私をくいとめてのレビュー・感想・評価
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お一人様とただの一人は違う
“お一人様LIFE”を満喫しつつも寂しさや不安を拭えない31才のみつ子。
その心の隙間を埋めてくれるのは唯一本音で話せる相手“A”。Aはみつ子の脳内にだけ存在するもうひとりの自分。声だけで登場するAを異性の中村倫也が演じることで二面性を表現していて上手いと思った。
自分自身をコントロールできないみつ子が平常を保つ為に生み出したA。冷静で紳士的。同調したり時に反論したり。鏡に向かって話しかけるかのように、もうひとりの自分に自分自身をぶつけるみつ子の不安定さ。でもそれって誰にでも心当たりがあると思う。
私もコロナ関係なく基本“お一人様”(むしろただの一人)なので理解できるところは多かった。私も昔からよくひとりで喋ってるし(笑)
のんがとにかくかわいかったし独り身の同性として共感できる内容だったけど、ちょっと長い。
それに年下の男性との恋愛を強調するなら20代前半くらいの俳優さんでもっと見た目の年の差をつけても良かったかも。林遣都が年下には見えなかった。
ローマのパートは雰囲気が変わって良かったし皐月との関係や孤独を分け合うとこもうるっときたけど、終始ドタバタしててまとまりがなくてその点は残念でした。
笑顔の奥に100の悲しみ
過去を乗り越えようと苦しみもがく物語
原作は未読。
おひとりさまでの行動に慣れきっているみつ子。脳内の話し相手Aとの会話で何でも乗り切ってきたのだが、取引先の営業マンの恋してしまったという話。
Aとの会話、みつ子のズレた感覚、職場の先輩とのやりとり、どれも結構面白い。何回も笑ってしまったのだがコメディではないと感じた。ラブストーリーでもない気がする。みつ子のAからのひとり立ち、そしてトラウマの克服が物語のメインだった。
痛いぐらいに無理してる感じの前半と、大学時代の親友との再会や多田くんと親密になるにつれて、過去を乗り越えようと苦しみもがく姿が描かれる中盤、そして乗り越えたかに思えるラスト。晴れ晴れとした表情がとてもよかった。
おじさんからすると、たびたび流れる大滝詠一の「君は天然色」がまたいい。たしかに水の音と大滝詠一の親和性は高い!
爆笑はしませんがクスッと笑える。勝手にふるえてろの上をゆく面白さ。
のんの感性が更に磨かれた作品!!!
この映画はモノローグだらけで、Aの声だけの存在感と、主演のんが出ずっぱり。でも久しぶりに観たのんの魅力に引き込まれると同時、ファッションセンスやインテリアセンスがステキに光っている。また、主人公が人知れずかかえている心のしんどさにも焦点があたっており、その人間感情の出し方に、観ていて心揺さぶられるものがあった。のんの演技の上手さ、技術力にも圧巻だった。
とにかくのんが可愛い!!橋本愛との共演にも微笑ましくなった。
この映画の内容の本当の深さ、深みには脱帽だった。また観たい!!!
く・ち・び・る
くちびるで始まる歌の代表曲「君は天然色」。好きな曲だけど、計3回も使うのはやりすぎかなぁなどと思ってしまった。ネットで検索し、あ、山下達郎バージョンもある!と喜んで視聴すると、まるで演歌歌手のようにコブシが効いていた。あれれ・・・
田舎暮らしのおっさん的には、どうも都会の一人暮らし女性という内容は親和性がよくないのか、結局は林遣都目線で見てしまうことになりました。でも“おひとりさま”が外食するには勇気がいる点だけは共感し、一人で焼肉屋に行ってみたい気にもさせてくれた。「お一人様も歓迎」とか書いてあればいいのにな・・・
イタリアに住むサツキのアパート。ローマのコロッセオやシーザー像だけで満足したみつ子が彼女と本音を語り合うところは良かったけど、海外ロケの意味さえも薄くなった気がする。「あまちゃん」での共演をも思い出してしまう。
都会の中にあって、商店街の人たちの温かさも伝わってくる。こんなに人情味がある町なのにどうして脳内相談役ができるのだろう?逆に田舎のほうが閉鎖的なようにも思うけど、そのあたりの設定が受け入れられなかったのか。しかも、多田くんとは近所だし、自宅には入れないものの食事を手渡ししているほどの関係・・・不思議だ。
のんや臼田あさ美の演技や、脳内イメージと斬新な映像は面白かったけど、全体的には引き込まれなかった。もしかすると、おっさん=セクハラ親父という固定観念が見え隠れしたせいかもしれない・・・もしくはうざいホーミーとか。
能年ちゃんおかえり映画
「のん」には未だに違和感ある。
本名使えないとか、事務所問題を思い出してしまう芸名だ。
話し合って名前くらい能年玲奈で出来たら良いのに。
一度和解の記事出た時は嬉しかったんだけど、白紙撤回なったのも残念。
個性も演技力も抜群。なかなか難しい役だと思った。ほぼ一人芝居だし、下手な役者なら相当寒いことになる役だと思う。
橋本愛さんは貞子からのアナザー以来、久々に映画で見ますが、こちらも相変わらずダークでシャープでビューティーというか。
ほんと貴重な女優さん。
今のままで十分過ぎるほどだと思うので、無理せず今後も頑張って欲しい。
本当の友情を感じる内容でした。
映画は全体的にややわかりにくかった。
30歳お一人様。とするには、能年ちゃん若過ぎるし可愛過ぎる。
もうちょっと売れ残りそうな人やっても良かったかも?
