「現実を知ること。、女の子は必見」17歳の瞳に映る世界 redirさんの映画レビュー(感想・評価)
現実を知ること。、女の子は必見
女子に生まれたと言うだけで幾多の苦悩と危険にさらされる。それでも傷つけられ傷つきながらも生きていくしかない。
アメリカペンシルバニア州は、堕胎できない州のようで、望まぬ妊娠をした高校生、父親は知性も感受性も愛情もなさそうな偉そうにしたがりなしようもない家父長自認ダメ男とみえる。親には言えない。ネットで調べて自然に堕胎しようと何故かビタミンCをがぶ飲みしたり痛々しくおなかを自分で殴ったりする。
近所に無料で検査をしたり相談にのってくれるとのろなあるが、そこはキリスト教団体が赤ちゃん斡旋のためにやってるみたいで堕胎が恐ろし好ことであるビデオをみせて、生まれたら赤ちゃんの里親に探してあげる心配ないと言うところ。ありえない!!しかしそこには医師もカウンセラーもいて出産と里親制度利用を進め利最悪な場所ではあるがどなたも女性である。
女性の医師が診察する、こういうところに女性が配置されているのはさすがね、と思って見ていたらのちにニューヨーク州の施設では、ペンシルバニアでは妊娠週をわざと間違えて教えられていたことが判明(堕胎不可になることを狙っている。間違いではなくわざとであり組織の目的意識に沿う悪意によるもの)
それでもそんな場所があり女医がいて診察してくれるのは、ひどいとは言え日本にはないこと。
その後、同い年のいとこと二人
堕胎可能なニューヨークにバスで出かける。いとこは誰の目にも美少女で、途中ナンパされたり、いとこの方は妊娠したオータムより社会を知ってるようで、美少女であればこその苦労、危険な目に遭ってきたように思われるし、だからこそこれまでの経験値とこれからも続く困難を視野に強く逞しく目的を達成しようと果敢だ。
オータムは望まない妊娠という体験からも、そしてそれ以上に社会の仕組み、差別が必然な現状を知る。
17歳の女の子二人が長距離バスに乗ったりにょーヨークの街をうろついたり野宿したりするのをみているだけで痛々しい。
オータムはニューヨークで嫌がらせや誰のサインや同意が必要などもなく、よく考えた上での自分の決断判断であることさえ確認できたら、きちんと手術をしてくれる。そこでも医師、カウンセリングや受付スタッフは皆女性。これができるだけでも日本もだいぶ楽になると思う。
この映画は多分に教育的な目的も達成している。途方にくれる10台の望まぬ妊娠、10代でなくても途方に暮れる。市販の妊娠判定のキットで陽性ならそれは陽性であること、ジタバタしても自分で堕胎やなかったことにはできないこと、アメリカであれば堕胎容認、堕胎禁止それぞれの州でどんな仕組みや対処方法やサポートがあるかないかを知ることもできる。具体的にどのように診察されるかどのような処置がされるかも強いイメージと、当事者の感情を持って知ることができる。
悲惨な体験、惨めな気持ち、男に騙されたふりしてナンパされても成し遂げねばならなかたし、もっと危険や悲劇になっていたかもしれない。
それでも助けてもらえる場所があることは日本より何百倍もいい、そこでは、一人の人として自立して人として扱われる。
知恵を働かせること、勇気を持つこと、諦めないこと、友達やシステムを頼ること。
みんなにみてほしい。若い子みんなに見て、一応知識として蓄えてほしいし、大人や男子も見てこの現実な加担してること(妊娠させて無責任なことやシステムを変える作る以前に旧態以前の維持やさらなる逆行をしてる、加担してること、存在してるだけで考えおかしいと思わない限り加担してるということを考えてほしい。現実の厳しさ。
二人の俳優さんはとても魅力的で多感でありながら押しつぶされそうななか生きてる様を演じる姿が目に焼きつく、心に刺さる