ラスト・フル・メジャー 知られざる英雄の真実のレビュー・感想・評価
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自分にとっては4.5
涙がとまらなかった。 どこまで、史実かわからないけれど、アメリカはやはりすごい。事実をきちんと認める力がある。 一緒に見た妻は。あまり、、、。と。 だいたいにして、ベトナムにも同じような話はあるはずだし。一人一人に罪はないが、戦争は絶対ダメと。納得。
名優たちの名演に涙
彩プロさん配給の戦争映画です。この前のデンジャー・クロースはダメダメやったで。今回は大丈夫でしょうか?って、全然大丈夫でした。心配無用でした。 イラク戦争終了後の2013年。アメリカでは年間3万人の自殺者があり、4人に1人は復員した兵士。勲章のグレードがどうのこうのではなく、これは復員兵と家族の心のケアの話。イラクやアフガンの事を思うと、ベトナムは過去の問題ではない訳で。 アメリカ国内では2020/1公開。いろいろと時期が悪いです。戦争を美化してるでもなく、非難しているでもなく、名優ぞろいで名演の連続で、でもでも興行収入が330万ドルそこそこだなんて... Why are you here? Cause you are here. でジワジワ。 クリストファー・プラマーには、終始やられっぱなし。 この手紙を持つべき人は彼女です。 が号泣一回目。 これが一人の人間の力です。 で二回目。 名優たちの名演を眺めるだけのつもりが、気づいたら年一の号泣映画だったw エリートが「出世より勲章」とか選挙戦に絡める隠蔽策とか、色々と無理やり感はあるけれど。ベトナム帰還兵達の言葉の重さは胸に刺さりました。 良かった。とっても。 久しぶりに思い切り泣かされたですもんw *ピッツェンバーガーと同様の事例は他にもあります。リチャード・エッチバーガーは非公式な作戦(ベトナム戦争中にラオス国内に誘導レーダー設置)従事中に戦死したため、死後42年後に功績が公にされ名誉勲章を追贈されています。 *ホルト上院議員役のデイル・ダイは、ベトナム戦争にも参加した退役海兵隊員。リアルに元職業軍人です。
自分の出世より真実の公表を選択
1999年、空軍で出世街道を歩んでるハフマン(セバスチャン・スタン)は、30年以上も請願されてるベトナム戦争で亡くなった兵士の名誉勲章授与について調査を始めた。 1966年、空軍落下傘救助隊のピッツェンバーガーは敵の奇襲を受けて孤立した陸軍の救助に向かうが、激戦でヘリが降下できず、1人で地上へ降りて救出活動にあたった。多くの兵士たちの命を救ったが、彼自身は敵の銃弾で亡くなった。 ハフマンは当時ピッツェンバーガーに救助された退役軍人たちからの証言を集めてるうちに、彼の名誉勲章授与を阻む陰謀に気付く、という話。 実在したピッツェンバーガーの救援行動は、帰還兵から尊敬され、彼が名誉勲章を受賞する事で自分が救われると思っている人が多数いた。しかし、当たり前が通らないのには裏が有って、やはり不都合な真実と考える人が居るんだな、という感想。 もう一つ、アメリカやその支援国(韓国含む)はベトナムで多くのベトナム人を殺戮したのに、現在ではそんなに憎まれてないのだろうか? 韓国が日本を異常に憎むのが改めて理解出来ないと思った。
死者が望むのではなく生者が望む勲章
戦場に舞い降りた天使の話 単館系の映画な割にめちゃくちゃ豪華な俳優陣なので見ごたえは十分。 アベンジャーズシリーズのウィンターソルジャーことバッキーバーンズ役のセバスチャン・スタンが主人公なのだが、脇役が大物過ぎてちょっと食われてしまってましたね。 セバスチャンをアベンジャーズ以外で見たのは「アイトーニャー」のクズ男役だったけどあんまり印象にない。 ウィンターソルジャー役は影もあっていい感じなのだがほかの作品で爪痕残して無いのはあんまり特徴的な顔じゃないからかな? 本作は育ちのいいエリート公務員役なので彼のまったく見たことのない演技でしたね。 スーツ似合ってましたよ、アクションより背広を着る系の役の方がしっくりくる人物だと感じました。 空軍の救助隊員に勲章を授与してもらうために証言を聞きまとめ、当時なにがあったのかを紐解いていく実話ベースのフィクション。 チラシ&予告編では陰謀めいた事が関わってると謳っていたけれどそこはやや薄め。 「英雄の条件」「戦火の勇気」ほどのサスペンスは無いのでその辺を期待してると肩透かしを食らうかも。 当時の生き残り兵士の証言と遺族の話を収集しているうちに、主人公は出世とかよりも大事なものに気が付いていく・・・のが本筋です。 