薬の神じゃない!のレビュー・感想・評価
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このように強烈に働きかけない限り薬価って下がらないのか
・メガネ長髪男の自宅におよばれし、小さなダイニングテーブルを3人で笑いながら囲んで食事をし ている光景に「真の幸福」をみた。
・主人公がauCM「金ちゃん」役の濱田岳に似てる!
・最後は涙が。 あちこちから鼻をすする音。
・なかなか長い。 一代叙事詩。
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「病は一つしかない。“貧乏”だ。」
この言葉がグサッとささった。 なぜなら私も現在難病と闘っているから。
薬価が数万とかなり高い。 でも打たないと症状が進行する。。「命も金次第」という言葉を身をもって体感中だ。
「こんな状況やっぱりおかしい! Noだ!」
これを突きつけて主人公たちはついに現状を変えた。
マシュー・マコノヒー主演の「ダラス・バイヤーズクラブ」とオーバーラップする。
勇気をもらえた。
が、一方で「彼らのように強烈に働きかけない限り薬価って下がらないのか。。。」と気付き、軽い絶望感も味わっている。
法を守り人を見捨てるか、法を破り人を守るか
法を守ることが正義か、法を破ってでも人を救うのか正義か。主人公は金のために白血病の薬の密輸に手を染める。彼には義侠心も正義感もなかった。金のためだけに始めた事業だが、正規ルートでは高くて変えない薬を求めて、白血病の患者が殺到。期せずして主人公は救世主となってしまう。
警察の捜査の手が伸び、事業をストップせざるを得なくなった時、患者たちに死の危険が迫る。国は貧乏人の命を救わない。救えるのは主人公のような犯罪者だった。彼は確かに犯罪者だが、本当の意味で公共心を持った男と言える。法を守り人を守らない国に公共心はあるだろうかとこの映画は問いかける。法の奴隷では人間とは言えない。自分の頭で考え、時には法を破り人を守れる人間こそ、真の成熟した人間である。
手に汗握る展開で一流の娯楽映画であり、社会への深淵な問いかけももった作品。素晴らしい傑作。
2014年に起きた実在の中国の医療事件を元に描き、中国で興行収入500億円の大ヒットをし賞レースも席捲した作品。
本作は2014年に中国で実際に起きた「血液のがん」である「慢性骨髄性白血病」をめぐる中国の医療問題に切り込んだ社会派エンターテインメント作品です。
主人公は、上海でインドの強壮剤を販売している店主ですが、利益も出せず苦しい生活を送っています。
そんな彼のもとに「慢性骨髄性白血病」に苦しむ男性が訪れ、「中国で認可されている正規の薬は値段が高すぎて治療を続けるのが困難で、インドで製造・販売されているジェネリック医薬品を入手したい」と密輸の依頼を持ち掛けます。
あまりにリスクが大きすぎるため一度は断るのですが、主人公は父親の手術費も払えなくなり、遂に安価で買える「慢性骨髄性白血病」のインドのジェネリック医薬品の密輸に乗り出します。
最初は、あまりに違いすぎる価格差によって安価で売却しても利益は出ましたが、中国の警察が本格的に動き出し、リスクがどんどん高まっていきます。
そして、密告の脅しまで出て、逮捕される前に辞めようと決意します。
ただ、同時に主人公は、いつ誰が罹ってもおかしくない「慢性骨髄性白血病」の医療問題の現実に直視せざるを得なくなるわけです。
果たして、最終的に主人公がとった行動とは?
