大怪獣のあとしまつのレビュー・感想・評価
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レビューほど
悪くないと個人的には思いました。
確かに岩松さん演じる官房長官の意味不明な例えとか、濱田岳や土屋太鳳、山田涼介の恋愛模様とか全く必要なく、この部分が無ければもう少しコンパクトにまとめられる気もするけど…
昭和の「怪獣世代」にはグズグズした感じは別に苦ではないなぁ…ミニラが「シェー」してた時代を過ごした子ども時代から比べたらあんなものよ?
光に包まれて2年間の空白も「光の戦士」がすぐに読めるし、そんなに酷くはないと思うな…
でも最後はそう落とすなら、最初からそれでやればいいような…
突っ込みところは多々あるのは間違いない!笑笑
それよりホントに第二弾あるの???
そっちの方が気になるわ!笑笑
面白いけど・・・
柳田理科雄さんの『空想科学読本』で
ウルトラマンに敗れた怪獣の死体処理について
書かれていたのを読んだ事がある。
本の中では怪獣の死体から流れ出た血が
現場周辺を血の海として悪臭被害が出るという様な
内容が書かれていたと思った。
柳田理科雄さんも喜んだ作品だと思う。
せっかく作品の内容が面白いのに
作風をもっとコメディー作品に寄せた方が
良かったと思う。
個人的にはラストがモヤモヤした。
パロディ映画として、充分面白いけど、、、
賛否が、特に酷評が話題の映画ですね。充分面白いと思いますが、なぜ批判されるのか。
たぶん「期待したものと違う」でしょうね。この映画は真面目な特撮やクライムサスペンスではなく、パロディ・コメディ映画です。が、宣伝が悪いのか、ちゃんとした映画を観るつもりのテンションで見てしまうと、悪い方に裏切られたと思うのかも。
なので、全く万人にはおすすめしません。正直、ポリコレ的には完全アウトですね。全体モチーフは「東日本震災の原発事故」のパロディ。あと「シン・ゴジラ」を代表する東宝に対して「あとしまつ」は松竹・東映って、ネタね。
駄々滑りの下ネタは自民党で、蓮舫のパクリが演じる空回りのリアリズムが民主党、って政治パロディ。八ッ場ダムとか、2位じゃだめなんですか、とか、懐かしいネタです。
政治パロディはまだしも、震災パロディって、攻めたな〜と思います。政治パロディも、今の日本人にはウケないでしょ〜、面白いけど。。。
話の冒頭から「デウス エキス マキナ」という「スーパーご都合主義」でやりますよ、って宣言しているのだから、それで「こんなオチって」と言われても、、、。そこは「だったら、さっさと変身せんかい!」って突っ込んで楽しむとこでしょ〜。
デウス エキス マキナが分からない、ってことかな?あ〜、1900円も払って映画観るなら、それぐらいは知っているだろう、と思うのが間違えかもしれません。
確かに品のないコメディですが、パロディ映画なんだからね〜。おそ松さんやポプテピピックに品格を求めますか?ってこと。もし批判するなら「こんな作品を作った制作陣」ではなく「こんな作品(=ちゃんとした特撮映画だ)って伝えた宣伝陣」がですね。
時効警察大好き組
最高に面白かったです…
岩松さんとふせえりさんがふざけてるだけで
もう笑えます。
身のない名言風コメントとか、ふせえりさんの目つき、〇〇かと.って言い方とか。
無防備に怪獣に近付いたり、エンドロール劇中歌にまた逢う日までを入れちゃったり。
終始クスクス…予想通り。
水が流れたときには感動でちょっと涙が出ました。
私おかしいんでしょうね、でも良いです、
大好きです。
「最低映画」鑑賞癖の自分でもダメでした
たしかあの「Plan9 from outer space」を観て以来、この手の「最低」映画を観る習慣がついている。
「ドラゴンボールEVOLUTION」も「ドラゴンクエストYourStory」も観た。
同じようにして今作も観た。
結果、こういう映画を観るのが、いかに悪趣味だと言うことを思い知った次第である。
