「人生賛歌」サウンド・オブ・メタル 聞こえるということ marさんの映画レビュー(感想・評価)
人生賛歌
失うものがあれば、得るものもある。
そして、得るものがあれば失うものがある。
陳腐な言い方だけど、強く感じたのはこのこと。
たとえばルーベンは聴覚を失ったけれど、
これまでのジプシー生活では想像もできなかった心の平穏を、一時的にせよ得ることができた。
そしてインプラント手術で取り戻した聴覚は、以前のそれとは全く違うもの。
これはルーとの関係にも当てはまって、ルーの場合は無意識的なストレスからの解放というか、
これまで執着していたものから離れてみたら、意外と平穏じゃんっていうね。
お互いに「人生を救ってくれた相手」っていうのが切ないんだけど、
ルーベンとルーに幸あれ、と思わずにいられなかったし
すごく人生賛歌みたいな、ポジティブな物語に思えて爽やかな後味だった。
コメントする