スパイの妻 劇場版のレビュー・感想・評価
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さすがは蓮實重彦さんお勧め映画
邦画はあまり観ないのですが、公開初日に新聞に載ってた蓮實重彦さんの映画評を読み「これは観ておかなくちゃ」と思ったものの、以外にも札幌では単館上映でなかなか観に行けないでいました。
熊本に行ったところ上映中。
鑑賞してきました。
さすがは銀獅子賞!
俳優陣、特に主演のお二人。素晴らしい演技ですね。
撮影も照明も雰囲気にぴったりでした。
監督の代表作に間違いない傑作でした。
杖をついたおじいちゃんのお客様が多かったのが印象的でした。
愛のあり方
黒沢清監督作品としては「旅の終わり世界の始まり」に並ぶくらい好き。
ほかの作品と違い、脚本が本人ではないせいかとても観やすい印象を持ったが、途中から「やっぱり黒沢清作品だな」と思わせられる演出だった。コレは悪い意味ではなく。
作品としてはなによりも夫婦の間の「愛」のあり方の違いがくっきりとしていて面白い。愛するがこそ巻き込みたくないと考える夫と、愛ゆえにたとえ世界を敵に廻しても夫とともにあろうとする妻…
見所はなんといっても役者、特に蒼井優の素晴らしい芝居。
終盤のとある場面などは本当に見事な演技でした。
古い日本映画を意識して撮られたという台詞まわしも良くて、賞を取ったのも納得です。
演技力ランキング 女優篇
秋の長雨が終わりました。ただ一雨ごとに寒さがきつくなって参ります。どうか皆様、ご自愛ください。
さて私はこの映画の蒼井優を見て考えてしまいました。演技力ってなんだろう?
良く言われる言い方ですが、シリアスからコメディまでこなせる。具体的に言うと綾瀬はるかと長澤まさみでしょうか。さらに前者はアクションもOK.後者はセクシーもOK。
この二人もちろん大好きです。しかし私の不動の一位は違います。それは・・・
大竹しのぶ❗️
この方は全部出来ます。過去、武田鉄矢がテレビで演技の話しをしていました。一番上手いのは大竹しのぶ。3秒で涙を流せる。そう言ってました。
私は納得しました。中島みゆきの「化粧」「ファイト」を女優として歌ってると聴いている私は全身総毛だちます。また「黒い家」や「後妻業の女」の悪役も素晴らしい。
さて今、名前を挙げた綾瀬はるか、長澤まさみ、大竹しのぶはある映画で共演しています。
その映画のタイトルは?正解は・・・
「海街diary」でした。
ちなみに売れる前の坂口健太郎も出ています。どんな役か覚えていますか?
は置いといて・・・私の個人的ランキングは最後に発表します。
はい。ここから映画の感想です。が・・・
蒼井優と大竹しのぶって共通点が多くありませんか?以下箇条書きで・・・
①美人というより演技で勝負する。
②脱ぐ事を厭わない。
③旦那が芸人。
④大竹しのぶは江戸川区立葛西二中出身、蒼井優は江戸川区立葛西三中出身。
いや④は関係ないし❗️①は失礼だし❗️
そして・・・
あの会見ですよ。結婚会見。あれでパブリックイメージ爆上げ。どっちも。相当シュミュレーションしてます。練り上げてます。有名人にとって一番大事なのはパブリックイメージなんですね。それが一番大事。
ごめんなさい🙏ここから本当に映画の話しです。昭和15年、日中戦争が激化している時です、アメリカはまだ参戦していません。
福原優作(高橋一生)は貿易商です。ある日中国から帰国します。妻 聡子(蒼井優)はそれを出迎えますが。微かな違和感を感じます。夫は何かを隠している!
そこから物語は二転、三転します。そして想像を超えたエンディングへ!
