ヤクザと家族 The Familyのレビュー・感想・評価
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共感の余地なし
village公開記念?で特別興行上映にて鑑賞 【良かった点】 親子盃を交わすシーンからのタイトルバック →破滅の始まり。鑑賞者側に賢治のバッドエンド確約を悟らせた場面。鳥肌モノ 【悪かった点】 よほどヤクザ=悪の方程式が植え付けられているのか、 一貫して主人公に感情移入出来なかった。結末も自業自得でしかなく どちらかというと由香に感情移入してしまう。 本作の評判の高さと自身の評価とのギャップが大きく苦しんだ。映画.comのレビューもよなよな拝読したが、、、 プラスに働くことはなかった。 Millennium paradeのFAMILIAは好きです。MVも。
計算し尽くされた美しさ
やっと観ました・・・ 誰かの人生が壊れていく様、人が壊れていく様を、こんなに美しく描くことができるから、私は映画というメディアを愛しているのだと再認識させられました。 私たちが心震えるのは、その人の肩書きや仕事の向こうにあるものを見ているからだと改めて感じるし、それでも現実は残酷で社会は他人行儀、勃興があれば振り子のように没落があること、映画は美しいけれど現実は美しくないことを思い知らされます。 どの映画もそうなので当たり前なんですが、光の量や角度、尺の長さ(間の取り方)やアングル、があまりにも計算されているのがわかり、役者の演技に自ずと意識が向いてしまいます。久しぶりに、シミやしわ、肌の質感で演技をする役者陣を見て、どれだけの努力と時間、どれだけのスタッフがこの映画を作ったのだろうと思い、しっかりエンドロールまで噛み締めました。 私はヤクザ映画が好きですが、この作品は同ジャンルの中でも特に新しく、より大衆に受け入れられる、繊細でまとまりの良い映画だなと思います。 賞を取る理由がわかります。
少々叙情的過ぎるが印象的な作品
ヤクザ同士の絆と、ヤクザに対する社会の変容を描いた作品。ついついこの作品に出てくるヤクザに同情してしまう、悲しみのある作品である。一方で、なぜ社会がヤクザを排除しようとしているのかという部分があまり描写されておらず、「一方的にヤクザが排除されてしまった」というような同情を誘う演出に依っているところが気にはなった。
今まで見た映画で一番好きな映画
ヤクザ物ということで最初すごく見るのに躊躇しました。ですが全然内容は思っていたものとは違いました。綾野剛さんが10代〜を演じているのを見た時流石にそれはと思いましたが全然馴染んでいました。歳をとるにつれ変わって行くヤクザの歴史に怖くなりました。
綾野剛さんと市原隼人さんが殴られるシーンで本当にやっていいよって駿河太郎さんに言ったと聞きプロ根性すごいなって思いました。安定に車に轢かれていた綾野剛さんは素晴らしかったです。
テーマは家族
親や兄弟がいなくてもヤクザにはなりたくなかった。けど成り行きでヤクザと家族になった。なったら全力で家族の一員になるべく努力した。けど刑務所にはいった。やっと出所して家族の元に戻ったけど、全てがかわってしまっていた。好きだった女からも拒絶され行き場を失った。家族と幸せになりたかっただけなのにうまくいかなかった。
そんな話。
ヤクザ映画であってヤクザ映画でない
ヤクザ映画はあまり得意ではないのだか、本作は序盤から一気に惹き込まれた。 薬に手を出してしまった中村、復讐を決意した翼のアップ、終盤の賢治の独白。どのシーンも胸が苦しくなるほど。 ラストでやっと救われたような気がした。
今までのヤクザ映画にない
これはリアリティあるのだろうか、、 それはわからないが、今までのヤクザ映画にないストーリーだった、、 威勢の良いヤクザ映画しか見てきたことはないので、最後こんなカタチで終わるのは少し寂しかった。。 綾野剛の演技は迫力があったが、演じている役柄に覇気があまりなくイラっとしてしまった
ご都合主義だらけ
