竜とそばかすの姫のレビュー・感想・評価
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稚拙だが絵が綺麗 以上
別に説教したい訳じゃないので簡潔に言います
「物語はゴミ 絵と音はかなり良い
金を払って見るものではない」
物語が、夢を見ている時のように、辻褄が合わずに進んでいきます
作中で描きたいこと一つ一つは悪くないですが、本当に無理矢理繋げています
今後私はこの監督の作品に金を払うことはありません
終わり良ければ?映像は凄いし言わんとすることは(最後まで見たら)わかります。でも……
前評判はある程度調べていましたし、「面白くなくてもVR技術とか考察できればいいか」ぐらいの気持ちで見てきました。
確かにVR世界の「U」に関する描写や、現実の美術風景は素晴らしい映像だったの一言です。
主人公の歌や今流行りの場面展開に用いる間奏もいい感じでした。
これらが映画館で見てきて良かったと思える点です。
が、見せ方の問題というか物語の展開がはっきり言って悪いです。
技術的な考察をしながら観ましたので最後まで観れましたが、物語に関しては没頭するようなことはできませんでした。
むしろ他の方が言っていらっしゃるように苦痛に感じる部分も多数……というか良い場面と悪い場面の方がほぼ同じくらいか、悪い方がちょっと多いと思います。
それも物語の展開的に辛いというより、「ツッコミ所が多かったり人物たちの理解が難しい」という冷めてしまう意味での苦痛でした。
一応、登場人物たちや物語で言いたいことはわかるっちゃわかります。最後まで耐えられ……ゲフン観れば。
序盤に提示された主人公のトラウマや、物語の節々に散りばめられてた伏線なんかは最後の最後で回収されますし、「理屈に合わない矛盾した行動でも主人公が一歩を踏み出す」という成長?理解?の展開も振り返ってみれば「まぁ良いよな」と考えられると思います。
多分ですが、以外にも高評価のレビューが多いのはこの最後の場面の点が印象に残っているのではないかと。
しかし。しかしです。
それでも物語が無理やりだったり、抽象的過ぎたり、リアリティとしてあり得ないような人物・政治・行動になってたり、ツッコミ所が多すぎりゃしませんかね……?
特に終盤の「冷静に考えるとイケメンが自覚の無いダメDV男へと成り下がるアカンやつ」はもうちょっとこう……主人公への理解や配慮とか加えてほしかったです。あの場面だけだと何も考えず自分のエゴだけで勝手に言って無遠慮に行動しているように見えましたし、考えていたとしてもそれはそれで軽々しすぎ。
冷静に見直せばいい感じにリアリティが出るような設定・展開になったりできそうな所が多く、どこかで聞いた「細田守監督は監督に向いていない。演出家向き」がかなり悪く出ている映画だと思います。
少なくとも「アニメ映画」として観たからこそファンタジー要素としてスルーもできましたが、「SF映画」として観ると酷評の嵐でしょう。「U」の世界も映像美と想像の設定、いわゆる演出だけ。根幹とも言える仔細の技術的設定は崩壊しています。
「U」世界も現実世界も映像だけは「これぞ映画館でしか味わえないアニメ映像」という体になってたのでまだ楽しめました。
しかし物語に関しては……主張はわかりますし同意もそこそこできますが、「大筋として難あり」でしょう。
身も蓋もないことを言えば「脚本が悪い」です。
映像と音楽は良かったので+1点
映像と音楽は良かったです。IMAXで見てよかった。
でも長尺のシーンは見続けるのが苦痛になるところが時々ありました。特にライブの前座みたいなシーン。
脚本は残念でした。宣伝にあった「この出会いは偶然ではなかった」は何だったんでしょうか?展開がなかなかに無理矢理でしたが、美女と野獣のオマージュがやりたかっただけですね?
話の締めは監督の倫理観の薄さを感じました。社会問題の扱い方が気持ち悪すぎて不誠実にも程があります。本当に脚本のネタでしかないんだろうな。論外です。映画は脚本あってこそだと思っているので、今後細田監督はMVとかにでも注力していただきたいです。
まあ、批判も含めてもっともっと盛り上がれ!ですものね。次回作はもう映画館で見たくないです。苦痛。
主人公に全く共感できない
音楽と絵は良いのですが、ストーリーが稚拙すぎて途中で飽きて早く終わらないかなと思っていました。主人公に全く感情移入ができません。自分のことばかりを考えていて見ていてイライラします。
父親や幼馴染を顧みないくせに人を助けたいは笑えますね。毎日夕食を食べてないようなそぶりでしたが、それだったらもっと拒食症の人みたいにガリガリになってるはずでは?それなのになぜそんな健康的な体をしている?