怒っている。ものすごく怒っている。鑑賞日の翌日は朝まで寝られなかったほどである。
(と、同時に深い後悔と、自責の念がこみ上げてくる)
現在は鑑賞後1週間が経っているのでだいぶ怒りが収っているが、これでも今日まで怒っているのは「ブラック会社に勤めてるんだが、もう俺は限界かもしれない」以来である。
役者の演技はいい、特撮も私の基準では及第点、主役の山田涼介が最後までヒーローポジだった。
加えて最初の20分はそれなりに見れた。
評価すべき点がいくつかあるので、私は最低評価をつけない。
しかし脚本がすべて足を引っ張っている。
私は特撮ファンではあるが、上記の経緯より「令和のデビルマン」の評価を聞き、怪獣映画やSF映画というよりは「最低映画」として鑑賞した。
たしかに上記の理由で「デビルマン」は言いすぎだと思うが、それでも破壊力は想像を遙かに上回った。
多くの評者の言うとおり安易な下ネタや、鮮度を当に過ぎた風刺(10年前ならともかく、今ごろ蓮舫ネタは無いだろう)は、腐敗した怪獣死体を思い起こさせる。
いや、観客を不快にする映画なら、それはそれでいいんだ。
怪獣の腐臭が観客にまで伝わり、嗚咽する観客が続出、と言うのなら却って私は高評価をつけていた。
そういう映画ではない。コメディのはずである。
それが笑えないってどういうこと?
これを作った三木監督の作風かも知れないが、それを知らずに観てしまった身としては、何もフォローは出来ない。そもそも映画を観るのに監督の名前で観るのは、その監督のファンぐらいしかいないだろう。
あの映画の内容だからこういう表現を使わせてもらうが、「ゲロ料理を出す店がある」と聞きつけ、ゲロに見せかけたもんじゃでも出すんじゃないかと店に行ったら、出された料理は本物のゲロだった。
店主が食べろというから口につけた。確かにうまいものを食ったあとのゲロで所々おいしい素材を使っているので消化不十分ながら舌に流れる。しかしどうも不可解な酸味があり、それがドレッシングなのか、胃酸なのか、それとも発酵した結果なのか判断がつかなかった。
しかし所詮、人体が生命の危機を感じ強制排出された物質であり、それをそのまま口にした結果、病院送りとなってしまった。
私はそういう映画だと思う。
だいぶ前のことだが、新宿在勤時に歌舞伎町近くで、誰かの嘔吐物をハトやスズメがつついていたのをよく見ていて、本当によく食べられるなと思ったが、私はあれをつつく勇気が無い。
オチも酷い。
ネタバレは避けるので詳細は言わないが、あのオチを使っていいのは中学生の自主映画までである。監督が特撮畑ではないとしても、プロは絶対に使ってはいけないオチである。
そういう意味でも中学生並みの監督と言わざるを得ない。
(そもそも権利関係はどうクリアしたのか?)
私は悪趣味を持つ一方で、真面目に邦画の未来には危機感を持っているので、最近でもアカデミー賞の各部門賞を受賞した作品があるという朗報が流れ期待をしているが、その一方で多額の資金をかけ、しかも文化庁経由で税金も投入された当作品のような駄作が大手を振っている現状と、その監督のファンのひいきの引き倒し(私は褒め殺しにも聞こえる)で弁護するという内輪ウケに我慢がならず、これが放置されるのであれば、残念ながら邦画の未来は暗いと言わざるを得ず、その結果、映画にかかる予算はいたずらに削られ、更なる作品の質が低下するという悪循環に陥るだろう。
私の今日まで続く怒りの内容は、あの脚本がなぜチェックを受けずに通ってしまったかという憤りである。普通の神経ならどこかでリジェクトすべき、いやコロナ禍で長期間撮影中止を余儀なくされたのであれば、脚本を見直す時間はあるはずだったが、なぜあのまま通ったのか、それとも見直しがあってああいう脚本だったのか?ここに邦画の病理があると思う。
まだ少額予算でコントのようなセットなら、あの映画の評価は変わっただろう。
でも、間違いなく今作はお金がかかった大作映画である。プロモーションやグッズ販売までもかかった一大プロジェクトである。それをあんな内容にしていいのか!
