白爪草のレビュー・感想・評価
全27件中、1~20件目を表示
VTuberだからこそ語れる物語
VTuerの電脳少女シロが主演の作品なのだが、「VTuberが映画に出ても安っぽいCG作品になるだけなのでは」という事前のイメージを完全に覆された。想像よりも遥かに面白くて、上映時間中、画面に釘付けにされてしまった。
舞台はとある花屋のみという、ワンシチュエーションの会話劇だ。花屋で働く少女の元に、両親を殺したことで刑務所に入っていた双子の姉が会いに来る。この双子役をVTuberが演じてるわけだが、当然のことながら顔は全く同じ。本当は両親を殺したのはどちらなのか、二人の会話の応酬は二転三転を迎えて、観客はどちらがどちらなのかわからなくなってくる。そこに心理カウンセラーによる洗脳の話も加わり、同じ外見だから入れ替え可能な双子の話に加えて、中身の精神すら洗脳によって、操作可能であることが示唆される。
VTuber主演で、外見と中身の入れ替え可能性を論じる物語を描くというのは秀逸なアイデアだ。生身の役者が一人二役を演じても同じ物語を語れるだろうが、テーマの説得力が異なってくるだろう。VTuberだからこそ上手く語れる、エッジの効いた技ありの一本だ。
電脳少女シロによる
Vtuber主演のワンシチュエーションスリラーという映画だけど、はたして映画として成立するのか。
Vtuberと言えば、ゆらゆらと掴みどころのない表情をしながら揺れているイメージだが、そこは相変わらずだ。
画面に大きな変化は起きない。花屋のバックヤードでの、双子の姉妹の会話だが、そこはかとなく不穏な空気が流れる。
途中で、どうやらこの双子はサイコパスであることが分かる。
でも、最初は姉の紅が、大した理由もなく両親を殺した。はずだったのに、実は、妹が両親を毒殺したことが告白される。それも、壊れゆく夫婦を、標本のように固定したくてだ。これはサイコパス的発想。
しかし、妹の罪をかぶり姉の方が服役した。
出所後、姉が妹のところに来たのは妹になりかわるため。大した良心の呵責もなく妹を殺害しようとする。これもそう。
妹は自分の罪を認め、姉と入れ替わることを承諾。3ヶ月後に紅として自殺をする。
しかし、本当は姉は本当に両親を殺害しており、姉にくみしたカウンセラーの桔梗先生の企みで洗脳が行われ、罪をかぶせてしまったと妹は思い込むように仕向けられたのだった。
最後に、再びどんでん返しがあり、妹もかなりなサイコパスだったことが知らされる。
結局、双子はカウンセラーの手のひらで踊らされていたのだった。
このカウンセラーもかなりなサイコパス。
総評としては、ラジオドラマがベストではないかなと思う。
花の向こう側に居るのは誰?
花屋で双子の姉妹が会話するだけ話
前知識なし&怖いもの見たさで鑑賞しました。
CGが雑!の一言
ぶいちゅーばーを使った作品だからCGのクオリティはこれでいいのかも知れないが、劇場で見ている身になってほしい。
劇場公開作品なのだからせめて無料動画とは違うところを見せてほしかったです。
登場人物も2人(実質1人)で場面も花屋のバックヤードのみ、カット割りでごまかそうとしている編集など低予算感が半端じゃない。
この作品を作った人たちの努力は感じるけれど、劇場公開のハードルを下げないでほしいと率直に思った。
ストーリーに関しては双子トリック、心理戦、狂気、など中二心をわくわくさせる要素はあるものの、画面で起きていることが地味すぎてわくわくしない。
終盤のどんでん返しには驚きはないものの後味の悪さなんかは好感がもてました。
エンディングを見ながらふと考えたのだが
ボーカロイド初音ミクがKEIさんの絵から3Dになり歌って踊れる存在になった時、3DキャラクターにここまでCDを出すことや、ライブができるなんて思わなかった。
ただ新しいものが誕生した瞬間の感動、よくわからないけど可能性を感じた。
今思えばあれは歴史の1ページに立ち会って居たのだなと思う。
「白爪草」はお世辞にもいい作品だったとは言えない。
しかしこれが、初めの一歩、これが歴史的瞬間かも知れない。
数年後、VTuberが映画界を席巻しているかも知れないし、してないかも知れない。
ただ爪痕を残したことには変わりはない。
そう言った意味では劇場公開した意味は大きいし、新しい事を始めるのは素晴らしいし勇気のいることだから凄いと思う。
