椎名桔平さんの名がありますが、これが次回作に続く案内です。エンドロール終了まで退席されませんように。
美しい仕掛けのための2時間
見せ場となる終盤の仕掛けのために、2時間耐えました。
単調に感じられるカメラワーク、わざとらしくも見える演技。
全体を通して仰々しさ野暮ったさを感じる演出が気になります。
それでも実力派の俳優陣ばかりで、登場人物像には説得力があります。
俳優陣の力なしには、この重厚な人間ドラマを表現できなかったでしょう。
女性が搾取されるエピソードがあり、仕掛けに至るまで胸糞の悪い時間が続きます。
中盤では観にきたことを後悔しそうになるほどでした。
ところが見せ場の仕掛けで一変、あまりの美しさに涙がこぼれました。
この仕掛けシーンのための忍耐の時間でした。
全体として物足りないところは多々あり、人に勧めるには悩ましいところですが、終盤の仕掛けシーンには素晴らしいものがあります。
世界観が素晴らしい
豊川悦司は
ここにきてグッと渋みが増した気がします。
演技もとても素晴らしく
そして僕は途方に暮れるでみせた
いい加減な親父から
一転
隙のない人物を見事に演じてる気がしました。
時折出る
江戸時代の食事が
いい感じにお腹を空かせます。
最後に
この映画は日本から
世界への挑戦です。
黒澤明監督のような斬新さはないですが
江戸時代の日本が知れる
日本代表みたいな映画だと
感じました。
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