オン・ザ・ロックのレビュー・感想・評価
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マティーニが飲みたくなるかも
ビル・マーレイ演じる父親は娘婿の尾行をするのに赤いオープンカーでキャビアを食べるという浮世離れした愛すべき人物。
ラシダ・ジョーンズの娘は子育てに追われスランプに陥った小説家。夫の浮気を疑ってしまうけれど、父親の価値観に振り回されて真実を見失う。
二人が会うのは、ニューヨークにあるちょっとオールドスタイルのレストラン数カ所。決まってオーダーするのはストレートアップスタイルのマティーニ。ジンはボンベイサファイアらしい。父親は最初はオン・ザ・ロックだったのに娘に合わせてストレートアップばかりに。
題名の『オン・ザ・ロック』は頑な心を持った娘が心を解いていく過程をカクテルの楽しみ方になぞらえたのだと思いました。
女性視点で描かれる日常のあれこれ
名もなき家事や子育てのふとした瞬間を映し出すのが良い。
旦那の浮気を疑って行動を起こすけど、信じたい気持ちと疑いが深まって焦る気持ちとが観て取れて面白い。
父親が恋多き人で家庭を顧みない描写もあるのに、誰に対しても紳士で博識のあるいでたちに、カッコいい大人の男性だなぁと感嘆してしまう。ビル・マーレイ!可愛いカッコイイ紳士を好演しています。
憎めなさと、女性の扱いに長けている。
劇中でさりげなく取り出す万年筆や、さりげなく女性にドアを開けてあげる所作が本当に素敵。
誕生日は特別な日だからと、少しランクの高い、それでいて気兼ねしなくてすむようなお店に連れて行ってくれて食事をするとか。何の気なしにチョコパフェが出てくるとか。
百発百中で女性を虜にする魅力の詰まったジェントルです。
主演のランダ・ジョーンズは良い意味でセレブ感が無いのが良い。
生活感のある主婦。少しオシャレな装いでも可愛いなぁと思える中肉中背体系に共感の嵐。スクリーンの中でしか観たことのないモデル体系の俳優を起用しなかったことで、グッと物語が身近に感じられました。
夫役のマーロン・ウィアンズは初めて拝見した俳優さんでしたが、清潔感もありつつ秘密を秘めていそうなナイスガイでした。
優しい笑顔がチャーミング。
疲れた時に心が暖かくなるほっこり系の映画でした。
役者さんや作品自体の雰囲気を楽しめる作品です。
是非、劇場でほっこりしてください。
大人喜劇
娘へのとっぴな愛情表現…天真爛漫でいつまでも成長出来て無い父親ビル・マーレーがいい味出している!
作家としての執筆が捗らず夫の浮気疑惑…主人公ローラの様に自分に自信も希望も無くしてる人達がこの時世に少なからず居るだろう…
が、可愛い子供達に都会での裕福な生活…
観ている側からしたら何とも羨ましくもある
プレゼントのサプライズ的な夫の演出がニクい!ローラ、愛されてるじゃん!
やってくれちゃったぁ〜な父親のお陰で夫の愛情を再確認出来た訳だし…まずは、めでたし!めでたし!
シンプルな作風であるが劇中流れる洒落たジャズや軽妙な会話…都会的で品のあるファッションに心も潤いました!
男女の愛と親子愛の違い
私、夫の浮気が完全に黒だと思って観てました。良かったね、何もなくて。
◉四足歩行の時はお尻がセックスシンボルだった。それが二足歩行になりおっぱいがセックスシンボルに。
◉男はすべての女を支配し妊娠したい
◉女の浮気は運命で男の浮気は秘書とSEX(女の浮気は気持ちが入り、男の浮気は気持ちが入らない)
上記のフレーズ聞き飽きたわい!
古今東西、不倫は文化で結婚とは他の異性にいかないようにする相手を縛り付ける契約である。
そもそも愛とは相手の感情や相手の行動を縛るものではないのだ。
浮気したお父さんが自分の娘の夫の浮気疑惑に奮闘する姿がシュールでした。
一つ、確かなものは、親から子への愛は揺るがないけど、男女の愛とは揺るぎやすく、いとも簡単に壊れてしまう可能性があるということ。
オンザロックの意味を未だに考えている。
父親は年取る程に娘が大好きなんです!
日本の多くのお爺ちゃんだって、きっと、おんなじ。歳いくほどに、娘が可愛くて、いっぱい話をしたいんだよ。(でも、現実は・・😭)
監督もパパのそんなところを、気づいていたんだろうなぁー。
年老いてく男の本性を、嫌味なくストーリーにしてくれて、上手いです。
勇気があるお嬢さんは、パパと一緒の観覧を!