この先は劇場でご確認下さい。
まず、戦時下、神戸が舞台。あの映画を思い出しました。「少年H」
中身は違いますが神戸が舞台で反戦的な内容です。水谷豊とリアル相棒が夫婦役です。今でもあなたに夢中なんですね。
神戸って良いです。モダンな港町。行った事はないんですけどね。遠いです。なにしろ・・・
長崎から船に乗って神戸に行かなきゃいけません。
いや!そんな行き方・・・は素晴らしい。内山田洋とクールファイブはサザンの桑田さんもファンだ❗️
役者さんも素晴らしい。まずは高橋一生ですが、実は大嫌いだったんですよ。テレビドラマでは嫌味な先輩とか痴漢の銀行員とか、そんな役ばっかりだったんです。あんまりむかついて記憶に残っているんです。
まあ、見方を変えると上手いということでしょうか。あっ?!今は好きですからね。不良が子犬の世話をしていると、凄くいい奴に見えちゃう理論です。上げ幅が高い訳です。
あとあの方が出ています。名前は言いにくいので青年Hと言います。青年Hはかっては好感度が高かった。イクメンキャラだった。最近も三島由紀夫の映画のナレーションやコンゲームに出たり、次は蒼井優の旦那役だよ。いいポジションだったのに残念。デビュー作から注目していたのに・・・
東出、俳優やめるってよ(名前出してるし)
そうならないように祈ってます。
もう一回言いますが、芸能人ってなによりもパブリックイメージが一番大事なんですね。
芸人WもトンカツDJにげたろうも戻って来て欲しいですね。
長文でごめんなさい。
とっちらかっててごめんなさい。
私的に演技力がある女優ベスト5
1 大竹しのぶ
2 満島ひかり
3 田中裕子
4 江口のりこ
5 堀内敬子
あくまでも個人の意見です。多分二位以下は随時変わります。
読んで頂きありがとうございました。
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見応えのある優れた映画
6月のNHK BS8Kドラマ未鑑賞。黒沢清監督の作品が好きなので期待して公開を待った映画。
しかも第77回ベネチア国際映画祭コンペティション部門で銀獅子賞と最優秀監督賞を受賞という快挙おめでとうございます。
近頃、軽めの優しい邦画ばかりみていたから歴史の闇にスポットを当てた濃い本作の虜になってる私です。
鑑賞後に次から次へと溢れてくる感想、解釈、疑問。
また見たくてウズウズする、まさにミステリ作品。
NHK製作だから時代考証がきちんとしていて太平洋戦争開戦間近の日本という不穏な時代が体現されてる。
なんとなくセピアがかった画像の色遣い、話し言葉、調度品や服装・髪型、建物や人波、人びとの思想などなど…戦争の頃に生きた人びとが次第にいなくなり、戦後のことしか知らない私たちが当時の日本を知ることの重要さを感じる今日この頃。
国家機密という部分が歴史的事実をベースにしているということもあり、それだけでもこの映画の意義は大きいと思う。
主演の夫婦役の蒼井優さんと高橋一生さんに引き込まれた。
1940年の満州で恐ろしい国家機密を偶然知ってしまった夫の正義感とスパイの妻と罵られても愛する夫を信じて共に生きることを願う妻の想いが巧みな演技で表現されていく。
そして濱口竜介さん野原位さんという若手の脚本が素晴らしい。
さすが黒沢監督の弟子!
