レミニセンスのレビュー・感想・評価
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クライマックスまで我慢できるか…?
さもノーラン作品であるかのように宣伝されたSF映画。観終わって感じたことは、「よくノーランの顔に泥を塗るような宣伝ができたな」でした。
なぜそう感じたかというと、クライマックスのシーンに至るまでとても退屈だったから。クライマックスのシーンは本当に良かった。あの瞬間だけはノーラン作品と偽ってもいいほどに輝いていた。人の記憶を3Dに投影するギミックをあれほどに活かせるとは、と。
しかしそこに至るまでが本当に退屈で仕方がなかった。私を映画に夢中にさせるものが何も提示されず、ただひたすらにヒュージャックマンの女への執着が描かれるのみ。途中に銃撃アクションやサスペンスじみた寸劇が繰り広げられるが、どれもまとまりがなく中途半端で、ゆえにむしろ集中を妨げるものであったと言える。
とにかく、退屈で仕方がない。世界観も既視感のある終末SFで、これはと思わせるところがない。ただ、唯一クライマックスだけは本当によかった。このシーンを見せるためだけに作られた映画だと割り切って観られればよいのかもしれないが…。
歌うレベッカに再び恋するヒュー
新宿ピカデリーに掲示されていた大きなポスターにはハッキリと「ジョナサン・ノーラン脚本」と書いてあった。ヒュー・ジャックマン主演の映画で、ここを強調するってことはやや複雑で小難しい内容なんだなと想像。あまり期待しないようにしながら、楽しみにしてしまうという複雑な気持ちで臨んだ。
先に言っておこう。ジョナサン・ノーラン脚本は嘘だった。こんなに微妙な印象操作する?関わっているのは事実なんだから!なんて強弁するつもりなんだろうか。
それでもそれなりに楽しんでしまったのだから困ったもんだ。前半はダラダラしてて眠くなるし、記憶潜入って装置がするだけだし、水没した都市の説明が唐突だし、粗も多いんだけど。そもそも記憶潜入捜査官ではなく、記憶潜入業者に警察が捜査の依頼をしてきたって話。ニックは捜査のために彼女を追うのではなく、愛した女性の真の姿が知りたくて追いかけていくってこと。ここでも印象操作がされていたのか。
でも、後半には記憶に潜入できるからこその展開が次々と待っていて、なるほどと思わせる。記憶が見られることを前提とした行動。これがキーとなっていく展開は面白かった。ディック原作のノワール風SF映画にありそうな全体の雰囲気と切ないラスト。SFではなくラブストーリーとして嫌いじゃない。
世界観は出来ているのに
ジョナサン・ローランが関わった
記憶をめぐるSFサスペンス!的な
予告編に惹かれて今週はコレだなって
感じで期待していた一作
クリストファー・ノーランの知恵をひねりながら
追いかけるように夢中になって観る映画大好きだし
インセプションもお気に入りだったのでそりゃ
楽しみになるのも仕方がありません
でどうだったかというと…
大戦が起こり世界が水没した未来の世界
人々は過去の忘れられない幸せな記憶を求め
それを見せる装置で商売をしている元軍人の
ニックとエミリーはある日尋ねてきた
美女メイの依頼を受けたところから運命が大きく
変わっていきます
…確か予告では「記憶潜入エージェント」と
ニックのことを言ってたんですが
違うじゃん…と
まあ予告編てのは得てして別ジャンルでは
ありますが
ニックはメイにぞっこんになり
エミリーに止められますがいい仲に
なっていきますがある日メイは失踪
ニックは彼女を求めて町をさまよう内
町を牛耳る地主と顧客だった女性の死を巡る
サスペンスに巻き込まれていき
そこにメイも関わっている真相が
解き明かされていきニックは混乱していきます
この記憶を辿るという装置ですが
記憶を映像化して客観的に見られるという
ものでニックが装置に入り睡眠状態(?)にある
利用者に質問で誘導して見る記憶を選びます
ただし存在しない記憶を尋ねてしまうと
「ブランク」という異常を引き起こし
脳を損傷しかねないという危険性があり
ニックはこの装置を通じて利用者の
かけがえのない記憶をいくつも知っています
他人に覗かれてしまのはどうなんでしょうw
ただその記憶ですが記憶内のその場の情報が
全部表示されるので本人が意識していたかどうか
わからない部分の情報まで出てくる事に関しては
記憶ってそういうものだっけ?という疑問が
生まれるのは確かです
記憶ってもっとあやふやなものだろうと
どうしても思ってしまいます
また登場人物が尋問を受けるシーンが
あるのですが普通に投薬とかでやってたり
いやせっかく記憶の装置あるんだからそれでやれよ
と思ってしまいました
イマイチ世界観を使い切れてない印象
ストーリーのスケールもメイ失踪の謎と
その真実はサスペンスレベルで
そんなに大きな話ではありません
まあそれ自体は別に構わないんですが
(ブレードランナーも話自体はそこまでですし)
せっかく作り込んだ世界観を
使いこなせてない感じは受けました
あとジョナサン・ローランは別に脚本参加
じゃなく製作参加レベルのようですね
レベッカ・ファーガソンは美しいし
雰囲気もいいんですけどねぇ
目新しくもなく、設定も筋も破綻
ビジュアル優先で設定を作ったためなのか、お話が破綻しちゃってつらかったです。
特に前半が、眠いっ!