証言者がサミュエル・L・ジャクソン、ウイリアム・ハート、エド・ハリス、ピーター・フォンダ、メンツが濃すぎるでしょいくらなんでも。これだけで見る価値あり。 かつて主役級の俳優が退役軍人役をやってるんだから説得力と安定感が抜群です。 ベトナム戦争自体が賞賛されるような戦争じゃない、いや戦争自体が賞賛されるべきではないけれど、戦場下で命がけで戦っている兵士の行動を見ていると複雑な心境になる。 一方で敵の命を奪い、一方で仲間の命を救う、異常な状態で英雄とは何なのかを考えらせられた。 回想や証言で救助隊員ピッツェンバーガーの行動が素晴らしいことはわかったが、私は感動までにはいたらなかった。 しかし最後の授与式での演説は心に響きました。 一人の人間がこれほどの人々の心を動かせる、人生を変えることができる。英雄とは命を奪うことでは無くて、命を繋げる人物にこそふさわしい呼び名かも知れませんね。 映画全体の印象として傑作とまではいかない、豪華俳優の見応えはあったけれどいかんせん地味な映画でしたね。 決してつまらなくはないのだが・・・ 劇中「極限着弾(デンジャー・クロース)」を要請するシーンがあるので映画「デンジャー・クロース 極限着弾」を見るとどれだけ危険な行為かがさらに理解できていいかも知れません。 それにしてもデンジャークロースの味方側犠牲者って歴史上どれぐらい居るんですかね? 想像以上に多いのではなかろうか、味方の援護とは言え気の毒な話だ。 本作は史実を元にしているので、ベトナム戦争に参加したとある一兵士の成したこと知りたい人は見てもいいのではないだろうか。 彼の行動を後世に残したいと思った人々によって戦後数十年して映画になったのだから凄い事だ。 人は行動によって死後でも他人の心を動かせる。この映画を見た私もピッツェンバーグに心を動かされた一人なのは間違いない。 ---------------------------------------------------------------------- 劇中セリフより 「地獄と楽園が一緒の場所にある」 トラウマの場所や状況を維持し守り続ける事は大事。 忘れないためにも克服するためにも必要な事ですよね。 忘れたい事、見たくない事に向き合う強さを身につけたいものです。
正しいこと
正しいことを人生言い切り、行動はすることは難しい。 戦争は経験したことないけど、会社では命はとられないけど、つらいことはたくさん。 この映画のように、人はかっこよくいきたいけど、最後のシーンは涙がながれてしかたなかった。
なんで、どーして上映館少ないの?
久しぶりのベトナム戦争関連作品。 この戦争関連作はどれも重いです。その重みを定期的にでも味合わなくちゃダメなんでしょうね。人間は、当事者じゃない人間はすぐに忘れますから。 かと言って本作は大上段に反戦、ベトナム戦争反省!なものではありません。沢山心に傷を負った帰還兵の気持ちに寄り添うような作品に見えました。 本作は実話ベースですが、きっと調査の過程は脚色なんだろうなと推測します。あの調査を任命された人は擬似「ベトナム戦争は終わった過去の出来事と考える今」なのではないでしょうか? 凄いスピードで進む現代。今、近い将来を考える事が大事で重要度も優先度も高い。仕方ないかな、、、と思いますが、忘れちゃういけない過去ってあると思うのです。 調査員の目を通して、僕は、世の中は再認識するのでしょう。戦争の悲惨さ、その後の人生に暗くつきまとう爪痕を。それに悩まされている人々の存在を。 それはどうしてそうなってしまったのか?改めて考えることを促してくれます。このあたりは脚本の妙だと思います。良くできています。 本作は本国ではあまり評価されていないとのこと。 なんでも、勲章が何故授与されなかったのか?の核心に触れられなかったとのこと。 僕は、どうでもよいのでは?と思います。本作は社会派ドラマでもサスペンスでもありませんから。 事実を知られること、国のために最後の全力を尽くした若者達がいた事を知らせ、感謝され讃えられる事こそ、本作の意義だと思いますし、もっと大事なのは哀しいことは繰り返しちゃいけないと胸に刻むことだと思うからです。 静かに、見事にテーマを描き切ってると思います。 また、俳優陣が素晴らしいです。作品に厚みをあたえています。イージーライダーのP・フォンダの遺作と言うのも何か縁を感じます。 合掌。 秀作です。
予備知識なく飛び込みで観た映画だった 個人的な感想は可でもなく不可...
