「最高かよ。」THE FIRST SLAM DUNK zem_movie_reviewさんの映画レビュー(感想・評価)
最高かよ。
そういえば、だいぶ前、もう記憶がかすれちゃってるけど、井上さん、山王戦を映画でやりたいなって雑誌インタビューかな?で見かけたんですけど、実現できましたね。しかも最高の形で。
なお、自分は原作の翔陽戦で燃え尽きちゃった(笑)のでそれ以降はあらすじ程度、断片しか知らない状態です。
・宮城リョータの物語にしたのは良かったです。やっぱですねえ、バスケはPG次第なんだなあ、と感じたのは日本でやったワールドカップを何試合も観てでした。どんなに高いセンター、アジリティに秀でたSGがいてもPG次第でどうとでもなるという試合ばかりでした。バスケの扇の要の背景があって、というストーリー作りはバスケ好きの作者らしいな、原作で表現為損なったところを取り返しにきたな、と勝手に解釈しました。
・映像作り、モーションキャプチャーに井上さんのスケッチからのキャラの動き、まさに漫画に命が吹き込まれた、というのがすごい、これだけでも気持ちいいです。しかも不自然じゃない、観ていてアニメとか実写なのかわからなくなるような感覚。こういうの邦画の強みじゃないだろうか。
・IMAX鑑賞しましたが、波や雨の音、ガヤなど環境音が非常に丁寧に入っていました。エンドロールみてドルビーアトモス、ドルビービジョンだったのね、って納得しました。(ドルビーシネマでも観てみよう)
・賛否(否のほうが多いのかなあ)声優そうとっかえ問題ですが、自分にとっては苦にならなかったですね。特に、赤城役の三宅健太さん、梁田さんリスペクトが伝わってきて、彼の声とオーバーラップして聞こえました。なお、勝手に脳内でTV版に置き換わって聞こえてくる不思議さも時々ありましたが、皆さん、リスペクトを持って演じてらっしゃるんだろうな、というのはとても伝わってきたことからじゃないかと。
・スラムダンクに限らずですが、面白い物語って、それぞれの登場人物に物語がついて回るんですよね。
・山王戦の緊張感、半端なかった。BGMでの盛り上げだったり焦燥と無音での緊張感演出だったり。ほんとに試合観ているようだった。そこの合間に「物語」を打ち込むのはどうなんだ?という向きもあるでしょうが、逆にそこがないとテンション高いままで疲れるだけの映画になってしまったと思います。テレビなら24分程度で翌週になりますもの。
・泣けるとか感動する、じゃなくて、勝手に身体が震えてくる。そんな映画でした。
自分が今季観た中では最高です。