「残像現象に救われるネクラどもと」浜の朝日の嘘つきどもと あささんの映画レビュー(感想・評価)
残像現象に救われるネクラどもと
笑って、爆笑して、時に泣いて、最後はあったかい気持ちで劇場を出る。高畑充希の演技は勿論のこと、お笑い芸人大久保さんと落語家柳家喬太郎さんたちの演技と語り口も素晴らしく引き込まれる。
「映画がなくても人は生きていける」確かにそうだ。だから震災や新型コロナウィルスなどの未曾有の危機的状況下では娯楽は後回しにされるのは致し方ない。だけど映画は心を満たしてくれるし、時には人々を救い、時には生きる希望だって見出してくれる。
“暗闇の中で紡がれる嘘の物語に他人が集まり、笑って、ときに、涙する”
なにせセリフが秀逸で、何度もハッとさせられる。社会的な問題も織り込みながらも、最後にはちゃんとハッピーにさせてくれるんだから。
私も数多くの映画に救われている一人。配給会社、映画館、劇場など、映画に携わる全ての人への愛が詰まった作品で、しっかりと受けとったよ。
今年は『サマーフィルムにのって』『キネマの神様』など映画へのオマージュ作品が多く見られる。
コロナ禍によって“映画の存在意義”について思いを巡らせる人々がこれだけいるってことだよね。
敢えて言うなら、エンドロールは竹原ピストルさんの歌で終わって欲しかったかな。
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NOBUさんのコメント
2021年9月11日
今晩は
今作は、タナダユキ監督作の中でも、秀作いやいや、傑作ではないかと思いました。個人的には「四十九日のレシピ」も好きなのですが。
洋画が掛からない分、昨年から邦画の良作が沢山掛かり、有難い限りです。あと、20年働いたら、家人と一緒に温泉&ミシニアターツアーに行こうと思っています。では。