劇場公開日 2021年2月5日

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「本当に『狂気』なのは誰か」哀愁しんでれら bluewaveskyさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5本当に『狂気』なのは誰か

2021年2月6日
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鑑賞方法:映画館

怖い

興奮

予告の映像や『狂気のヒロイン』とのコピーに引っ掛かりがあり、試写のいい評判が聞かれたうえ、たまたま私が朝ドラや映画などで土屋太鳳が出ていた事は知っているが、何故かほとんど観た事が無かったから渇望感があり鑑賞。(世間一般とは逆かも)
父親役の石橋凌がブリヂストンの自転車屋とはシャレが効いてるなとショウモナイことを思いながら、前半は後のシンデレラストーリーを際立たせるため不幸の連鎖がいささか軽薄にテンポ良く描かれる。
この映画のキモは後半。狂気のヒロインとあるが主役の小春は当初はどちらかといえば振り回される役(最終的には小春も狂気のヒロインに昇華するが)で、本当に『狂気』なのは誰か、どうしてそうなってしまったのかというところが見処。
ふとした処に張り巡らされた伏線がやがて問題につながっていく構成や、主要キャストの力量を最大限に感じさせる演出に惹きつけられ最後まで目が離せない。久々に“映画”を観たという感覚を味わった。

bluewavesky