思春期なのでまあ仕方がないかもしれませんが、父親が話しかけてるのにつれない態度を取る理由が分かりません。母親が亡くなったのは父親のせいではありません。
どういう態度をとったら良いかが分からないのかもしれませんし、それはまだ分かるのですが、そのような人間が仮想空間で知り合った素性も何も知らないような人間をリアルで助けに行きたいと思う心情になることが理解不能です。意味分かりません。
学校内でモテまくりの幼馴染が主人公を気にしているってのも少女漫画のようなご都合展開ですね。世の中にはこんな人いないですよ。陰気で性格の悪いヒロインを気にかけてくれるイケメン幼馴染なんてw
そんなイケメンを無下に扱う主人公にイライラします。話しかけてくれてるのにロクな返しもせず、言いたいことを言わずにうじうじしていて見ていて不愉快です。主人公は終始不愉快でした。
最後に幼馴染の忍は「今後は普通に付き合える」的なことを言ってましたが、は?忍は主人公のことを好きなのですか?こんな性格に難ありの女を??ほんと少女漫画か何かですか??付き合えるという意味が人としてなのか恋愛的な意味なのか分かりませんが、後者ならドン引きです。
仮想空間内で竜が最初はベルを突き放していたくせに、急に親しくなる(打ち解ける)流れも全くもって意味不明でした。
この話をすっ飛ばした独特の雰囲気はジブリのようですね。理解できません。
しかもベルは竜を気にする要素なんてほぼない(ライブに乱入されただけ)なのにわざわざ竜に怒られてまでも城に忍び込む理由が分かりません。なぜそうまでして竜の素性が知りたいのか、その流れを作中で表現すべきではないでしょうか。
あと城で竜とベルが踊ってるところは美女の野獣かと思いました。名前もベルだし。既視感がありましたね。
ベルが竜に素性を明かしてそれを信じてもらうためにUの中で自分の正体を明かすのも「は?」と思いました。
どれだけのリスクがあるか分かっているのでしょうか。
主人公は住所や本名を特定されて炎上してその後病む未来が見えますね。
全体的に「?」だらけでストーリーは全く面白くありませんでした。想像力がある人なら話の中で表現されてない部分を上手く想像して楽しめるのかもしれません。
音と美術だけが良かった作品でした。
仮想空間と現実の間に居る人は全員見てほしい!
人を貶める言動ばかりが飛び交うインターネット空間で
誰かを救うために身一つで素顔を晒し、
それでも世界は美しいと歌う女の子の物語です。
もしあなたがネットの空間で何かを表現したことがある人であれば見るべき。
絶対面白いから。
終盤の展開に正直言って
良識を疑いました。
【大人を含む周囲「がんばれー」→少女1人で川崎へ→加害親と面会→加害親退散→周囲「おかえりー」】
「母親が英雄的な行動ゆえに亡くなった」件の主人公なりの落とし前という意味は分かります。
でも、これは頂けません。
現実と地続きの社会問題を邦画アニメ大作が無神経な描き方をしている。影響力を考えると、有害と言わざるを得ないです。
細田監督の独特さを今までほんのりと支持してきましたが、何か決定的なズレを感じました。
一見良いテーマを打ち出してしまっているだけに、不誠実な描写をするだけで、かえって有害なものに成り下がってしまうんですよ。
結果的に「U」の世界もテキトーなものに感じてしまいました。
傑作だとは思うが私は気に食わない
演出が本当に素晴らしかったです。現存するアニメ映画で最高峰と言っていい、圧巻のモノだと思います。美しい音楽と映像は勿論、台詞回し、カメラワーク、場面転換。広い意味で「演出」と呼べるものは全てが考え尽くされており、観客に伝えたいであろう情報が、本当に効率良く伝わってきました。所々で描写不足を感じることも無くはなかったですが、それは単純な作品の面白さだったりテンポの良さだったり主題を際立たせる為だったり、何かしらのメリットとデメリットを取捨選択した結果であると分かります。 そこだけとっても、紛れもない傑作だと断言できます。
そんな傑作の、何が気に食わないかと言いますと、テーマです。この作品では、苦境に立たされた者に手を伸ばすことの素晴らしさを一貫して描いています。例え望まれていなくても、例え助けられなかったとしても、人が人を救わんとすることは素晴らしいと。