松竹・東映という大メジャー2社がかかわっていることにも病巣の根の深さは深いと言わざるを得ない。
私も随分ここで酷評した。
これを見て「そんなに酷い映画なのか、ならば却って見たくなった」と思った方。
そして実際に見た感想が「言われるほど酷い映画ではなかった」と思われるのかも知れない。
しかし一般料金1900円があれば何が出来るか。
おいしいものも食べられるでしょう。
人生の糧になる本も買えるでしょう。
もちろんもっといい映画を見ることも出来るでしょう。
でも、あなたが私のような好事家ではない限りは、無理してみる映画ではないでしょう。
賢明なあなただからこそ、無駄遣いはせぬようお願いいたします。
(2022/2/16追記)
オチについて。
なぜ最初から「デウス・エクス・マキナ」の力を使わなかったかということですが、実は半世紀以上前の初代ウルトラマン「小さな英雄」で既に回答が出ていることであり、また20年以上前に作られた「ウルトラマンガイア」のテーマの歌い出しにも使用されています。
レビューなどを読んでいると、三木監督を初めご存じの無い方が結構いらっしゃいますね。
でもご安心ください。映画を見るためには、必ずしもこういうことをあらかじめ頭に入れる必要はありません。
映画を見るために、その監督の作風を知らなくても良いのと同じように。
ただ作り手としては、やはりあのオチをコントでは無く怪獣をテーマとした作品で安易に使うのは、プロとしては失格と言わざるを得ません。
豪華出演者とお金を使って2時間スベリ倒した映画
久々に拷問を受けたかのような2時間だった。
真面目にふざけて笑えるならいい映画だが、どこで笑っていいかわからない。
エンドロール終了後に観覧していた人たちがため息が出る。
西田さんが出ていて笑えないシナリオって。
本筋のストーリーは分かりやすいけど嫌いではない。
山田さん、土屋さんの好演はお見事。しかし、本筋が少なく、笑えないコントの政府場面が続く今作。
これをOKにした松竹と東映の懐の深さを評価。
コメディ映画だと思って観た感想
予告編から溢れ出てるコメディ感から真面目な特撮映画だと思った方はそれはそれで頭おかしいと思いますが、コメディ映画だとしても面白くないです。
なんか真面目にふざけてるのがシュールで面白いと褒めてるレビューもありますが、おふざけのレベルがいくらなんでも低俗すぎる。クスりともしません。
ストーリーに関してはオチまでちゃんとタイトル通りに進みます。ただオチでタイトルを破壊してきます。
後からネットである方のレビューを読んだところ、これは恋愛映画だとの指摘に納得しました。恋愛ものとして観ると全ての辻褄があいます。
でもこのタイトルで映画を観に行く客はそんな展開誰も期待してないし、根拠となるストーリーも薄いので気づくわけもありません。
まぁでもわざとこういう作品にしたんでしょうね。エンドロール後もそんな雰囲気を醸し出すやり取りだったし。炎上商法に近い感じかな。
主演のジャニーズかこの監督が好きな人以外は観てはいけません。お金と時間の無駄です。
これはB級映画である。 そう思うべし!
