「いい塩梅の梅安」仕掛人・藤枝梅安 kossyさんの映画レビュー(感想・評価)
いい塩梅の梅安
「起こり」とは仕掛人との仲介役である蔓に直接仕掛を依頼する人。「蔓」とはいわゆる元締であり、人物を見極めた上で仕掛人に依頼する。知らなかった。これだけの専門用語を用いること自体、以前のTVシリーズや劇場版よりも原作に近いのだろうと思わせてくれる。
とにかくシビアな時代劇。デジタル技術の発達によってTVでは味わえないほど行燈の光だけで浮き出す陰影が渋みを増している。まるで白黒映画のような印象さえ残るほど。思わずトヨエツの顔のシミがいくつあるのか数えてしまいそうになった。
ストーリーとしては劇場版一作目『必殺仕掛人』(1973)と被っているが、メインとなるのは仕掛の相手が梅安の妹だったというところ。プロローグの次に依頼されたのが、料亭の女将おみの(天海祐希)。女に縁があるなぁと因縁のようなものを感じる梅安だったが、3年前に仕掛けた女も同じ料亭の女将だった・・・偶然にしちゃ出木杉。一方、同業の仕掛人・毒爪楊枝の彦次郎(片岡愛之助)は別の蔓から侍の仕掛を依頼されるが、その浪人は寺に女を匿ってる様子。そこで梅安とばったり出会って仕掛を中止するのだった。
今後も登場するであろう梅安と心身ともに通じ合った井筒屋の女中おもん(菅野美穂)との馴れ初めエピソードもあるし、鍼の師匠でもある津山悦堂(小林薫)の映像もあったりして、ファンサービスとしても満点。鍼治療のシーンもリアルだった。
二本の仕掛が絶妙に絡み合う内容ではあるものの、ご法度である「起こり」について質問や「蔓」の信憑性などに疑問を持ち、結局はその元締め久兵衛がおみのと通じ合っていたことで彼を殺してしまうという意外な展開。半金は貰っているが金蔓を失った形だ。そして共に許せない相手・嶋田大学(板尾創路)に狙いを定める・・・
劇場版(1973)では殺してしまったのが妹だったのかもしれないという思いだけで、3作目『春雪仕掛針』(1974)でははっきり梅安が「実妹を殺したこともある」と語っていた。ややこしい。しかし、今作ではフラッシュバック映像によって実妹「おきち」であることが確定。「おきち」と囁かれたおみの本人だけが知らないまま、実兄によって殺されていくシーンは最高潮。おみのは走馬灯のように巡る幼少期を思い出したのだろうか、涙を誘うシーンでもあった。
エンドクレジットに椎名桔平!?どこに出てたんだと思っていたらクレジット後に登場。次の敵確定か?その手は桑名の焼き蛤・・・まぁ、次作が依頼によらない復讐劇だとしたら、また違った面白味も出てくるんですけどね・・・
うちの父はエロ路線を嫌ったんですが、子供ってそういうの面白がりますよね。学校ではみんな時代劇のセリフごっこをやってましたね。「良いではないか」「お許しくださいまし、お代官様」「初いやつじゃ」と帯代わりの紐をひっぱってクルクルクル~「あーれー」とか。馬鹿ですねえ。でも健全です。
kossyさん、ありがとうございます。いえ、足袋が気になったのは「近松物語」で働いてる女中さん、白足袋を履いていて(忙しいからか
)足袋の裏がよごれてるんです。それ見て、あーと思ったりとか。溝口監督の映画でした。始めは、びくっとしたんです。足袋汚くていいのかなって。
kossyさんにこんなこと伺ってごめんなさい。ただテレビも含めて何も見ていず初めて見た「仕掛人」なので聞きたいことが山ほど出てきてしまった、ほいです。すみません。kossyさん、ご放念ください。質問事項を並べただけで満足です。かえって申し訳ありません。
金持ちで女が好きなら吉原に行けー!って思うんですがなんで行かないのでしょうか?ケチだから?若い女の子の方が安いから?それともその人の好みがそういう女の子だから?