不思議ちゃんみたいなとこは上手くハマってたと思います。
あと、このシーンいる?って場面が多くて、カーター?も結局謎だし。
原作知らないと微妙に美味しくないのかも?
多分、女性のほうが共感出来る映画かも知れないです。
能年ちゃんが今後活躍の場が拡がる事を願いたいです。
正直言って、のんにここまで演技力があるとは思っていなかった。いろい...
こっちの方が面白い
能年玲奈と大瀧詠一
「この部屋って、こんなに広かったっけ・・・」
演出そのものは定番で特筆すべきものはないが、しっかりした脚本だなあと思ったら、原作ものの実写化らしい。
多田くんが帰った後、「この部屋って、こんなに広かったっけ」と、つぶやくみつ子。
きれいにしたつもりが、下着を降ろし忘れて焦るみつ子。
こういうリアルで繊細な描写が随所にちりばめられた、中身の濃い作品だと思った。
アンサー君「A」が男なのも、面白い嗜好だ。
のんの台詞も演技も、最初のお一人さまの時はボーイッシュだが、ごく自然に女性らしくなっていくところは、なかなか興味深い。(ポリコレ時代に、こんな言い方をすると叱られるかな?)
臼田あさ美や橋本愛の演技も良かったし、林遣都も良い味を出していた。
監督が、しっかり個性を見極めて使っているのだろう。
とはいえ、自分は女性ではないので共感するわけでもなく、それ以上の感想はない(笑)。
自分としては、のんを観に行って、しっかりと“元が取れた”。
それで十分だ。
のんちゃん、おかえりなさい
大九明子監督と松岡茉優のコンビネーションは「勝手にふるえてろ」で抜群でした。その時ものんで撮っても絶対合うだろうなとうっすら思ってました。のんの復帰主演作が本当に大九監督。さらに原作も「勝手にふるえてろ」に続き綿谷りさ。
事務所独立問題で5年以上も干されてました。そして、やっと銀幕で元気な姿を見れるだけでも嬉しいかぎりですが、この光子役はのんの魅力全開のはまり役。親友役があまちゃんでコンビ組んでた橋本愛というのもサプライズです。心の声のAのナレーションがすぐに中村倫也とわかりました。(これがまたいい声なのです)さらに、劇中で酔客にからまれる女芸人を演じているのが、なんとthe Wで優勝した吉住なんだから驚きです。
大九ワールドは個人的に大好きなのですが、はまらない人もいるかもしれません。「勝手にふるえてろ」がはまったら本作もいけるでしょう。
もっと劇中歌で大滝詠一の君は天然色以外も使ったらいいのにとも思えました。あとちょっと長尺かな。
のんの演技をずっと観ていたい
のんが活躍する姿を見るためだけの映画、ついでにいえば大滝詠一の有名曲を聞くための映画です。
のんの経歴をwikiでみると
モデルデビューが14年前(2006)
NHK朝ドラでヒロイン演じたのが7年前(2013)
所属事務所と揉めて干されたことが週刊誌上で取りざたされたのが5年前(2015)
独立宣言したのが4年前(2016)
映画「この世界の片隅に」の主役の声を務めて評価されたのも4年前(2016)
その後も旧所属事務所(レプロ)を忖度したテレビ局は彼女を無視したと記憶しています
公正取引員会が芸能界の慣習に対して正式に警告したのが2019年の8月で、これで彼女の活躍の場が広がるかと思っていましたが、今年2020年10月に記事を書いた週刊誌側が旧所属事務所に訴えらた裁判で負けたそうです。
長々、映画に直接関係ないことを書いたのは、この映画は逆境にめげず頑張るのんを応援するための映画だと思ったから。
正直なところ、中身は冗長で時間が長く感じられました。
表情豊かなのんの姿は一見の価値はあるのですが、内容が伴っていないような。
少なくとも130分を超える内容があるとは思えず、100分程度にまで絞れるのではないでしょうか。
ついでにいえば、題名「私をくいとめて」と途中の飛行機搭乗中の変なCGのせいで、終盤まで精神破綻に向かっている主人公を助ける話かと勝手に想像していました。(そう感じたのは自分だけ?)
自分にとっては、のんが活躍する姿を見るだけの映画で、ついでに大滝詠一の有名曲を聴くための映画でした。
君は天然色に酔いしれる
ひとりもの
オレが隣にいるだけ
のんちゃん好きなら是非
大久監督&綿矢りさ原作の『勝手にふるえてろ』を観てたので、何となくのんちゃんに合いそうな作品かな、と思いました。
単純にのんちゃんファンにはお薦めです。
のんちゃんのキュート感満載だし、時たま見せるおっちょこちょいなところや、
はたまた腐女子感のあるところなど、のんちゃんワールドだった。
原作を読んでないから何とも言えないけど、やはり純文学作家の原作らしく、
主人公の世界観に入り込めないと、結構きつい作品かもしれない。
特に自分の中のA(アンサーを意味する)というもう一人の自分との語りがメインなだけに、
なかなか抽象的でわかりづらいところが多かった。
あと、友人に会いにイタリアに行き、そこでのシーンが
『あれ、コロナ禍以降にまるかぶりだな』と
思っていたが、やはり内容を変えて撮影したみたい。
この辺の柔軟な制作は素晴らしい。
のんちゃん良かったです。
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