この映画がなぜこんなに評価が高いのか、 正直、不思議。 使い古されたベタなキャラクター設定の配役オンパレード。 映像で状況説明し過ぎ。 あからさまな前振りが多く、先が読める。 次々に、ご都合主義なベタな展開が続くが、 逆に最後はあり得ない結末。 全編通してリアリティ欠如で、 かといってエンタテインメントに振る訳でもない、 以上、愚痴だらけの感想でした。
悲しすぎるラスト
ヤクザ映画はドラマチックで成立しやすいが、これはヤクザそのものを描いたヒューマンドラマだ。 骨太で、かつ、繊細。 綾野剛は顔がヤクザ顔だから損してるかもしれない。舘ひろしは温かみのあるオヤジがこれも〇。 市原隼人もいい味出してる。 自業自得でしょ、と思いながらエンディングにかけては余りにも悲しすぎる展開だった。最後弟分に刺殺されるシーンは印象的。久々にエンドロールまで観切った。
平成令和のヤクザ映画
新しいヤクザ映画な感じに見えて、確かにその予想は合っていました。 期待を超える部分、ありがちなシーン、予想出来なかった展開、たくさんあり見応えもある作品でした。 特に照明は冷たさや重く暗い感じを表現していて印象深かったです。 印象的だったシーンは、主人公がヒロインをデートに誘うシーンです。 昭和のヤクザ全盛期を知る世代と、平成令和のそうじゃない世代で一緒に観て欲しいです。
映画のすべての至らなさを俳優の〝力み“でカバー
ヤクザの時代は終わった、と説明台詞が何度も出てくる。くどい。それ以上の思想や鮮烈なアイディアはとくに感じられなかった。 またベタな模倣が目につく。黒い罠やブギーナイツへの憧憬か長回しのOPはこすられまくっているし、トゥモローワールドのような車の襲撃の長回しも、本家の背筋の凍るような、テクニカルにもどうやって撮ってるかわからない破格の域ではもちろんなく、なんとなく真似して薄まった感がいなめない。長回せばいいというものでもない。クライマックスのマグノリアのようなモンタージュも当然マグノリア以上にはならない。憧れがあったので真似た、薄まっただけの結果になった、という印象が目立つ。新たな発明はしないのか。過度に雰囲気の作られたスワロウテイルのような中華料理店も不自然、カッコつけているだけにしか思えず、セリフや作劇で描かれているのは極めて庶民的な下町の雰囲気、なぜムード満点なのか。頻出する逆光の「キラキラしたきれいな」画は節操なく、セリフはどこかできいたようなベタ中のベタ。それらすべてを俳優の〝力み“に委ねたような映画だった。 磯村勇斗だけは素晴らしかった。
年代を経て変わっていくヤクザの世界
タイトルから任侠ものを想像してしまうが、「反社会的勢力として年代を追うごとに行き詰っていくヤクザ」と「元ヤクザ、一般人含めての家族愛」を描いた藤井道人監督作。 綾野剛も一本筋が通った男として「ただのチンピラ」から柴咲組の組長(舘ひろし)を救ったことから「ヤクザ」の世界に入っていく男を好演していたが、本作でとりわけ目を見張ったのは(ほぼ紅一点の)尾野真千子である。バーのホステスをしていたところを綾野剛に惚れられるが、彼がヤクザだからと言って臆することなく(押し倒してきた彼を)引っぱたくわ、思ったことを言うわ…の存在感(笑) 序盤、尾野真千子が出てくるシーンが楽しい。 〇綾野剛の部屋に呼び出された尾野真千子が、彼の部屋に入ると綾野剛が彼女を押し倒す。 ⇒「何すんのよ!」と怒る彼女に、綾野剛は「ココに来たら、ヤルこと込みだろ…」(笑) 〇綾野剛が「なんでウチの店で働いているんだ?」と聞くと、彼女は「学費が払えないから」⇒「お前、学生か。老けてんなぁ~」(笑) 1999年には羽振りの良かったヤクザだが、数年先には世代交代の影が表れて、綾野剛が殺人罪で刑務所に入っていた14年後(2019年)には暴力団排除の時代になっていて「反社との付き合いも厳しい世の中」。 綾野剛は14年の「オツトメ」していたので、出所後に元仲間から「今は反社、反社と言われて、暴力団を止めても、最初の5年は雇用面でも難しかった」と言われる状態。 綾野剛が14年ぶりに再会した尾野真千子も役所勤務していたものの、やはり時代の流れ。ネットでの誹謗中傷問題も含めて、藤井道人監督は社会問題を描くのが上手い。 藤井監督の『新聞記者』ほどは世間に訴える姿勢は前に出てきてはいないが、社会問題と家族愛を描いた佳作であった。 [MEMO]本作は、2021年公開日本映画で、キネマ旬報読者ベストテン第11位 <映倫No.122270>
