ノマドランドのレビュー・感想・評価
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自分の人生を振り返り、先を考える
さりげなく、でも力強いメッセージを感じました。コロナ禍でいろんな情報に振り回され、人の目を気にしつつ、なんだか窮屈な毎日。そんな私に自分にとって大事なのは何か考えるきっかけをくれました。あんなに自由な生き方はできないけど、自分なりでいいんじゃないかな。人に優しく、自分に優しく。今日私は幸せな日を過ごせた⁇
というか、エンドクレジットまでホンモノのノマドの方達とは気づかなかった!本当に途中はドキュメンタリーみたいでフランシス・マクドーマンドの演技の凄さもあるけど、まさに映画とノンフィクションのハイブリッド!
切ないがこれも人生
フランシスマクドーマンドがいいね。
2008年のリーマンショックで
街がきえた!
主人公は、キャンピングカーで生きることにした。
ホームレスではなくハウスレスだ!
僕も10年前会社が潰れて非正規だ!
マクドーマンドと似た年頃だ!
自分に置き換えて観たよ。
Amazonや肉体労働で稼げる間は
いいがね。
日本人にはちょっとわからないかも
アメリカの田舎を車中泊で暮らす人達の話だけど、日本人にはちょっと理解できないのかもしれません。
私の父もリタイア後は、愛犬と一緒に車中泊で全国を旅するのが趣味でした家に帰ってきては、ハイエースを改造して楽しんでいました。
日本全国の道の駅で色々な人と出会い、特に北海道で出会った方々とは毎年のように道の駅で再開していたようです。
そんな父も、自宅で心不全で急死して、この後も全国の色々な方が父の携帯に安否確認の連絡を頂き、思い出話をされるので、良い人生だったのだと思っています。
ただ、、、この映画とは似て非なる話だと思います。
アメリカにはこういう生活をされている方々がいるのですね。ただ、ホームレスではない幸せな生活なのかも知れません。
アメリカの社会と、大自然の風景は憧れさえいだきますが、日本人の自分には理解はできないかもしれないかと。へぇー、、とは思うけど、感動とは違います。
さよならのない旅
何が幸せかなんて人それぞれ
ファーンの旅に寄り添いながら、自分のこれまで、これからの生き方について思い巡らせました。
すべてを無くしたファーンは不幸せだったかもしれないけど、帰る家があって家族があってが幸せの条件かといえばそんなことはないし、結局、家とは自分の中にあるもの、という言葉に集約されている気がします。
ファーン自身すでに、ベッドでは眠れない身体になったようだし…笑
私は個人的にコミュニティー的なものが嫌いで、おそらくファーンも苦手な方だったのだと思うけれど、普通とは言えない生き方を選んだ以上は、人、特に同じ境遇の人と交わることは実用面でも精神面でも不可欠なのだということを痛感。
ファーンは結局一人でいることを選んだけれど、そのまま死ぬまで一人を謳歌したのだろうか。もしかしたらしばらくしてどこかに、誰かと落ち着いたのかも知れない。
スリー・ビルボードと同じく、観客の想像を掻き立てるラストシーンは、ファーンの再生を予感させるもので、まああれこれ考えさせられつつも、鑑賞後の気持ちはいいものでした。
ファーンが寡黙な方なので、説明は最低限に抑えられているのも良い。
ファーンに子供がいないことを、赤ん坊の扱い方で表現するなど巧みな演出が不明点をうまいことカバーしています。
ついでに、ヒルビリー・エレジーと同様、トランプにあれだけの票が入った訳が、少し理解できました。
虚偽と偽計に満ちたアカデミー賞❓‼️
生き方、人生を考えさせられた作品
ノマドはアメリカの現代の遊牧民の事はこの映画のチラシを見て初めて知った。ロードムービーで一瞬ドキュメントかと思いきやしっかり映画の形になっているのも脱帽だし、何よりフランシス・マクドーマンドをはじめ主演俳優が数少なく、実際アメリカでノマド生活している数多くのエキストラを起用している事にまたびっくり。ノマドとの交流を通じてファーンは自分の人生、生き方を考え生きる道とは、生きる場所とはをキャンピングカーに乗ってノマドらとの交流を通じて見つけていく。ロードドキュメントと思いきやしっかりと映画作品として成立しているのはやはり監督のグロエ・シャオ監督のアイデア、発想が見事だった。アカデミー賞作品賞有力候補なのも納得。マイナス点はないが、このようなストーリーは今の観客に受け入れられるかどうか不安に感じマイナス0.2にしたが満点に近い4.8点です。合格点を上げたい。現時点では個人的には今年のべスト作品候補。
終始地味な感じだったけど雰囲気のある作品で美しい風景が盛りだくさん。
予告編で暗い感じ作品だと思ってたけど、それ程でも無かった。
鉱山が閉鎖となり社宅を追い出され、車上生活者となった60才を過ぎたファーンの生活を表現した文字通りのロードムービー。
お金が無くなれば働ける場所に移動してお金を稼ぐの繰り返し。
まさに遊牧民(ノマド)の生活。
ノマド達の仲間意識が高くて、物々交換をしたり、困った時の助け合う姿が印象的。
パンク修理のやり方や車内のトイレで使うバケツのレクチャーが面白い。
仲間が家で生活するように勧めるんだけどノマドに拘るファーンは無くなった旦那の事を思い意地になってる感じ。