期待度ゼロどころかマイナスで見てみた。
悪くは無かった。
豪華な俳優陣の割に、存在感がなかったとしても。
斬新なテーマが、支離滅裂なストーリーに消えたとしても。
圧倒的なギャグが、全く笑えなかったとしても。
そう! 悪くはない。
問題は、これをSF的な映画だと思ってみるとその落差が酷すぎる事だ。
インディペンデンスデイだと思ってみたらマーズアタックだった。という事である。
初めからその視点で見れれば良かった思う。
その意味で、宣伝戦略の失敗が大きいと思う。
映画館で宣伝だけ見たら、興味湧くし、なんらかのSF的映画に感じるんだよね。
そこが落とし穴だった映画です。
PS:土屋太鳳さんは、やっぱ、まじで綺麗でかわいい。
そこがこの映画の価値です。
以上。
駄作
ここまでの駄作は久しぶり。出演者が可哀想。税金まで使って、何故こんな駄作を。文化省も良く許したと思う。皆さんが低評価していたけど、そこまで酷くはないだろうと疑っていたが、本当にごめんなさい。レンタルDVDでももったいない。地上波でも放送はないでしょう。お蔵入りの映画です。
予告編で何を想定したかで評価が分かれるかも
個人的には、すごく面白かった。
私はコメディだろうなと思って観に行ったので、
とても面白く観れて大満足だった。
真剣にバカなことを、
真剣に演技するという
エンターテイメントになっていた印象。
コメディ要素と、
意外と生々しい人間ドラマの要素が程よく、
フィクションでありながら、
ドキュメンタリー要素もあり、
怪獣が死んだ謎も
最後のシーンも、
個人的にはなるほどと腑に落ちた。
正統派SFと思って観に行った人は、
ナンジャコリャ?かも。
時効警察や熱海の捜査官が楽しめた人は
大丈夫かな。
予告編観てもわかるでしょ……って、おいおい…
予告編観てもわかるでしょ
予告編等に騙された~
って言う人いるけど…
え??
題材や予告編やポスターを何処から見ても、こんなんコメディかバカ映画でしょうに…
って言っている人居ますけど、それあなたの感想ですよね
これだけ騙された、期待外れ言っている人が多いんですからどっちが多勢か分かるでしょうに
みんなあなたみたいなB級映画マスターじゃないんですよ
それに題材は真面目にやれば非常に面白い作品になると思いますよ?その落差が大きいからこんな大炎上しているわけですし
レビューがひどいから期待しないで行ったけど言うほどひどくない。 最...
レビューがひどいから期待しないで行ったけど言うほどひどくない。
最初から1時間半くらいは普通に面白かったけどクライマックス30分はなんでこんな展開?って感じでした。
また見たい、あと2回(笑)
予告を裏切らない世界観そのまま、かゆいところに手が届くような、よく描いてくれたというストーリー。俳優も豪華で、バカバカしさが際立ってて笑えた!
時効警察が好きなのに三木監督作品だと気づいたのは見始めてから、このニオイは時効警察の人たちだ!と気づいてから嬉しくなった(笑)
伏線や細かなセリフや小道具までチェックするにはあと2回見ないと気がすまない。
基本、この切り口を見出した時点で勝ちだと思ってます
ウルトラマンだかのヒーローがやっつけた後の怪獣を、誰がどうやって片づけるのか。そのコンセプトを聞いた瞬間、期待している自分がいました。
言われてみれば、確かに。やっつけた後の怪獣がどうなってんのかなんて考えたことなかったです。元の物語──例えばウルトラマンって、ウルトラマンが特定の人間を救うことが大事なので、怪獣を倒した後の世界のことなんて描く必要がないし、むしろあったら邪魔です。だからあまり意識されることがありませんが、でも本当は、怪獣の被害にあった人もいればその家族もいるし、怪獣を片づけたり町を復興したりする人もいるはずなんですよね。
脚本家とか映画監督とかって、そういう何かが起こっている前後や裏側に目を向けなきゃならない職業だと思うんですよ。だからこの映画の予告を観たとき、「そんな切り口があったか!」と単純に驚いたし「やられたー!」と悔しくもなりました。
この誰にも手をつけられていなかった未開の地を発見し耕したというだけでも勝ちですよ。しかも『亀は意外と速く泳ぐ』の三木聡監督でしょ。これは観るしかないです!