嘘っぽいので、途中で観るのやめました。
うーん、配信で途中まで観てましたが、なんかリアリティが無さ過ぎてつまらなくなりました。
襲撃されたのにボーっと突っ立ってるヤクザの親分。出所してすぐにヘーキな顔して一晩寝た女に会いに行く主人公。どーでもいい一般人が投稿した元ヤクザの写真が芸能人並みに拡散して、人の人生を狂わしていくありえない展開・・・エトセトラ、エトセトラ・・・ここでウンザリしてやめました。結末も救いがないだろうと思います。もっと本職のヤクザ屋さんにいろいろ取材してからリアルな話を映像化してください。馬鹿馬鹿しかったです。
カッコよく描かないヤクザ映画
ヤクザ映画というと、ヤクザの怖さを描きながらもどこかカッコいい、というか、間違った憧れを持ちかねないモノが多いように思うが、この映画は全くそれがないのでは?組の仲間同士では家族のような繋がりを持ちながらも、世間からは徹底的に除外され、一旦関わると大変なことになるよ、自分も友達も愛した人も。幸せなんて程遠いよと、伝えているようだ。そこがとても個人的に面白く感じた。 ヤクザのケンジに恐ることなく自分の言いたいことを言うユカがカッコよく、ケンジが置いていった300万円にも手をつけず、子供を育てたユカはすごい。なのにあの結末はなんとも気の毒。でも現実なんだろうなあ。ケンジのラスト、意外な結末でした。同僚に裏切られ、妻子に見捨てられた彼(市原隼人)も気の毒。 舘ひろしの親分、似合ってた。そして駿河太郎と豊原功補、2人とも最近ヤクザの役多いなあ。これからヤクザ映画を牽引していくのか、それにしても駿河太郎の死に方はちょっと恥ずいぞ!
今時ヤクザなんて
そんな時代になってきたけど、 やり方は正しいことだけじゃないが、真っ当なヤクザは任侠と情に溢れてたのかもしれない。 ヤクザとその関係者は生きずらい世の中。 ある意味差別になってしまうのかもしれない。
ヤクザを排除した次は、どこだ?
めちゃめちゃ良かった。宣伝は見かけなかったけど蓋を開けてみればA級のヤクザ映画で、もうアウトレイジなんかよりもよっぽど痺れたね。全然あらすじとか見てなかったからいつ中村が親分を裏切るんだろう?とか脇役かと思ったら市原隼人じゃねえか!ならこいつか!なんて思っていたりもした。
さて、本作はヤクザ映画なのだが、ちょっと特殊でより組織やその家族に焦点が当てられている。そして、それを20年以上の歳月で追いかける。
物語の前半では主人公の綾野剛がヤクザになり、そこからブイブイ言わせるまでの過程が描かれる。親分に従い、クラブの用心棒で、女は少し苦手という、”超テンプレなカッコつけヤクザ”が描かれるのだが、綾野剛の演技も相まって全く不自然じゃなく絵にも説得力が有った。この辺の映像も一級品で、決して安っぽさを感じさせずに楽しめてまずは安心出来たね。
そして中盤のある事件を境に状況は一変し、物語の後半からは14年の月日が流れた現代(2019年)へと移る。すっかりスマホ社会となり、何でもかんでもパシャパシャ撮ってネットの力に浮かれる若者と、時代に置いていかれた老人達。
そんな対比が妙にリアルで物悲しくて、スマホ世代なのになんか泣きそうになったよ。
ビシッとカッコよかった親分(舘ひろし)もすっかり老けて、寂れた事務所には昔からの幹部が数名と明らかな下っ端が一人という寂しい構成に。そしてその唯一の新顔である下っ端も何かシャっとない。
恐らく、まともな新規なんてもう居なくて精々フィクションの世界に憧れてきた変わり者くらいしか入ってこないであろうから、そういうちょっと全然輩系じゃない子が『自分も男を磨きたいっす!』みたいな感じで入ってきたんだろうなあとか想像しちゃうともうそこでも泣きそうになる(笑)。舘ひろし親分が優しい笑顔で迎え入れたんだろうなあとか思うと。。。
黒塗りの高級車を乗り回していた頃から、ワゴン車に乗って違法漁業でよく分かんねえ珍魚売る羽目になる落差。もうヤクザに限らず衰退した日本を感じるし、親を介護する時期になってきて店も閉めて昔の活況が無くなった商店街の家族みたいにも感じるし、なんかもう他人事じゃない気がしてきて胸が抉られたよ。