本作は2018年の金馬奨で作品賞、脚本賞、主演男優賞、新人監督賞、助演男優賞などにノミネートされ、見事に脚本賞、主演男優賞、新人監督賞を受賞しています。
中国や日本の医療問題を考える上でも見ておきたい名作だと思います。
残念なのは、公開規模が日本では非常に少ないという現実です。見られる人は是非見てみてください。
中華製には稀有な社会派医療ドラマ
貧しい白血病患者を救うためにインドの安価なジェネリック薬品を密輸販売する業者の物語、中身は2014年の「陸勇事件」の実話に基ずく純粋な社会派ドラマなのだが主人公を美化しすぎることもなくコメディ要素も加えて上手に仕上げていました。
主人公を演じるシュー・ジェンさんはどことなくムロツヨシさん似に思えて好感が持てました。
どちらかと言うとこれまでの中華映画は国威高揚的なイデオロギー的な側面から胡散臭く苦手だったが本作を観て考えを改めました。
国が医療政策の非を認め、庶民の力が国を動かす余地があることを示した点では、よくぞ世に出た作品と驚き半分、監督官庁と製作陣に拍手を送りたい・・。
不認可ジェネリック薬と犯罪と人間ドラマ
中国映画といえば貧乏。
この描き方が抜群にうまいといつも唸らされる。
金がなければ治る病も治せない。
めぐって、不認可ジェネリック薬を中心においた犯罪モノ人間ドラマ。
また現実に起きた出来事を元に映画化されているため、
やはり展開は予想を裏切ってくる。
そこに引き込まれもするし、きっちりとらえた脚本に「人の心」の動きもまたつぶさと見てとることができた。
画面も古臭くなく、編集もとにかくうまい。
あまり見ない中国映画だが、以前見た「獅子舞少年」同様レベルは高いと感じてや止まない。日本にない迫力を持っている。
演者も全く知らない人ばかりだが、とてもモダンな演技でこれまた見入った。
どの演者も美男美女を全面に押し出していないが、存在感はあるし、美男美女ではないが格好良く魅力的だった。こうした層の厚さ、恐れ入る。
韓国映画も手強いが、中国映画も同様だ。
ハスにかまえて観る人は、本国のプロパガンダがどうのと言いそうだが、
チラチラ見え隠れするものの、抜きにして見ごたえある本当にいい作品だった。
主役の人がどうしても「ムロツヨシ+大泉洋÷2」に見えて仕方なかったw
茶髪少年役の演者、今後どこかで観ることがあれば応援したいと思えた好演だった。
薬の神
ムロツヨシ風の主人公と小栗旬もどきの刑事にどことなく親近感を覚えつつ鑑賞。
高すぎる中国国内の白血病抗癌剤をインドから破格で密輸して転売するハードボイルドなクライムストーリーかと思いきや、根底にあるのはヒューマンドラマだった。
もうひとつ大きな盛り上がりが欲しいところだけれども、中国である種の革命を起こした者の物語として素晴らしかった。
たぶん、日本人は好きな構成なのでテレビ放送しても良いと思うけれど、有名な役者もいないので数字は取れないか。
唯一にして最大の病は、貧困だ。
人命救助が違法であってはならない…
確かに密輸は違法だが、そもそも薬価が法外で死を待つのみの状況打破のために必要に迫られて行ったもの。しかも金儲けではなく、人助け。逮捕される危険性があるにもかかわらず、現代の義賊。笑いあり涙あり、バランスが取れた良作だった。減刑3年も長いとは思うが中国の司法制度も中々のものと思ってしまった。主演が奥田民生似でどこか憎めない、好演だった。
主演はKinKi Kidsの堂本剛
2022年3月13日
中国映画は初めて鑑賞しました。
■映画の感想
ストーリーもテンポも非常にわかりやすい映画でした。
教科書のような起承転結で、どんな世代の人が観ても理解できる構成だった点がヒットの要因なのでしょう。
ただ、展開がよめてしまうので、個人的には面白かったけど予定調和感がありました。
■薬について
主人公らが売っていたのは、偽薬なのか、ジェネリックなのか、どっちなんだろうと思っていました。
■主人公について
KinKi Kidsの堂本剛にしか見えませんでした。もしくは次長課長の河本。
風が吹けば桶屋が儲かる。
実話が元で演出と構成が上手い!おすすめな映画
ですが、製薬会社って何がしたいのだろう。。。あ、風邪が流行ればワクチンで儲かるんだったね。
ムロツヨシさんと小栗旬くんを見ていたような気に。。
最後まで目が離せなかった
全く退屈しない緊張感のある映画だった。
演技もカメラも俳優もいろんなものが素晴らしいと思えた。
中国人の逞しく生きる姿を見られる映画だった。
名作と言っても一度観れば満足となってしまう作品は多いけど、この映画は何度も観たくなる。人間の逞しさを教えてもらうために何度も観てしまう。
最近のことなんだね。
本作では、白血病の治療薬が高すぎるので。
じゃあ無認可インド薬(ジェネリックという単語は、終わりにしか出ない)を輸入しよう。
ただし同じ上海のみ。管理できないから。
でも警察に捕まらないんかい?。
ざっくりそれだけなんですが。
最初は「一儲けしてやれ」な主人公が、結構コミカルで。
それが後半以降、だんだんシリアスになっていき。
情に訴える内容になっていくところが。なかなかやるなあ。
アクションもあったりして、じっとしていられない。
製薬会社も「儲けのために」薬の値段を決めるのはわかる。
でも一番は「患者の治療のために」だよね。
エンドロールで、この事件をきっかけに中国医療がどう変わっていたか。
割と最近のことなんです。へーって。
そう思うと日本の医療、鹿kりしてるんだなとしみじみ。
⭐️今日のマーカーワード⭐️
「皆さん希望を捨てないで」
法律は誰のためにあるのか
だらしない生活を送り、売れない滋養強壮剤を販売する貧乏だった男が、ひょんなことからインドから白血病患者のためジェネリック医薬品を密輸することになり、患者の現実に直面する。
仲間集め、手にした成功、にわかにうまれる友情、そして逮捕の恐怖と離散…、最初は金儲けのためにとビジネスを始めた男の心境の変化もあわせて、話はスピーディーに展開し一級の娯楽品に仕上がっているが、忘れてはいけないのがこれが事実をベースにしているということで、社会の現実を問いかけてくる。
薬は患者を助けるために開発されたのではないのか?