これが私と合いませんでした。「私は」そうは思いません。助けを求めてもいない人は助けられないし、助けられない人全員を救おうとして生きていくことは不可能と、「私は」そう思います。はい、個人の意見です。この映画の価値が下がる意見ではありません。ただ、もし同じ考えの方がいたら、この映画は楽しめないのではないかと思います。
全ての人の心にむけて
現代に生きる人たちに向けて、とてもデリケートな部分を、とてもとても丁寧に表現されていると思いました。評価を下げている方の意見も見ましたが、観て本当によかったです。
あらためて、細田さんの思い願い、映画に関わってる方全ての思い願いが、現代生きる人たちに向けて、今伝えたいこととして形になったものと思います。目を背けてはいけないこと、人として心の深さ、狭くも広くも、己次第でありひとりの力だけでは限界がある。
人の心は、人によって磨かれ関わる人によって、良くも悪くも形がかわる
それを知った上でこれからの時代どのように生きるのか、人の世界をどんな世界に築いていくのか。
観た私達にその使命があること。
気づきの多いホントに素晴らしい映画でした。
子供の道徳の授業でも流していただきたい。
大人になっても我を忘れそうなとき見てほしい。
怒りを持ったとき、感情のコントロールができないとき、見てほしい。
映画としての正当な評価とは、
現代人への、訴えの深さがどれだけ深いところまで描けているのかも評価に値すると思う。
もし、「この映画面白くなかった」などと表現する人がいるならばそれは映画で、表現していることを全て否定的に捉えてもよいという言葉に聞こえる。
決して目を背けてはいけない現代の問題が描写しているにも関わらずそのような表現は、おかしいこと、人として恥ずべきことを深く認識いただきたいと思う。
見る価値はありますが
鑑賞1回目。
面白くないという評価が多いですが、私個人的には面白かったと思います。
何より本作は映像のクォリティが高く、冒頭から圧巻の映像美を見せつけられ、一気に引き込まれました。サマーウォーズのときのようなワクワク感がさらにバージョンアップしたような感じです。明らかに、これはサマーウォーズを意識しているな、という印象を受けました。1コマ1コマ芸術作品のようでした。
歌も素晴らしかったです。映画の世界観に上手くマッチした曲と、中村さんの圧倒的な歌唱力に心を奪われました。
しかし、問題なのは脚本です。
物語の最後の部分、とても感動したシーンがあったのですが、その中に、いかにも「君たちはここ感動するよね」と言わんばかりの描写があって冷めてしまいました。
この映画では、少女の成長•恋愛•親子関係•ネットの怖さ•児童虐待•孤児•歌•映像•仮想世界•ルッキズム•青春•友人関係•正義と悪、、、など、様々な要素が盛り込まれていましたが、盛り込まれすぎていて正直まとまっていないような印象を受けました。恐らくこの映画の主軸は主人公の成長であり、仮想世界を舞台とした歌が見せ場であるので、そこをもう少し強調し、他の部分を削るべきだと思いました。少々こじつけのような雑で強引な関連付けもみられました。
そもそも少女の成長がメインなはずなのに、Uにいる瞬間から少女は既に成長しているような印象を受け、いまいち成長という部分が伝わってきませんでした。
恋愛要素も入れるなら、そこはそこでもう少しはっきりとして欲しかったです。結局主人公はしのぶ君のことが最後まで好きなのか、いやはやしのぶ君は主人公の親の役割をしていたので寧ろ心を通わせた男の子と結ばれるのか、微妙な終わり方をしたために最後に混乱してしまいました。
主人公の友達の描かれ方も雑で、中途半端なところまで掘り下げるので、それなら友達の成長を入れるとか、そもそも友達をあまり描かないとか、どちらかにしてほしかったです。