歴史的背景を大切にしながらの前半の謎解き要素。
そして後半の夫婦の間で交錯する疑心と愛情。
そして真意がはっきりと解明されないまま幕が閉じる結末。
そこが何通りも解釈ができて惹かれます。
久々に友達と一緒に話し合いたい気持ちになる作品。
軍人姿の東出昌大さん、ホッとした笹野高史さん、女中役の恒松祐里さん。そして甥っ子役の坂東龍汰が存在感を発揮。
黒沢作品独特の音の使い方も良かった。
優れた脚本、優れた演出、優れた役者の演技、ロケ地・美術・音響…などなど
優れた映画というのは様々な要素がうまく絡み合って完成するものだ、とつくづく思う作品でした。
8Kの画像と蒼井優の実力
すごいですね、8K。薄暗い部屋にいる蒼井優と高橋一生の髪の毛の一本一本が識別できます。照明器具の種類によって光の拡散のしかたが違うのもわかります。この映像が見られれば満足だったのですが、映画も最近の清水監督の作品の中では抜群に面白かったです。また何度も様相が変わる物語を確実に演じる蒼井優さんの演技力にあらためて敬服しました
分類不能の面白さ、蒼井優無双❗️
これもまた、どんなタイプの映画とシンプルに分類ができないなあと思いながら見ていた。
乗物に乗る。行きは後ろ姿で帰りは二人並んで。
黒沢清の署名は至る所にあった。
そして、戦場に散る山中貞雄へのオマージュと。
映画は自らに対する自己言及への執着へと帰着するという恩師蓮実重彦が浮き上がってくる。
でも今日映画館に僕を連れてきたのはやはり蒼井優のオウラだ。
過剰さのなかに見事に表現される可愛らしさ。
山里の妻となった彼女の内面の輝きにただ驚嘆した。
悲劇か喜劇か
ヴェネツィア国際映画祭の監督賞を取ったと話題だったから観に行った。
戦争をこんな風なスタイルで描くのが興味深かった。
映像がレトロな感じで、戦前の上流階級の雰囲気が伝わってきて、背景が好みだった。
途中まで悲劇かと思ってみていたら、見終わった後ちょっと混乱して、後から喜劇だったんじゃないか、と思った。
どちらも描かれていたのだろう。
主人公の蒼井優が名演だったと思うし、他適役。
NHKのドラマだとは知らずに観たから新鮮だったのかもしれない。
夫と妻と分隊長との三人芝居のようでもあり、舞台にしても面白いんじゃないかな。
テレビドラマだけでは勿体ない感じがしたから、劇場版にして良かったと思う。
「人生はクローズアップで見れば悲劇だが、ロングショットで見れば喜劇だ」
チャップリンの名言を思い出した。
いずれにせよ戦争は残酷で悲しく醜い。
その事実もちゃんと伝わる映画だった。
うむ・・・
2時間ドラマのような出来だな、と思っていたらドラマ発だったんですね。抑揚がないというか、キャラクターの本性がわからないというか。それが戦時中を表していてよいのかもしれないが、少し退屈に思えた。
この作品で評価すべきは蒼井優だだひとりではないだろうか。
ファーストシーンが高橋一生と東出で始まるから、だいぶ後までそっちの...
ファーストシーンが高橋一生と東出で始まるから、だいぶ後までそっちの話かと思って見てしまった。
優作と聡子の、特に聡子側からの、好きになった話とか馴れ初め的なこと、聡子の生い立ち的なことがあったらよかった。
同時に、聡子の性格が端的にわかるシーンなりセリフなりが冒頭に欲しいかな。海のシーンからの逆算だと、こまっしゃくれた女の設定があるといい。
戦後の我々は戦前の日本の非をほとんど知らない。
大陸での関東軍の実態を何も知らない、何も知らされていない戦後世代、恥ずかしながら実感しました。非を正確に伝え、かつ、それを夫婦愛のドラマとして世界に発進。素晴らしい納得の映画賞、おめでとうございます。
お見事ォォォ~!!!
何よりお見事なのは、蒼井優。凄い女優だと、つくづく思う。
この映画は、昭和初期のモダニズム感をセットと衣装、台詞で醸し出した「雰囲気」を味わう映画だ。
オープニングの英国人スパイを検挙する場面から舞台劇を思わせる画面作りで、リアリティとは一線を画す芝居がかった映画だと解る。
最大の見せ場は、蒼井優が東出昌大の訊問にあった挙げ句フィルムの映写を一緒に見るシーン。
そもそも憲兵と被疑者が一緒に証拠フィルムを見るなんてシチュエーションが有り得ないもので、大階段の前にスクリーンを置くなどセットの構成が大胆。
そこで蒼井優が叫んで倒れ、高橋一生の小船に場面転換する…
ここで終わっても良かったのではないかとさえ思った。
