韓国では別格の名優ソル・ギョングと主演男優賞等よく受賞するチョ・ジヌン。
他にも多数の登場人物がいてアクションもあるが、この2人の舞台劇のようだった。二人のやりとりが面白い。
韓国語の原題はパーフェクトメン。
病気や障碍者になった金持ちのところに、ぶっとんだ介護士やリハビリ師などが来てお互いの人生がかわったというヒューマンドラマは各国でよくある。
この映画もまたありがちなお涙頂戴の話かと思って、マイリストに入れたままなかなか見てなかった。
正直他国のこういうストーリーの映画はおなかいっぱい。フランスの「最強の二人」も私は途中で嫌になったが最後まで見たけど感動もなかったし。
金持ちの白人のおじいさん(おじさん)が貧乏な移民の有色人種にチャンスを与えて人生を変えてやったという話は人種差別的で好きじゃない。そういうありがちな話よりこの映画の方がずっと面白かった。
二人のかけあいが良いので、今回はネタバレなしでぜひ映画を見てみてほしいと思う。
名優の演技力に尽きる。
そして釜山のやくざとソウルのエリート有名弁護士という韓国では正反対の立場の対比もポイント。
韓流ものでは悪役やチンピラ役は大半が慶山道、特に釜山が多い。
韓国では丘の上の方に住んでる人の方が貧乏。釜山は丘の上のごちゃごちゃしたところが貧困街。主人公のやくざが住んでるとこも貧困街。
やくざの方はあんな生い立ちなら極道になっても仕方がないと思う。じゃ検事あがりの弁護士はえらいかというと汚れ仕事もやる。
表はかたぎで大きな会社の会長や社員だが裏はチンピラである人達もでてくるし。
どっちか善か悪かわからなくなってくる。
しかも病気が重いとわかったらハイエナのように群がってくる人たちに囲まれて嫌気がさしてた弁護士は、死を前にしてもう肩書とか表面的なことはどうでもよくなっている。
釜山のいろんな景色が出てきて夜景もきれいだし釜山に行ってみたくなった。
私は週に何回も韓流見てるけど、最近見た韓流映画では一番おもしろかったと思う。
ただ難を言えば、もう少しやくざのバイオレンスシーンとかやくざ関連のノワールなシーンがしつこかったのでその部分を大幅に減らして、弁護士の今までの人生のシーンを増やした方がよかったと思う。弁護士の人生の話が少なすぎた。