「世界が見ている!」シカゴ7裁判 よしさんの映画レビュー(感想・評価)
世界が見ている!
THE WORLD IS WATCHING!!
《政治裁判》アーロン・ソーキンがまたも素晴らしい実話モノで、法廷モノを作ってくれた!世界が見てる!流石アーロン・ソーキン、自身の強みを最大限活かしている。豪華役者陣も本当に良い。
7人に自由を!8人いる?タイトルが出るまでの冒頭7分ですっかり引き込まれる。シーンのつなぎ方が天才か。物語の運び方、出来事の見せ方が本当に上手い。平和的抗議デモのはずがいつしか暴動に --- 裁判にかけられた各団体の代表者達。担当するのは堅物で偏った判事。途中助っ人キャラとして出てくるクソ格好良いマイケル・キートン。抜群の安定感でイメージ通りな役柄なエディ・レッドメインはいつまで学生役ができるのか。徐々に彼が主人公である理由が見えてくる、キャラクターや葛藤が浮かび上がってくる。暴動を起こしたのは?胸糞からの胸熱…え、え?からのそういうことだったのか!パワフルでエモーショナルに掴まれる。
アーロン・ソーキン × 法廷モノ =『ア・フュー・グッドメン』はじめ、オスカー受賞『ソーシャルネットワーク』や『モリーズ・ゲーム』(本作同様監督も)などキャラの立った軽妙かつ秀逸なセリフ回しに構成力で言わずと知れた名脚本家アーロン・ソーキンが、言葉の解釈や曖昧さで終盤の山場を持ってくるのが何とも感じ入った。そして一気にトム・ヘイデンに肩入れ・共感してしまう。それさえ説明しなければいけないとはな。暴力描写はじめここでは"60年代"が繰り広げられる。そして今語り直される価値がある。世界が見てる!!!!!!!
One egg is enough. We were chosen!! Our blood. 警官の横暴を皆見ろ、所有代名詞を使わずに曖昧に「彼は最高にイカしたアメリカ愛国者だ」