パーム・スプリングス
劇場公開日:2021年4月9日
解説
カリフォルニアの砂漠のリゾート地パーム・スプリングスを舞台にしたタイムループ・ラブコメディ。パーム・スプリングスで行われた結婚式に出席したナイルズと花嫁の介添人のサラ。ナイルズのサラへの猛烈なアタックから2人は次第にロマンティックなムードになるが、謎の老人に突然弓矢で襲撃され、ナイルズが肩を射抜かれてしまう。近くの洞窟へと逃げ込むナイルズとサラは、洞窟の中で赤い光に包まれ、目覚めると結婚式当日の朝に戻っていた。状況を飲み込むことができないサラがナイルズを問いただすと、彼はすでに何十万回も「今日」を繰り返しているという。「ブリグズビー・ベア」のアンディ・サムバーグが主人公サム役を演じ、「ウルフ・オブ・ウォールストリート」に出演したクリスティン・ミリオティ、「セッション」でアカデミー助演男優賞を受賞したJ・K・シモンズらが顔をそろえる。監督は本作が長編監督デビューとなるマックス・バーバコウ。
2020年製作/90分/PG12/アメリカ・香港合作
原題:Palm Springs
配給:プレシディオ
スタッフ・キャスト
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受賞歴
ノミネート
最優秀作品賞(コメディ/ミュージカル) | |
最優秀主演男優賞(コメディ/ミュージカル) | アンディ・サムバーグ |
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ここ数年、タイムループ映画が多い気がする。パイオニアは言うまでもなくビル・マーレイ主演の『恋はデ・ジャブ』(93)だが、同じ1日が何度も巡ってきて、そこから抜け出せない主人公の徒労感と言うか閉塞感はあの映画でフォーマットが完成した気がする。なのに、またまた現れた新手のタイムループ映画がこれ。何が新しいかって、本作でループにハマる主人公のナイルズには、サラという仲間がいるのだ。彼らは何が起きても常にリセットされる人生に、何らかの意味を持たせようと努力する。意味とは、2人の関係性だ。ただただ時間が回転する空間を共に生きる相手が、果たして、自分にとって意味のある存在なのか?という。キャラ設定がうまい。誰も知らない異常な時間軸を往来するナイルズとサラは、どちらも結婚式というお定まりの儀式に全然馴染めないでいる。その疎外感がタイムルーパーにはぴったりなのだ。また、舞台になるパーム・スプリングスの閉ざされた砂漠の街感が、この話にぴったり。ちょっと郊外まで歩いたら何があっても不思議ではない、という。最も笑ったのは、ナイルズとサラがループに対して自暴自棄というか、むしろだんだん挑戦的になっていく件。これは、巻き込まれ型ループ映画の意外な新規軸かもしれないと思った。現在、もう1本のタイムループ映画『隔たる世界の2人』(今年のアカデミー短編映画賞候補)がNetflixで配信中なので、こちらも強くオススメします!
私が注目する映画祭の1つに「サンダンス映画祭」があります。それは、この映画祭から毎年着実に名作が生まれているからです。
本作は、2020年1月に開催された「サンダンス映画祭」において、サンダンス映画祭の史上最高額で配給権が買われた作品です。(2021年1月には超えられましたが)
まずは、その時点で本作に興味を持ちました。
そして、見てみると「タイムループ」ものでした。
この「タイムループ」ものは、近年だと名作ホラーコメディの「ハッピー・デス・デイ」やトム・クルーズ主演のSFアクションの「オール・ユー・ニード・イズ・キル」などがあります。
このように「タイムループ」ものは割と面白い作品が多いのですが、出口をしっかり描けていないと、途中で飽きたりもするので難しいジャンルでもあるのです。
タイトルの「パーム・スプリングス」とは、カリフォルニアの砂漠のリゾート地の地名です。
本作は、この「パーム・スプリングス」を舞台にした❝タイムループ・ラブコメディ❞というジャンルの作品なのです。
パーム・スプリングスでは、よく結婚式が行われていて、そこでの結婚式に出席した主人公のナイルズ。そして、花嫁の介添人のサラ。果たしてこの2人にはどんな事態が待ち構えているのか?
謎の老人はアカデミー賞俳優のJ・K・シモンズが演じています。
予備知識は必要なく、90分で終わるのも良く、一度は見てみてほしい作品です。
2023年1月30日
Androidアプリから投稿
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タイムループに巻き込まれた男女の恋愛模様を描く。寝てしまうとまた同じ一日を繰り返してしまうので、何とか寝ずに過ごそうとしたり、開き直って不法侵入したり色々と羽目を外す二人が面白い。しかし二人には互いに内緒にしていた秘密があって・・・。同じ時間軸でも、どちらの視点で描くかで物語が異なり、観ていて飽きない。
【セッション】のJ・K・シモンズが、タイムループに巻き込まれた男を好演。主人公を恨み殺そうと執拗に追い回すも、最後は家族との一日を永遠に過ごせることに喜びを見出す。
2022年12月22日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD
タラとエイブの結婚式を軸にした、11月10日を迎えるまでのラブコメディ。
思っていたのと全然違ってました。
特にボーガンが登場してからは想像の上の展開の連続で、酒をやりながら観ていたものだから最高に面白かったです。
それと、クリスティン・ミリオリティの目のクリクリした顔が凄いキュート。
あとやたらに飲みまくるビール、「Akupara」が気になって気になってしょうがなかったんですが、架空の銘柄みたいですね。
タランティーノとロバートロドリゲスの、ビッグカフナバーガーみたいなものみたいです。
抜け出せない毎日なのに、次第に楽しめる様になっている二人が小気味よい。
それと“出たい、出たくない”その二つの気持ちが痛すぎるほど伝わるのが上手かった。
ボーッとして観るにはとても楽しめる作品でした。