「「世界がみている!!」 作品に!」シカゴ7裁判 MARさんの映画レビュー(感想・評価)
「世界がみている!!」 作品に!
1960年代末、ベトナム戦争反対のデモが激化し、首謀者とされた7人の男達‐シカゴ7‐と、一人の黒人男性、そして弁護士が悪徳判事のもと行われる、所謂「政治裁判」で闘う物語。
元々観る予定ではなかったが、評価が高いようなので鑑賞。
平和的なデモを敢行するハズだった主人公達。しかし、多くの血を流す凄惨なデモとなってしまったことによりその責任を問われたシカゴ7。しかし、本当にデモを激化させたのは…!?
本作はキャラクター達がとにかく魅力的。
特にアビー。見た目や言動はおちゃらけており、真面目なトムとは180度違う印象。
だが、確かな信念と、イメージに反して(?)実は知性的な一面も。
微妙に異なる目的・手法のトムとはどうも馬が合わないが…。
2人のシーンは超必見!!
次点でクンスラー。国選弁護人の彼が証人にしかける巧妙な尋問はお見事。
とは言え、それも皆判事に…。
ストーリーも良く、横暴な判事がまるで独裁者かのようにふるまう裁判の闇や、圧倒的権力の前に己の正義で闘う者たちの姿、そして目的の異なる者同士の間で生まれる衝突と絆に、大いに感動させられた。BGMもグッドですね♪
約50年も前の出来事が描かれているのに、まるで今日の世界を見ているような錯覚に陥ったのは私だけではないハズ。
強いて言えば、テンポもよく登場人物が多いので名前と顔を一致させるのがちょっと大変なのと、ちょっとずつ…っていうよりはいきなり一気に流れが変わったので少しとまどってしまった。まぁ、ここは史実に即したからだろうけど。
それと、彼の失態に関してうまく解釈を変えるシーン。
何を間違ったのか、私自身は初めからそう解釈していたので、なんかちょっと逆に混乱してしまった。
大事なシーンだったと思うのですが(笑)
とにかく、今回も思いがけず他の人達のレビューがきっかけで良作に出逢えたのでとても良かった。おかげで毎日映画館通いです(嬉しい悲鳴)w