あらすじにあるギャングの男の記憶へのレミニセンスするあたりから、やっと物語がうねり出し、わずかに眠気が飛んだものの。
目新しくもない、よくあるお話しでした。
記憶って本人の視覚や聴覚ほかの主観によるものだから、記憶を立体映像として再生するなら、記憶の持ち主本人は登場しないはずなのだが、しっかり出てくるので、どうにもしっくりこず。
途中、旧型マシンが登場した時に、持ち主本人が出てこないビジュアルを作っていたので、スタッフも分かってやってるなと確信。
ならば落ちは、誰かの記憶の中にあって、再生して終わるに違いない。
過去に観た映画でいうと「(作ってるほうだけ意外と思ってる)証言で終わる」パターンの作品と一緒だろうと、その時点で予想がついてしまい、しょぼーーん。
水上鉄道のビジュアルと、水中で見つめあう女優さん(レベッカ・ファーガソン)は綺麗でしたね、ってとこ。
もっと壮大なスケールかと思いきや…
クリストファー・ノーランの弟ジョナサン・ノーランが製作、しかも記憶に潜入するという設定は「インセプション」を彷彿とさせ、予告映像と相まって期待値を爆上げしていた本作。それなのに、レビュー評価は芳しくなく、躊躇しましたが、自分の目で観てみないことにはと思って鑑賞してきました。結果、率直な感想としては思ったほど悪くはなかったです。
ストーリーは、過去の記憶を現実であるかのようなリアリティで見せる装置で、客の好みの過去にトリップさせることを生業とするニックは、客として訪れたメイと恋に落ちるものの、突然姿を消した彼女を探すうちに、その裏に隠された陰謀に巻き込まれていくというもの。記憶へのダイブが何度もあり、多少入り組んではいるものの、頭を整理しながら見ていけばなんとかついていけます。ノーラン作品は難解だろうと覚悟はしていましたが、この点はOKでした。
主演のヒュー・ジャックマンは、過去に溺れる感じがなかなかよかったのですが、それ以上に目を引いたのはレベッカ・ファーガソン。その美しさが際立つとともに、ストーリー上でも魅力的な女性で、ニックでなくても心奪われます。ニックの相棒役の女性も、知らない女優さんでしたが、存在感のある役どころを好演していたと思います。
映像的には、オープニングの水没都市の俯瞰からディストピア感を醸し出し、記憶潜入装置をさらりと見せて近未来感を演出し、状況説明を絡めながらニックの人物描写を加え、観客をすんなりと作品世界に誘います。そこに訳ありな感じの女性メイが訪れ…と、ことの発端までが流れるように展開し、ワクワク感がたまりませんでした。その後も、わずかな手がかりを手繰るような展開は、観客を惹きつけます。
ただ、決してつまらなくはないのですが、思っていたほどの大作感がありませんでした。退廃的で暗い絵面が多く、アクションシーンに乏しく淡々と進む感じは、どうしても地味に映り、隠された陰謀も個人的なもので、全体的に小ぢんまりとした作品でした。勝手に壮大なスケールをイメージしていた自分が悪いのですが、ちょっと期待外れでした。
また、水没都市や昼夜逆転の生活が物語の中で機能しているのかな、記憶潜入装置の映像はどうして三人称視点なのかな、ニックはどうしてメイにそこまで固執するのかな等、そんなことも気になってしまいました。そのあたりを飲み込めれば、まあまあ楽しめるのではないかと思います。
出演者のファン以外にはキツい…
・水の都と化した近未来のマイアミが舞台で、雰囲気は良い。
・ヒュー・ジャックマンも相変わらずカッコいい。
・でも、話が…つまんない!!