物語の後半では小さかった翼が商売を取り仕切っているのだが、結局はヤクザが居なくても同等の似たような輩達が仕切る事に変わりないわけで、むしろ顔が効いて名前も割れてるヤクザの方が必要悪だったんじゃないかとも思えてくる。海外勢力に対するアンチにもなるわけで。
結局は役割が変わるだけのゼロサムゲームだという事も匂わされているのが実にあっけない。そして、そんな奴らを相手にするのが”商売”の警察は捕まえる側なのに腰巾着のようだ。
全ては自然淘汰の結果であり、シバサキ組がただ負けただけなのだろうか?親分達に感情移入すると非常に悲しい話だが、結局はただの敗北者であり、むしろ一般人にとっては迷惑な存在でしか無い、という話だったのだろうか。
或いは、過ちを犯した者にチャンスを与えない日本の不寛容さを描いているのだろうか?役所を辞めさせられた由香のように、本当にヤクザがただ世間にとって邪魔な存在という以上に、日本の不寛容さを描いていたようにも思える。
飽く迄もヤクザが突出しているだけで、誰でもあのような状況に陥るよ、と。そう藤井監督は言いたかったのだろう。
果たしてヤクザの次は、どこだろう?
後半がもはや別の映画
暴対法による締め付けで衰退していくヤクザを描いた映画。 前半は勢いのある任侠映画といった感じだが、後半はとにかく惨めで切ない展開の連続である。 舘ひろしは優しそうで全然ヤクザの親分には見えなかったが、主人公がずっと欲しかった「家族」の愛情溢れる大黒柱を演じていて、本当の父親みたいだったのが良い。 侠気とかではなくて家族愛とその儚さが泣ける映画だったので、本質的にはヤクザ映画ではないのかもしれない。
器用には生きれない
どうにも昔から任侠ものは苦手でなかなか自分からは選ばない 同僚は大好きで 「これだったら見ますよね」 と勧めらたのだ 彼方の世界にも善と悪があるのだろうか? 映画の中でしか分からない世界なのでそこのところはよく分かりません 分かりませんが役所広司さんの作品にもあったように何かと生きづらい世の中になっているのでしょうね 新たな法律は新たな組織を作り裏の世界はより複雑になっていったのでしょうか まっとうに生きようと決めた人達に救済はないのだろうか? 警察や議員や弁護士とかと繋がっている方がよほど悪どく社会の敵のような気がします 高倉健さんが言ってましたね あの言葉が悲しく心に響きます 綾野剛さん、そして尾野真知子さん、素晴らしいですね この作品で緊張と緩和を見事に表現されてましたね
住みにくい時代になった、ヤクザににとってだけではなく。
若い頃からヤクザ映画は大好きだし、綾野剛も尾野真知子も良い俳優だとは思っているが、あの悪名高い新聞記者を撮った監督の作品ということで正直全く期待していなかった。が、良かった。20年の間に世の中はものすごく変わったが、その間塀の中にいた主人公にとっての変化はさぞショッキングだったことだろう。住みにくい時代になった。ヤクザににとってだけではなく。
綺麗事だけでは生きていけない…
本当だろうか。。暴対法以降のヤクザたちが社会で生きていく上での難しさ、苦しさをヤクザ側の視点で描く。昔のように義理人情では通用しない、スマホも、保険も、口座も、仕事も、家族ももてない。しかし、ある意味、そういう生き方を選んだ彼らが悪い、自業自得だと思う。反社は社会に必要なのだろうか。今更世の中に放り出されたって、極道しかやってこなかった子分たちを路頭に迷わせてはならない組織の長である親分の気持ちもわかる。彼らにほとんど実の家族がおらず、組織が家族のようなもの。自ら入りたくて入ったのではなく環境がそうさせた者もいるかも知れない。けれど、それは甘えだと考える。映画では綾野剛、舘ひろし、磯村勇斗、尾野真千子、娘の物語に感情移入してしまうが、実際は違うと私は思う。人の道を外れた者が人並みの幸せを求めてはならないと強く思う。
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