プラットフォーム

劇場公開日:

プラットフォーム

解説・あらすじ

スペインの新鋭ガルデル・ガステル=ウルティアが、極限状態に置かれた者たちの行動を通して様々な社会問題をあぶり出した異色スリラー。ゴレンは目が覚めると「48階層」にいた。そこは遥か下まで伸びる塔のような建物で、上下の階層は部屋の中央にある穴でつながっており、上の階層から「プラットフォーム」と呼ばれる巨大な台座に乗せられて食事が運ばれてくる。食事は上にいる人々の残飯だが、ここにはそれしか食べ物はない。各階層には2人の人間がおり、ゴレンは同じ階層にいた老人トリマカシから、1カ月ごとに階層が入れ替わること、そして食事を摂れるのはプラットフォームが自分の階層にある間だけ、というルールを聞かされる。1カ月後、ゴレンが目を覚ますと、そこは以前より遥か下の「171階層」で、しかも彼はベッドに縛り付けられ身動きが取れなくなっていた。2019年・第44回トロント国際映画祭ミッドナイト・マッドネス部門で観客賞、第52回シッチェス・カタロニア国際映画祭で最優秀作品賞など4部門を受賞した。

2019年製作/94分/R15+/スペイン
原題または英題:El Hoyo
配給:クロックワークス
劇場公開日:2021年1月29日

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(C)BASQUE FILMS, MR MIYAGI FILMS, PLATAFORMA LA PELICULA AIE

映画レビュー

4.0Gross, Weird, and Sci-Fi Satisfactory

2021年8月3日
PCから投稿

楽しい

興奮

One thing I had forgotten until I saw it here is that modern movies don't unravel themselves into narrative bizarreness, for example that of the anarcho-fascist oasis in the epilogue of Apocalypse Now. Platform is a high-quality version of The Cube, with fewer dimensions, and a premise that would have had moviegoers vomit in their popcorn bags. It's ambitious indie horror for the PS5 generation.

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Dan Knighton

3.5ホラーとSF、風刺と寓話、倫理と欲望、隠喩と象徴。雑多を放り込んだ闇鍋は深読み派の大御馳走

2021年1月23日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会

悲しい

怖い

興奮

青年が目覚めるとそこは獄房風の2人部屋。壁には「48」の数字、天井と床の中央部には四角い大穴。最上部から食事を載せたプラットフォーム(台座)が1日1回降りてきて各層に2分ずつ留まり、その間だけ食べることが許される。上の層から順に食べるので、48層に降りてくる頃には残飯状態。ここでの暮らしが長い同室の老人曰く、1カ月毎にランダムに別の層へ移送され、100層より下になると食べ物はもはや何も残らないという…。

特殊な閉空間でのサバイバルは「CUBE」、居場所と食料事情で格差社会を風刺するのは「スノーピアサー」といった具合に、先行作品のアイディアを巧みに盛り込みつつ、随所に象徴や示唆的な要素をまぶして深読みを促す味つけも。少し挙げると、青年が一つだけ持ち込みが許される物として小説の「ドン・キホーテ」を選んだのは、現実が見えていない理想主義のインテリを表す。彼が好物と伝えたエスカルゴ(かたつむり)は、「怠惰」「聖母マリアの処女懐胎」「無限(殻の螺旋より)」の象徴とされる。ちなみにかたつむりはサグラダ・ファミリア(聖家族教会)の装飾にも使われるが、同教会が天へ伸びる塔ならば、本作の構造物は地獄の底へと深く潜る地下の塔のようだ。

青年が訪れる階層の数字に込められた数秘術における象徴性など、深読みできる要素はほかにもたくさん。過激なサバイバルの描写が人によってはゲテモノ料理に映るかもしれないが、深読み好きのジャンル映画マニアにとっては御馳走になりそうだ。

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高森 郁哉

3.5設定は好き

2025年6月18日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

怖い

驚く

斬新

設定や世界観は好きだったが、この施設が何なのかも結局分からなかったし、オチも意味深でわからず。
食欲を失いたい時にはおすすめの映画です。

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あつ

4.0設定が好き。

2025年6月15日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

世界観がすごく好きでした。異世界のような空気感と、ちょっとSFっぽい設定がかなり好みで、最初から最後まで引き込まれました。

なんというか、物干し大二郎の漫画を読んでる時に感じるあの独特な雰囲気に少し似ていて、「なんだこの世界…」と思いながらも、どこか面白くて目が離せない感じ。全体的に暗くてシンプルなつくりなんだけど、逆にそのシンプルさが世界観を引き立てていて、予算を抑えながらもここまでの作品に仕上げたアイディア力に驚きました。

ただ、ラストはちょっとモヤっとしました。もう少しはっきりした終わり方や、できればハッピーエンドで締めてくれたらもっとスッキリしたかも。でも、そういうモヤモヤも含めて「この世界は何だったんだろう」と考える余韻があって、それはそれでよかったのかもしれません。

全体としてはすごく面白かったし、自分の好みにドンピシャな作品でした。好き嫌いは分かれるかもしれないけど、SFやちょっと変わった世界観が好きな人にはぜひ観てほしい映画です。

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FUNAO

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