潔白のレビュー・感想・評価
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結局は上手な「隠れ蓑」だったのか?
お母さんの認知症は。だったとしたら、相当な知恵者だったとは言えないでしょうか。お母さんは。
お母さんの弁護人であった娘も、最後はそこに逃げ込んで「落ち」を付けたようです。いかにも「信賞必罰」という東洋法的な結論だなぁと思います。評論子は。
「真に罰せられるべき者が、最後には必ず罰せられる」という意味では、正義といえば、正義なのですけれども。
『砂上の法廷』のような手続的正義の観点からは「?」のような結論だったのではないでしょうか。楽しめる法廷サスペンスものであったほか、『砂上の…』と同じく、「cinema de 刑事訴訟法」としては、これも好個の一本だったと思います。評論子は。
弁護士としての答えはどうなんだろう。
母の無実を証明しようと弁護をする娘。調べるうちにどんどん真実が出てくる。子供の頃から父親に虐待されてきた娘、理由があった。その事実を知って母は夫の葬儀に集まった友人を殺そうとした。
土地をめぐっての利権がらみで犯人は別にいるのでは?と想像しながら観ていたので、あらまあ〜の展開。結局病気で死んだ夫も、徐々に毒を飲ませて殺害した。母はまさに殺人をおかしていた。まあ、みんな殺してしまいたくなる気持ちもわかります。
たとえ母に殺人の動機に同情があったとしても、無実を主張するのは弁護士としてどうなんだろう?しかも死んだ父親に罪をなすりつけて、、、まあ、全ての始まりは父親の犯した殺人事件が原因だから、人情としてはコレが残された家族にとって最善の解決法だろうけれど、
母と娘のこれまでの人生を思うと感動もするんだけれど、裁判の結果はどうなんだろう?とモヤモヤ。
母親が大量殺人の濡れ衣を着せられ、弁護士の娘がその潔白を証明する、...
母親が大量殺人の濡れ衣を着せられ、弁護士の娘がその潔白を証明する、そんな話だと思っていた。
実は母親は本当に殺しをしていた。
その場合、弁護士としては母親の認知症を理由に刑の減免を主張するというのが本来の筋だと思う。
ところが娘は死んだ父親が真犯人だと主張し、母親の無罪を勝ち取る。
事の是非は別として考えさせられる話だ。
名張事件を思い出した
3月3日、名古屋高裁は名張毒ぶどう酒事件における新証拠を認めず、再審請求を却下したという。てっきり冤罪事件を覆す方向に進む映画だと思っていたら、かなり違った展開になった印象。
父親に虐待されていたため、父の葬儀にも出席しなかったアン・ジョンインだったが、そこで農薬入りマッコリによる殺人事件が起こり、母親が拘束されたため、他の事件の公判を先輩にまかせて、実家の大川市に向かう。母の単独犯?それとも自閉症を患っている弟ジョンスも関与しているのか?認知症を患っていた母に面会して、潔白を証明しようと躍起になる弁護士ジョンイン。調査するうちにカジノ建設によって儲けている者がいることがわかり・・・
母との面会は涙なしでは見られない。義父の虐待から守れなかった後悔の念。そして真相、過去の殺人etc.しかし、こんな結末で本当にいいのか?なんだか復讐の代行みたいで後味は悪いけど、モノクロ映像である冒頭や貯水池に遺灰をまくシーンが印象に残り、家族のそれぞれの思いが伝わってきました。
サスペンスと母娘のバランスが見どころ?
ドラマでコミカルな、でも愛されキャラを演じてる印象のみだったシン・ヘソンが主演ということで鑑賞。できる弁護士の印象に置き換わるまで時間を要してしまいました(笑)
結末に少し驚き。母娘の関係が見所かな。
感動してもよいのか?
主人公が虐待受けたり、母親が認知症で、弟が自閉症、組織ぐるみの陰謀など、主人公を取り巻く環境が可哀想なものとして描かれており、途中まで巨悪に挑む主人公を応援していました。
ところが、ラストの展開で「お口あんぐり」状態になってしまいました。
もちろん親を想う子の気持ちは分かりますけど、最後に主人公のやったことは、人としても弁護士としても、かなり道を踏み外す行為だと思いました。
最後、湖に佇む親子のシーンも、素直に感動は出来ませんでした。
最後に行き着くまでの展開は面白かったので、評価は3.0です。
法廷劇に見せかけた母娘の感動モノ
父親の葬儀の席で農薬入りのマッコリが振る舞われ集団殺人が行われた。弁護士の娘が逮捕された母親を弁護するサスペンス。
認知症の母と自閉症の弟。家族で事件のことをちゃんと覚えていて証言できる人間がいない。しかも母親は弟をかばうために自分がやったと自白している始末。
さぁ、どうやって無罪を勝ち取るのか?と思っていたら想像以上の結末が待っていた。なるほど、それで冒頭のシーンが絡んでくるってことか。なかなかすごい展開だ。でもそれでいいのか?と少し思ってしまう。
法廷劇に見せかけて、実は母娘の感動モノの色合いが濃い。やはり韓国のサスペンスは安心して観ていられる映画が多い。
それにしても市長役の俳優は本当に悪い顔してる。日本であんなに悪い顔してる俳優思い浮かばない。地味なんだけど、舞台づくりには欠かせない要素だ。
死人に口なし
父親の葬儀で農薬入りのマッコリによる殺人事件が起き、容疑者となった母親を助ける為に、疎遠だったやり手弁護士である娘が奔走する話。
子供の頃から父親に疎外されると共に暴力を振るわれていた主人公。
容疑者である母親は認知症を患い主人公のことを認識出来ない程だし、弟は知的障害を持ち、死んだ父親も町の嫌われ者で村八分だったというどん底設定。
開始早々に毒入りマッコリで3人死亡、2人重体となり、展開していくけれど、かなり早い段階で怪しいやり取りもみせられて展開していく。
そんな中で真実や如何に?となっていくけれど、主人公が切れ者というよりも、回りがあまりにもポンコツな過ぎたるは及ばざるが如しの連続だったり、ご都合主義を通り越し、最早コントの様な母親の認知症の症状、と何だかとても安っぽさを感じ、泣かせどころにもグッと来ず。
ただ、過去の出来事に波及しつつみえてくる、ドロドロとしたものに真実にと、怒りと悲しさとやり切れなさとが混じり合い、プロットそのものは非情に面白く、違う演出でみたいと感じた。
この結末で良かったのかどうか。
題名通りな見応え十分な作品でした。
母も娘もかなし。が、母の冤罪を証明しようとして奔走する弁護士娘、そして過去のしがらみが続く田舎仲間の悪党たちとのやりとりはなかなかスリリング。結末も驚きだけど…。面白かった。
涙のない方は?
最初、映画も始まって間もない時、主人公の有能弁護士のジョンインの美しさからあたし、嫉妬してしまい、服装がああだこうだと化粧がどうのこうのと言いながら、散々映画とは関係のないところで女優のシン・ヘソンさんを思いっきりくさしていたのに... もうやんなっちゃうたらありゃしない
裁判劇と思っていたら、途中から完全に母娘にまつわるヒューマンドラマになっているし
物語も80分過ぎになると涙があふれだし止まらなかった。
シン・ヘソンさんは初めての映画出演だったみたいだけど、悪いわね~。 母親役のペ・ジョンオクさんの演技には、やられちゃったみたい。
あたしの中では母娘愛が勝ち過ぎちゃってサスペンスとしてはどうかな?
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