劇場公開日 2021年3月26日

ノマドランドのレビュー・感想・評価

全420件中、201~220件目を表示

3.5いつかまた、どこかの旅先で。

2021年4月25日
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鑑賞方法:映画館

いろいろと考えさせられる作品。
仕事なんかはどうにかなる。人との繋がりが大切。
ノマドは独りかもしれないが、時には集まり、時には助け合いながら生きていける。
だから、最後のメッセージが心に響く。「いつかまた、どこかの旅先で」。
そして、先に逝ってしまった人とも思い出とともに生きられる。
重い空気の映画だけど、何か勇気を与えられた気がする。

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tigerdrver

4.5希望の明日へ旅するノマド。そして私たちも続く…

2021年4月25日
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鑑賞方法:映画館

悲しい

知的

幸せ

本年度アカデミー賞6部門ノミネート。
作品賞・監督賞は最有力の声!

本来は『るろ剣』を観に行く予定だったが、諸事情で後日観に行く事になり、急遽予定変更。
いつもながら地元では上映していなかったので隣町まで観に行くか悩んでいた所、この予定変更やスケジュールも上手く合い、よ~し!…と。それに、ちょうど明日オスカー発表だし。
無駄話はここまでにして、感想を。

主人公ファーンの境遇は、とてもとても軽々しく同情するとか察するとか言えやしない。
リーマン・ショックによる経済破綻は、住んでいたネバダ州エンパイアをも襲う。
工場の閉鎖により、町は衰退していき、事実上のゴーストタウンに。
住んでいた町を失い、住み慣れた家も手離し、さらには夫も亡くし…。
正直、ファーンはもう若くない。初老と言っていい。
その年代にこれはキツすぎる。
が!しかし!

ファーンは夫との思い出や最低限の生活必需品をワゴン車に詰め込む。
家や定住の地を持たず、季節労働の車上生活者として、アメリカ各地を渡り歩く。
現代の遊牧民(ノマド)として。
どん底に落とされても、ただでは這い上がらない!

それをフランシス・マクドーマンドが演じるのだから、力強く、逞しい!
キャリアベスト級、迫真の演技の声は言うまでもなく、全てをさらけ出した素の彼女を見ているかのよう。野○ソのシーンなんて、ある意味衝撃。メリル・ストリープに出来る??
Amazon内の仕分けスタッフや公園の用務員として実際に働くのは元より圧巻だったのは、他のノマドたちとの交流。
聞けばノマドたちは役者ではなく実際にノマドとして生きる人たちで(彼ら/彼女らの姿が作品にリアルさを与えている)、台詞もアドリブあり。それに合わせてフランシスは即興演技。
それって凄くない!?
3度目のオスカー主演女優に期待かかるが、さすがに3度目だしベテランだし、今回は別の女優に…。
嗚呼、もう、今年の主演女優は超混戦で分からない!

フランシスの名演も素晴らしいが、やはり本作のMVPは、監督のクロエ・ジャオだろう。
ドラマ映画なんだけど、ドキュメンタリーのようでもあり。
ダイナミックで、繊細。
斬新でもあり、的確でもあり、生きる事について問い掛けられる、哲学を纏った名演出。
それらを、雄大で壮大な風景の映像美の中に映し出す。
失われつつあるアメリカ大西部への憧憬を感じた。同時にそれは、絶望だけではなく、希望さえも。
本作のような深みのある人間ドラマを撮れ、次はMCU大作『エターナルズ』。その次はユニバーサル・モンスター『ドラキュラ』のリブート企画。この幅広いジャンルの手掛けよう。(注目作となった『ザ・ライダー』も無料配信されてるし、見なくては!)
同じアジア人として誇り。それに、結構美人さん。
才能もあって、惚れてまうやろー!

見てたら何故か、雰囲気やジャンルは違うが、日本の某国民的長寿映画を彷彿した。
放浪の旅暮らし。
その中で、出会いや別れ。
一見自由気ままそうに見えるが、その実は孤独や哀しさ、侘しさを抱えている。
共に暮らす事を誘われるが…、再び放浪暮らしを選ぶ。
ノマドはつらいよ。

一体、何が誰が、彼らを彼女らをこんな境遇に落としたのか。
まるで、見放したように。
生活は貧しい。苦しい。
でも、生活苦や侘しさと引き換えに手に入れた、何物にも縛られない自由と、人が人として生きる姿、交流…。
ノマドとして生きる人、我々多くの人、どちらの生き方がいいかなんて白黒つける事なんて永遠絶対に出来ない。
それぞれの生き方。
選んだ生き方。
私の向かう道。

あくまで人の生きる姿を誇り高く描き、政治的メッセージは抑えられているが、明日の見えぬその日暮らしは世界中の格差や貧困などに訴え掛ける。
何より胸染み入ったのは…、
大事なものを無くし、大切な人を亡くし…
つらくても、希望を捨てず、それでも人は生きていく。
明日へ、明日へ、明日へーーー。
また、いつか。

再びコロナが拡がり始めた今と繋がるものを感じ、見る意義があった。

4月26日追記
アカデミー賞発表!
やはり、『ノマドランド』勝利!
でもそれ以上に、クロエ・ジャオの監督賞が喜ばしい。
去年は韓国人、今年は中国人、アジア人監督の受賞が続き、果たして日本人監督はこれに続けるのか…?

