「人は何故スラムダンクに惹かれるのか」THE FIRST SLAM DUNK 撃たれる前に撃てさんの映画レビュー(感想・評価)
人は何故スラムダンクに惹かれるのか
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暴論を承知で言うなら、この試合内容、結果、名台詞や名シーン。原作ファンなら何もかも熟知している。それでも観に行くのは何故か?
ただ色や声や動きが付いたキャラを観に行くだけが理由では無い。
我々観客は自己投影をしているのだ。
原作が完結してからのファンである中高生は、自分の中にある表現し辛い怒りや劣等感や焦燥感。友達との何気ない日常を。
私の様な原作リアル世代の30代前後の人は、過ぎ去った青春の甘さや苦さ。現実の苦しみや辛さ、またそれを乗り越えて来たささやかな喜びを。
沢北でさえ努力と挫折があり、人生が甘くないことをちゃんと描かれている。しかし宮城家や三井のように過去と向き合う大事さも心を打つ。
様々なキャラの一部に自分の何かを投影し同化できることがこの作品の1番の魅力だと感じた。
名台詞『左手はそえるだけ』は敢えて声に乗って無かったが、観客全員心の中で声を出したに違いない。
我々も補欠の石井と一緒に『湘北に入って良かった、、、』と涙を流すのだ。
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