「砕け散ったものを見せられました」砕け散るところを見せてあげる Masuzohさんの映画レビュー(感想・評価)
砕け散ったものを見せられました
予告で興味を持ったので観賞
まあ予告の段階で
「俺の生きる力はお前の幸せだから」
といった何の歌の歌詞よってクッサいセリフが
聞こえてきて嫌な予感はしていましたが
感想としては
2021年ワーストでしょうか
ここ最近では久しぶりに途中で出ようか本気で考えました
画面を見ていなくてもセリフだけ聞いてれば
内容がわかるというかほぼ小説をっぽい台詞の朗読
テキトーな画とシナリオがダラダラ続き
作家性を意識してるんだろうなぁという
いたたたたな展開にフルボッコ
登場人物の誰にも感情移入出来ること無い
ほどアタマのおかしい人しか出てこないので
心底後悔しましたが一応最後まで観ました
机に向かってヒーローのマネをする
なぜか一瞬本当に特撮っぽいスーツを着た
北村匠海が自分の生まれた日に死んだ
会ったことが無い父を思い浮かべる
ところから始まります
高校三年生の清澄は全校朝礼?で一年生の
ひどくいじめられている女子高生玻璃を見つけ
助けようとするうち気になるようになり
ある日トイレの用具室に閉じ込められている
玻璃を見つけ上からカギを渡すよう要求します
でも画面上地面に落ちているカギはどう見ても
下から手を出せばすぐ取れそうなんですが
吃音みたいにしか喋れない玻璃と清澄その状態
でも会話を5分くらい続けます
とりあえずこの主人公がアホだという
先入観はここで生まれます
しかもその後服を脱がせて着替えさせる
シーンで5分どうでも良い会話で5分
長回しまたどうでもいい会話5分と
舞台演技の台本を丸々読んだだけみたいな
シーン退屈な絵柄で続きます
このへんでもう出ようと思いましたが
買ったばかりのでかいドリンクがあったし
観続けることにしました
助けるうちに好意を持った玻璃を守るヒーローに
なりたいってだけの事に何十分使ってるのか
あと玻璃最初は吃音のような話し方しか出来ず
そうした障害がいじめの原因になっているのかと
思ってしまいましたが急に普通に喋り出したのは
はぁ?と思ってしまいました
打ち解けると饒舌になるという表現を
したかっただけなのでしょうが完全に
吃音に関して誤解を招く描写になっており
ここでもテキトーに作ってる映画なんだなと思いました
でその後も退屈なシーンが続き
玻璃を清澄は家につれてくると看護師の母親が
帰ってくるんですがこの母親がまたイカれています
玻璃が7時までに帰らないと父が怒るというと
クルマで玻璃を送るのですが走って行って
前方にその父親のクルマを見つけると突進して
クラクションを連打し完全に煽り運転です
玻璃も身を乗り出して父の名を叫びます
これも意味がわかりません
そしてクルマを降りると清澄の母親は玻璃の家の
祖母は健康なのかとかどこの病院にかかっているのか
とか根掘り葉掘りいきなり初対面の父親に聞き始めます
ハッキリ見てる時にコイツ何様なんだと思いました
ひょっとして作り手は看護師はこうした医療のことを
看護師は詳しいから話を切り出してくる仕事だとか
思っているのでしょうか?むしろ逆で医療職の
人ほど医療情報を含めた個人情報保護は職務で
よっぽど厳しいです
完全に思い込みで作ってますね
そして玻璃の父はあからさまに嫌そうな顔で(あたりめーだ)
祖母は大丈夫ですと言ってそそくさと玻璃を連れて
帰って行きます
するとここから急にサスペンス仕立てになります
実は玻璃はこの父からDVを受けており
祖母も家に閉じ込められて餓死かなんかで
死んだところをトランクに詰められて池に沈められ
たぶん足が付きそうな高さで溺れたふりをする
堤真一がやる父に玻璃はお前も共犯だと言われ
玻璃は父が清澄の親子も秘密を知ったと殺そうと
しに来るとおそらく父からの暴行で顔を腫らした
まま清澄に警告しに来ます(その時に祖母の件も聞きます)
そこで清澄は絶対に玻璃守ると宣言します
でもこいつは前述のカギの件といいバカなので
何をするかというと友人から借りたゴムボートで
夜中に祖母の入ったトランクを探しに行きます
は????????警察呼べよ?????????
そしてバカは祖母のトランクは結局見つけられませんが
母のトランクが出てきて別れたはずの母親も
父に殺されていたことを示唆します
その後二人は玻璃の家に戻っていきます
は????????何でそっちに戻るの????
で案の定父にこれ完全に死んでるだろって位
ゴルフクラブで滅多打ちにされますが
なんか玻璃が父をやり返して撲殺し二人は助かります
清澄は結局玻璃を助けられなかったことを
引き摺っていくことになります
そりゃそうだこんなバカには無理です
あとなんかこの辺の葛藤をCGのUFOで
メタファー表現してるんですが別に必要ないし
微妙に意味がわからないので無視します
その後清澄は
その事件の影響で記憶がなくなってしまい
(これほんとにサラッと言うんですが都合良すぎ)
名前を変え別人になった玻璃と結婚し
子供が産まれ出産という日に起こった洪水で
川に落ちた子供を助けるために死にます
それがあの時玻璃を助けられなかった償いになった
俺はヒーローになれたとか語りながら流されていきます
…もう突っ込むのも疲れたんですが
最後まで意味がわからない終わり方をします
ひょっとして父から子にヒーローが
受け継がれたねみたいなメッセージが
あるのかも知れませんがこんな映画では
まるで伝わってこないです
原作を読みゃまだわかるんでしょうけど
こんな映画観た後でそんなことしようと
まるで思うわけありません
評価は不能です