ラスト・フル・メジャー 知られざる英雄の真実

劇場公開日:2021年3月5日

ラスト・フル・メジャー 知られざる英雄の真実

解説・あらすじ

「キャプテン・アメリカ」「アベンジャーズ」シリーズのセバスチャン・スタンが主演を務め、ベトナム戦争で多くの兵士の命を救った実在の米空軍兵ウィリアム・H・ピッツェンバーガーの知られざる真実を描いた社会派ドラマ。1999年、アメリカ。空軍省のハフマンは、30年以上も請願されてきたある兵士の名誉勲章授与について調査を開始する。1966年、空軍落下傘救助隊のピッツェンバーガーはベトナムで敵の奇襲を受けて孤立した陸軍中隊の救助に向かうが、激戦のためヘリが降下できず、その身ひとつで地上へ降りて救出活動にあたる。しかし彼自身は銃弾に倒れ、帰らぬ人となる。ハフマンは当時ピッツェンバーガーに救助された退役軍人たちから証言を集めるうちに、彼の名誉勲章授与を阻み続けた驚くべき陰謀の存在を知る。共演にはクリストファー・プラマー、ウィリアム・ハート、サミュエル・L・ジャクソンら豪華キャストが集結。名優ピーター・フォンダの遺作となった。監督・脚本は「ファントム 開戦前夜」「ロンリーハート」のトッド・ロビンソン。

2019年製作/116分/G/アメリカ
原題または英題:The Last Full Measure
配給:彩プロ
劇場公開日:2021年3月5日

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映画レビュー

4.5 渋い名優陣と正統派人間ドラマに浸る

2021年3月11日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

 いぶし銀の名優の共演に期待する気持ちに応えてくれる、見応えのある作品。

 ベトナム戦争の激戦地で献身的な救護活動を行い、ヘリに戻らず地上戦に殉じた空軍の医療兵ピッツェンバーガー(ピッツ)。空軍省の若きエリート官僚ハフマンは、放置されていたピッツへの名誉勲章授与のための調査を、職務上仕方なく始めた。
 彼はベトナム戦争後の生まれで、帰還兵達にとってピッツへの名誉勲章授与がどのような意味と重みを持つか、また長年の請求にも関わらず授与されないのは何故なのかを知らない。ピッツと戦闘を共にした退役軍人との出会いを重ねる中で戦場の残酷さや帰還兵の現状に触れ、彼らに心を寄せてゆくとともに、勲章の意義と授与を阻む冷たい壁の存在を知ることになる。

 5人の名優が演じるピッツの父と帰還兵達の存在感と説得力はこの映画の核で、さすがの一言だ。
 戦乱を生き延びた兵士の多くは戦場の混乱の中で犯したやむを得ない過ちや、生き残ったことへの罪悪感を終生背負う。ベトナム帰還兵の場合、反戦運動が盛んになっていた母国での不当な扱いも、彼らの病んだ心をさらに追い詰めた。
 彼らが30数年背負ってきた苦しみと、それぞれ性格も心の傷への向き合い方も違う彼らをピッツの存在が繋いでいることが、一人一人の語りと回想シーンでの生々しい戦場の描写から伝わってきた。ピッツの勇気と献身が勲章により正当に評価されることが、残された彼らの苦しみを癒す唯一の方法であることも。
 トラウマに苦しみ続ける男の狂気を体現したピーター・フォンダ、古き良きアメリカの父親を静かな威厳をたたえて演じたクリストファー・プラマーにとってはこれが遺作になった。改めて残念だ。

 実話の方の顛末を知らなかったので終盤の解決シークエンスは駆け足な感じがあったが、ことが公になった後の展開は本国では周知の事実だからこれはこれでよいのだろう。

 「The Last Full Measure(最後の全力)」の引用元であるリンカーンのゲティスバーグ演説は、南北戦争において自由と平等の国アメリカに命を捧げた戦没者の魂を受け継いでゆくことを呼びかけている。本作のサイトには、この短いスピーチの全文が英文と日本語訳で掲載されている。
 崇高な理想を掲げた国の政治的決断のひとつが、約100年後に異国での戦争で生み出されるベトナム帰還兵に繋がっていると考えると、皮肉な気分にならなくもない。

