孤狼の血 LEVEL2のレビュー・感想・評価
全551件中、341~360件目を表示
冷血…正に血流冷えわたる!
骨の髄に死神を宿し、爽やかな笑顔で修羅道に導く。想像以上、憤りの原点を俯瞰しながら突き進む中々の怪演だった。当たり前に訪れる悲劇、想定外な裏切りのシナリオ、落とし前を付ける行動… “定番な流れ”と片付けられない役者の凄みで魅了される“演者の圧力”を体感すると、文字通りの「冷血」で暫く身体が萎縮していた。
ゾクゾクした!
観終わって頭を埋め尽くした鈴木亮平。
スクリーンに映し出される鈴木亮平は、これまで見たどんな鈴木亮平よりも凄かった。
いや、最も映画におけるそういった役者の豹変ぶりはよくあるのだが、この上林を背負った鈴木亮平さんは、並々ならぬ思いでこの役に向かったのだろう。
前作に続くシリーズ2で、LEVEL2と題した今作は小説とは違うオリジナル。
「アウトレイジ」に並ぶ極道版アベンジャーズのようなキャスティングで、
おのずと期待が高まっていたが、まったくそれを裏切らない力作であった。
一言でいえば、アクションエンタテインメントとして日本最高峰かと思う。
日本映画において、殺陣が弱かったり、アクションのふり幅が少し物足りなかったり、と
思ってしまう作品が少なからずあるが、今作に関しては全くそれを感じさせない。
役者陣が割とフィジカル勝負に挑んいるという事もあり、リアリティ溢れる演技だ。
松坂桃李さんはあの警察署からパトカー屋根に飛び降りるシーンをスタントなしでやったとの事。
その中でもやはり鈴木亮平さんの迫力は凄まじい。もともと筋肉隆々とした体つきという事もあるが、彼のシーンは本当圧巻だ。ドスの効いた声、鋭い目つき。悲惨な幼少期を背負った上林という男を文句なしに表現している。もはや悪役、極道、狂人、と言った表現が陳腐に感じるくらい上林は、その上の何者かになっていた。
前作は、原作があっただけに、サスペンス要素もあり、警察映画っぽい雰囲気もあったが、今作は痛快アクションエンタテインメントとして捉えてみることができる。
上林の非道っぷりに目を背けたくもなるが、各俳優陣の演技っぷりはさすがである。
個人的には早乙女太一さんが凄くかっこいい。
村上虹郎さんはめちゃくちゃ愛せるキャラ。余談ですが、松坂桃李、村上虹郎両氏は呉市に縁がありますね。
びっくり梅雀さんの役どころ。
あとは2代目五十子会の凋落っぷり。
音尾琢真さんとか吉田鋼太郎さん、斎藤工さんがちょいちょいコメディ入れてきているのがまた面白い。
こう書いているとまだまだ見どころ満載。3回くらいは劇場で観たい。
主演の二人は秀逸
エンタメヤクザ映画
ヤクザ映画をエンタメ化した作品といえます。主演の松坂桃李と彼と戦う鈴木亮平の凄まじい生命力に驚かされます。他の方も書いていましたが、あれだけの乱闘であれば通常なら死んでいるでしょう。でもこれは映画です。映画ってありえない出来事を描くものです。ですから腹を刺されようが、打たれようが、顔面をフルボッコされても生きていなければいけません。アメリカ映画でも同じように、警察対ギャングの銃撃シーンはいつまでも続きます。最近では玉を込めるシーンがありますが、昔のアメリカ映画ではひたすら撃ちまくっていました。映画ってリズムがあるのです。途中で玉を込めると勢いが止まります。本作のアクションシーンも同じです。殴るなら殴る、蹴るならける、撃つなら撃つを続けないとリズムが壊れてしまうのです。そういった意味では本作はエンタメ映画としては成り立っています。松坂桃李くんは前作から大きく変身しています。それはそれで良いのですが、やっぱりお顔が美しすぎるので、いまひとつヤサグレた刑事にはなりきれてなかったような気がするのです。後ろ姿が弱いんです。肩幅が、、、。一方、鈴木亮平くんは今後の役者人生は大丈夫かと思わせるほど恐ろしかったです。日本の映画史上最悪のヤクザになったのではないでしょうか。
『運だぜ!アート』のluckygenderでした
超コッテリ映画を観たい方は是非!!
いやー参りました。
本作は、邦画文化遺産です。映画好きならば通る深作監督の「仁義なきシリーズ」を私も視聴済みですが、広島の方言を聴き、懐かしい気持ちになりました笑(…やないのーなどの末尾のイントネーションがw)
なんと言っても、鈴木亮平・松坂桃李でしょうか!鈴木亮平はTBSドラマ「Tokyo MER」の喜多見先生風の笑顔なのに言う単語がサイコ過ぎて、、笑
松坂桃李も、“清濁併せ呑む‘正義と現実の立ち位置の葛藤が良く表現されていました。その他、俳優の方も最高でした♪眼の事はきっと、韓国映画の「アジョシ」と共通した事だと思います。
綾野剛・舘ひろし主演の「ヤクザと家族」でも、実は言ってたと思われる主体性の事が、本作ではガッツリ表現されています。(故に西日本といいますか…)
観賞直後は、西野七瀬は吉高由里子(もしくは成海璃子)やろーと個人的には思っていましたが、あれだけコッテリだと西野嬢で逆に正解かなと納得。
早乙女太一と滝藤賢一もキャラが出ていて良かったです!最後のシーンは、逆に笑ってしまいました笑
なるべく早く続編やってくれないかなと思います。
本年、1位候補!映画好きの方は是非ご観賞下さいー♪
評価下げてごめんなさい。
最後の狼はなんなんだ?