マティーニ飲みたくなる
子供が二人いて良い人生を送れてると思っていたローラが、旦那が浮気してるんじゃないかと疑い、お父さんと浮気調査をする話。
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浮気をずっと疑ってるだけの話なので、特に大きな出来事は起こらないんだけどビル・マーレイ演じるお父さんと主人公ローラがレストランやらバーで話してるだけでずっと見てられる。
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お父さんはダメ男で浮気してお母さんとは離婚してる。古い価値観を持ってそうな老害なんだけど、そこまで嫌味に見えない。それはローラが上手くお父さんをかわしてることもあるんだが。
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要はこの話、お父さんを見て育ってるから男は皆浮気する生き物だから夫も浮気してるはずだと思っちゃって、ちゃんと旦那さんのことを見てなかったのよね。
だからお父さんとの食事シーンは耳をよく傾けられる静かな場所で、旦那さんとはうるさい場所で。やっと2人がお互いの気持ちを話す時に静かな場所で話すっていう構図になってるんじゃないのかな。
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あとはメキシコ(だった?)で、ローラがずっと黄色いワンピース着てるのは自分が夫を責めるつもりだったのに、実は自分が夫から責められる立場になっていたってことを表してるんじゃないのかな。タクシーの色と一緒だし。
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ニューヨークの巨匠を襲名か?
ニューヨークテイストのいまや巨匠とも言える風格ある作品を連発するソフィア・コッポラ。父君のように大ヒット大作主義で、結果ボラティリティが高い賭博的な方向ではなく、どちらかというと山手線的な無事故安定な仕事っぷり。この作品のウディ・アレンっぽさは濃厚で、かつてのニューヨーク派が老境に入ってきていることもあり、ニューエラの牽引者として襲名の声も旦那衆(出資スポンサーたち)からかかってくるのでは。
ビル・マーレイが極めて良い。保育園で並ぶ母との定番の会話シーンはアレンへの目配せか。ただ、アレンの強みでもあるユダヤ人であることの積極利用、スコセッシの大作志向など、諸先輩らはまだまだ侮れないのでコッポラさん、ご注意を。
真っ赤な車は…
ポルシェじゃなくて、古いアルファロメオってところが渋くてカッコいい。バックファイヤーしまくりで、信号無視してでも速度を落としたくないし、エンジンも切りたくない。お巡りさんに停められても、持ち前の話術で違反も許され、警官に車を押してもらう…お父さんがそんな人だったら嫌だけど羨ましいだろうなぁ。
過去にわだかまりがあって、家族と疎遠になっている父。娘は旦那さんの行動に疑問を感じて、浮気を疑う。それを父と探っていくのだが…結構ハチャメチャで面白い。尾行するのにあんな派手な車はあり得ないし、子供置いてメキシコ行くなんてね。
要所要所て素敵なレストランやバーが出てきます。マティーニに涙を落としたバーはカーライルでしょうか?行ってみたいです。
よくできた楽しい作品
家族第一主義のアメリカ映画の多くは家族を守るために戦うアクション映画か、家族間の衝突と和解を描くヒューマンドラマだ。本作品は後者に属する。
「ゴーストバスターズ」ですっとぼけた剽軽な演技が評価されたビル・マーレイは、歳を経て更に味を増してきた。「St. Vincent」(邦題「ヴィンセントが教えてくれたこと」)では、聖者が俗物の爺さんの皮を被ればこうなるかもしれないと思わせる主人公を演じ、前作の「デッド・ドント・ダイ」ではやはりどこかトボけた警察署長を好演。本作でも矛盾だらけの小洒落た老人を存在感たっぷりに演じてみせた。
フェリックスが自分のことを棚に上げて語る人生観には、それでもいくつかの真実がある。彼自身も含めて世界を笑い飛ばすユーモアもある。若い女には理解できないが、内側に矛盾を抱えつつの飄々とした生き方は、一定の年齢を過ぎた女性には受け入れられるのだろう。フェリックスは年配女性にモテモテだ。
マーロン・ウェイアンズが演じた夫ディーンは仕事に一生懸命で誠実そのものだが、その妻である娘ローラが小さな疑いを持ったのをきっかけに、フェリックスは茶目っ気たっぷりの遊びを仕掛ける。真面目なローラはそれが遊びであることに気づかないままストーリーが進み、吉本新喜劇みたいな落ちで終わる。
ローラの立場で鑑賞するとありがちなホームドラマになるが、フェリックスの立場で見るとコメディである。フェリックスは娘が人生のある種のターニングポイントを迎えたことを知り、それを上手に切り抜けさせるための策を講じる。フェリックスは隅に置けない老人なのだ。真面目そうな運転手がさりげなく手伝うところも洒落ている。
フェリックスが撒いた伏線はローラの前ですべて回収され、ローラは最後に父の真意を知り、物語は一分の隙もなく完結する。よくできた楽しい作品だと思う。
いつまでも観てられる感じの父と娘2人のやりとりが心地良かった
90本目
ソフィアコッポラ監督の最新作。
ニューヨークで丁寧な暮らしを送っているローラは、新規事業で忙しい夫ディーンと美人アシスタントの関係に疑いを持ち始め、微妙な関係の父フィリックスとディーンの行動を追っていく。
ノリノリでスパイごっこを始める父に振り回されながらも疑いは確信に、変わることなく一線を超えてしまい…?
