「鈴木亮平の悪役ぶりを楽しむ映画」孤狼の血 LEVEL2 kenshuchuさんの映画レビュー(感想・評価)
鈴木亮平の悪役ぶりを楽しむ映画
前作では役所広司の存在感がすごすぎて、松坂桃李が霞んでいた感があった。まぁ、メインは役所広司演じる大上だったから仕方ない。
本作は映画オリジナルの話。小説の続編につながる話という位置づけなんだろうか。とにかく本作は鈴木亮平につきる。義理と人情の義理には厚いのだが、オヤジと認めた先代以外には傍若無人。人情なんかまったくないし、残虐そのもの。冒頭のシーンからしてエグかった。なかなかあれだけの悪役作れない。
でも、松坂桃李も前作からかなり成長している。いろんな役を演じながら役者として大きくなっているなと感じた。鈴木亮平に食われた感はあってもキチンと存在感を示せていた。そしてヤクザを演じた俳優陣も前作より迫力が増した気がする。有名どころを揃えるというより、迫力や演技重視で選んだのかもしれない。ヤクザ同士のがなり合いがしょぼくならなかったのがいい
前作や原作よりも暴力と抗争を描く物語だったので映画としては観やすくなったのかもしれない。でも、原作好きの人間としては少し複雑な気分。クライマックスで2人の対決を作り出すために上林が急に車に乗って走り出すって展開はどうなんだろう。無理やりすぎないか?ちょっと違和感があった。
それでも結構長い上映時間なのに飽きることなく観てしまったのだからあまり文句は言えない。次作も楽しみに待ちたい。
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