映画歴史の新たな1ページを見たいのなら鑑賞しても損はない。
ただ、本当に内容がつまらないし見るに堪えないので覚悟を決めて鑑賞しましょう。
----------------------------
劇中セリフより
「絶望しないでね」
取り返しのつかない事はしちゃだめ(犯罪的な意味で)
非常に品質が高いサスペンス
本映画はVtuber起用映画ということで多くの人はその品質に疑問を持つことだろうが、私の場合は開始数分でそれは払拭された。
花屋という鮮やかなビジュアル、シンプルながら心に刺さる音楽、無駄のない秀逸な脚本、そして主演の緩みの無いシリアスな演技によって見事に作品が品質の高いサスペンスとして成り立っている。
70分程度の尺で映画としては短めだが、内容の密度が高く、中だるみすることなく鑑賞できた。ワンシチュエーション映画ながら画作りが凝っており、観る楽しさにおいても本作は高いレベルにある。
今作の秀逸な点として、双子というサスペンスでは使い古された題材を選び、それでもなお視聴者の予想を超えた展開を用意したことを挙げたい。
殆どの視聴者は双子どちらも疑い続けながら鑑賞するだろう。双子の情報は会話によってのみ開示されるので、蒼、紅の言葉が真実かどうか、一体何が狙いなのか予想しながら物語を追うことになる。そして終盤にはその予想を二転三転させる展開が用意され、怒涛のカタルシスを視聴者に味あわせてくれるのだ。だが、全てを明らかにするわけではなく、何点かの謎を意図的に残しており、秀逸な後味の悪さを与えてくれる。
本作はAAA級の莫大な制作費の映画と比べれば映像作品として劣るところはあるが、サスペンス、ミステリーとしての質はまったくそれらに劣らない。
今作に関わったスタッフ、そして主演の電脳少女シロさんには最大限の感謝を贈りたい。
驚きのストーリー
両親を殺した双子の姉・紅がカウンセラーと共謀し、刑務所から出所後花屋に勤めてる妹・蒼を騙し入れ替わろうとする話。
初めてのVtuber作品らしいが、残念ながら何が初めてなのかよくわからなかった。違和感なくみれたからか?
ストーリーはほぼ花屋の中だけで展開されるが、姉の紅が憎たらしくて妹の蒼が可哀想だったが・・・最後に蒼の日記を読み始めてからが驚きだった。
良かったです。
電脳少女シロさんの声も素晴らしかった。
【不惑の男がイロイロと惑わされた作品。あの不思議な世界観、色彩は癖になりそうです。】
ー"VTuber"と言う言葉を事前におさらいして、鑑賞。-
・”シンジツガミエマスカ?”と記された、極彩色の妖しきフライヤー。
主演:電脳少女シロ⇒慌てて、検索。フムフム。
共演声優:花京院ちえり、神楽すず カルロ・ビノ・・・
- 妖しい、妖しいぞ! 今まで観てきた映画の中でも、妖しさは相当上位に入るぞ!-
◆フラワーショップ<花組>で働く、蒼の元に”ある事件を起こし6年間、刑務所に入っていた紅が訪れ・・。
謎のカウンセラー・桔梗。
- 優しい声をしているのに、一番怖い人だった・・、のかな?-
画面に映るは、双子の姉妹、蒼と紅のみ。
美しくも妖しき花々の色彩の鮮やかさ。
ストーリーは、一転、二転、三転し・・。
- 面白いじゃないの! -
一つだけ、残念だったのが
ーけれど、これが、この作品を面白くもしているのであるがー
蒼と紅の表情の変化が、分かりにくく・・。("VTuber"だからね・・)
<”白詰草”ではなく、”白爪草”である理由。
騙し、騙される、双子の姉妹、蒼と紅・・。
優しいカウンセラー、桔梗。
不可思議で面白い、映像経験をさせていただきました。>
<2020年12月29日 刈谷日劇にて鑑賞>
「72分が非常にいい」
今年66本目。
街に出掛けてタイミングがあったので見る事に。
このアプリで電脳少女シロが出ると言う情報だけで、これがまた面白い。
この映画見る為に今まで色々映画見て来た、と言っても言い過ぎじゃないような気がします。
登場人物を極力減らして研ぎ澄まされたストーリー。これは是非何の情報も無しに見て欲しい。
原案、演出に脱帽。
素晴らしい作品です
Vtuberだけで作り出された映画作品に興味を惹かれいざ劇場に。
バーチャルYoutuberの電脳少女シロが主演を務め、一人二役を演じていることを感じさせない演技の上手さ、そして迫力。
