劇場公開日 2023年2月3日

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「新作時代劇をスクリーンで観られる至福」仕掛人・藤枝梅安 ターコイズさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5新作時代劇をスクリーンで観られる至福

2023年2月20日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

冒頭から江戸の夜の闇の濃さに魅了される。
闇の世界に生きる仕掛人の持つ善と悪が、江戸の夜を照らす灯りのように
曖昧ではかなく、美しい。
豊川悦司の肉体から放たれる色気もはりつめた世界ととてもマッチしていると思う。

説明しすぎない演出も好みで、こちらが余韻を十分味うことができる。むごいことが横行する世界で闇に生きる仕掛人こそが果たせる正義、この暗殺と正義のバランス感が押し付けがましくなくさすが池波正太郎の世界だなと。実は藤枝梅安シリーズは全く手を付けてないのだけど、2の前に読むか悩む。そのくらいこの映画は素晴らしかった。スクリーンで観ることができてよかったと思う。江戸の世界観の美と余韻に当分浸っていたい。

ターコイズ