予備知識なく飛び込みで観た映画だった 個人的な感想は可でもなく不可でもなくって言った所 実際の話を元にしてるからそうなるのもよくわかるんだけどね キャストがいいだけに もっといい物語にならなかったか?と思ってしまう 残念ながら何か全てが二番煎じな物語な気がしたなぁ いっその事もっと脚色してしまっても良かったのかもなぁ 英雄とかわかるんですけど、なにか微妙な物語でした
地味だがいい話
聞き取り捜査によって、30年以上前に何があったかを明らかにしていく会話劇。 一種のミステリー仕立てで、画面としては地味ではあるが、いい話。 仲間の命のために、自らを捧げた男の生き様と、生き残った人々には戦争は終わらないことを描く快作でした。 最後の演説が、物語的に最大の盛り上がり。 若干の愛国心を刺激するプロパガンダ風味はありつつも、それまでに至る「帰還兵たちのPTSD」を逃げずにきちんと描き、アメリカの良いところも悪いところも表現していたことを評価したい。 ミリタリー系映画のファンとしては、欲を言えばもうちょい戦闘シーンが(くどいくらい)あって欲しかった。
名誉が救うは本人のみにあらず
静と動。奇しくも名誉に纏わる二つの物語が上映されているが、こちらは静。 30年願い続け思い続け時は経ち、祈り続ける心も折れそうなその瞬間。良縁奇縁よろしく登場する貪欲で怠惰な天使がひとり。 10年に一度はアメリカが作る、アメリカの良心の様なある種の王道映画なのですが、俳優さん達がもう、ね。涙腺が崩壊する前に身体がブルブル勝手に震えてしまう感覚は久々だったなぁ。 「アウトポスト」と合わせて是非に。
俳優の演技を堪能出来る作品
実の所、主演のスタンくんの出演作アクション(マーベル)しか観てない。 ので、アクション以外はこの作品が初めて。 始まってしばらくは違和感があったが時間が経つにつれて演技に見入ってしまってた。 それは、そーいえばもう70代になっていたのねの俳優さん方も素晴らしく良い演技であった。 そうそう…奥さん役、なんかフツーだなと思ってて検索したら、ファンタビ俳優さんでした。
アメリカの病巣はどこまでも深い
いつも思うことだが、先進国の外国人は話が上手だ。政治家はたいていスピーチが上手いし、一般人の街頭インタビューでもきちんと自分の考えを話す。いきなりマイクを向けられても、自分の考えをまとめながら率直に意見を言う。日本人はどうかというと、当たり障りのないことを言う人が多い気がする。もしかしたら本当は本質を突くような鋭い意見を述べている人もいるのにテレビ局がボツにしているのかもしれない。接待漬けらしい総務省に牛耳られた日本のテレビ局なら不思議ではない。 本作品では官僚は上手に話をしたりスピーチをするが、ベトナム戦争の帰還兵たちは、他のことは別にして、こと戦争の話となると上手に話せない。あの戦争は何だったのかという包括的な考えや、地獄のようだった戦場における個々の戦闘の意味は何だったのかという各論が、いずれもまとめきれないまま情緒不安定に陥る。 アメリカの将軍というと軍服に数多くの勲章を付けた人を思い浮かべるが、アメリカの兵士というと偽装網のついたヘルメットをかぶってジャングルを進んだり、ハマーで走りながら機関銃を連射したり、沖に停泊した輸送船から浜辺に向かって走っていったりするイメージで、いずれも泥や埃にまみれながら死と隣り合わせの戦場にいる感じである。本部や本国にいて命令を下す将軍と、戦場で命がけで任務を遂行する兵士。勲章をもらうのはいつも後方の本部にいる高級将校たちである。 名誉勲章と言われても、アメリカ人ではないのでピンとこないが、軍功よりも他の兵士たちや将校から推薦され、多くの人間から信頼され尊敬される行動をした軍人に贈られる勲章らしく、陸海空のそれぞれにあるそうだ。授与の決定にあたっては、本来の基準よりも政治的な力関係によって決まるところが多分にあり、誰が見ても授与されるべき人物が授与されず、大したことのない将軍が授与されることがあると、本作品は指摘している。 将校でない一兵卒でも、一緒に戦った兵士たちの尊敬を受けながらも戦死した戦友が名誉勲章を受勲することがあれば、ベトナム戦争のPTSDに悩む戦友たちの魂が少しは救われるかもしれない。