青くて痛くて脆いのレビュー・感想・評価
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人は誰だって、青くて痛くて脆いのかも知れない
人との繋がりを拒否している冷めた青年の心が、彼とは正反対に、誰彼構わず話しかけて理想の世界の構築を熱く説く同級生女子大生と出会ったことで、次第に溶解していく。だが、彼の思いは崩れ去る。理由は、心の変容か?そのことによって生じた溝か?本作は、途中まで描き尽くされて来た恋愛ドラマのふりをしながら、途中から、自分の世界にだけ閉じこもって生きることで受ける強烈なしっぺ返しを用意して、全く想定外の領域へと観客を連れていく。人はかくも"青くて痛くて脆い"ものなのか!?タイトルがものの見事に刺さるのは、それが大学生のみならず、大人だってぶっちゃけ、傷つくことを恐れて本音はできるだけ封印し、人に責任を転嫁し、幾つになっても自分の殻に閉じこもった繭のような脆さと青さを、人知れず引きずっているから、なのではないだろうか?だから青春映画とは安易には呼べない、人間の本質に迫ったコロナ禍のベストワークである。
始まりと終わりよければ全てよし
一緒にやってきたパートナーが死んだことを明かして、じゃどういう顛末だったのかで引っ張る中盤あたりはアクセルがかかって良い感じにみえる。その後、死んだ=決別した、そして実はずっと近くにいたという真相は意外だし傑作か?と思いきや・・・
3年後の主人公が友達とかもけっこういて楽しそうだし、秘密結社モアイはなんやかんやで悪いことをしていたんで主人公はそこまで懺悔する必要もないし、別れ方もはっきりせずもやもやするしで後半はちょっとみてられない。それにモアイが大きくなる過程を丁寧に描くとか、魅力的なサークルというのをもっとアピールしないと、主人公が言うようにつぶして飲みサー作ればいいんじゃねとなっちゃう。
主人公が変われなかったように相手の女性も横断歩道の白い線を踏む癖が変わらず、そこからまた人生がリスタートするような晴れやかな結末は相当良くて、ラスト1シーンでかなり挽回した。
すべてはラストシーン
他人と関わることを避けてきた大学1年生の楓、
「人に不用意に近づかないこと」「誰かの意見に反する意見をできるだけ口にしないこと」
そうすることで自分が傷つくことなく生きていけると思いながら生きてきた。
そんな楓が自分とは真逆の女の子(秋好)と大学で出会い、グイグイと楓の心のシャッターを開け、いつの間にか彼女の思想に感化されて二人はモアイというサークルを設立する。戦争や暴力を反対し、世界平和を願う彼女。
目立つ事が苦手な楓のためにモアイは秘密結社のようなものとして、二人で地道に活動するサークルだった。
そんな"ふたりぼっち"だった筈のサークルはいつしか巨大サークルへと変わっていた。モアイに何が起きたのか?
二人の出会いや二人の思い出の回想と共にストーリーは展開していく。
青くて痛くて脆い、
若い人に見てほしい作品。自分を庇うが為に心を歪めないで欲しい。どうか、大切な人を大切にして欲しい。
タイトルそのまま突っ走る
原作未読のため、
物語がどこに辿りつくのか見当もつかなく
秋好と言うキャラがパンチあり過ぎて
付いていけるか心配だったけど、
そこは楓こと我らが吉沢亮さんの目線でしっかり
状況が確認出来て、
モアイを取り戻すと言うところからは安心して見れました。
吉沢亮さんは格好良いのに、この青春のなんとも言えない
思い出すだけで叫びたくなるような誰にもある苦くてダサい失敗を、ちゃんとダサく演じてるのがスゴい。
秋好との最後の会話はもう辛くて見てられなかった。
杉咲花さん初め脇を固める俳優さんたちも、
演技のしっかりした人ばかりで、
観ててワクワクしました。
秋好とのケンカからの
吉沢亮さんのなりたかった自分となれなかった自分、
変えたかった世界と変わらなかった世界、
そしてちゃんと傷つこうまでの演技は圧巻でした。
今更ながら観ました。良かったです。 自分も吉沢亮側の人間なので、あ...
