パーム・スプリングスのレビュー・感想・評価
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凝ったストーリーのロマンティックコメディー
笑えたけど、ちょっと退屈したかな
想像より面白かった面白かったというか人生楽しんでんな〜って感じ あ...
エンディングをどうするのか?の心配は不要でした
新しい語り口の普遍的なラブストーリー
こういうのが欲しかった!ちょうど良いループものラブコメ
ポスターから面白さが滲み出ている今作。
前半はループする世界を楽しみますが、ある出来事をきっかけに後半からループする世界に残りたいか普通の生活に戻りたいかで意見が分かれます。そこから人生とは?人間とは?など主人公たちが悩み始めた辺りからさらに今作の深みが増していきます。
今作は、パームスプリングスという砂漠のリゾート地が舞台。プールに浮かぶ二人を真上から撮るシーンが何度も出てきます。なんとも平穏というか居心地の良さというか二人の気持ちが表れている好きなシーンです。最後のシーンもプールで終わったのはその辺りの比喩かなと勝手に思っています。
使い古されたループものですが、そこに丁度良いラブコメ+笑える下品さ+二人の視点から進んでいく脚本が合わさってとてもスッキリした気持ちになれる映画でした。
普通
繰り返す日常vs失っていく日常
成長こそが人生だ
ラブコメの形ではあるけど、人生で大事なことを表現してるように感じた。
毎日同じ時間に起きて、同じような事して、同じような一日を惰性で過ごしてるって
僕みたいな人は多いんじゃないかと思う。
そんな毎日が永遠に続くかって言ったらやっぱりそんな事なくって、
けっきょく一歩を踏み出す時はきっと、一緒に歩きたい誰かがいる時でっていう。
くくりとしてはタイムループものなわけだけど、
特にサラがループの中でも成長していくというか、
大学教授みたいな人すら唸らせるってくだりはすごく希望に満ちていてよかった。
ただエンドロール内のおまけみたいな場面は、ちょっと蛇足。
たしかにあの人のことは気になるけど、あれでループ構造自体に疑問符がついてしまった。
ループする毎日
時間の問題
毎朝同じ通勤電車に乗っているいつも顔ぶれが変わらない乗客を眺めているとこう思うことがある。「俺は同じ1日をただループしているだけではないのか」という錯覚に時折とらわれるのである。おそらく席につくなりスマホの数独ゲームをはじめるハゲ親父や、腕を組んで眉間にしわを寄せながら眠りにつく若者、ショルダーバッグを肩からずり落ちそうにしながら立ち寝しているJKも、自分と同じ感覚にとらわれているのではないだろうか。循環バスや山手線のように、ただ同じ1日をだらだらと繰り返しているループのワナにはまりこんでいるだけなのではないかと。
パーム・スプリングスで行われる友達の結婚式にお呼ばれしたナイルズもまた、ほぼほぼ同じような1日を繰り返すタイム・ループにはまりこんでいる男。眠りにおちたり死んだりすると、結婚式当日の同じ朝に引き戻されるナイルズ。仕事は何をしていたのかも思い出せないほどもう長いことこのループにはまりこんでいて、そこから抜け出すことをもはや諦めてしまっているのだ。毎日違う女を口説いたりしてそれなりにループ生活をエンジョイしていたナイルズだが、同じタイムループのわなにはまりこんだサラと本気の恋に落ちてしまい…
次に何が起きるのが予めわかっている未来が待っているというのは、考える必要がない分結構楽チン。他人の行動が読めるので、半ば予言者のように振る舞うこともできちゃうのだから。翌朝になれば自分の記憶以外すべてがリセットされてしまうので、失恋のショックや死の恐怖に怯えることもない。考えようによってはこの無間地獄生活も悪いことばかりじゃないのである。しかもここは毎日バカのように晴れ上がっているパームスプリングス、留守宅にしのびこみプールに入ってビール片手にゴムボートに揺られれば、気分はもうパラダイスなのだ。
ポイントはループしている本人の記憶だけが残っているということ。実は同じ1日を繰り返していることに気づいている人物が後三人?登場しているのだが、この映画は“時間の本質”について結構鋭いところをついている。自分一人がちがう行動をしても周囲にいる人間が同じ行動をしていれば、全体としては時間が止まっているように見える。違う行動をしている人間を観察している別の人間(この映画の場合サラがそれなのだが)、言い換えるならば、昨日と違う時間を共有している誰かが他にいないと存在そのものがあやふやになる、という量子論分野の「観察者問題」に何気なく抵触しているのである。
「缶ビールを飲み干した時に感じる(次のビールに手をつけるまでの)一瞬の寂しさ」“もののあはれ”にも通じるその孤独感を共有できる人間が側にいないと、時間は後戻りするばかりでけっして前には進まない。いとおしいと思う人が側にいると、その人と別れたくないという思いが自然とわきあがり、離れている時間の重みにも気づかされる。現状維持に甘んじていたナイルズが、その孤独を共有できるサラと出会い、ループのワナから脱出をはたすのは、もはや“時間の問題”だったのである。
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