物語自体は、サマーウォーズ×時かけ×美女と野獣×現代社会の問題、という感じです。明らかにサマーウォーズを意識しているのは分かりました、恐らく監督も得意のバーチャル世界を売りに出せば失敗しないと、コケてしまった前作の未来のミライで学んだのでしょう。サマーウォーズ現代版という感じでした。河原の描写は、まさに時かけのそれを思い出してしまいました。青春という要素を盛り込みたかったような気がします。中盤に美女と野獣にしか思えないシーンがありました。なかなか辿り着けない城(城)、醜いと忌み嫌われる竜(野獣)、手下のAI(ルミエールたち)、正義感を振りかざして追い詰めるジャスティン(ガストン)、たまに痛むアザ(バラ)、バラ園、一人で乗り込み心を通わせるベル(ベル)(ベルに関しては鈴を英訳したbellから美女と野獣にでてくる、美しいという意味のフランス語のbelleに改名していますし、マントにローポニーという姿もまるっきり同じでした。竜もbeastと表現されています。シーンもまるっきりオマージュのようです)。様々な要素を盛り込むとと同時に、様々なオマージュを取り入れているため、これも一本の映画としての統一感•一体感のなさに繋がっていると感じました。
作中何度も出てくるセリフとして、誰?や、なぜ?がありますが、言いすぎていてしつこく感じました。一回ぐらいならとても印象的なシーンになりますが、何回も出てくるので、やらしい感じがしました。
歌は素晴らしいと感じましたが、音楽は素晴らしいと感じませんでした。中村さんの歌唱に頼りすぎていて、映画音楽としてのオフボーカルの部分が薄いなと思いました。おおかみのきときとや、バケモノの祝祭など、この映画といえばこの曲だよね、と自然に出てくるメインテーマはありませんでした。音楽高木さんではないのでしょうか。
全体的に、価値観や感動ポイントを製作側に押し付けられているような気がしました。Uは多様性をモチーフにしているはずですが、物語の解釈まで指定されているような描写で、あまり良い印象は受けません。解釈の余地を残した方が物語としても良くなるし、物語のメッセージ性とも合致すると思います。まさに現代はネットの時代ですから、社会現象を起こしたエヴァやあな番のように、視聴者に考察させる方がリピーターも増えるし評判も上がるしで売れるのにな笑笑、と思いました。
演技に関しまして、中村さんは歌手としては最高ですが声優としては多少違和感が残りました。佐藤さんはあのキャラクターの年齢に聞こえないという部分はありますが笑、素晴らしい演技でした。
まとめると、映像•歌•世界観は素晴らしいですが、メッセージ性•映画音楽•キャラクター描写としてはイマイチだと思いました。
多くの人が言っていますが、時かけやサマーウォーズのように、シンプルに面白いストーリーを脚本家さんが作り、そこに細田監督の演出を加えれば、最高の作品になると信じています。
期待し過ぎか
竜とそばかすの姫
絵と音楽は素敵!でもストーリーは...
主人公の母親は増水した川から見ず知らずの子供を助けて身代わりに死んでしまう、そしてそれがネット上で「自分の子供がいるのに他人の子供を助けて死ぬとは何事か」「正義ごっこしてるからそう言うことになるんだとんでもない」といった批判を浴びせられ、母を失ったショックで現実世界で歌うことができなくなってしまった主人公が唯一の居場所で合ったのが仮想空間のUであった。と言うのが序盤のストーリー。
母親がバッシングされて現実世界に居場所を無くした主人公の描写をみて、「昨今見受けられるネット上での過剰なバッシングなどはお節介であり、そんな物を気にせずに自らの道を歩めば良い」みたいなテーマなのかなと思いながら鑑賞していました。ところがこれがテーマだとすると、ラスト「竜」の正体の彼を助けに行く件が完全にその「ネット上のおせっかいな声」となってしまいます。ではこの映画のテーマとはなんなのか、それは「愛」ではないかと思いました。
母親は人への愛を持っていたから他人の子供を助けることができた。父親やしのぶくんは主人公への愛を持っているが故に主人公をことあるたびに気にかけてくれました。カミシンとルカちゃんは最終的にお互いを愛し合う関係になります。
一方その他の登場人物は、「竜の正体を明かしてしまえ、とんでもないやつなんだから吊し上げられて当然だろ」というスタンスで描写されています。これは他者に愛がない証拠。しかし最終的に主人公と竜は愛を取り戻し、日常生活に戻って行きます。竜の父親は愛がないままなので、これからも竜たちを傷つけるでしょう。またUの住民(一般市民)たちもまた、他人への愛がないままです。Uの世界の中でまた目立つものが現れれば、寄ってたかって叩くその生き方は変わることはないのです。