といったストーリー。
ローラの育児に追われる毎日やママ友との何気ない話し、目まぐるしく過ぎていく時間に翻弄され自分の時間が持てない様が緻密に描かれていて、そこに現れる自分の時間しか持っていないようなフリーダムな父との対比が良かった。
そんなビル・マーレイ扮する父フィリックスがとにかく良い。本当に良い。
プレイボーイで全ての女性に優しいがちょっとダメな金持ち道楽親父っていう割とありがちなキャラ設定でも、ビル・マーレイが演じるとめちゃくちゃ深みが出るんだなぁ。
あんな親父に将来なりたいとは思わないけど、なれたらきっと楽しい人生を送れそうだ。
ストーリー自体や結末なんかも別に目新しい物があるわけではないし、浮気もしてないんだろうことは早い段階でわかるんだけど、そんなことはどうでも良くて、いつまでも観てられる感じの父と娘2人のやりとりが心地良かったです。
「お前にはお前の冒険があるか」っていう最後のやりとり、めっちゃ良かったな。
あとはこの作品、本筋以外の何気ないシーンにも良いシーンが多い。
遅くなった誕生日のお祝いを夫と2人でする場面で、ケーキが出てきたと思ったら隣の席だったシーン。
良く見ると男性2人で誕生日を祝っているのが、多様性への配慮を自然に取り入れていて良かった。
美人アシスタントのフィオナも最終的に女性2人で過ごしていたのはそういうことだったのかな?考え過ぎかしら。
フィオナ役のジェシカヘンウィックは本当に美しいので、あんな人が夫の側に居たらそりゃあ心配になるよね。
あと個人的にかなり良かったのが、時間がないのに一方的に男の話を捲し立ててくるママ友。
このママ友、Giftedで先生役をやっていたジェニースレイトが演じているんだけどかなり良かった。
妻子持ちの男はさっさと諦めてクリスエヴァンスと幸せになってほしい。
(破局したけど)
あとは全ての画面がとにかくオシャレ!
これはやっぱりソフィアコッポラ監督のなせる技かな。
ウディアレンぽいと評しているコメントをいくつか見たけど、僕はそうは思わなかった。
どこか達観した風な登場人物達の会話劇をジャズで彩っているとウディアレンてわけでは無いと思う。
そんな感じでした。
理想的な家族でも心に余裕が無いと簡単に壊れかねないという教訓もありつつ、気楽に見られる良い映画でしたね。
部屋でお酒を飲みながら2回3回と観たい映画かな。
軽やかさと脚本の妙に脱帽。
これが手腕ってものなんだろうか?
二児を持つ多忙な父と創作者の母親の家族。
夫婦間のちょっとした波風に、母親の父が絡んで
ストーリーが展開します。
めちゃくちゃザックリ書くとこんな話。
シンプル。
まるで、なんのイベントもなさそうな、
なんの期待も出来なそうな、、基本的ライン。
けど、この監督にかかると
「あるある感」満載かつ、軽やかに描かれる日常、
説明セリフに頼らずに語られる
人物像や人間関係、背景、それらがしっかり
しているから、このある意味バーディ物と
言ってもよい?であろう
不思議な展開が、なぜか、、、、ありうるかも?