 ただ、ピッツが人を助けるという信念を持ち、最後までそれを貫いたことの尊さは「国への忠誠」への懐疑とは分けて考えるべき普遍的なものだ。その美しさは彼に助けられた人、彼に関わった人の心を動かし、ハフマンのようにピッツを知らない世代にも受け継がれてゆく。
 「最後の全力」を尽くして癒されないトラウマを乗り越え当時を語った、老いた帰還兵達の思いもまた尊く、人間の弱さも強さも抱えたその姿にストレートな感動を覚えた。

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共感した! 7件)
ニコ

4.5 いのちの軽さと重さ

2026年5月27日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:VOD

泣ける

悲しい

怖い

キャプテンアメリカ・ウインターソルジャーでの衝撃の出会いからずっと、セバスチャン・スタンのファンです。
「アイ・トーニャ」のクソバカ彼氏以降、ひとクセある役で輝いてきた(「パム&トミー」とか凄まじかった😅)セバスタですが、本作、すっごくいい役!!それだけでも嬉しい。
けど内容はずっしり、重たいです。

ベトナム戦争を扱った作品をみると、「ジブンから仕掛けた戦争に負けて被害者ヅラしてるアメリカ、わからん」とつい思ってしまい、本作でもその点はあまり変わらないのですが、国家のあやまちが個人の人生を破壊する悲惨さは犇々伝わってきました。

退避せず戦場に残って仲間の救助を続け、命を落とした衛生兵ピッツェンバーガー。
親にしてみれば、仲間を見捨ててでも生きて帰ってほしかったに決まっている。一方で、ピッツを置き去りにして生き残ったことにずっと苦しんできた帰還兵もいる。

演者の魅力もあって、ピッツ青年があまりにナイスガイなので、過去パートに入るとつい「ああ、何とか助かってくれないか」と思ってしまう。
神から気に入られるほどの善人は、特別のご加護を受けるか気に入られて早めに召されてしまうかで、ピッツは後者だったのだと思う。

渋く華やかなキャストが素晴らしかった。
エド・ハリス、ピーター・フォンダ(これが遺作になったのでしょうか?)ウィリアム・ハート、なんといってもクリストファー・プラマーがいい、いつも素晴らしいけどことさら良い。
ハフマン宅で食前の祈り(ハフマンへの感謝)を捧げるシーン、なぜか涙が出てしまった。
「忘れないで」のウィンクも最高😢

過去は変えられない、でも見方は変えられる…はいい言葉だけど、歴史改変主義とか危ない人たちに使われてしまうとヤバイなと思ったりもする。

クライマックスの「どうぞ、ご起立下さい」は胸熱で思わず涙したが、美談に感動して終わらせるわけにいかない話だと思う。
忘れないこと、繰り返さないこと…といってもアメリカは繰り返している。アメリカだけの問題でもない。日本は「戦わない憲法」をシッカリ守らねばならない、と思う。

セバスタ推しとしては、いいパパぶりとか(彼女さん妊娠中だそうで目出度い!^^)発砲音にビビるとこ(バッキーの時には絶対無いw)等々見どころ満載で、物語の重さとモエの落差で情緒が風邪ひきかけました(苦笑)
主演作がカンヌで最高賞に輝いたり、公私とも絶好調なセバスタ、これからも(半、親戚気分で)見続けていきます

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共感した! 10件)
えふいーねこ

4.0 良作、ラストは涙涙

2026年4月5日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

泣ける

昨年、セバスチャン・スタンさんの
「顔のない男」を観た時、
他のを観たいと思いこちらをチェックしており、本日視聴。
レビューからけっこう良さそうと思ったけど
その通りだった。
脇の俳優陣が豪華。
クリストファー・プラマーさん、
エド・ハリスさん、等々。
ラストあたりから涙涙だったが、
エンディングも良かった
映画館で観たい作品。

ピッツェンバーガー役の
ジェレミー・アーヴァインさん、
来月公開の「リターン・トゥ・サイレントヒル」に主演。
楽しみが一つ増えた

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共感した! 12件)
インド映画にハマっているseiyo

4.5 お涙頂戴の英雄モノかと思ったが。

2026年3月5日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD
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Giovanni

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