今更ながら観ました。良かったです。
自分も吉沢亮側の人間なので、あっち側に馴染めずどこか冷めた目で見ながらも本当はあっち側に行きたい。その気持ちめっちゃ分かりました。
男前なのにダサキモイ役を演じていても全く違和感を感じさせない吉沢亮さすがって感じです。
ていうか登場人物全員個性があってとても良かった。
個人的に疑問に思ったのは、吉沢亮みたいなキャラが矢本悠馬みたいなキャラの子と仲良くなるかなぁ?って思いました。
最後は吉沢亮が一歩踏み出して行けたのが良かった。
あ、あとモアイって青くて(あ)痛くて(い)脆い(も)と掛かってるのかなって思いました。(すみません、原作読んでません)
青春時代の仲間、友人関係は「無垢」ではない
観た人の年齢によって、印象が違う映画だと思った。
つまり、「観た人自身の人生」に照らす内容が多い映画だということ。
映画自体の設定で言えば、主役の二人は20代そこそこの大学生。
本人なりに色々あった20年だとは思うが、社会にも出ていなくて、
ある程度、互いの家庭も含め「同じようなクラス」の人たちとだけ、
付き合っている時代だ。
20代の男性は、同年代の女性に比べて、
精神的に幼い(まぁ、この先もずっとそうなのかもしれないがw)。
で、男性たちも、それがわかっているだけに背伸びする、頑張ろうとする。
「承認欲求」は流行りのキーワードかもだが、昔から20代男子はその塊だ。
青春時代の仲間、友人はけっして「無垢」ではない。
それは大人のノスタルジーが引き出す幻想だ。
当事者たちにとって仲間、友人は「嫉妬の対象」であり「恋愛の対象」でもある。
オジサン、オバサンは思い出してほしい。
友人間での「彼氏、彼女の奪い合い」は、学生時代がもっとも盛んではなかったか?
そんな不安定で複雑な人間関係が、青春時代の仲間、友人だと思う。
それらを表現しているのが、この映画なのだ。
青春時代の光と影。大人になると「影」の部分は、心の奥底にしまっている。
それを引っ張り出されるような気がするので、この映画は心がモゾモゾする。
仲間や友人が「嫉妬の対象」「恋愛の対象」であることは、20代で終わることはなく、
この先の人生にも続く、言わば人の性。
それは(この映画の展開より)もっと醜く、面倒な状況も生み出すんだよな・・そんなことを大人になってしまった自分は、考えてしまった。
ラストシーンは、若さに託した希望なのかな。
「まだ挽回できるよ、若いんだから」そんなメッセージを感じた。
良い映画です。
青春とは、タイトルのようだ
君膵が好きで、TV録画を何度も見た。本も読んだ。
ただ、構成は映画の方が圧倒的によかった。
だからこの作品の本も読んだ。
しかし小説は全く頭に入ってこなかった。
読み終えられないのだ。
半分でストップして、また初めから読み直すことを3回繰り返した。
どうしても主人公の心情と行動や、他の登場人物のイメージがうまくつかめなかった。
そしてとうとう映画を見た。
確かに内容は濃いものだった。
誰にでもある若気の至りというのか、どうしても自己中心的に物事を考えてしまうこと。
自分でしておいて、それでもまだ根に持っていて、どうしても許せない思いを、ついに行動にしてしまう。
楓が自分の頭の中で考えていることはすべて、彼の世界であり、彼の世界に侵入してくる矛盾は、彼の考えとは違ったもので、彼はそれを拒否したい。
しかしながら彼の生きる信条は、人を傷つけたくないから、自分も傷つきたくないから、だから人に不用意に近づかないこと。