いかにも胡散臭い女に惚れ込んで、その女の行方を追う為に
業務で使ってる記憶潜入装置を私用で使いまくるヒュー・ジャックマン。
アシスタントは呆れて転職…。
その女探しがメインで、大掛かりな事件を追う訳でもなく、スリリングさゼロ。
ファン以外にはキツいと思いました。
設定がいいだけにもったいない
人の記憶に潜入できる男が
行方不明になった女を探す話。
観る前に「評価低いのなんでだろう、
面白そうなのになあ」と思ってましたが、
観たら納得しました。
設定はとてもいいのに、
いろいろ物足りなくてちょっと残念でした。
海面上昇によって街が、
海に浸かっている貧困層と
陸地がある富裕層に分かれてるんですけど、
街並みの作りが凝っていて観てて楽しい。
でもそれを活かした展開やアクションが無く、
せっかく作った街並みなのに
もったいないと思いました。
記憶に潜入するという設定は、
インセプション的なのを期待してましたが、
ほぼ過去の回想であり、
非現実的なことは起こりません。
SF的展開を期待してる人にはオススメできません。
ただ、記憶を使った捜査や
ヒントの残し方は斬新で良かったです。
ストーリーもラブストーリー寄せなので
全体的にかなりしっとり目。
もっとどんちゃんやってほしかったです!
記憶と痛みと生き方の選択肢
『WESTWORLD』で信頼抜群のリサジョイの監督作品、さすがの美しさと哀しさでした。
PRも映像の派手さを抽出しすぎていたせいか、どうやら派手な映像革命を期待して見た方は期待外れになるようですが、そもそも監督がリサジョイなので私は期待以上に大満足です。(制作にジョナサンノーランがいるからって兄弟の作風を同一視するのはどうなんでしょうか。)
取り返しのつかない痛みと苦しみを経験すると、そこから進める人と時間がかかるがいずれは進めるようになる人、そして一生かけても動けなくなる人がいます。その認識の個人差と、未来に対する選択肢の提示、キャラクターへの生き方の選ばせ方が素晴らしかった。
要所要所で普通の映画ならば"男だらけ"になりかける場面に女性が絶対にいて、嬉しく思いました。
『WESTWORLD』も含め、次の作品が楽しみです。
自分が予告を見て勝手に期待しすぎていただけで、映画そのものの出来と...
自分が予告を見て勝手に期待しすぎていただけで、映画そのものの出来としては普通です。
サスペンス要素がもっと強めだと期待したんだけどな・・・
期待と違う
予告で
「ミッション、記憶に潜入せよ、記憶を何度も辿るな、現実には戻れない」
的なことを言っていたので、インセプション的なイメージで「過去と現在が入り混じる複雑なストーリーで何度も見ないとわからない」というようなものを期待していたのですが違いました。
一昔前なら斬新な世界設定
過去の記憶を追体験できる装置がもう一押し
いまいちパッとしないアクション
ヒュー・ジャックマン見れたっていうのが良かった点
人の記憶を覗き見る男
記憶に潜入!ってキャッチフレーズですが、
インセプションのイメージあるし、夢の中の不思議な世界に潜入するのをイメージしたけど。。記憶を映像化して見るってことね!!
温暖化で水没して陸地のほぼない水上都市になってる現実の方が不思議な世界。ベネチアをイメージしてるのかな⁉︎
物語は、一目惚れした女の人が失踪したので、失踪理由とともに必死に探してまわる男の話!
デートで映画いって、アクションが派手で終わってから面白かったねって感じではないかな。
結末は、いいのかそれでって感じでもやもやしたな〜(過去の幸せな思い出の中で生きるのも幸せ、現実の中で幸せを見つけて生きるのも幸せってこと?映画はどちらを言いたいのかな?)
