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Once, far away... light years... distances beyond thought, a great
slender ship with a tail of fire slid through the black reaches of
space. On that ship was Sateen - a prisoner named Sateen. Words
cannot describe his evil, his criminality. He had been captured by
Commander Yahweh after decades of search and evasion, in a
blood-drenched battle that claimed hundreds of lives. But shortly
thereafter, Sateen escaped in a tiny scout craft, a fantastic escape
from that spaceship. And soon, he found a hiding place on the
planet, Earth. Zatine was a mutant, his genes transformed. A
mutant with a primal wish to kill, but evolved to new psychic and
occult powers. He used these powers to spread destruction and
death. In order to find and destroy Zatine. Commander Yaveth
tried many methods. One of these methods was an immense army
of birds, trained to hunt and to kill. But when these birds did discover
Zatime, he transformed himself into an eagle, and managed to
destroy them all...
このセリフをのたまわっていたのが、最初、どう転ぼうが、胡散臭いパツ金、ロン毛、瞳は淡くてクリスタルなコーンフラワーブルーなんてぇ~のでカルト教のバリバリの教祖観って、怪しすぎるって? なんとこの方が誰あろう主、ジーザスとは、気づきませんでした。でもイエス・キリストって言わばその当時のカルト教の教祖じゃないの? それとジーザスを演じていたのが、なんとフランコ・ネロって、モデル出身ってなことは分かっていてものお話... あなた映画のクレジットに載ってませんけど 失礼
"Too many cooks spoil the broth." なんてね?
ジョン・ヒューストン... アメリカン・ネオ・ノアールの巨匠にして、独特なスペクタクル映画を製作し、親交のあったボガードにデカプリオも待ちに待ったオスカーをもたらしことでも知られ、色々と問題のあるポランスキー監督の映画「チャイナタウン」ではニコルソン演じるジャック・ギリスが鼻をナイフで切られるシーンと同じくらいに彼の演技がトラウマ感のあったのを思い出す。
"Director Alfred Hitchcock's 39 Cameos in His Movies" (BBC America, ANGLOPHENIA より )ヒッチコック監督は初期の頃は予算の関係からエキストラの人員の補完の為に自分の映画にカメオ出演を余儀なくしていたが、客があまりにもその事に気を取られるようになると懸念して、後期の映画には序盤で出演した逸話が残っている。でもヒューストン監督の場合は、彼のバイオを見ると人生観から、他人の監督の製作した映画に出演をするのを嫌がるような小さなこだわりなんて気にかけていない様子でむしろ楽しんでいるようにも見える。
I'm the only one here trained to do that... You can ask anybody in the
Women's Swimming Association, Just because I put on a little weight
lately, doesn't mean I couldn't once be an athlete... Manny, you think
I'm planning to be careless? (映画「ポセイドンアドベンチャー」より)
2度のオスカーを受賞し、円熟味も増す50代でまさかの着衣アリの水中ダイブって、凄すぎる。このポセイドンアドベンチャーのワンシーンだけでもシェリー・ウィンタースの女優魂に乾杯したくもなるし、涙も誘われる。でも映画「レイジングブル」でデニーロが37才の時に体重を増加させたのと違い、役作りの為に16キロ増量したことは、シェリー・ウィンタースにとっては、後悔しかなかったとバイオに語られていた。
Right up your ass!
この映画を例えて "Holy Fu*king Sh*t movie" とか "Holy sh*tballs!" とか "Knockoff movie" なんて呼ばれているけれども、その真逆にインディーズ系で芸術性が高く、大衆市場よりもニッチ市場向けに作られたアート・シアター向け映画とも、考えよう、とりようでは言われている。
"Knockoff movie(安物コピー映画)" として、「アナベル 死霊博物館(2019)」でおなじみの天才子役マッケナ・グレイス主演で最近、リメイクされた映画「悪い種子(1957)」、ヒッチコック監督の「鳥」、「スターウォーズ」、「未知との遭遇」、「オーメン」、テレビドラマからは「刑事コジャック」、「マニックス」... etc. 数えきれないのでこれ以上はご勘弁ください。
映画の冒頭、「スターウォーズ」のジェダイ・マスターのごとくマントに身を包んだジョン・ヒューストン演じるジャージーがイエスの使徒として悪の権化ザティーンの分身?である、これまたマントに身を包んだケイティと対峙する場面... マントを脱いだケイティの出で立ちが、 "Holy Fu*king Sh*t movie" と呼べるものとなっていて、それが観るものを唖然とさせただけで、そのままフェード・アウトしていくって、何なんですか? とつい口から吐いて出てくる事で見ている方が情けなくなってしまう... 映画のつかみが...
冒頭のイエスの言葉をそのまま鵜呑みにすると、あたかも神秘主義的宇宙観の脅威を描いたH・P・ラヴクラフトに出てくる破壊神のようなテイストのサディーンと呼ばれる邪悪な存在... その分身である少女ケイティってあまりにもイメージ的に弱すぎだし、映画「炎の少女チャーリー(1984)」で見せたドリュー・バリモアのように演技がペイジュ・コナーにあればまた別の見方ができるものになっていたかもしれないけども... それと同じようにまだ能力が未熟とはいえ、スーパーパワーのいかにもショボイ設定には見るのを諦めさせる効果が絶大と言える。
ラストの鳩の大群の中に大写しで出てきたのがいかにもプラスティックでできたおもちゃの鳥を使うあたり、ヒッチコック監督の鳥のギミックの方が歴史的に古いのに、まだましと言える。
"They know we are here… " キャッチフレーズ(tagline)
70年代を思い出すフランコ・ミカリッツィによる大袈裟なフィルムスコア... イタリア出身の監督が成せる業なのか映画「サスペリア(1977)」のような場面展開とカット割りを含め彷彿とさせるが、ラストのイエスの使徒としてのジャージーの映画「未知との遭遇」のようなライトを使った無駄な演出は、何だったのか?
はじめ母親のバーバラに子供を産ませて、近親相かんを連想させるケイティとの間に新たな邪悪な存在を産ませる計画が何故か終わりには、バーバラ自身を殺そうとするストーリー展開には、見ている側としたら謎が深まり、この映画自体が、滅茶苦茶でシナリオなんてはそっちのけでバラバラなのが、最後の最後で安直な終わり方で手打ちのようにチャンチャンと済ませてしまっている。怒りの矛先を見失わせるほどの幕の閉じ方と言えるものとなっている。
"船頭多くして・・・ " という前に船頭多くして、そのまま撃沈の方が合っているかもしれない。予算、当時のレートで約1億6千万円成り。多くの有名な俳優が出演しているわりには、安いのか高いのか? ハムレットではないけどあまり問題にもならない。
個別に見れば、箸にも棒にもかからない映画と言えるかもしれないけれど、全体的に個人的にはノスタルジック的柔らかいサディスティックさを味わえるものとなっている。 そんな映画です。