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映画「夜明け前のうた 消された沖縄の障害者」 夜明け前のうた 消された沖縄の障害者
劇場公開日:2021年3月20日
解説
かつて日本に存在した精神障害者を隔離する制度「私宅監置」の実態に迫ったドキュメンタリー。1900年に制定された精神病者監護法に基づき、精神障害者を小屋などに隔離した私宅監置制度。隔離された人々は人生を奪われ、尊厳を深く傷つけられた。日本本土では1950年に禁止となったが、沖縄では本土復帰の1972年まで続けられ、その後も公的な調査や検証は行われていない。沖縄でこの問題を追い続けてきたテレビディレクターの原義和が、1964年に東京から沖縄へ派遣された精神科医・岡庭武氏が記録した写真と当時のメモを基に、犠牲者の消息をたどる。
2020年製作/97分/G/日本
配給:新日本映画社
スタッフ・キャスト
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2021年11月29日
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鑑賞方法:映画館
沖縄の私宅監置(行政の許可を受けて精神疾患の方を監禁する制度)の話
これ監禁された側から見たら、監禁した側の人々の方が健常者と思い込んでる障がい者なんじゃないの?と思った
日本のこの分野って正直全然進んでない気がする
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数少ない情報を便りに行われた長年の取材は素晴らしい。
しかしアウトプットが私には合わなかった。
詩的表現は好みだと思うが、白装束の女性の一連の表現や時折挟まれる感想を交えたナレーションがいちいち話の腰を折るように感じた。
それは好みの問題なのでまあそんなものかと思うが、「私の闇を代わりに背負ってくれた」と随分ポエティックで傲慢なナレーションが流れてすっかり冷めてしまった。あなたでもあなたの代わりでもない彼女をぼんやりとしたポエムでまとめたなあと。
「精神病は死ぬような病気ではない」と断定的に表現していたのがとても気になった。統合失調症うつ病拒食症などなどいずれも死に直結しうる病だ。ドキュメンタリー映画で表現や印象を優先して適当なことを言わないでほしい。
2021年4月12日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館
かつて精神障害者は、私宅監置といって法律で小屋などに閉じ込めて隔離することが法律で定められていました。1950年に廃止されましたが、沖縄では1972年までその制度が残っていた...
決して忘れてはいけない歴史を貴重な写真、証言にとともに見つめ直すドキュメンタリー。
2021年4月7日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館
戦後の沖縄、本土から置き去りにされたかのような私宅監視の事実を追うドキュメント。
今の時代では想像できない真実です。
本作は過去の事実とその凄まじさを伝えること、そして存在を無きものにされた歴史の被害者の方々の弔いの意味が込められているのでは?と思います。
本監督は、数少ない情報をもとに、無きものにされた人物の情報を集めます。事実やなぜそうなった?を作品にするなら、そこまでする必要はなかったはずです。
監督は無きものにされた人々の尊厳をなんとか取り戻したかったのではないでしょうか?
本作でその方々のご家族、縁者の方々、もちろんその多くの無きものにされた方々の魂が安らかになることを祈ります。
秀作です。