14歳の栞
劇場公開日:2021年3月5日
解説
ある中学校の3学期、2年6組に在籍する生徒35人全員に密着した青春リアリティ。中学2年生という子どもか大人か曖昧な時期、学校が世界のすべてだった生徒たち。主人公もなく、劇的なドラマもなく、どこにでもいるありふれた35人の生徒たちそれぞれの姿を映し出すことで、誰もが経験してきた「あの時期」に立ち返るような120分が展開する。監督は短編映画「ハロー!ブランニューワールド」で注目を集めた竹林亮。
2021年製作/120分/G/日本
配給:パルコ
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2021年6月30日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館
14歳、中学2年生の学級の空気感て確かにこういうものだった。ドキュメンタリーとはいえ、本当の空気感を映すことはすごく難しい。なぜなら、人はカメラを向けられるとある程度、自分をよく見せようと「演じる」意識が生まれるからだ。羽仁進は、『教室の子供たち』というドキュメンタリーで、カメラに慣れない子どもたちをカメラに慣れさせるため、フィルムを回さず、教室にカメラを置き、カメラが珍しくなくなってから撮影をはじめたそうだ。この作品の子どもたちもまるでカメラを意識していないかのようだ(インタビューパートは別だが)。
14歳という年齢は、フィクションでもよく取り上げられる年齢だが、この作品を見るとあらゆるフィクションで描かれる14歳が陳腐に見えてしまうかもしれない。それぐらい本物が映っている。普通の中学生の普通の感覚が画面中に充満しており、これが本物かと圧倒されてしまった。これを見ると、青春映画や青春アニメの見方が一変すると思う。
シネマ・チュプキ・タバタはいつも優れた映画を流してくれます。
今日は見逃していた『14歳の栞』を見に行きました。
この日、うちの小学校では卒業式が行われました。
小6は12歳。
2年後のことを考えました。
14歳になるまでに、かなり濃密な時間を過ごすのだなと想像しました。
どうかうちの卒業生にも明るい未来が待っていて欲しい。
どうかこの映画の生徒さんたちにも明るい未来が待っていて欲しい。
そう願いながら映画を見ていました。
本当に素敵な映画でした。
この時代に、実在する中学校、生徒の実名を明らかにする。
映画として上映するに当たっては、幾多の問題があったと思います。
どうかいたずらに扱われませんように。
約束を守って多くの人たちに届くことを願って止みません。
14歳のころを思い出す見ごたえある映画でした。零落見た後にこの映画を見たので余計に新鮮でした。。笑 ただ覚悟が足りなかったです。この映画を見る前に、特典や一番初めに彼らへのSNSなどの誹謗中傷はやめてと書かれており、そりゃああそうだろ。この子こんな青臭い発言して~(笑)などからかったりしないだろ。と受けとっていましたが違った。この映画には悪口が普通に出てくる。さすがにそれはひどいでしょと思う一言が脚色なくうつされる。なるほど。監督らも制作するにあたって相当葛藤あったんだろうと感じた。35人いれば35人の色があるということを、正負で判断しがちな大人にとってのアンチテーゼとも受け取れるのではと思いました。
2023年3月19日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:映画館
MONDAYSの監督作品、しかも14歳のリアルを映すドキュメンタリー、という挑戦的な内容に惹かれ鑑賞。めちゃくちゃに心を打たれた。あのクラス、35人の中にも一人ひとりに「あの頃の自分」がいて、今と同じように、何か問題を抱えて、将来が不安で、でも今を生きていかないと行けなくて。そんな自分が同じようにあの頃のまま生きている、「あの頃」に栞を挟むとても言葉じゃ説明できないほどに、リアルで尊い作品だった。作品の性質上、DVD化される予定は無いので気になる方はぜひ、再上映を見に行って、「あの頃」のページに「栞」を挟んでほしい。