劇場公開日 2021年8月20日

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「1.5から2.5へ進歩の悪人コンテスト。」孤狼の血 LEVEL2 critique_0102さんの映画レビュー(感想・評価)

2.51.5から2.5へ進歩の悪人コンテスト。

2021年12月30日
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鑑賞方法:DVD/BD

前回の『孤狼の血』の評価は1.5
日本映画の誤り・・安っぽさ   と書いた。

「日本アカデミー賞なるものにあらわれている。役所広司が主演で、松坂桃李は助演、それで賞がとれるなんて、お笑い沙汰だ。」というものだった。
そしてこうも書いた。「その内容は、民放の2時間ドラマで十分な内容だが、場面によってはテレビでは放映できないため、映画になったのだろう・・・ぐらいにしか理解できない。せっかく後半残り30分から盛り上がるべきものが、登場人物、役者が安っぽいため、なかなかクライマックになりきれない。見所がグロ・・というだけでは、あまりにも残念だ。」
基本的には、ああまり変わっていないが、前回よりも展開として進歩したかもしれない。
松坂桃李の広島弁も少しは上手になったし。でも、それが「新人」鈴木亮平に負けちゃぁいけんじゃろ。笑

内容としては、まぁ、いわば悪人コンテストのようなもん、誰が、広島一の悪人かを競いおーちょる。
日岡秀一(松坂桃李):まぁ、警察としては悪人じゃろね。でも、全体からすると薄まって・・・。
上林成浩(鈴木亮平):まぁ悪人よね。じゃが、今までのキャリアからやはり裏善人を感じてしまう。(役では「血と骨」になってしまっていて)
近田幸太(村上虹郎):ヤクザ映画では必須のチンピラ感にはやや遠い感じのいい感じの薄い悪人。もっと、チャラいチンピラになって欲しかった。
近田真緒(西野七瀬):芝居が浮きすぎて悪!下手。
橘雄馬(齊藤工):キャスティングが悪。
瀬島孝之(中村梅雀):何かあると思ったら、やはりあった悪の張本人。なのだが、そんな悪人の末路を素直に描きすぎて、これは悪。
嵯峨大輔(滝藤賢一):組織的悪。この俳優の逆テンションを効果的に使ったのはいいのだが、単発すぎて悪。
他の面々:悪を全然感じさせない、インテリジェンスで悪。中にビジネスヤクザあり。笑

ということで、悪人コンテストは不発かな。
終盤のカーチェイスも、タイマンアクションも、本筋には不要でしたね、これも悪。
そして、ほんとに最後の・・・日岡巡査の狼探し。悪を超えて失笑・苦笑。
悪人は、こんな映画を作った監督でしょ!

しかし、それを5本990円のレンタルでしか見ていない自分が最も悪人か。

critique_0102