主人公である軍官僚のハフマンは考えた。 アメリカ映画らしく予定調和のラストではあるが、ベトナム帰還兵たちが想い出す戦場のシーンは恐ろしくリアルで、戦争がいかに理不尽な場所に若者を追いやったかを思い知らされる。ベトナム戦争の反省をすれば、アメリカ軍は店じまいするはずだ。しかしアメリカは未だに世界各地に軍を派遣し続けている。 本土が戦争による被害を受けていないアメリカは、軍需産業が政治を動かしている。はじめてのアメリカ本土攻撃となった9.11同時多発テロ以降は、ブッシュの政治的な人気取りの活動も加わって、イラク戦争へと突き進んだ。またしても兵士が地獄のような戦場に送り込まれ、PTSDを量産したのだ。アメリカは殺人国である。刃物にされた兵士は心を病んで帰還する。こんなことをいつまで続けるのか。しかしアメリカ軍はいまだに多くの国に兵士を駐留させている。そして軍服を着た我が子を「誇りに思う」親がたくさんいる。アメリカの病巣はどこまでも深い。
もったいない
はっきり言って途中までは退屈だった 中盤からのサミュエルLジャクソンの告白から物語が動き始めた 戦争物にありがちな登場人物みんな同じ顔に見える問題で、当時の兵士と現在の彼等がサミュエル以外一致しない 演出も平板で個人的にあまりグッとこなかった ドラマ化して話数を増やすとかすれば、また違ったかも
ええ話や。
泣けると言われていましたが、泣けませんでした。 でもそれは、自分の心のヒダが他人に比べて極端に少ないせいだと思います。 で、内容ですが、、、 勲章なんてそんなに価値や意味があるものなの?って思っていましたが、勲章そのものに価値があるのではなく、その勲章に値することが認められることに意義があるんですね。 しかも当の本人だけではなく、多くの人を救うことにもなる。 ホンマ、ええ話でした。 おじいちゃん達が全員アカデミー俳優という贅沢なキャストもいいですね。
クリストファー・プラマー最後の作品
流石アメリカ、いい話持ってくるなぁ。 ベトナム戦争をテーマにした映画は数々あるし、様々な角度からも語られているが、これはまた一つ新たな角度から語られた作品。クリストファー・プラマーの最後の作品となり、ピーター・フォンダの姿も観れたのも感動でした。
別方向から描いたベトナム戦争
老人がいっぱい出てくるので、正直見分けが…な序盤。 戦争映画ではあるが戦いのシーンは少ない。それでもやはり、恐怖や混乱、凄惨さは十分伝わる。戦闘シーンやちょっとしか見せてないグロシーンも気分が悪くなった。多くが証言を集めるシーンだが何一つ同じものはない。傷ついて諦観する者、怒りを抱える者、沈黙する者、怯える者など様々。ただ共通するのは、根底にある生き残った罪悪感と救い(赦し)なのかなと思います。また、生存を脅かす元から(死ぬのは最悪だが)生き残ることは更に地獄なのね。それは戦争でも震災でも同じなんだと改めて思いました。 エンドロールのインタビューで、”彼の遺体を見つけた時…”から次の言葉が発せられるまでの沈黙がリアル。映画での演技・演出は素晴らしかったがリアルには勝てないななぁ。もう少しインタビューの続きを聴いてみたい。
シルバー世代にちょうど良い映画
あまり期待していなかったが、久しぶりに涙腺が緩んだ。 ベトナム戦争を題材にした過去の作品と比較すると、「地獄の黙示録」(駄作)、「7月4日に生まれて」(凡作)よりはるかに上質、「ディア・ハンター」(佳作)とは判断の分かれるところ。 題材、脚本、ストーリー展開そして作り方も少し以前の時代の感覚を覚える。 随所に泣かせるセリフが散りばめられている。 特にビルの父親が食前に神に感謝を捧げる言葉、勲章授与式で出席者全員を讃える言葉などは胸に突き刺さる。 ウィリアム・ハート、エド・ハリス、サミュエル・L・ジャクソン、 脇役陣がオールスターでうれしい。 クリストファー・プラマーとピーター・フォンダの二人にとってはこれが遺作だそうです。 C・プラマーは90歳を超えてもこの演技! 「終着駅 トルストイ最後の旅」ではヘレン・ミレンの圧倒的な演技に押されっぱなしで影が薄かったけど今回は立派でした。 P・フォンダは父親ヘンリー・フォンダに比べるとあまり作品に恵まれなかったが、ヘンリーの遺作「黄昏」On Golden Pond(1981駄作)だけと比較すると良い作品で終わって良かった。 合掌