というわけで大阪ステーションシネマに行ってきました。まあ普通に面白かったです。登場人物一人一人のキャラがちゃんと描き分けられていますし、伏線もきちんと張られています。ドラマの流れに違和感はないし、セリフも面白い。何より、これだけ大掛かりな映画を今の日本で撮れるんだ、ということにはとても驚きました。
しかし点数をつけるとしたら60点くらいかなぁ〜。切り口で大きなアドバンテージがあるにしては、平凡な点数です。
その理由はいくつかありますが、まず登場人物のキャラクターの問題です。キャラクターは描き分けられているのに画一的なんですよね。
この映画の見どころの一つは、首相や大臣たちの会話です。彼らがどんな会話をし、どんな決定をおこなうかによって物語が大きく動きます。彼らの中には、怪獣の死骸をゴミとして処分しようとする大臣もいれば、人類の資産として保存しようと言う大臣もいるし、見世物にしてインバウンドで稼ごうと言う大臣もいます。でも誰も責任を取りたくはありません。何か問題が発生すると責任のなすりつけあいが始まります。
おそらく今の日本政府のパロディがやりたかったと思うんですよね。福島第一原発事故や新型コロナウイルスの対応を思わせる描写があったので。今の日本の大臣たちの汚さとか浅ましさとか頭の悪さとかを、コメディとして描くことは、かなり意識されているはずです。
ところがその大臣たちが雑に作られているんですよ。多少の人間関係は描かれていますが、思想とか信念とか信条とかは、そもそも考えられていないように見えます。この人はちょっとエロめの例えをする、この人は何かと反対しがち、この人は裏で根回しをする、みたいな反応の仕方が使い分けられているだけ。例えば環境大臣を他の大臣の中の誰かと入れ替えても成立すると思います。
ストーリーを左右するようなキャラは、脇役と言えど、各々の人生に基づいてキャラクターが出来上がっていなくてはなりません。親がどういう人で、どんな友だちがいて、どんな幼少期を過ごして、若い時には何をしてて、何を考え、何を好み、苦手なことは何か、どんな思いで政治家になり、どういう経緯で大臣になったのか……といった人生があって、その上でキャラクターを造形すべきです。
また、残念だったのはラストです。思いっきりネタばらししちゃいますけど、このドラマのテーマで最後、ウルトラマンが片づけちゃったらダメです。ウルトラマンが怪獣を倒して地球を救ってくれた。だから次は人間が怪獣の死体を片づけるターンだ、さてどうする?っていう映画じゃないですか。なのにウルトラマンが解決しちゃったら、何の教訓もありません。
あくまで人間が解決しないと。いや、解決できなくても良いから、最後まで人間がジタバタしないとダメでしょ。
そしてもう一つ。僕はこれ、構成ミスってるなーって思っています。先ほど、この映画の見どころの一つは首相や大臣たちの会話だと書きましたが、本来描きたいのはそこではないはず。主人公・アラタとヒロイン・ユキノの物語ですよね。なのに映画館を出たら、ほとんど大臣たちの印象しか残ってないんですよ。つまり大臣たちのパートの描写が多すぎるんです。
アラタは現場の最前線で働いているので、そっちメインで描くべきです。しかしユキノは環境大臣の秘書官、ユキノの夫は総理大臣の秘書官という設定があるがために、大臣側のボリュームが増えすぎたんじゃないかと思います。あくまでアラタを主人公として描きたいのであれば、現場vs内閣にフォーカスするべきですね。何が起きるかわからない状況に対処しなければならない内閣のワチャワチャを描くなら、アラタはいらないです。
《補足》
この映画がすごく叩かれていると聞いたので、少しだけ他の人のレビューを読みました。ちょっと補足します。
まず今、日本で映画を、それもお金のかかる映画を作ろうと思ったら、明確な政治批判とかできないんですよ。メディアがひよってしまって、制作費も出ないし宣伝もできません。だからあえて「ただのキャラクターですよ」ということにした上で、コメディにしたんだと思います。