2021年8月22日
1作目が面白く、2作目である本作も楽しみにしていたので、映画館で鑑賞。
1作目のピュアな彼はどこへやら、大上以上に黒くなってしまったような日岡。
映画の感想は、期待通りの面白さでした。
正直、真面目にレビュー書くような複雑な映画ではないと思うのですが、思ったことを書いてみます。
まず、1作目よりは登場人物のキャラが漫画チックに感じました。主に中村獅童。
中村獅童が出てきた途端、画面に緊張感がなくなりました。さすが、、、()
西野七瀬は可愛いけど、ハマってはなかったかなぁ
前作の真木よう子には敵わないですね。
話の展開の説明は割愛しますが、全体的にテンポは良かったです。
すこし展開が読めてしまうなぁとは思いましたが、そこが気にならないほど豪快な展開で、松坂桃李と鈴木亮平の演技が良かったです。広島弁も違和感がなかったです。
斎藤工の広島弁はもう少しどうにかならんのですかね、、、笑
最後のシーンは何を意味するのでしょうか。
県内の田舎に配置転換され、平和に過ごしていた日岡が「狼」を必死で追いかける様子は違和感でした。
日岡が追いかけたのは、「大上」の背中なのか。
それとも綿船が「狼は強すぎて人間様に駆除された」と言っていたように、一時は「狼」になった日岡が、もう一度「狼」になろうとする様子を現しているのか。
いずれにしてもLEVEL3で明らかになるのでしょう。
残念
前作が良すぎて物語としては残念過ぎました。
どうしても比較してしまうのですみません。
俳優さん皆さんは本当に素晴らしい演技でした。
私は呉出身で実家の近くで撮影されていたのと、昔から仁義なき戦いが好きなので前作を鑑賞しました。
呉弁は広島弁よりもイントネーションや方言がキツいので広島出身の俳優さんでも、?と感じる事が多いですし、関西人の方は特に難しい様子ですね。
前作、今作共に松坂桃李さんは素晴らしい! 前作は、仕方がないのですが大事な場面での呉弁が残念な方がいて、耳障りで一気に冷める瞬間があったのですが、物語が良すぎて最後までぐっと心を掴まれました。
今作は皆さん、演技はもちろんですが呉弁が本当に素晴らしかったです。特に西野さんの呉弁すごく良かったです。女性も感情が昂る時はドスがきくあたり、最高でしたし、難しかっただろうなぁと思いながら観ました。ベテランの俳優さんでも関西出身の方は関西弁のイントネーションが混じってしまうので。
今作はとにかく、アクションと残虐シーンが多すぎて内容は薄いと感じました。上林側の物語は良かったと思いますが、大上さんとの関係性がもっと描かれていれば、日岡がなぜこの様になったか、日岡の苦悩が感じられていたと思います。
前作は大上さんがなぜこの様なやり方で捜査をするのかが切なく、無残な殺され方で日岡が覚醒し、大上さんの成しえなかった事を引き継ぎ一件落着的な爽快感が残りましたが今作は観終わったあと…えっ?ってなりました。
上林が死ぬ事で収拾をつけるしかなかったのでしょうが…。
ラストは原作の続編、凶犬の眼に繋がるのかな?という期待感だけは残りました。
前作が良すぎると期待値も高いですし、キャスティングも素晴らしいのでかなりハードルを上げて観に行ってしまったのが失敗でした。
仁義なき戦いなら金子信雄さん、前作なら石橋蓮司さんの様な、うわっ!こいつホンマ腹立つ!と思える、ねち〜っこい悪人がいれば良かったですね。上林はやってる事は残酷ですが、彼なりの正義?から始まっているし、こいつムカつくと思うキャラクターもそれぞれの立場があるよなぁ、とどこか憎みきれないし薄味ですね。時代背景もあるのかなぁ。
前作の事を一旦忘れて、もう一度観てみようかなと思います。
作り手の熱量がスゴイ!、日本映画も捨てたものじゃない
全体の作りは、テンポも良く
エロも、グロも入れ込んで
エンタメ作品の体をなしてました
(R15指定ではありますが)
平日の昼に見ましたが
客入りも上々でした
140分の中で
上林の幼少シーンなど不要な場面も多く
初登場の上林と
各登場人物の関連性を作るのに
多少急いで作ったため
描写が浅い場面もあった
土砂降りの雨を、ふんだんに使っての演出は
散々使われたシーンだったので
少し冗長だったかな
※そんなに都合よく雨ばかり降らないから、なんとなくわざとらしい演出になってしまう
チンタのS役のモチベーションとして
在日コリアが日本を脱出するため
というちょっと無理くりな作りをしたなら
(別に要らない設定?)