こうして考えると、この映画はまったく救いようのないバッドエンドだと思います。一番怖いのは、このバッドエンドなストーリーを主人公たちはもろともせず「笑い飛ばしながら」幕が降りるところです。もろともせず、というよりバッドエンドだと気がついていないのです。なぜなら主人公が取り戻した愛は結局「自分自身に対する愛」だからです。だから現実世界でも歌えるようになった、だから竜がどうなろうが関係ない。Uの世界の住人が今後も何かを叩き続けようがどうでもいい。
と鑑賞直後の「?」でいっぱいの頭を整理する意味も込めて思ったことを素直に書きましたが、おそらく細田さんはそんなバッドエンドを書きたかったわけではないのでしょうね。とにもかくにも構成があまりにも下手くそで、何が言いたいのかさっぱりわからなかったと言うのが本音です。話の大筋も説明不足な部分や登場人物の行動の動機が不明な部分が多々あり、鑑賞者をかなり置いてけぼりにする展開でした。
細田監督の映画は昔から「深みがない」と散々言われてきました。あくまでキャラクターが「話を結末へ進めるために必要な最低限の役割を持ったコマ」としてしか描かれておらず、そこに現実味がないからです。故に感情移入がしにくく、まるで昔話をみている感じを受けます。一方で今回の映画では本筋そのものに欠陥が多く、また「それ本当に必要?」という要素があまりにも多く、とっ散らかりすぎていて収集がつかなくなってしまった印象です。お世辞にも面白かったとは言えない映画だと思います。絵や音楽は良かったので本当にもったいないです。
餅は餅屋、細田守はあくまでも演出家で売れたにすぎない
一言で言うなら、一見豪華だが、品数が多すぎて途中で飽きてしまう料理。
本作は、細田守が監督と脚本を手がけている。私自身が細田守監督の作品に惹かれたのは『おおかみこどもの雨と雪』の雪原を雨と雪と花が無邪気に自由に走り回るシーン。これは私の自論だが、映像だけではなく音楽との掛け合いがあってこその映画だと考えている
本作の音楽メンバーは、常田大希手がけるオープニングにU(中村佳穂)の歌声と岩崎太整が音楽監督を務めている。豪華なメンバーに期待して映画を見に行ったが、あまりにも脚本が拙いもので、音楽のことは忘れてシナリオに集中してしまい楽しめなかった。最初の15分がクライマックス。
脚本が拙いと感じた点に、
・伝えたいものがわからない
・見せ場がよく分からない
・電脳世界の説明不足
・登場人物多すぎ
・構造がよくわからない(敵はだれ)
・SNSの設定の雑さ
・急に恋愛要素入れるな
・美女と野獣の世界観
・謎の人物の正体
あまりにも情報が多すぎて、大衆向けアニメーション映画を手がける監督して自覚がないのでは?と思わず思ってしまった。大衆向けである以上誰もがわかりやすい内容にすべきでは。
一応本作のよかった点とてして、
・アバターのビジュアル
・ベルのキャラデザ
アバターのビジュアルに関しては、『サマーウォーズ』を彷彿とさせるものであった。
ベルのキャラデザは、かのディズニー映画のキャラデザを手がけた方が作られたようで。
悪い意味でもう1度この映画を見たい。細田守はどういう意図でこの脚本にしたのかを念頭に、おそらくだがAmazonプライムビデオに後々来ると思うのでぜひ見てみたい。
音楽がいいから細かいとこは気にならず
時をかける少女→観たことない
サマーウォーズ→観た
おおかみこども→観て泣いた
バケモノの子→観たけど何も覚えてない
未来のミライ→予告で聞いた子供の声が合ってなさすぎて観る気にならず
今回も別に観なくていっかなと思ってたのですが結構評判がいいので多少期待して観たら、よかったです!
予告でも使われていた最初の曲と中盤の曲はとてもよくて、これだけで観る価値ありました。
レビューでよく見る内容の矛盾点などは気にならなかったです。わりといつもそういう感じかな、というイメージだしそこに期待してなかったので。
ただやっぱり台詞の臭さというか寒さというかくどさというか、そこはちょっと耐えられませんでした。
なんでそんな何回も言うの?と。
サマーウォーズも好きだけどよろしくお願いしまーーすは聞いてて恥ずかしいから音量下げてしまうタイプなので。
でもやっぱり音楽よかったのでもう一回観たいです!