で、国防大臣が何かとエロめの例えをすることに関しては、エロじゃないけど同じように発言が下品な人いますよね。元総理で。まぁ特定の誰かでなくても、今の政治家はおしなべてこのくらい下品で知性がないということを、ストレートに表現すると映画が作れないから遠回しに批判したものと僕は受け取っています。
ただし「あれ? ひとつだけ種類の違うキノコが……」というのはやりすぎでしたね。あまりにも品性がなさすぎです。
あともう一つ、今の日本で大っぴらに批判できないものがあって、それは放射能です。政治批判と同様に、制作費の調達が難しくなりますし、少なくともテレビでは宣伝ができなくなります。
だからこの映画では最初に「怪獣から放射能は検出されない」という前振りをおこなった上で菌糸が発見され、怪獣の腐敗が進むと部分的に膨張が始まり、その膨張が破裂するとひどい臭いを放つという設定にしてましたね。
あの菌糸とか臭いが放射能の暗喩になっていると僕は受けとりました。中国だか韓国だかが「臭いが我が国に達したら抗議する」と表明するのは「放射能が我が国に達したら」と置き換えることができるし、怪獣を凍らせようとして失敗するのは凍土壁ですよね。ダムを爆破して水流で怪獣を海に沈めようとするのは汚染水の海洋放出のことで、最後どうしようもなくなって光(ウルトラマン的なもの)が怪獣を宇宙に運び出すのも、核廃棄物に解決策はないということを示していると捉えることができます。
つまり『大怪獣のあとしまつ』とは『核のあとしまつ』なんですよ。知らんけど。
ちなみに余談ですが、「ゲロかウンコか」は知性のない政治家がポロッとしてしまった失言を、知性のないメディアが、そこは絶対に論点ではないのにそこだけを切り取って追及するさまを描いたものだと思います。
あとしまつ、出来ないモノ、、、
通常スクリーンで鑑賞。
ノベライズは未読。
東宝以外の映画会社(東映・松竹と云う史上初・前代未聞のタッグ!)が久々に製作した特撮エンターテインメント。
かつて特撮怪獣映画が一大ブームだった折り、パイオニアの東宝に追いつけ追い越せで、当時の日活や大映、果ては松竹までもが怪獣映画をつくった時代がありました。
そのムーブメントの再来を予感させるには、残念ながら及ばずの感があったものの、三木聡監督のオフビートな世界観が炸裂した、「らしさ」全開の作品でした。
怪獣の死体処理、と聞いてすぐに思い浮かべたのが、「ウルトラマンティガ」第5話「怪獣が出てきた日」でした。海岸に怪獣の死体が漂着し、特捜チームが処理に当たろうとした矢先怪獣が復活してしまう、と云うストーリー。
純粋な死体処理の物語ではありませんでしたが、同作以外にも「パシフィック・リム」など、怪獣の死体についてはこれまでにも(若干ではありますが)触れられて来た事柄でした。
しかし本作は、ありふれているようで実はあまり取り上げられて来なかった怪獣の死体問題を全面に押し出して、一本の大作に仕上げてしまったのは単純にすごいし着眼点が良い。
怪獣映画なのに、怪獣は全く動かない。しかし、動かない怪獣―死体の処理に人間たちは翻弄され、絶体絶命の危機に直面してしまう。そこに本作の面白味があるはずなんだけど、それをリアルに描くかコミカルに描くか、どちらかに振り切らず欲張って両立させようとしたところはいただけないかなぁ…
公開直後、ツイッターなどで賛否両論の嵐となりましたが、この騒ぎの根本原因として本作の予告編のつくり方が大いに関係しているであろうことは明白でしょう。
予告編では、「シン・ゴジラ」的に怪獣の死体処理に関して政府はどう対処するのか、と云うことをリアル志向で描くかのように思わせる演出が成されていました。
私はこの予告編を観た時、違和感を覚えました。
監督は三木聡なのに、リアル一辺倒なわけなかろうと…
その予感は的中していました。