もっと在日コリア界隈も絡めた方が
面白いストーリーになったかもしれませんね
※上林の在日コリアの設定も必要??
こんなん忙しく詰め込んで作るなら
64みたいに、前編、後編に分けて
厚みのある作品にして
時間差で公開しても
十分に元が取れた面白いさだったと思いま
ただ脇役にも名のある人を起用し
雀荘のエキストラ(丸山ゴンザレスさん)まで
気を使う作りは素晴らしい
今年公開の映画では一番の熱量だったと思います。
深みが無い
大上、役所広司さんはすごかった
前回から3年後の続編ということで前夜Netflixで鑑賞していざ2へ。
前作は昭和感ただよう狂気ただよう狂った作品だったけど今回は暴力団の抗争より上村演じる鈴木亮平のサイコパス感な狂った人物が目立った。日岡の松坂桃李も前作よりもやさぐれていてよかった。
二人ともドラマなどでは全然別の役もこなしているので、凄い役者さんだなぁーと感心しました。
ただ気になってしまったのは西野七瀬ちゃん。もう少し他の人にしたほうがリアル感が出たとおもいました。どう見ても不良少女。顔も声もかわいすぎます。
梅雀さんには雰囲気に騙されました。
緊張感
意外とファンタジー
鈴木亮平の悪役ぶりを楽しむ映画
前作では役所広司の存在感がすごすぎて、松坂桃李が霞んでいた感があった。まぁ、メインは役所広司演じる大上だったから仕方ない。
本作は映画オリジナルの話。小説の続編につながる話という位置づけなんだろうか。とにかく本作は鈴木亮平につきる。義理と人情の義理には厚いのだが、オヤジと認めた先代以外には傍若無人。人情なんかまったくないし、残虐そのもの。冒頭のシーンからしてエグかった。なかなかあれだけの悪役作れない。
でも、松坂桃李も前作からかなり成長している。いろんな役を演じながら役者として大きくなっているなと感じた。鈴木亮平に食われた感はあってもキチンと存在感を示せていた。そしてヤクザを演じた俳優陣も前作より迫力が増した気がする。有名どころを揃えるというより、迫力や演技重視で選んだのかもしれない。ヤクザ同士のがなり合いがしょぼくならなかったのがいい
前作や原作よりも暴力と抗争を描く物語だったので映画としては観やすくなったのかもしれない。でも、原作好きの人間としては少し複雑な気分。クライマックスで2人の対決を作り出すために上林が急に車に乗って走り出すって展開はどうなんだろう。無理やりすぎないか?ちょっと違和感があった。
それでも結構長い上映時間なのに飽きることなく観てしまったのだからあまり文句は言えない。次作も楽しみに待ちたい。
プロレス風味なヤクザ映画
ヤクザを美化している。これに尽きる。
無敵なヤクザを豪快に描くほど、他の登場人物が間抜けに見えて、
そのギャップが現実離れしていて、やっていられない。
アメコミ作品やジャニーズ系主人公の青春物なら
こんな突拍子もない出来事が連続して起こっても許せるが、
一応はヤクザ・極道の超王道作品。
だからこそ、粗がいくつも出てきて、
そこが気になって仕方がない。
最後の狼を探すシーンなんて
松坂桃李が鈴木亮平からシャブを裏で分けってもらっていて
ラリッているから見える幻想
というぐらいの無意味なシーンで
それこそ必要ない。
要はハチャメチャな作品だけど、
最後に幻想シーンを入れて
あれもこれも全部無しよと、
まるで白旗を上げているようだ。
クライマックスとなる松坂と鈴木の対決は
まるでプロレスのチェーンデスマッチと場外乱闘に
血糊をたっぷり盛ったコテコテで…
監督や作者はここで女性ファンの悲鳴が聞こえる、
男性ファンは大喝采を送ると思ったのならそれは相当
舐めている。
前作は悪徳刑事を美化して、
今作は気狂いヤクザを美化し
次作は一体どうするのだろう?
個人的には新聞記者の中村獅童が
薬中の歌舞伎役者となって
腐った広島県警とヤクザ組織を
バッタバッタと成敗していくのが
候補だと思っている。
余談として、
日本のアニメ映画は外国でも多少人気があり
度々、ニュースなどで報道されるが、
一方で邦画が人気と伝えられるケースは本当に少なく、
中でもヤクザなどクライム作品が話題になるのはまずない。
それは外国人の方がフィルターなしに冷静に判断をして、
妄信でカルト的なヤクザファンか松坂桃李ファンぐらいしか
絶賛しないだろう。
虎狼の血はオンリージャパンとして、
極東の島国だけで語られる、
それは小さな小さなスケールの
空論だけで理詰めにしたような物語で終わってしまった。
全551件中、341~360件目を表示