あとメンズキャラは相変わらずカッコいいです。
期待して鑑賞すると痛い目を見る
人物の背景描写が少なすぎる
細田守監督の最高傑作
オープニングの「U」、とても豪華な曲です。
夢のような浮遊感覚とパレードの中を進むBelleの表現力豊かな歌声、大人びたしぐさと迫力あふれるビジュアル、そして力強い歌詞。
一方で、正反対ともいえる内気な主人公すずの日常生活も、リアルながらテンポよく描かれます。
【ストーリー】
幼い頃母を喪い、ネットでの誹謗中傷から歌えなくなった主人公すず。
曲を作っても声を音にのせられず、喪失感を抱えたままの日々を送っていたある時、親友のヒロの勧めで、巨大ネット空間Uに歌姫デビューを果たす。
私生活では気弱で自分の感情を抑えがちなすずだが、ネットのアバター・ベルを介してなら思いっきり歌えた。
表現力豊かなベルの声はたちまち話題沸騰、またたく間に大人気となり仮想世界Uを代表する歌姫となる。
同時にネットの負の側面、竜と呼ばれる荒らしと自警団ジャスティスの争いも激化、せっかくのコンサートが台無しにされてしまう。
皆から嫌われる竜に、どうしてか惹かれてしまい、ベルはその背中を追う。
誰も信用しない竜に一度は拒絶されるも、その後その優しさを垣間見て絆される。
しかし竜を執拗に追う自警団のボス・ジャスティンは、アバターの正体を暴いてしまう「アンベイル」という危険な武器で、竜の抹消を図る。
現実世界で傷ついている竜。
そこに自分を重ねるすずだが、皆に愛され派手な姿のベルを竜は受け入れない。
五十億人以上のアクセスがあるU、ものすごい数の観客、そこで行われるベルの新たなコンサート。
すずは、そこで一つの決断をする。
ほどよくアク抜きされた世界観。
細田監督ならではのバランス感覚で説得力を維持しながら、現実の田舎町と重力のないデジタル世界を巧みに対比させつつ、現実におびえるすずとUの世界に心を解放するBelleを、一人の少女の羞恥と大胆さ、痛みと勇気などに分けて描かれます。
この物語は多くの欠点があります。
Uへのアクセスの没入感はどのように確保されているのか、舞台である街と自宅のある集落の落差も説明が十分とは言えず、悪意の象徴ジャスティンの正体は匂わされるのみ。
それらを踏まえてなお、魅力的なUの中でのベルの姿。
すずに焦点を当てた物語に、ネットの犯人探しは無粋でしょう。
そして明かされる竜の正体と、最後にすずが選んだ勇気ある行動、クライマックスの迫力とともに訪れる夢のあるフィナーレ。
この感動、是非劇場で味わってください。
SNSに救われている人に観て欲しいです
SNSに居場所がある人、ネットでの交友関係に救われている人に響く作品なのではないかと思います。
最初からSNSが身近な存在にある若い人から、長いことネットをやり続けている人まで。
顔も名前も知らない、会ったこともないネットの友達と聞くと、良くないニュースも目立つし、世間的にはあまり良い印章持たれないと思います。でもそんな世界の存在に救われてる人ももちろんいて、インタビューなどでも監督がご自身で仰っていますが、ネットの世界を肯定的に描いてくれていると感じました。
私はネットの世界に救われているので、細田守監督のような著名な監督にそのように表現してもらえてありがたいです…。
心当たりがある人がいたら、ぜひ観て欲しいです。よく分からなかった…みたいなレビューで落胆して観るのをやめてしまったら勿体無いなと個人的に思います。
また、親と関係が上手くいっていない人にとっても刺さる物語だったと思います。私がそうだったので…。
もしかしたら嫌な記憶がフラッシュバックするかもしれないけれど…だからって絶対観てはいけないなんてこと私は思いません。
むしろそんな辛い現実に寄り添ってくれる物語だと思います。
レビューなんて書いたことないのですが、考察を見たくて調べたら賛否両論で驚いたので、応援したくて書きました。
文章が下手ですみません。
メッセージ性も、もちろん音楽も映像も素晴らしい映画でした。
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