劇場公開日 2021年5月21日

「悪い予感的中」いのちの停車場 みみずさんの映画レビュー(感想・評価)

1.5悪い予感的中

2021年5月24日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

悲しい

単純

寝られる

コロナ禍で荒みがちな心を癒やしてもらいたくて足を運んだ。
心に染み入るような感動、しばらく味わっていない。
但し、吉永小百合とはあまり相性が良くない。
何を演っても吉永小百合なのは構わないのだが、
それならばそれ相応の役だけにしてもらいたいと常々思っている。
これはご本人のせいというよりは周囲が良くないのだろうけれど・・・。

で、結果予感的中。
全編ほんわかした柔らかい空気が漂って、
医療現場の凜とした雰囲気は微塵も感じられなかった。
また、極端な若作りは(作っていないのかもしれないが)繊細な役を演じるにはいかがなものか。
田中泯との親子設定にはかなり無理があるし、
彼とのあまりにも大きな演技力の差は不自然すぎて吐息が漏れた。

また、脚本も凡庸に過ぎる。
いつものことながら原作未読だが、それ自体がこうなのか?
泣かせようという意欲が溢れすぎていて、逆に退く。
石田ゆり子のシーンでは脈絡が不自然で訳がわからず、
小池栄子や件の俳優のエピソードは全くの中途半端。
おそらく最も重いテーマであったはずの安楽死についても尻切れとんぼ。
盛りだくさんだがどれもが描き切れておらず、フラストレーションだけが溜まった。

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みみず