スタッフとキャスティングは申し分ないけど・・・・
この作品、たしか触れ込みはSF超大作だったよね。確かに背景、世界観、映像は素晴しいものがあるんだが、肝心のエピソードがね、スケールが小さいって言うか、陳腐っちゅうか、主人公が女の尻を追っかけてるだけってのがねぇ、、、
立派な器があるのに盛り付けられた料理が貧弱って感じです。
SF
設定とか、展開はよくありそうだけど、海面上昇の街などの世界観は独特で印象的でした。
記憶の使い方も上手くて楽しめました。記憶モノである意味一番怖いかもしれないラスト。主人公も悪役も安直でない終わり方ですね。
あ、アクションもさすがウルヴァリン、頑張ってるよ!相棒の女性もカッコいい。
中途半端感がハンパない
中年にして色に狂った中二病のおじさんが失踪した女性を探す話。
海面水位が上昇し陸地のほとんどが水に浸かってしまい、一部裕福な者たちのみ陸地を占有しているという近未来。
主人公は人間の脳に何らかの刺激を与え記憶を可視化することができる装置を使って商売をしているという設定だが、まずそういった特殊な世界観の打ち出し方が上手くなく、それにより社会がどういった状況になり、どんな問題が起こっているということの説明、また退役軍人の主人公がいい年をしてほんの数日前に恋愛関係になった女性へ何故強い執着を持ち、危険を冒してまでも探そうとするのかなどに対し観ている側への説得力が決定的に不足しており、思い入れを持って観ることができなかった。
監督は脚本兼任のリサ・ジョイ。
恐らく映画の監督は初めてかと思うが、女性特有の(といっては怒られるかもしれないが)論理よりも感覚的な思考を中心に作り上げた映画のように思え、本人の頭の中で完結しているものを映像化するといういわばデビッドリンチあたりの巨匠にしか許されない手法をやってのけたわけだが、それさえも中途半端に終わってしまっている。
※プロデューサーも兼ねていることを知り納得したが。
記憶の可視化はもはや手垢のついたコンテンツであり、既に現実か記憶の中か混乱するというヒネリ版さえある中で、本作はどういったアイデアで差別化を計るのかという目線で観たのだがヒュージャックマン、タンディニュートン、レベッカファーガソンなどのスター俳優を使っただけで、半身を液体に浸かる装置の既視感と共に残念な印象しか残らなかった。
唯一良かったところはワッツが娘、メイがフレディに対してそれぞれの母性みたいなものを少しだけ見せたところかと思うが、それも裏テーマみたくもっと押し出しても良かったのではないかと思う。
フレディを預けるまでの逃亡劇や、預けたあのおばさんの詳しい描写などがもっとあったりすると、もう少しだけ面白くなったのかなと思った。
【惜しいっ!】
海進が広る近未来。
この映像を見る限りでは、「天気の子」の実写化は可能だなと考えてしまう。
昼は暑いから、人々は夜起きて働き、昼は帰宅して休む。
そして、過去に囚われて生きようとする人々。
昔は良かったと口癖のように言う人を皮肉るようでもあるけれど、海進が広がって、ああ、あの時、温暖化を防ぐために、こうしておえば良かったなどと考えても遅いのだと言っているようでもある。
それは、この映画のもうひとつの格差社会という設定からも伺える。
そして、レミニセンスは犯罪捜査にも利用される。
これも、当初、人々の幸せを願って考え出されても、結局は、権力維持のために使われるという皮肉だ。
こんな風に書くと、面白そうって思ってもらえるような気もするが、実は、結構惜しい感じが漂う。
なぜだろうか。
(以下ネタバレ)
それは、ストーリーの肉付けなんだと思う。
格差の対比・対立と、過去に囚われて生きることを選択するニックと、もう一つの道、つまり未来を選ぶエミリーの対比も悪くはないと思う。
しけし、格差の対立構図や、サスペンスがありがちのように思えるのと、ニックのメイにのめり込む感じが、しっくりこないというか、説明不足で上手く消化できないし、よって、エンディングの感動が薄れてて、映画のダイナミズムが抑制されてしまっているのだと思う。
面白くないわけではないけど、惜しい作品です。
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