とにかく美しい風景が盛りだくさんで、ロケハンにはかなり力を入れている印象。
ラストに昔、ファーンが住んでいた社宅のシーンが何だか泣ける。
Amazonのピッキング現場がメッチャでかくて驚きました( ´∀`)
居場所の喪失
私も日常の繰り返しに嫌気がさして、衝動的にふらっと放浪生活をおくりたくなる時がありますが、資金の事を考えるといつも躊躇してしまいます。しかし、ひとつ言えるのは、私の憧れる放浪生活と本作の放浪生活は全くの別物だということです。
本作に出てくるノマドは、生きる為に最低限な生活、ジャンクで粗末な食事をしてガラクタに囲まれた生活をしています。銃社会で治安が悪いアメリカでは、女性高齢者であればあるほど、この様な生き方はリスキーな生き方になります。本人達は、このノマドを自発的に選んだと言っていましたが、恐らく社会によって自発的に選ばさられただけなのでしょう。それは、企業閉鎖による貧困かもしれませんし、精神の病かもしれませんし、人間の尊厳の喪失かもしれません。
ファーンは『ホームレスではなくハウスレスよ』と言っていましたが、それは彼女自身に残った最後の尊厳なのです。この様な生活を選ばさられたと思うよりは自ら進んで選んだと思う方が、人間の尊厳が傷つかないのです。ノマドランドは、何も持たない人達の最後の拠り所であり、唯一尊厳を傷つけられない場所です。
格差が拡がり続けるアメリカ社会によって、尊厳を傷つけられた人達、居場所を奪われた人達という意味では、根本的には狂信的にトランプを支持していた人達も本作のノマドも同じだと思います。
これからの時代は、テクノロジーが更に加速して、企業はDX化しないと生き残れない時代です。本作はリーマンショック数年後のアメリカを舞台としていたので、低賃金であれ、Amazon倉庫では人が働いていました。今や受注はシステムが行い、発送はロボットが行い、輸送はドローンや自動運転車が行うといった未来が見えてきています。
ホワイトカラーであれブルーカラーであれ、仕事や居場所がテクノロジーに取って変わられ、巨大企業と株主だけがひたすら膨張していく社会。そんな近い将来に、私も含めて人類の居場所は果たして残されているのだろうかということを示唆しているようでした。
正直、共感は出来なかった
いつかまた会える
また この道の何処かで。
老いて行く実感。明確に意識せざるを得ない死。世間の同情で思い知らされる自らのまずしさ。疎遠になった家族。社会からの疎外感。愛する者を喪った哀しみと消えない愛おしさ。雪も積もらない砂漠の冬。バンのルーフから染み落ちて来る冷気。
何かから逃れて放浪している人々。その人々と一所で過ごす時間の暖かさ。友情を口にしてくれる人が目の前にいる幸せ。姉夫婦の前や、招かれた家で感じるのは居心地の悪い暖かさ。自分の脚で立っていたいと言う欲求。
そこから眺める人生。
また、この道のどこかで、ふたたび会えるから、サヨウナラは言わなくても良いのだと。
その言葉は、もう、「生」が長くは残されていない事の寂しさや不安を忘れさせてくれる。
たとえ。
そこに見えているものが、素晴らしいとは言い難かった人生の歴史(過去)と、冬枯れの砂漠(未来)だけだとしても。
てな感じの、現代文学作品。
今年は、これがオスカー総なめかも知れませんね。少なくとも、ミナリよりは好き。
ロードムービーの傑作がまた一つ
マクドーマンドと言うだけで存在感あり。高齢者の排除によるノマドとア...
思うこと色々あり...
リーマンショック(おそらく)をきっかけに破綻し
無くなってしまった炭鉱の町
そこの住人であった女性が家を追われ全米を車で旅する
現代の遊牧民(ノマド)になった様子を伝える映画
個人的に
地元にあった有名企業の広大な工場が無くなるとゆう事象に
遭遇した事もあり実際にそれで職を追われたので
物凄く思うところはある
そして劇中のアマゾン(運送業)が仕事が多かったりっていうのも
リアリティを感じる
私はミュージシャンを志していたこともあり
非常に不安定な生活を送っていた時期もある
だから劇中で女性が仕事が見つからなかったり、
ちょっとしたお金が用意できなかったりとかには
身にしみる想いで見ていた
日雇いとかほんと底辺の仕事を経験した人間でなくては
彼女の生活の悲哀は理解できないだろう
一度落ちたら容易には戻れない
そんな現実も垣間見える
そしてそんな底辺の生活だからこそ
優しく仲間として迎え助けてくれる人がいることもある
彼女も優しい仲間に助けられる
しかし、それでもやはり身を落ち着けることができない
そして放浪の旅は起点に戻っていく
かつてあった我が家の風景は変わらずに残っていた
深い味わいがあり
現代が抱える一寸先は闇の経済の問題
そこから派生する社会的弱者の様子
仕事と生活と住居の問題など
考えさせられる映画であった
自分は社会が仕事を与えてくれないなら
もうリタイアしてしまおうと思ったから
精神的にはノマドに共感するところの多い映画であった
お金では買えない精神の満ち足りた状態
そこまで言及してくれたら良かったかな
でも、味わいのある映画だった
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