スリラー映画として謎めいてはいるが、全体的にまったりとした進行で、ハラハラさせるような演出ではない。
ストーリー自体も説得力に重きを置いていない。
主人公夫婦の行動原理もよく解らなかった。
タイトルから高橋一生がスパイであるかと思わせておいて、スパイではないことが前半で分かる。
が、そう見せかけて、やはり実はスパイだったというのがオチではないだろうか。
わからない。
主人公である妻の心理がわからない。満州での日本軍の酷い行いを国際社会に知らせようという夫に対して、反対して憲兵に知らせる。そうすればどんなひどいことになるか誰でもわかる。捕まり、拷問されることは間違いない。夫を愛しながらそう言う事を何故したのか、わからない。結果としては甥が酷い拷問をされながらも、あの人は無関係、と言ったおかげで捕まらなかったが、本当のことを言う可能性の方が強かっただろう。
この夫婦は愛し合っていることには疑いがないが、妻は精神を病んでいると思う。その妻を最後に救う夫の計画は成功した。それは夫の愛だろうか。
拷問の場面は観ているのが辛かった。
不穏だけどホラーではない
台詞とか言い方とか、昔の映画を見ているような演出が素敵。特に主演の二人は「お見事です」
映像ですべて見せるのではなく、見せずに音だけとかのシーンの、音が勝手に聞こえてしまう感じが、意識より先に脳に届くようで、脈拍が上がる。これは、家ではなく劇場で見て音を全部拾いたい映画。
ただ、その分、音楽がウエットすぎて残念。もっと怪しいメロディーがほしかったなあ。
東出昌大は、前半の好青年が一転心を無くした憲兵に変貌し、むしろそれが本質だっただろう!と思わせる。冒頭からもっとサイコパスでもよかったのに。
浅はかで愚かで可愛い聡子を演じた蒼井優が素晴らしかった
どちらが主人公なのか・・。
スパイものは正義と組織との葛藤にうちひしがれながら揺れ動く主人公というイメージでしたが、本作はどちらが主人公なのかがわかりにくかった。題名からしたら妻の方でしょうが、夫をあれほどまでに愛している動機というものがいまひとつ入り込めなかった。
カットも劇をみているような広めのカットが多かったのが印象的。黒沢清監督の特徴なのか、まだそれほど観てないのでわからない。後半部分にかけて、もっと盛り上がっていく揺さぶるものが欲しかった。
友人の付き合いで。
誘われて見に行ったら、二子玉川満席。
年齢層は、かなり高め70代台がほとんど。
ちょっと違和感ありました。
内容は、戦争前後の話。
高橋一生さんの演技見たくて行ったんだけど
蒼井優のお見事です。のくだりのいっちゃってる演技は大竹しのぶバリで迫力。
東出さんの無表情の演技は、役にピッタリ。
後味ハッキリいってわるい。
スパイの妻?騙された妻!
第77回ヴェネチア国際映画祭銀獅子賞受賞作品と言う事で見に来ました。
いや~毎度、賞とる映画の良さが分からないな・・・・・
正直、本作品のタイトル「スパイの妻<劇場版>」劇場版?NHKが関わっているので、テレビ放送版があるのかな・・・・
「スパイの妻」じゃなくて、「裏切られた妻」でも良かったのでは・・・・
本作品、実話?・・・・・・
しかし、近年、本作品のような内容が邦画でも作られるようになった今時の事情は大変に良い事だと思います。
主演の蒼井優さんも高橋一生さんもなんか文部省推薦的な演技で、見ていて、「はい、私たち演技しています」的な感じで、何ともメリハリがね・・・・
この手の映画ってどう評価していいのか分かりませんが、私的に、内容的にいまひとつだったな・・・・
甘いとも辛いとも言えない・・・・全てに対して安定はしていますが・・・・
正直、夫婦間の結束もいまひとつ伝わらないし、ラストも何とも消化不良な感じかな・・・・
淡々としていたので、もう少しスリリングに撮っても良かったかな・・・・
其々が内包する不穏さの妙
映像やセットを観ていて思った。NHKはもっと劇場作品に力を入れてくれても良いのになぁ、と。サイズ感のある時代劇とかフルパワーで挑めそうだもんね。お願いしますよ、ほんと。
メインキャストの三者三様がとても良かったし、小説を読んでいるかのような気分になれる台詞回しも好み。ただ、黒沢監督のクセなのか突然間の悪い違和感を覚える事も。それでも面白かった事に変わりはないのですけれどね。
散りばめたネタを回収する見事さとフィルムへの愛に溢れた作品でした。
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