「共に生きるとは、どういうことか。」明日の食卓 Kikiさんの映画レビュー(感想・評価)
共に生きるとは、どういうことか。
「虐待」になるその前に、何があるのか。
誰もが一生懸命で、誰のせいでもなくて、それでもどうにもならなくなった時に、いったいどうやって立て直せば良いんだろう。最も小さな社会である家族は、本当に逃げ場がない。近くて重いテーマ。
映画を見ているだけで苦しくなるような現実が、確かにそこにある。でもどんなに近くにいたとしても、本当の苦しみや「わかってほしいこと」は伝わらない。
綺麗事で済まされない「ただ生きることの重責」に、私たちはどう向き合えば良いんだろう。
どんな人にも、抱きしめてくれる人が必要。だけど見えない。頼りきれない。
大事件が起きるわけじゃない。
それでも胸をえぐられるような、ヒューマンサスペンス。オムニバスだけど不自然さはなく、静かに3つの家庭に寄り添うことができます。分かり合いたい人と観るのをおすすめします。
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