最初楓は、心の中では寿乃の言動を「痛い」と否定しながらも、勝手に彼の居場所に入ってきた彼女を押しやることができないまま、いつしか彼女のペースに乗せられていた。
おそらくそれは楓が変わるきっかけとなり、実際に試行錯誤しながらの活動は面白いものだった。
ただ、
楓はいつも背中にナイフを隠している。
言い訳や自己正当性となる考えを絶えず作り出そうとしている。
物語が楓の思考によって進むことで、読み進めるための原動力である「もう寿乃はこのせかいにはいない」という言葉の秘密を追いかけ始める。
さて、
寿乃が死んだのは、最初は脇坂が関わっているものだと思っていた。
しかしそれは、楓の心の中の寿乃を、楓自身が抹殺したことだった。
寿乃に対する全否定の気持ち
これの事実がその後を読み進めるための原動力となる。
秘密結社モアイ
遊ぶための口実
背中にナイフを隠し持ったまましていた遊び
小説を半分読み進めてもまだ現在の寿乃が登場しないことで、私は読むのを断念していたことに気づいた。
映画を見れば楓の心情はわかりやすいが、小説の半分までではよくわからなかった。
この物語は、
確かに楓の成長を描いているが、彼がどれだけダメなのかはなかなかわからないのだ。
寿乃の考え
戦争をなくしたい 暴力では何も解決しない 世界を今より良くしたい なりたい自分になろう
この純粋な発言は、現代では「痛い」とされる。
それは確かに正しいことのようだが、主張する場所やタイミングを推し量れないで発言してしまうことが「痛い」とされるのだろう。
一緒にいたくない。
これが楓の本心だった。
一緒にいれば僕まで「痛い」と思われていまう。
モアイのチラシ配り
それはほぼ寿乃ひとりでしていた。
結局そのチラシを受取ってしまった楓と二人で活動を始めた。
それに共感した大学院生の脇坂が、もっと大きな組織を目指す必要があると言ったことで、モアイは大きくなった。
その過程で付き合い始めた寿乃と脇坂
これが楓の心を大きく揺り動かした。
それを知ったことで、以来一切活動に参加しなくなったのだろう。
やがて2年が過ぎ、巨大化したモアイは就活サークルと認識されるようになっていった。
それは楓が思い描いたものではなかった。
しかしそもそも、楓は何かを思い描いていたわけではなかったのだろう。
あまりにも別物になってしまったモアイを、傍から見ている学生にはとても奇妙で怪しいと思われていた。
楓は友人トウスケのモアイを否定する言葉に乗っかり、モアイを潰してしまおうと持ち掛けた。
これがこの物語の主軸となる。
映画では楓の心理が良く描かれている。
私は、楓にとっては寿乃との出会いが物語の初めだが、楓の信条なるものがナレーションされるだけなので、彼が背中に隠し持ったナイフ(比喩だが)を彼の思考として描かれていることがピンとこなかったのは、彼に共感していなかったんだと気づいた。
ここがこの作品の難しさだった。
さて、
とうとうモアイを解散まで追い込んだ楓
その説明会の場所で3年ぶりに寿乃と対面した。
寿乃が電話して話したいことがあるというのをずっと無視してきた楓
話は、一方的に楓の主張から始まる。
寿乃は、楓が彼女を好きだったことに気づく。
「気持ち悪い」
動揺する楓だったが、「お前なんか受け入れなきゃよかった お前は誰でもよかったんだ お前なんかいないほうがよかった」とぶちまける。
しかし、
寿乃が楓に話したかったこととは、いったい何だったのだろう?
彼女は隠れるようにして姿も見せなくなった楓に対し、一度は賛同してくれた寿乃の「この世界をよくしたい」という思いを作るためにもう一度参加しようと呼びかけたかったのではないだろうか?
