「洒落た時間の過ごし方」オン・ザ・ロック KZKさんの映画レビュー(感想・評価)
洒落た時間の過ごし方
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ビル・マーレイ演じるフェリックスとラシダ・ジョーンズ演じるしローラの親子の絆を描いた作品。
ストーリーは終始ありきたりな日常が描かれながらストーリーは進むのだがこの日常の描き方が細かく丁寧に描かれていて面白い。
ストーリーとしてはローラが夫のディーンの不倫を疑いフェリックスとディーンの行動を追っていく話。
フェリックスは金持ちプレイボーイであるがどこか寂しそうな姿が描かれており、早い段階でディーンの不倫を突き止める事が1番の目的ではなくローラと時間を過ごしたい気持ちが強い事を感じる事はできる。
ディーンの不倫もまた本当はしていない事も早い段階で察することはできる。決め手となる証拠が中々現れる事なくディーンも焦った様子もない。
誕生日プレゼントを後日渡すと約束した直後のカルティエに出入りしてた話でオチは読めてしまう。
ただこの作品はディーンの不倫の真相を期待するのではなく、ローラとフェリックスの親子関係をのほほんと見ていると更に楽しめる気がする。
金持ちプレイボーイという特性を活かしたフェリックスなりの娘への愛情表現がカッコよく見える。
遊び人のくせに気持ちをストレートに伝えるのではなく洒落た時間の使い方で見ていて憧れる。
冒頭でも書いた通りフェリックスはローラと過ごす時間を欲していたのだろう。同時にローラもフェリックスとスパイごっこをする事で夫への無駄な疑いも晴れ、さらに愛情深い関係を構築できた。
こういう頭を空にしてのほほんと見られる作品もやはり楽しいものである。フェリックスのような洒落たオヤジになりたいものだ。
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