劇場公開日 2021年6月25日

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「【”家族の愛に支えられ、稀代の若き歌い手は世に素晴らしき歌を届け続ける・・。様々な葛藤と向き合いつつ・・。”彼女が抱える諸問題に対峙し、妥協せず、成功して行く姿を描いた稀有なドキュメンタリー作品。】」ビリー・アイリッシュ 世界は少しぼやけている NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5【”家族の愛に支えられ、稀代の若き歌い手は世に素晴らしき歌を届け続ける・・。様々な葛藤と向き合いつつ・・。”彼女が抱える諸問題に対峙し、妥協せず、成功して行く姿を描いた稀有なドキュメンタリー作品。】

2021年6月29日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

悲しい

知的

幸せ

ー ビリー・アイリッシュの歌は、カテゴリーから言えばエレクトロポップになるのだろうか。だが、時にウィスパーボイスで囁くように、時に優美極まりないロック調の歌であったり・・。
 そして、多くの方が指摘しているようにポップだが、ややダークテイストな曲調が印象的である。
 彼女の才能溢れる曲群をカテゴライズするのは、難しい・・。ー

◆13歳で「Ocean Eyes」(格好良くて、ビックリした。年齢を知って更にビックリ。)で、ブレイクするまでは、今作で描かれているように、ダンスと音楽好きな可愛い女の子だった、ビリー・アイリッシュ。
 あれよあれよ、と言う間に天賦の才能と、兄のフィニアスの曲の良さもあり(劇中でも、彼女は曲を作るのは嫌いと言っているが・・。)大スターに。

◆今作を鑑賞して良く分かるのは、

 ”彼女の両親が彼女の自主性を如何に重んじているか”
 という事である。
 見ていて、ハラハラするような言葉を平気で使うし、PDとして、母親にMVのモデルの役(目から黒い涙が出るやつね・・。)を遣って貰っている際には、母親に”idiot !"とまで、言っている。
 オイオイと思うが、そして、母親も困惑した顔をしていたが、彼女と両親、そして実質的共同作業者の兄フィニアスとの関係性は強固な事が分かる数々のシーンが映される。
 彼女の両親の器の大きさには、感服する。
 (とはいえ、心配だろう・・。父親の彼女の初ドライブの際の言葉の数々・・。
 けれど父に対し”ハイ”とキチンと返事をするビリー・アイリッシュの姿。
 キチンと育てられた事が分かる。)

◆ビリー・アイリッシュ自身の、自らの音楽に対して一切妥協をしない姿勢も清々しい。
そして、ファンに対する真摯な態度。

◆心配なのは、劇中でも度々映される彼女のチックの症状や、脚の状態や、最後半に語られる彼女が抱えてきた、精神状態の問題である。
ー 良く、撮影を許可したなあ・・。
 エンドロールの最後で”オコンネル一家”と出てくるから、承知の上でだろう。
 けれど、このドキュメンタリー作品が、観ている側に響くのは、彼女の真の姿を描いている点である事なのである。ー

 ビリー・アイリッシュには身体の不調を、時間を掛けて、少しづつ乗り越えて行ってほしいと切に願う。

<ロックのドキュメンタリー作品は、多数見てきたが、涙が出た作品はそう多くない。
 今作はその一作だ。
 涙の理由は、未だ10代の女性がシビアな音楽業界で生きて行くと決めた決意と、現実とのギャップに悩む姿や、マスコミ対応に苦慮する”オコンネル一家”の素の姿が描かれているからだ。
 そして、彼女が今でも抱える精神的な問題に対峙しつつ、成功して行く姿がキチンと描かれているからだ。
 彼女が大好きな、ジャスティン・ビーバーとコンサート会場で出会った際の表情は、普通の10代の女の子だ。彼に抱きしめられて、涙する姿。
 彼女は、現在、問題発言をしてしまい、叩かれているが、少しづつ人間としても成長し続け、ドラッグ(彼女はやらない・・。)&ロックンロールな世界に行かずに、良質な音楽をもっともっと世界に届けて欲しい。
 ー 彼女の母親の至言 ー
 ”このような世の中だからこそ、悩みを抱える人に届く音楽を・・。”
 今作は、ビリー・アイリッシュには、全力疾走ではなくて良いので、彼女にしか作れない音楽を、世に出し続けて貰いたいと、心から思ったドキュメンタリー作品です。>

NOBU
caduceusさんのコメント
2022年4月26日

そんなおかしな技を私が使ったら、頸椎に異常をきたし、病院送りは確実でしょう。三半規管が揺れて、嘔吐すると思います。
しかし…酒だと、ホイットニーではなく、エリック・クラプトンですね。自分の曲聴いて「酔っぱらってる」と言って嘆いてましたね。
山登りはいいですね。運動すると、余計に飲む人もいますから、体に気をつけてください。

caduceus
caduceusさんのコメント
2022年4月25日

こんにちは!
この映画は、両親が彼女をサポートしている点が印象的でしたね。
特にアメリカはドラッグなどで転落していくケースが多いので、精神的に不安定になりがちな娘を、家族が支えているのが支えられているのが素晴らしいと思いました。
以前、ホイットニー・ヒューストンのドキュメンタリーを観たときに、彼女が「ドラッグをやめたい。だって、死んだら天国でジーザスに会いたいから。」と言っていたのが、今でも耳に残っています。
しかし、ビリー・アイリッシュを聴いているとは、捻挫しないように気をつけてください!

caduceus