ストーリーも深みがあってそこにシロの演技が加わり時間があっという間に過ぎてしまうほど次々に展開が繰り広げられていきます。
そして今回の映画は、ある意味Vtuberらしさを感じない作品でした。
なんと表現すればいいか分かりませんが、"しっくりくる"という感じでありながら、しっかりと映画としての作品に仕上がっていました。
何度も見たくなるくらい良作でした。
この映画に出逢えて幸せです。
予想よりは楽しめる
全キャストVtuberのワンシチュエーションサスペンス映画となりますが姿が出てるのは電脳少女シロさんのみになります。
同社のグループ アイドル部からは5人が声優として出演しております。
感想としてはタイトル通りですが予想よりは楽しめるつくりになっています。
ストーリーについては割愛しますが72分の中で綺麗に纏められているなぁとは思えました。
またサスペンスなだけあって花屋の中でも息苦しい空気を感じさせる視覚的な楽しみもありました。
演技についてですが主演の電脳少女シロさんは双子役を1人で演じており、どちらもかなり良い演技をされていました。これは事前のハードルを大きく越えてきたポイントだと思いました。
不満点としては技術的に足りない部分があるためか3Dモデルの誤魔化しが多い印象を受けることとVtuberである利点が映画の作成環境の簡易化以外見当たらなかった。
またカウンセラー役と花屋店主役以外は声優として必要であったのかが疑問になります。
今回は短期間かつリモートでの撮影、そしてVtuberの起用という映画界の仕組みへの挑戦とも言える作品だと思いました。
結果として今後も期待できるクオリティではあるので、Vtuberというものに懐疑的な方も安心して観てもらえる作品ではあります。
まとめ
映画の新しい形としては全然あり!
伏線回収が見事
3Dのキャラクターを使用したワンシチュエーションサスペンス。基本的に動きが少なく、会話劇で物語が進むが主演の声優の方の怪演で引き込まれ、見事に世界観が構築されていった。後半の盛り上がりも「あそこも伏線かい!」と思うほどの回収っぷりも相まって鳥肌が何度も立った。
3Dキャラクター故の映像演出もこの作品の魅力の一つ。"生身の人間の表情には劣る"という事実を受け止めたうえでの表現を是非とも見てほしい。
バーチャルyoutuberが主演ということで離れる人もいるとは思うが、どうかその色眼鏡を外して見てほしい作品。その上で批評をすれば、もっと素晴らしい作品が生まれると思う。10/2までの公開となっているので見逃し注意!
圧倒。
実に圧倒された。
たった1時間、たった1部屋の中で繰り広げられる愛憎と狂気、そして「ふたつの地獄」。
徐々に開かれていく真実は姉妹を締め上げ、それを観る観客の感情をも締め付けていくような気さえする。
罪とは何か。裁きとは何か。
そしてこの姉妹は何処へ向かい、どのような結末を得るのか。
「辿り着くのは、どっちも地獄だよ」
私は出演者のファンであり、観るきっかけもその関連であった。だが、これは出演者が違ったとしても良質なサスペンスと言えるだろう。
また、実写では使えないような映像の作り方はちょっと面白い。
最後に一つ。
この映画が公開される前に、公式グッズとしてか「ハーバリウム」が販売されていた。再販無しなので今は購入出来ないが。
もし良ければ、作中に登場するフラワーショップ「花組」で買ったかのように、ハーバリウムを用意して観てはいかがだろうか。
きっと、ラストの衝撃が何倍にも膨れ上がるに違いない。
本格的なサスペンスで驚いた
主演がVTuberでワンシチュエーションのサスペンスとのことで、どういう形でまとまってるのかまるで想像が出来ずに視聴しましたが、驚くほど骨太な内容だったと思います。
特に脚本と演技が見事で、映像的な違和感を補ってぐいぐい引き込まれました!
情報をなるべく仕入れずに視聴するとより楽しめると思います。
うーん
全キャストVTuberとのことで何かおもしろい仕掛けないかなと言うことで視聴。
うーん、個人的にはキャラが生きてる感じがしない。ただの舞台装置の一つに過ぎないという印象。
妹が捕まらない理由も特になさそうだし、日記を3ヶ月後に送った妹の心情描写も考えてるのか謎
ワンシチュエーションとは言え、出てきた人物全員の背景とかちゃんとあるのかな?