にしてもにしても主演男優賞、チャドウィック・ボウズマンで確実と思っていたら、まさかまさかのアンソニー・ホプキンスとは…。
実際『ファーザー』観たら納得なのかもしれないが、それまでは呆然…。チャドウィック~!(>_<)

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近大

4.5アカデミー賞ノミネートされたから

2021年4月24日
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鑑賞方法:映画館

アカデミー賞ノミネートされる映画は全体的に変わった映画が多く、審査員しか理解できないような映画が多いと感じていたが、ノマドランドは僕の想像を大きく上回り、とても素晴らしい映画だった。ネタバレはしたくないので、一言だけ!是非是非観てください!

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陸恵

4.5んー〜難しい

2021年4月24日
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未来の私。放浪しても映画だけは見させて欲しい。アカデミー賞はミナリにあげて。

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ミヤミヤミヤ

4.0これが、ノマドとしての矜持だというのだろうか?

2021年4月23日
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知的

難しい

私はファーンの気持ちが最後まで理解できなかった。一緒に暮らそうと言ってくれる人がいるというのに、なぜ一人でがんばり続けるのだろうか? 淋しくはないのか? 怖くないのか? 不安ではないのか? 愛よりも自由な暮らしがいいのだろうか? 確かに他人との暮らしは自分の思い通りにいかないことが多いだろう。でも、喜びは2倍に、悲しみは半分にできるのではないか。私にはそう思える。ファーンも夫が健在なら、ハウスレス生活は送らなかっただろうと思う。この映画を観て、2つの言葉が思い出された。「アメリカン・ドリーム」と「プーア・ホワイト」。アメリカの一面を表している言葉だ。一発当てれば、億万長者。でも、格差はすごくあってこんな暮らしを送っている人々もいる。Amazonの便利さは、こんな人たちが支えてくれているのだ。車の背景は美しいけど、荒涼とした印象を受けた。

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瑞

4.0ノマドはかぎ針編みをする

2021年4月23日
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主人公がおじちゃんじゃなくておばちゃんなのがもうとてつもなくなんともいえない。
でも、主人公は女優が演じているので、それよりなにより映画に出てきたノマドたちがスクリーン外でちゃんと生きてるのかどうかとか考え出すと、もう何をどう考えていいのかわからないくらいドツボにはまって、「いい映画ってこういうのあるからなぁ」ってなってsee you down the road.

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bando-8

4.0ただ生きていくという勇気

2021年4月23日
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鑑賞方法:映画館

圧倒的な自然。
叫びだしたくなるような孤独と自由。
寄る辺なき人々の連帯感と誇り。
自分の足で立つという覚悟。
ただ生きていくという勇気。

ファーンに刻まれた皺が格好良くて見惚れてしまった。

コロナ禍、無駄に人と会わなくてよくなったことに
どこかほっとしている自分の甘さを思う。

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さよ

3.0つらいけれど、暗くはない

2021年4月20日
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鑑賞方法:映画館

予告編を観て、好きなタイプの映画ではないなと思ったけれど、何か引っかかるものがあったので鑑賞しました。
べつに、何とか賞を取ったとかノミネートされたとかは関係ないです。

で、予想通りとくに感動はしなかった。
でも、何らかのメッセージは伝わってきました。

ちょっと、つらい話でしたねぇ。
スクリーンの映像を観ているあいだ、頭の中に「寂寞」とか「寂寥」という言葉が浮かんできたりして、心細い感じがずっとつきまとった。
僕も先のことを考えたら不安だらけなので(老後は、ほぼアウトだ)、身につまされる思いでした。

けれど、暗い話ではないと感じました。
つらい話だが、暗くはないナ、と。

我々は、いつの間にか経済社会にすり込まれた理想や幻想にとらわれすぎて生きているのではないか。
そういったものがつくり出した多くの「かくあるべし」から、もっと離れたところで生きてもいいのではないかとも思った。
そして、人と人とが繋がることの大切さを、あらためて考えさせられました。