どの国にも、先人たちはより良い未来へと投資した
アメリカ的主題なんだけど、描き方がシットリ感情的で日本的のようにも感じる。いや壇上で褒め称える行動なんて「日本しか知らない日本人」である私が最もアメリカだなぁと思うのに。 戦争モノは、反戦を伝えてくれるし、今自分が生きているのも、過去の人たちがどんな環境だろうと生き抜いた先の未来であることを伝える物語だ。この映画も正しくそうだった。 正しく未来へと進みたい。間違っても正し、また間違いを許せるように。
生きた証を
30年以上請願されてきた、ベトナム戦争においてのある空軍兵への名誉勲章授与を巡り、空軍省官僚のホフマンが奔走する物語。 名誉勲章が認定されない理由は何故か?ピッツの両親や当時の戦友達の想い、そして陰謀渦巻く現代のペンタゴンを舞台にホフマンの闘いが始まる。 こんなに泣けたのは久々ですね。 自らの命を顧みないピッツの姿に感動するのは勿論、生き残った者たちの後悔と苦悩や、真実を明かす勇気、そしてそんな彼らの為に奮闘するホフマンの姿…。 彼からすれば30年以上前に亡くなった顔もしらない人物。それでも、真実を知るほどに、自らの立場を懸けてでも闘うホフマン。 その姿はまるで、戦場で傷ついた兵を助けるべく駆け抜けたピッツのように…。 その他、未だ苦しみ続ける者たちがホフマンとの出逢いをきっかけに変わっていく様や、さりげなく本作の核心に迫る一言で夫を励ます妻のタラ等々、サイドを固める人物も皆素晴らしい。 ラストはもうちょっとトラブルがあっても良いかなと思いつつ、心憎いまでの演出で見事に涙腺は崩壊‼ここはホントに屈指の名シーン。がっちりと心を捕まれたよ、閣下。 不満があるとすれば、上映館が少ないことですかね。是非もっと多くの人に観てほしい! これまで自分は、亡くなっている人への勲章…って、授与してどうするの? なんて思っていたけれど、この名誉勲章こそが命を懸け、皆を助けたピッツが生きた証として、とても重要な意味を持つんだなぁ~と思わされた。 でも、本当に彼が生きた証は、名誉勲章ではなく、最後に立ち上がった…ね? ここで☆5を付けずにいつ付ける! 誰かの為に命を落とした者、その者を想い今も苦しむ者、そして30年以上前に亡くなった者の為に闘う者、それを支える者全てが輝かしく見えた傑作だった。 パンフレット買って帰りたかったけど、まだ泣き顔だったので諦めた(笑)
地上に降りた空軍兵
1999年に米国防総省空軍省次官補候補の『FNG』ハフマンが、1966年ベトナム戦争下のアビリーン作戦で命を落とした空軍落下傘救助隊員ビル・ピッツェンバーガーに名誉勲章を授与させるべく奔走した話。 戦死者である為空軍十字賞は受賞していたが、最高位の名誉勲章が授与されるべきだと32年間に及び請願され続けていたピッツェンバーガー。 その請願にやって来たタリー曹長への対応から始まり、ハフマンが関係者の証言を集めることになって展開して行くストーリー。 ベトナム戦争に関連する映画であり、勿論戦場のシーンもあるけれど、あくまでも、1999年にハフマンが当時の関係者からピッツェンバーガー及びアビリーン作戦のことを聞いて名誉勲章授与に向けて何があったのか、そしてなぜそれまで授与されなかったのかを調べることが主。 ピッツェンバーガーの人柄と彼の行動は勿論、彼を推す人達の後悔と感謝、ピッツェンバーガーの両親の誉、そして自身の立場を顧みず推し進めて行くハフマンをみせていく脚本や、演説の上手さは流石ハリウッド。 多分事実なんだろうけれど、余計な忖度を悪として描いていないのも、変なモヤモヤに繫がらずに良かったし、まさか泣かされるとは思わなかった。 エンドロール中のインタビューももっともっと観たかった。
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