しかし、彼女はすでに解散を決意していたはず。
そうであればそれは、「もう一度楓が参加してくれることが私の願いだった」となったのかもしれない。
同時にネットに書き込んだ張本人が楓あったこと。
そのショック
彼女言いたかったことは「なぜこんなことしたの?」に変わっていたのだ。
彼の激しい感情の吐露
完全なる決別を感じた寿乃は、説明会の会場で淡々と解散について話した。
この物語の結論は、
そんな楓が、もしあの時傷つくことを恐れなかったらということを思い描く。
傷つくことへの恐れ。
彼の背中に隠したナイフの正体
これを捨て去ること
だから、寿乃に謝罪したい。
無視されてもいい 拒絶されてもいい
その時はもう一度、端然と傷つけ
つまり、
避けても避けても、出来事は起きる。
逃げてもまた同じことが起きる。
「それ」は嫌だと思うが、「それ」が嫌である以上、また現れる。
「それ」が嫌でなくなれば、「それ」は単なるそれで終わる。
この普遍的なことをこの物語に乗せている。
少々まどろっこしかったものの、よく理解できてよかった。
作品も面白かった。
杉咲花さんがこの役に飛びついたのもよく理解できた。
尻すぼみ。
途中まで、面白くなりそうな期待が膨らみます。
しかし、期待どおりとは行かず、尻すぼみ。
ジャンルとしては、サスペンスらしいですが、サスペンス要素は薄め。
どうでもいい事、つまらない事が重要に思えた若い頃を思い出せます。
醜い汚い それでもありたい
主人公の男性は、人とうまく関わる事が出来ない。
それでも誰かと繋がりたいと思ってる。
けども、それも諦めて孤独でいいとおもっていた。
そんなある日、同級生の女の子から『モアイ』のサークルを作ろうと、言われ、そこで自分達が楽しめる場所を作る事にした。
主人公は、とてもカッコ悪いです。
それは、卑怯であり、自分ばかりでありたいと顕示欲もあるのかもしれない。
だけどもそれは、この主人公に限ったことでは、無いと思う。
誰でもそうありたいと思いながらも、 「自分は、こういう人間です!』って何か枠に納めて誰かの中にいる。
みんなが理想ばかりであったら、この世の中がめちゃくちゃになってしまう。
だからこそ、誰かが少し傷ついていく世界なんだろな。
それでも僕は、僕でありたいと願うから。
もっと傷ついて、傷つけてしまう。
だからこそ、誰かの優しさが滲みるのかもしれないと感じた作品でした。
なりたい自分に…
痛っ
イタタ。
こわいほど刺さった
主人公の楓(吉沢亮)目線で
描かれていく
不用意に人に近づくと
傷つくことも
…傷つきたくなくて
傷つくのが怖くて距離を置いていた
主人公の楓
自分とは違う
彼女に惹かれ近づいた
それなのに…
考えが方に違いが
いつしか
楓は彼女を避けるように
そして彼女に敵対心を燃やす
…嫉妬心
彼女に対しての気持ち
彼女は変わってはいなかった
楓自身が心を閉ざしていただけ
嫉妬心から彼女を傷つける痛さも
吉沢亮の楓の気持ちに
共感してしまうところがあった
…傷つきたくない気持ち
なんか解る気がした
…世界を変えたい
これは
楓が自分自身を変えたいことの
一つだったのかも
…間に合わせに使われていると
思いながら
彼女を憎み大学生活を終える
涙がでるほど心が痛かった・・
…思い描いていた世界は
彼女と共に
仲間たちと一緒にいる
…なりたい自分がそこにいた
ちゃんと傷つけ
・・もう一度
人は傷つけ合い強くなる
観終わって感じたことは、納得する部分と納得がいかない部分が入り乱れました。
きっと鑑賞者が、楓のような人生だったのか、寿乃のような人生だったのかによっても、感じ方は変わってくると思います。
大人になり、今ある強さは出会ったモノ同士お互い傷つけ合いがあって成長だと思えるのです。本作では、そういった若いころの苦い感情を思い出させ、心が揺さぶられる自分が居ました。
寿乃からの楓に対しての「気持ち悪い」の言葉、好きな人から言われるには一番強烈な言葉かもしれません。その言葉の後に楓が出来ることと言えば、心にもない言葉の相乗攻撃をし、さらに傷つけること。
そして、後悔の念…。
なんだかなー、って苦笑いするしかなかったです。
そして、ラストは消化不良。傷ついたのか傷ついて無いかは、想像してねの終わり方は、なんだかとっても、もやっと感が残るラストでした。
誰でも持っている、苦い経験を思い出させてくらた映画ではあります。原作も含め、若い世代に人気だということも、映画を観て納得でした。