元々三木監督の世界観は好きだったし、構えて臨むことが出来たのでかなり楽しめましたが、「シン・ゴジラ」のような作風を期待していた方にとってはこれじゃない感満載に映っただろうし、純粋な特撮作品として観た場合はかなりアンバランスなものに思えたのではないかなと感じました。
怪獣は、社会情勢や時々の諸問題の暗喩として我々の前に現れ、警鐘を鳴らす存在でした。本作の大怪獣「希望」は、福島第一原発の暗喩として、一級河川に横たわっていました。
その後始末に翻弄される人類でしたが、繰り出す作戦はことごとく失敗し、緊急事態には即応出来ず、最終的にはデウス・エクス・マキナのような存在がいなければ解決出来ないような代物を、そもそも持つべきではなかったのでしょう。
代表的な例としては、やはり原発。自らの手に余るものを持ってしまった今となっては、いざと云う時のことを考えて、常日頃から備えておくべき。神など実際は現れないのだから、自分たちの手で後始末が出来るようにしないといけない。
[余談1]
原発事故時や現在の新型コロナウイルス流行における、政府の後手後手だったりぐだついていた対応を、ブラックユーモアを交えた滑稽な演出で茶化しまくっていたのは、「ドント・ルック・アップ」にも通じる批判精神が感じられ、笑いつつも現実とのリンクに深く考えさせられました。
[余談2]
岩松了、ふせえり、笹野高史と云った三木組の常連俳優たちが軽妙な演技を見せ、シーンを掻き乱し、絶妙な笑いを生み出していました。特にふせえり。蓮○イメージの環境大臣をパワフルに演じていて、彼女でスピンオフつくって欲しいくらい。
[追記(2022/02/12)]
ラストについて、一緒に観た同僚が一言―
もしかしたら、変身すると人間に戻るまで時間が掛かってしまうから、ギリギリまで頑張って、どうしようもなくなった時にしか変身出来なかったんじゃないでしょうか?
なるほど、と思いました。
アラタが最初に光球に衝突した際、2年間行方不明になっていたのがその証左ではないか、と考えました。でも、怪獣を倒した直後はすぐに人間に戻れているから、もしかしたら変身には回数制限があるのかもしれないなぁ…
※修正(2024/03/02)
全体通して寒いけれども
怪獣が出てる時の画面はなかなか良かった。
ラストの展開は個人的には好きで、「捻るのか?捻らないのか?」といった点で少し楽しめた。
バイクを停める一瞬のシーンに数カット使ってたのは面白かった。
まあーでも映画館で観るほどかと言われると。
何せ全体的に下ネタなので…
これはこれでアリの銀杏味の後日談
評価があまりにも低いんで、ドキドキしながら観に行きましたが、自分的には結構アリで楽しめました。酷評している人には悪いけど、お話し自体は『その後のシン・ゴジラ』みたいな内容で、そもそも怪獣の死骸の処理なんてパロディ・コメディ的題材だから、細かいこと言わずに気楽に観るに限ります。閣僚どもが怪獣の死骸は不燃ゴミか観光資源かなど侃侃諤諤議論するのはパロディとしてよく出来ているし、キャストも一部本家とカブっているのも笑えます。むしろ、コメディ系の三木監督に予算をかけたメジャー作品を撮らせた製作チームの洒落っ気が愉快です。役者では、三木組常連の岩松了、オダギリジョーはいい味ですが、なんと言っても、土屋太鳳の人妻役が妙にグッときました。
不思議な感覚
気になっていた映画も
レビューが2点台で観るか悩んでいたけど、
レイトショーはガラガラだったので鑑賞。
ギャグのテーストと
俳優陣が時効警察に被り
後から見たら脚本が同じで納得。
時効警察好きなら面白い面はあるが、
映画自体は内容が良く分からず、
無駄な恋愛が入ったり
不思議な感覚ですね。
また、最後も終わり方が微妙で…。
賛否両論の映画かな。
自分は時効警察好きだから
多少甘めに採点して2.5点
時効警察に興味無い人は更に低いでしょうね。
個人的には、コレなら時効警察を
映画化した方が興行収入増えそうに思う。
全525件中、221~240件目を表示