ミッドナイト・ファミリー

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ミッドナイト・ファミリー

解説

メキシコシティで私営救急隊をビジネスにする一家の姿をとらえたドキュメンタリー。メキシコシティには人口900万人に対して公共の救急車が45台未満しかなく、救急救命にあたる闇救急車の需要がある。そんな私営救急隊を稼業とするオチョア一家は、同業の救急救命士らと競い合って急患の搬送にあたっている。しかし、闇救急車の取り締まりや汚職警官からの賄賂の要求によって、徐々に金銭的にも追い詰められていく。救助を必要とする患者から日銭を得るという、倫理的には疑問視もされるオチョア一家の稼業をヒューマニズムにあふれる視点でとらえながら、メキシコの医療事情や行政機能の停滞、自己責任の複雑さといったさまざまな問題を浮き彫りにしていく。サンダンス映画祭で米国ドキュメンタリー特別審査員賞を受賞したほか、米アカデミー長編ドキュメンタリー賞のショートリストに選出された。

2019年製作/81分/アメリカ・メキシコ合作
原題:Midnight Family
配給:MadeGood Films
劇場公開日:2021年1月16日

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映画レビュー

4.5闇救急車という驚くべき仕事

2021年1月31日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

コンプライアンス重視の社会では、法やルールに背くことが絶対的にダメなことにされがちだ。その視点から見ると、この映画に描かれる一家のやっていることは悪いことになる。
本作は、人口900万人でイスタパラパなど非常に危険な犯罪多発地域もあるメキシコシティで、非合法の救急車ビジネスに従事する家族を捉えたドキュメンタリーだ。公営の救急車は45台しかないこの街では、この一家のような闇救急車がなくては人を助けることができない。非合法であるため警察の取り締まりをかいくぐりながら、さらに同業者とのカーチェイスで客の取り合いをしながら重症患者を日々助けている。
彼らは日々の生活費のためにこの仕事をやっていて、単なる聖人というわけではない。違法業者であるため客は支払いを拒否することもあり、生活は苦しい。それでも彼らのような存在がなければこの街でもっと多くの命が失われてしまう。世界の複雑さが見事に描かれた作品だ。

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杉本穂高

4.0ドキュメンタリーの概念を刷新し期待値を引き上げる画期作

2021年1月19日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会

悲しい

興奮

ドキュメンタリーなのにスリリングで劇的。本作を観た後では、アーカイブ映像や写真にナレーションをかぶせたり、関係者たちへのインタビューで構成したりといった定番のドキュメンタリー手法が古臭く退屈に感じられそうだ。テロップによる文字情報も必要最小限で、ライブ感覚あふれる映像で闇救急車を走らせるオチョア一家を追いかけ、その素顔と日常にぐいぐい迫る。

大学で映画を学び卒業後たまたま友人について行った先のメキシコシティでオチョア家に出会った米国人監督の強運も大したものだが、闇稼業でどうにかぎりぎりの暮らしをしている家族に信頼されて懐に入り込む人間的魅力もうかがわせる。メキシコの首都で公営の救急車が圧倒的に不足する状況をビジネスチャンスとする私設救急車の営為は、福祉国家と呼ばれる先進国に暮らす人の目には“必要悪”と映るかもしれないが、そんな安全地帯からの判断や批評が及ばない場所、善悪の彼岸にあるようにも思えてくる。

4階から転落した娘を搬送する際に助手席に同乗した顔面蒼白の母親を正面からとらえた映像は、監督が撮影後に使うのを断念しかけたが、結局彼女の了解をとりつけて本編に採用したという。あの母親がどんな思いで使用を許可したのか、考えるたびに胸が詰まる。

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高森 郁哉

3.5You Don't Have to Travel Far for a Wild Reality

2020年12月25日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会

興奮

This slice of life doc about a band of paramedics racing the streets of Mexico City for cash provokes as many questions about the filmmaking itself as it does for what's happening with Mexico's health care system. Thankfully the film doesn't tell you what to think. As a family drama set in the lower class, it's equally as inviting recent international favorites Parasite and Shoplifters.

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Dan Knighton

3.5❇️人を助け無許可の為、警察にも捕まり賄賂を取られ理不尽

2023年9月16日
スマートフォンから投稿

泣ける

悲しい

ミッドナイトファミリー

🇲🇽メキシコの首都メキシコシティー

メキシコシティー人口900万。
政府の救急車は45台しかない現状。

この現状で一般の闇救急車が無許可で搬送など行なっている。そんな闇仕事の家族がこの映画の主人公。

闇の救急部隊の為、患者が犯罪系とかで必ずお金を払わない客もいた。応急処置は薬品の使用、人件費、ガソリン台、血痕の掃除など金をもらえない日はマイナスになる事も多い。

また警察にも捕まり、無許可同士の患者の奪い合い!この街狂ってる⁉︎

お金を払わない患者でも警察にも連絡できず!狂ってる!しかも実話!ドキュメンタリー!狂ってる‼︎

◉72D点。
❇️人を助けているのに無許可の為、警察にも捕まり賄賂を取られる理不尽さ‼️生活も救急車で実話ときたもんだ⁉️これは感情移入せざるおえなかった。どんよりそして切ない。😢

⭕️良かった点。
1️⃣存在感のある救急車🚑!
★彡側から見ても存在感ある救急車なのに無許可なのが虚しく見える事が最高の見所⁉︎

2️⃣その日暮らしの生活。
★彡存在感ある救急車なのに、その日1番安くてお腹の一杯になる物を頬張る生活してが切ない。

👨‍👨‍👦🦺⛑️🧳🌮🚑🚨🏥💸🆘

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