って思っちゃうから不思議。
で、ビル・マーレイが見事!見事すぎる。
父親役が本作のキーだと思います。
この人生謳歌感、無敵。いや、マジ憧れてしまった
僕も問題有りだな(笑)
けど、見事に演じてるからこそ成り立つ映画だったかな。
ちなみに、かなり笑えますこの映画。
まさかコメディだと思いませんでした。
題名、on the rocks
なんでこの題名なんだろ?としばし考えましたが。
なるほどー!と勝手に自分で納得してます。
破綻して、岩の上、ウイスキーのオンザロック など
意味がいくつかありますが
すべて加味してんじゃないかな?
特に氷がジンワリ溶け出し、ゆっくり味が変わりつつ
楽しむお酒・・・の意味合いが、強いんじゃ?なんて思ってます。
そーいや劇中、お酒の場面良かったなぁ。
ボディ・オイルはセーフ? ボディ・ローションはアウト?
1.ビル・マーレイのかる~いエロオヤジを堪能。いるんですよ。日本でもいっぱい。スパシーバ いいね👍
2.クインシー・ジョーンズの娘さん。なんか、東尾理子&東尾修の奥さんの苦労とダブってしまった。なんか自主キャンプとか深夜の番組がやたらと多いのよ。
3.結婚したらセクスはできなくなるぞ。性交はするが。えっ? 性交の訳の原語はintercourse ですか? 日本語訳の人の表示が、最後なかったけど。もっと生物学的な表現あるの?
4.ビル・マーレイ、歌うまい😋 これで点数稼いだな。
5.主婦の苦労で泣いてちゃ駄目よ。作家の妻がこの顛末を小説にして売れました。までもってきたら、喜劇 愛妻物語を越えたかも。
6.べらべらおしゃべりの奥さんが面白かった。ある意味、泣けた。
7.メキシコのホテルの場面は、ほふく前進とかしなさいよ。親子のあるある探検隊なんだから。
8.もうちょっと、エッチシーン欲しかったな。
9.最後は過剰包装ね。わかってたよ💞
10.愛情と男のかまってちゃんは紙一重なんだね。
11.オン・ザ・ロックってなんなんだろう。ウイスキーに氷しか入れないから、家族水要らずってこと? 違うよね。年配の人は知ってるかもしれないけど、黒木憲の歌にあるんだわ。なかなかいいよ。
12.最近のA24の映画って、なかなかハマらない。
女子の理想のパパ(パパ活的に笑)
お金と時間にゆとりがあって、ご飯と大人な遊びを知ってて、会話が豊富で女たらしで、そして子供っぽいお茶目さを忘れず、年齢差を感じさせずに楽しい時間を提供してくれる、、、
これ、理想のパパやん!(理想の親子像かはともかく、あと男子なので知らんけど笑)
日本にも高田純次という、理想的な歳の取り方をした、誇るべき生涯現役男子がいるが、とにかくこういう人たちは、一挙一動が嫌味なく様になる。
それにソフィアコッポラさんの色使いが加わるので、開幕からエンディングまで心地が良い。
映画的に言えば、主人公と父、それぞれの心の再生を細かく描き出せば、ストーリーに層的な厚みが生まれたのだろうけど、、、そして120分ものを創っても良かったのだろうけど、、、
これはたぶんそういう映画ではなくて、たまに疲れた平日の晩に、自宅のソファでほろよいでも飲みながらライトにみるやつ。
お鈍な男子にも心の動きが理解できるほど、主人公役の女優さんの演技が秀逸なので、それがまた心地良いのです。
定期的に、自分が嫌な歳の取り方してないか、見直そう。
ハイソの何も起こらないつまらん話
自分とはちょっと違うハイソなドラマで、なんかいけ好かんなーと思いながら見ていたけれど、いけ好かん気持ちや人の日常というのは金の有る無しに関係ないなと感じさせられてしまって、だんだん可笑しくなってきて、結構笑って、結局かなり感動させられてしまった。
自分自身を包み隠さず素直に表現しているこの監督の作品は、正直まったく自分とは縁がない世界だと思い知らされつつも、なんの嫌みも違和感もなく堪能できてしまうので、なおさら気に入ってしまう。つまらんなーと感じつつも、いい作品だと思ってしまう。
口笛
主人公夫婦の妻役の父親、ビル・マーレイがいい味を出している。ああいう歳の取り方は素敵だと感じた。
にしても、結婚とはなんぞや。と考えさせられる内容であった。旦那は家庭を顧みず出張ばかり。妻は執筆活動が全く進まず、すれ違いの日々が続く。ましてや旦那には浮気の疑惑が。下手すりゃ家庭崩壊である。
でもやっぱ真実の愛は勝つんだよな
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