彼女は死んだ、僕は忘れない
世界平和という高潔な願いを臆せず発信する秋好と、それを軽視しながらも巻き込まれていく楓
2人が作ったモアイは徐々に大きくなり、就活サークルのようになっている
その現状を打破するために楓がモアイをつぶしにかかる
自分を表現する事をしてこなかった楓が、自分の世界から復讐を試みて結果的に双方を傷つける
安全圏から否定的な意見をただ言う、実際に行動して理想を追う、流れに便乗して私欲を満たす
自分の世界から活動の真意を把握せずに、的を得ていない意見を出すことの青さ、痛さ、脆さを見せつけられる
軽薄な批判は議論に値せず側から見ると滑稽なものである
誰しも持つ社会の心理を多く含み、自分にも気をつけられる部分があるなと思わせる
登場人物が誰しも完璧ではなく、台詞の間も台本じみていないところがある
映画であるが身近に感じさせるようなつくり
吉沢亮が魅せるリアルな青春
本作は、キミスイの住野よる原作、キングダムの吉沢亮主演ということで、期待して鑑賞したが、意外な作品だった。心理描写が多く分かり易い作品ではなかった。本作で描かれているのは、キミスイのようなピュアーな青春物語ではなく、リアル、ダーク、赤裸々な青春サスペンスだった。
本作の主人公は、大学1年生の田端楓(吉沢亮)。彼は、人を傷つけることを異常に恐れ、人付き合いを遠ざけていた。ある日、彼は、授業で、形振り構わず理想論を信じ、周りから浮いていた同学年の秋好寿乃(杉咲花)と出会う。孤独な二人は、秋好の世界を救済するという壮大な目標を目指して秘密結社・モアイを結成し、二人だけで活動していくが、次第に、モアイは参加メンバーが増え、当初の目標とはかけ離れた組織に変貌していく。楓は、そんなモアイに失望し潰そうと画策していく・・・。
序盤は、大学に入学した男女のピュアーな青春物語だったが、中盤以降、作風が一変して、楓の復讐劇に変貌していく。リアルな青春物語になっていく。吉沢亮がキングダムなどで確立した役者としてのイメージをかなぐり捨てて、不器用で鬱屈した青年を演じ切っている。杉咲花は、旺盛な行動力で理想を追い求める寿乃を不思議な魅力で巧演している。
ラストシーンでの楓の台詞が本作のメッセージを凝縮している。強く頷くことができる。
青春時代は、理想を追い求める時であり、現実を知る時でもある。理想と現実の狭間で、気持ちが揺れ動く時である。色々な事に衝突し傷つく時である。それでもなお、傷つくことを恐れずに、挑んでいくことで次が見える時である。本作は、そんな青春時代のリアルなプロセスを、楓の心情を追うことで綴っていく。
青春時代の渦中にある人より、青春時代を俯瞰できる年齢になった人の方が心に響く作品だろう。二度と戻らない、あの時の、青さ、痛さ、脆さに、今の自分を重ねて、人生における青春時代の意味を再確認できる作品である。
面白い
前半はモアイや強烈なカリスマ性を持った秋好という巨悪と戦う感じでしたが、後半で教授?に相談した瞬間から話のスケールが急に小さくなります。
普通なら萎えるはずですが、大学生の話だからなのか、不思議と成立していてそれが逆に巧くて面白いなと思いました。
冒頭の傷つきたくないという遥か彼方に飛んでいった伏線という名のフレーズが、ラストで急にバチッと結びついたのも納得できた要因なのでしょうか。
脚本の高度な狙いのようなものが明確にあるような気がして、すごい作品だと思いました。
吉沢亮さんは大層美しいお顔をしていらっしゃるのに、拗らせ方からだん...
吉沢亮さんは大層美しいお顔をしていらっしゃるのに、拗らせ方からだんだんと気持ち悪く見えてくる演技に圧巻。
個人的に、住野よるさんの私の描いたヒロイン像が苦手でならない。キラキラと太陽のように眩しくてみんなに分け隔てなく気遣いができて最高の子!といったような虚像が受け入れられない。ただ、そのような設定の女の子にピッタリと当てはまるような真っ直ぐ直向きでみんなから好かれるようなオーラを醸し出す杉咲花さんの演技はすごく良かった。
面白いかどうかと言われれば微妙。男女の痛くて脆いすれ違いだが、サークルの繁栄具合は現実味がない。しかしながら、男女の関係において恋人ができて、距離ができてしまう悲しさには共感ができた。多分常人は違うコミュニティに顔を向けるし、ヒロインに執着することはないけれども。
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