正直終盤はとってつけた感満載で笑えました。こうしたら、伏線回収できるだろ、どんでん返しだろっていう浅はかな考えが透けてる感じすらします。
リアリティを求める作品じゃないとは思うけど、やっぱりリアリティないなぁ
この姉妹ヤバい
VTuberで初となる映画、これは脚本、演技がお化け。兎に角おもしろかった。
一癖も二癖もある。最初は片方がヤバいのかなと思ってたら、それが逆転して、最終的には両方じゃんという感じ。
妹の蒼はカウンセラーによって育てられたサイコ。
姉の紅はもともと。
感情がジェットコースターだった。ジェットコースター、、、この表現があってる。
vtuberの知識がなくても面白い
vtuberというものを殆ど知らずに、口コミの良さで鑑賞しましたがとても面白かったです!
殆ど会話で話が進むワンシチュエーションサスペンスですね
とにかく声優さんの迫真に迫る演技が素晴らしく、
不穏な音楽と相まって背筋がゾクゾクしました
おすすめです!
アニメのような邦画のような
この作品はアニメ作品のようですが、演出が邦画っぽく錯覚するかもしれません。
個人的には3D小説と言えばしっくり来るかも知れません。
話の内容は非常に複雑でお子様向けではありませんが、逆に話の前後が理解できる年齢なら楽しめるでしょう。
内容としてはかなりホラー調なミステリーです。
しかし、小難しいトリックや話を崩すような展開はないので落ち着いて鑑賞できるでしょう。
第一印象にこだわることなかれ
作品自体は、王道且つ良質なワンシチュエーションのサスペンス映画。
バーチャルユーチューバーが主演という事で、抵抗を持つ方もいるかもしれませんが、そうした方にも先入観を捨てて「全編を3DCGで描いたサスペンス映画」として、見て頂きたい作品。
全編これでもかと伏線が詰め込まれており、カメラワークやSE・BGM、出演者それぞれの演技も相まって、スクリーンから目が離せなくなるでしょう。
技術的な限界があるのか、多少CGに違和感を感じる部分もあったので、今後に期待を込めて☆は4つです。
期待以上
バーチャルユーチューバー主演ということで、色眼鏡をかけてしまう人はいるかもしれませんが、そんなもの容易に吹き飛ばせる映画です
バーチャルユーチューバーというものを知らない人にこそ知ってもらいたい作品でした
良質なワンシチュエーション作品
本作品の特筆すべき点は次の二点です。
一つは映画としての完成度の高さです。
この作品はワンシチュエーション作品ということで、本編通じて基本的には花屋で物語が進んでいきます。その点では、映画というよりもむしろ劇場で観劇しているような印象を与えます。
そして、物語は電脳少女シロさんによる一人二役で進んでいき、容姿はそっくりですが演じ分けがされているので混乱することはありません。
つまり、いわゆる「vtuber」が多数出てくるファン向けの作品ではなく、ストーリーを主眼に置いたワンシチュエーションサスペンスとして完成されており、その点でジャンルの好みが合う多数の人にオススメできると感じました。
もう一つは、映画の可能性に広がりを感じた点です。
これまでも『アバター』から始まる3D映画は過去に沢山ございます。
しかしそうした作品群と決定的に違う点として、3Dの美麗さをウリにして前面に押し出すのではなく、作品を表現する手段として3Dを使用しております。
そのため、3Dの迫力あるアクション作品を普段からご覧になっている方は「なんか違う」という印象を受けるかもしれません。
しかし、個人的な意見と致しましては、3Dが美麗な映像を写す真新しい・珍しい表現としての使われ方から、自分のやりたいこと、表現したいことを実現させるツールへと変わり、その転換点としての本作品なのではないかと思っております。
そういった意味でも、色んな人が本作品をご覧になり、賛否を述べていってほしいと思います。
今の時点で「こんなもんか」と思った方も、数年後には「ここまできたか」と思えるかもしれません。
真新しいジャンルでもあることから、全ての感想はこの作品、ひいては今後の作品のブラッシュアップに繋がると思います。
本作品のファンとして、より多くの人の目に触れてほしいと思います。
全27件中、1~20件目を表示