ただ、この作品は、——出演者のほとんどが、実際のノマドということだし——ドキュメンタリーで撮ってもよかったんじゃないの? という気もしましたが、どうなんだろう。

以上、「ノマド」予備群より

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peke

4.0フィクションとドキュメンタリーの融合

2021年4月19日
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知的

数々の映画賞を受賞しているので気になっていたのですが、なかなかタイミングが合わなずにやっと今になって観賞。
なるほど、フィクションとドキュメンタリーとが融合した今までに観たことがないような作品で素晴らしかったです。
雄大な自然の映像、生きるこということの本質の描写、そしてふたり以外は役者でない本物のノマドたちが出演ということですが演技ではない説得力がそこにありました。

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光陽

4.0ノマドという生き方が持つ意味は?

2021年4月19日
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悲しい

幸せ

友人からの薦めで前知識なしで観に行った。印象に残ったのは悲しげなピアノ曲である。
彼らノマドは不幸なのだろうか?

ファーンの年齢に近付いた自分にとっては憧れる生活でもある。家族という軛から離れて自由に暮らすにはリスクもある。
でも、病院のベッドで死にたくないという気持ちもあるのは確かだ。

現在の格差社会への批判もあるが、季節労働者をやりながら生きて行ける寛容さもあるのではないか?
ファーンが普通の生活に戻るチャンスがありながら戻らなかった理由は、死別した伴侶への思いだけではないような気がする。

原作を読んでみたいと思った。

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しん野

2.0アカデミー賞候補作

2021年4月18日
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鑑賞方法:映画館

うーん、これは…。
2011年、サブプライムローンからのリーマンショック後のお話。

移動→人との出会い→壮大な風景とそれっぽい雰囲気の音楽、の繰り返しが退屈。
非常に長く感じてしまい、のれませんでした。

(自分を含めて)明らかに映画に集中できていない人がちらほら。
見る側の資質を求められる映画かなと。

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ぼろんてーる2

4.0若くて体力があれば 自由気ままな一人旅に憧れることもあると思うけど...

2021年4月18日
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若くて体力があれば
自由気ままな一人旅に憧れることもあると思うけど
高齢者が独りぼっちで
仕事を求めて
旅を続けていくという生き方は
観てるだけでもキツイ

本家の遊牧民(ノマド)だって
家族と一緒に助け合っている

車やスマホや
便利なグッズがあっても
ノマドたちと交流する機会があっても
基本は独り

でも、登場人達の
誇りと逞しさ知って
少し救われた

鑑賞してから2週間経つけれど
今でも時々
ノマドたちのことを想う

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xxminaxx

4.0老いること、生きること

2021年4月18日
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鑑賞方法:映画館

悲しい

配偶者を亡くし、住む家を失ったファーンはノマドとして生きている。淡々と車の中で食べて寝て、働いて、旅をする。

古ぼけたバンの修理費が高くても、いっしょに住もうと姉や友人に誘われても、乾燥したアメリカ中西部の雄大な景色の中で、ファーンは旅を続ける。画面にしばしば映し出される夕焼けが美しい。

ファーンの旅の行き先はわからず、いつどこで何が起きるのかもわからない。しかしそれは我々の人生みな同じであろう。

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惑星

3.0いい映画だったので

2021年4月18日
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皮肉たっぷりに書こうと思う。

中産階級の白人ですらこの有様なのに
国内でアニマル以下扱いされている有色人種はどうなってんだ?と言う疑問がまず浮かんだ。
そして劇中の会話で交わされるリーマンを揶揄する批判的な会話に米国の抱える根本的な課題を見
その病気に犯され切った我が国への憂いを改めて感じた次第である。
因みに最高特権を持つ米国人かつ白人でありながら、このような生活をしないと駄目なのに、敗戦国の有色人種のジャップが家を持って移動せずに生きている。と言うことに、またこの人達の嫉みが向かわないことを祈りばかりである🤞いよいよ世界のシロアリは自らの拠り所を食い散らかし移動を始めたな!❗️❕‼︎

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tomokuni0714

3.5高齢世代の価値観と大切なものとは!…

2021年4月18日
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難しい

今の時代を象徴する作品でした。
リーマンショックから実態経済とは異なる富の求め方に変貌した価値観で、生きるために頑張ってきた老いた女性の『心情』を通して『大事な人との思い出』の爪痕を守るところと『人とのふれあい』『死』のテーマを捉えたところは興味深かったです。
一人ぼっちになったらと考えると…強く生きられるか心配になります。

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あにゃい

3.5大自然

2021年4月17日
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車中生活と言っても大自然の中だから、心のあり方がそこらの駐車場とは全然違う。山の中でテントで暮らしているのに近い。でも、主人公はそこに身を置くことに満足するわけでもない。ノマドどうしの人間関係の中で生きていく。ホントのノマドかな?ノマドになり切れない人間の「煩悩」の映画か。

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yanpaken

4.0I’m not homeless, I’m just houseless.

