ノマドランドのレビュー・感想・評価
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いい映画だったので
皮肉たっぷりに書こうと思う。
中産階級の白人ですらこの有様なのに
国内でアニマル以下扱いされている有色人種はどうなってんだ?と言う疑問がまず浮かんだ。
そして劇中の会話で交わされるリーマンを揶揄する批判的な会話に米国の抱える根本的な課題を見
その病気に犯され切った我が国への憂いを改めて感じた次第である。
因みに最高特権を持つ米国人かつ白人でありながら、このような生活をしないと駄目なのに、敗戦国の有色人種のジャップが家を持って移動せずに生きている。と言うことに、またこの人達の嫉みが向かわないことを祈りばかりである🤞いよいよ世界のシロアリは自らの拠り所を食い散らかし移動を始めたな!❗️❕‼︎
高齢世代の価値観と大切なものとは!…
こんな生活だけはしたくない
映像の美しさだけで映画作品としては素晴らしいけど
作品を見ただけで
車中泊生活者たちを幸せそうだとか、金に縛られない自由な人たちだとコメントしている方々は
あくまでも自分たちはこんな生活をするような人間にはならないと言う
経済的な保証を得ているからなんでしょう
排泄はどうする?
バケツを地面に置いて踏ん張るんだぜ!
その後は?穴を掘って埋める?
バケツは洗うのか?
それともそのまま使い続けるのか?
キャンピングカーだって維持費もあるだろうし
車が故障したらお姉さんにお金を借りたいなんて電話してるし
縛られていないようでも
結局は金がなくて困ってるじゃねーか
作品としては素晴らしいけど
もし、注文をつけるとしたら
一般的な暮らしをしている人から見た
ノマドに対する本音が垣間見えるような場面があったら良かったかな
序盤で主人公がスポーツショップで昔の知り合い親子と偶然に会うシーンがあって
主人公が昔、学校の代理教員をやっていて
目の前に大きくなった教え子と
思い出話しをする場面
自分だったら主人公が去った後に
娘が母親に
『先生、体臭きついね』とか言って
車中泊生活者ってこんな風に思われているんだよと
決して幸せに満ち溢れている訳ではないって演出があっても良かったかな
とにもかくにも
ノマド的生活なんてやめた方がいい
一生懸命働いて、貯金して
好きなもんたらふく食って
そしてまた働いてがんばろう
ノマド生活なんて
週末キャンプで充分味わえるんだから
大自然
I’m not homeless, I’m just houseless.
主人公の「ホームレスではないわ、ハウスレスよ」という言葉の意味をずっと考えてました。
人や社会とのつながりを失ってしまえば、例え住む家があってもホームレスな状態と言えるのかな?
自然と一体となって生活する現代のノマドたち。スクリーンの彼らを見つめていると同時に自分の生活、生き方をも振り返っていました。いろいろ考えさせられますねぇ。
エンドクレジットを見ていてびっくりしたのはフランシス・マクドーマンドとデヴィッド・ストラザーン以外はほとんど役名が実名で…皆さん役者さんだと思っていたけど実際のノマド民だったのですね!ご高齢の方が多いのも現実なんですね。
ドキュメンタリーとフィクションを融合したような作りは邦画の「朝が来る」とちょっと似ているのかなぁ?
アメリカ西部の壮大な風景、自然の光と音、そして人間の逞しさ。それらは大きなスクリーンでこそ味わえる作品ですね。
こういうシンプルな生き方もあるんだなぁ。
結局、生きるためには拠り所が必要
見応えのある作品
驚くべきは、キャストのノマドの人々が俳優ではなく、本物だったことだ。
確かに彼らの存在感はあまりにもリアルで、怖いぐらいに切実で、それと同時に、それぞれに一人ではあるが孤独ではなかったし、貧しくても誇り高い存在だった。
再三映し出される神秘的なマジックアワーの空の色がとても印象的で、アメリカのダイナミックさと圧倒的な自然美に加えて、正直何かしらの残酷さを感じずにはいられなかった。
妥協できないものを胸に秘め、覚悟の上で旅を続けるノマドたちは、美しくも厳しい自然の中で懸命に生き、そして土に還るように静かに死んでいくのだろう。
それが幸せでないとは限らないということを、私はこの映画で初めて知ることになった。
異文化理解な映画。
4月5日@TOHOシネマズ梅田
レイトショーで鑑賞。
車中泊で生活をしていく女性のロードムービー。
私の知らないアメリカの姿を観ることができた映画でした。
アメリカの地方の厳しい自然や職業事情に触れることができてよかったです。
日本ではないことですが、アメリカでは会社が倒産すると街ひとつがなくなることも珍しくないようで、冒頭からカルチャーショックでした。
この映画を観て印象に残っているのは、ファーンが元教え子に「先生はまだホームレスをしているの?」と聞かれ、「ホームレスじゃない、ハウスレスだ」と答えるシーン。
日本ではノマドという存在自体メジャーではないので、違いがわかっていませんでした。
インターネットで調べてみたところ、ハウスレスは家はないが人とのつながりは残っている状態で、ホームレスは人とのつながりすらなくなっている状態を指すよう。
映画でも、ノマドは車ひとつで生活しているが、彼らの家族やノマド同士は繋がり合っている。
その精神的つながりが彼らを生きる方向へ導いているように見えました。
ノマド同士の交流を描いているシーンは心地よく感じましたが、高齢者がメインのノマドが亡くなっていくシーンで急に現実に引き戻されました。
「また会おう」というセリフが響きます。
ところで、ファーンという人物が最後まで読みきれませんでした。
高齢で、夫は先に亡くなり、お金もない、ノマド。
