劇場公開日 2021年8月20日

  • 予告編を見る

「狼から犬へ」孤狼の血 LEVEL2 唐揚げさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5狼から犬へ

2021年9月23日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

悲しい

楽しい

興奮

あれから3年。
五十子会と尾谷組は和平を結び、大上亡き後の日岡によって保たれていた秩序が、広島仁正会に突如やってきた怪物、上林によって乱されていく。

ガミさんいなくてええんかい?それがのぉ、ええんじゃ。
呉原でガミさんの後を継ぐかのようにヤクザに漬け込み、広島の治安を守る刑事日岡。
前作のあのオールスターキャストをほぼほぼ一新し、同じ世界線において全く新しい物語となった、シン・孤狼の血。
今作もしっかり面白かった!
熱量では確実にlevel up!
ただオリジナルともあって、ストーリー的にはかなりぶっ飛んでいて、(前作と比べちゃうと)物足りない部分も多かったので、作品全体としてのlevelは±0かなと思いました。

本当に「なんもかんもぶっ壊れりゃあええんじゃ」映画。
怪物の誕生、警察の闇、日岡の変貌、チンタ&チンタの姉ちゃんと日岡の関係性。
詰めに詰めた濃い内容をラストでぶち撒ける横暴ぶりはこの映画らしくも賛否あるところ。
これはこれで好きですけどね。
ブタが足りない(代わりにニホンオオカミ?)、下ネタが足りない(チ○コの皮と猿のセンズリくらいじゃ?)、グロが足りない(おっぱいと目ん玉と指詰めだけでR指定なの?)。
あとサメエキス足りない。
上記のように正直物足りなさもある
でもやっぱり、あのカーチェイスからの一対一決闘が、そういったマイナス部分を血を洗い流す雨のように消し去ってくれた。
本当にちょうどいいんだよね。この居心地が。

今回前作からlevel upしたのは熱量だと述べたけど、それは間違いなく役者たちの演技。
日岡だけでは正直心配だった熱量の再編・躍進は、やはり鈴木亮平の功績が大きい。
邦画史上稀なほどの極悪ぶり。ほんまに狂うちょる。
見るたびに印象が変わるし、役作りは徹底しているし、本当に凄い役者だと思う。
松坂桃李のどことなく漂う弱さや、村上虹郎の読めないスパイも流石
ママには見えずやや浮き気味、と聞いていた西野七瀬も思ったほどは悪くなかった。
ママには見えないけど…
彼女のベストアクトでは。
個人的には激ヤバ滝藤さんと癒し担当梅雀さんがお気に入り。
獅童さんと音尾さんは多分次回作も出てくれるよね。

第三弾もやってくれるそうで。
こりゃあ観に行かなあいけんじゃろ。
たいぎいのお(←矛盾しちょる)。

唐揚げ