2021年4月17日
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主人公の「ホームレスではないわ、ハウスレスよ」という言葉の意味をずっと考えてました。
人や社会とのつながりを失ってしまえば、例え住む家があってもホームレスな状態と言えるのかな?

自然と一体となって生活する現代のノマドたち。スクリーンの彼らを見つめていると同時に自分の生活、生き方をも振り返っていました。いろいろ考えさせられますねぇ。

エンドクレジットを見ていてびっくりしたのはフランシス・マクドーマンドとデヴィッド・ストラザーン以外はほとんど役名が実名で…皆さん役者さんだと思っていたけど実際のノマド民だったのですね!ご高齢の方が多いのも現実なんですね。
ドキュメンタリーとフィクションを融合したような作りは邦画の「朝が来る」とちょっと似ているのかなぁ?

アメリカ西部の壮大な風景、自然の光と音、そして人間の逞しさ。それらは大きなスクリーンでこそ味わえる作品ですね。
こういうシンプルな生き方もあるんだなぁ。

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ごーるどとまと

3.0結局、生きるためには拠り所が必要

2021年4月17日
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鑑賞方法:映画館

悲しい

いい映画だと思う、一方、寝ちゃう映画でもある。

脚本と編集がいいんだろう。最初の1時間は、ノマドという生き方をなんとなく理解しつつも、実際はこんなに苦悩があるんだ、っていう知識欲で観ていける。

でも、ノマドなのに結局、一年間を通すとルーティンであることも表現されていて。

ノマドな人たちは「さよなら」を言わない、この言葉に尽きるんだと思う。過去に経験した大きな喪失が、彼女たちをノマドでしか生きられなくしたんだろう。

いまの生活を考え直すきっかけにはなる映画です。

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一言レビュー

4.5見応えのある作品

2021年4月17日
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驚くべきは、キャストのノマドの人々が俳優ではなく、本物だったことだ。
確かに彼らの存在感はあまりにもリアルで、怖いぐらいに切実で、それと同時に、それぞれに一人ではあるが孤独ではなかったし、貧しくても誇り高い存在だった。

再三映し出される神秘的なマジックアワーの空の色がとても印象的で、アメリカのダイナミックさと圧倒的な自然美に加えて、正直何かしらの残酷さを感じずにはいられなかった。

妥協できないものを胸に秘め、覚悟の上で旅を続けるノマドたちは、美しくも厳しい自然の中で懸命に生き、そして土に還るように静かに死んでいくのだろう。
それが幸せでないとは限らないということを、私はこの映画で初めて知ることになった。

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wkchan

3.5異文化理解な映画。

2021年4月17日
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鑑賞方法:映画館

悲しい

難しい

4月5日@TOHOシネマズ梅田

レイトショーで鑑賞。

車中泊で生活をしていく女性のロードムービー。

私の知らないアメリカの姿を観ることができた映画でした。
アメリカの地方の厳しい自然や職業事情に触れることができてよかったです。

日本ではないことですが、アメリカでは会社が倒産すると街ひとつがなくなることも珍しくないようで、冒頭からカルチャーショックでした。

この映画を観て印象に残っているのは、ファーンが元教え子に「先生はまだホームレスをしているの?」と聞かれ、「ホームレスじゃない、ハウスレスだ」と答えるシーン。

日本ではノマドという存在自体メジャーではないので、違いがわかっていませんでした。
インターネットで調べてみたところ、ハウスレスは家はないが人とのつながりは残っている状態で、ホームレスは人とのつながりすらなくなっている状態を指すよう。

映画でも、ノマドは車ひとつで生活しているが、彼らの家族やノマド同士は繋がり合っている。
その精神的つながりが彼らを生きる方向へ導いているように見えました。

ノマド同士の交流を描いているシーンは心地よく感じましたが、高齢者がメインのノマドが亡くなっていくシーンで急に現実に引き戻されました。
「また会おう」というセリフが響きます。

ところで、ファーンという人物が最後まで読みきれませんでした。
高齢で、夫は先に亡くなり、お金もない、ノマド。
一見すると悲惨ですが、本人はノマドという生き方を、せざるを得ない状況とはいえ、気に入っているようで、姉妹やノマド卒業仲間から一緒に暮らそうと誘われても、退屈してしまって、結局ノマドに戻ってしまう。
最後には亡き夫の荷物を処分する様子もあり、少し理解が難しい心情描写でした。

異文化理解という観点で、面白い映画でした。

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ちん