一見すると悲惨ですが、本人はノマドという生き方を、せざるを得ない状況とはいえ、気に入っているようで、姉妹やノマド卒業仲間から一緒に暮らそうと誘われても、退屈してしまって、結局ノマドに戻ってしまう。
最後には亡き夫の荷物を処分する様子もあり、少し理解が難しい心情描写でした。
異文化理解という観点で、面白い映画でした。
魂が選択した孤独
もしかしたらファーンは子どもも亡くしているのかな、と思いました。ノマドをやめた彼の家に行き赤ちゃんを抱いている時、居心地が悪そうだったから。
もちろん経済的な困窮もあるのだけれど、彼女は信念を持ってこの生活を選んでいるのですね。近くに教会があると聞いても行かないし。
パートナーを失ったばかりの人にとって、カップルで暮らしている人を間近に見るのは、つらいということもあると思う。これは体験した人でないと分からないでしょう。だから姉の家にもいられない。
借り物のベッドを出て、自分の車の寝床に横たわった時のファーンの表情が好き。ここが自分のホームだ、という顔です。
F・マクドーマンドの人生が結実したような一作。
『ファーゴ』(1996)や『スリー・ビルボード』(2017)の主演など、順調にキャリアを積んできたフランシス・マクドーマンドの集大成的な作品です。特に『スリー・ビルボード』のミルドレッドと本作の主人公、ファーンの人物像には(単にマクドーマンドが演じているというレベルには留まらない)明らかな連続性があります。
ファーンを通して見るアメリカの風景は確かに荒涼としてはいても美しいのですが、より印象的なのはマクドーマンドの淡々として、何気ない演技。キャンピングカーで調理をし、少し遠方を眺めるように視線を向ける。たったそれだけの動作なのに心を掴んで離しません。『スリー・ビルボード』で何もかも失い、すさんだミルドレッドの心象風景が、このキャンピングカーを取り囲む環境だとしたら、その中で自分なりの生活を確立しているファーンは、救済を得たミルドレッドではないか、と思えてきます。
彼女の演技がこれほどまでに印象的なのは、彼女が本作に並々ならぬ情熱を傾けていることが大きく影響しているでしょう。本作の監督であるクロエ・ジャオの起用も自ら行い、製作にも携わるほどです。
本年度のアカデミー賞作品賞候補は、『Mank/マンク』や『ミナリ』、『シカゴ7裁判』など良作が揃っていますが、本作も是非健闘して欲しいです!
ホームレスじゃなくて、ハウスレスよ
もっと孤独に坦々と、キャンピングカーで放浪するのかと思いきや、、、
夫との思い出が残る古い車にも、買い替えより修理を望み、色々と手を加えて愛着が強く感じられました
朝のコーヒーも、周りの人に声かけて、振る舞ったり。
でもお節介で、思い出のお皿を壊された時は、しっかり怒り、その場はシャットアウト。
欠けたお皿をボンドでせっせと修理する癒し的な時間。
残雪ある寒々とした元炭鉱の街と、ノマドの人達と夜の火を囲む集まりとの温度差の違い。
サンタクロース似の長のひとの言葉が良かった!
息子の自殺の理由や対象を憎まず、ただ悲しみを乗り越えるのは、自分の行いが供養だと。
ラストシーンに流れるピアノ音のBGMも、切なくて優しい。
なかなかの一大決心と覚悟はいるし、誤解もされるけど、強くて温かみのある話しでした。
あ、若い男子に親は心配してないの?とか詩を伝えるシーンも良かったです(*^_^*)
映画の底力を観た
スゴイ映画を観た印象。
ドキュメンタリーのロードムービーは退屈な絵になりがちで、人が絡んでくるとカメラを意識して素人は下手な演技になりがち。リアリティを追求すると隠し撮りみたいな画面構図になるが、ノマドランドはまさに映画。
アマゾンに依存するノマド生活者の話はニュースにも取り上げられているので知っている人も多いと思うが、日々の実情にこれほど迫った映像はないのでは。
広大なアメリカの大自然の美しさは添え物で、何より凄いと思ったのが終盤のノマドサークルのリーダーと主人公の対話シーン。ただのドキュメンタリー映像ではなく、映画として構図やカット割りを抑えながら、出演者はベテラン俳優と勘違いしてしまいそうなセリフや表情を見せる。
盛り上がる音楽や、演技者の過度な叫び、わめき、アクション、顔芸に慣れた人にはピンとこない場面かもしれないが、まるで奇跡の瞬間に立ち会ったような気がした。
こんな映画が興行として成り立つことに、アメリカ映画産業の底力を見たような気がする。
旅に出るという終活
寂しくないのかな。。。
自由なようで決して自由ではない。
またね
女性ジャーナリスト、ジェシカ・ブルーダーが実際にノマドとして生活している人々を取材し書かれたノンフィクションである『ノマド 漂流する高齢労働者たち』が原作のほぼドキュメンタリーのようなロードムービー。
ネバダ州エンパイアで暮らしていたファーン(フランシス・マクドーマンド)だが、リーマンショックによる不況のあおりにより、石膏採掘で栄えたエンパイアの町がまるごと閉鎖されてしまい、仕事も家も同時に失ってしまう。今は亡き夫との思い出と家財道具をキャンピングカーに積み込み、ファーンはノマド(放浪者)としての生き方を選択する。
『イージーライダー』を始めとするアメリカン・ニューシネマの世代がシニアとなり、まだ放浪しなきゃならんのか。過酷すぎますが、ある意味、自由を求めて放浪する精神は通じるものがあるのかもしれません。
渋すぎるフランシス・マクドーマンドと、デヴィッド・ストラザーン以外の出演者は実際にノマドとして暮らす人々である為、言葉のひとつひとつがずっしりきました。
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