法律は市民を助けるためにあるのではないのか?
ほんものの病気は貧乏であり、それは治せないという痛烈な皮肉めいた台詞もあったが、否、病気だからこそ貧乏になる側面もある。そして貧乏だから病気になることも。誰もが病気にならない保証などない、というのはまさにその通り。
開発費回収のためつり上がる薬価。
ビッグファーマはいつもこの問題が俎上にあがる。
開発の利益を守りたい製薬会社と現場の医師と患者の構造は、そのまま権力の構図に変換される。
法が市民を助けないのなら、法そのものが間違っているのだと一石を投じないと、政治も社会は動かないのだとこの映画は伝えるが、当局の締め付けの場面がやや緩いのは、無事公開されるように忖度したのか?と思うと、少し興醒めでする部分もある。
それにしてもチョンを取り巻く登場人物のキャラが際だち、共通目的のため悪事(という名の善行)に手を染めていく様が、オーシャンズ11のような犯罪組織もののようで、とてもスリリングでおもしろい。
チョンの義理の弟が刑事で捜査に葛藤したり、インドの不法医薬品生産会社の社長とチョンがビジネスをこえ連帯感を共有したりと、すみずみまで胸熱の演出も。
話には関係ないが、刑事役が小栗旬にみえてしかたがなかった。
頑張れ相田さん!!
凄く面白い映画でした♪
主演の俳優が、お笑いコンビ三四郎の相田周二さんと激似で驚きましたが…
2014年に中国で実際に起きた事件を元にした映画なんですね。
感動しました。
白血病の治療薬をインドから密輸する主人公が最初は「ゲスだなぁ~。嫌だなぁ~こんな人」と思うのですが、最後には「頑張れ!負けるな!相田さん」って応援してるんですよ(笑)
密輸を始めるキッカケは金儲けの為だったかもしれないけど…
途中から白血病の治療薬を買えない貧しい人達に寄り添い奮闘する主人公がイケメンに見えてくる魔法にかかってるし。
次回の有吉の壁で相田さん見たら好きになってるかもW
そしたら小栗旬まで登場!!
なんて凄いんだ中国映画!!
主人公の相田さんの義理の弟役が小栗旬さんに少し似てます。
角度によっては小栗旬そのもの。
密輸に関わる仲間たちも皆さん味があって素敵でした。
笑いあり、涙あり、感動ありでアッと言う間に見終わりました。
オススメです。
正義とは
警察なら法を守る=ルールを守るのは当然だろうが、サッカーの試合とか見てると、ユニフォームを引っ張ったり、見えないところでのファウルはスルーされていたりする。同じように、法で認可されていない薬を販売して人を救うのは、「ルールブックに追加されていない項目」だから反則とみなされ、ジャッジ(警察)からしたらファウルなのだろう。
人を傷つけることがファウルで、傷つけないことはファウルじゃない。そんなシンプルなルールなのに、あるとき急に見失い、わからなくなる人間。。。
薬の販売を手伝ってた若者が、主人公を助けようと車を走らせて警察を引き寄せた結果、事故死してしまい、主人公が警察に向かって「まだ二十歳だぞ!?何の罪がある!?」と激高するシーンには胸を打たれた。
人間の全部が詰まっている映画。正義とはなにか。その答えがある映画。
当局的にはセーフなのね
インドは特許制度が微妙に違っているので、ジェネリック医薬品が(早く?)作れるのだとか。製薬会社が膨大な研究開発費をかけているのはわかるが。
鑑賞前はあらすじをパッと見て「『ダラス・バイヤーズ・クラブ』まんまじゃない?」と思ったが…。
最初はほんと最低のダメ親父だったのが、渋々行っていくうちに、という大筋はそうだが、途中捻りを入れてきたり、キャラの立った脇役陣の配置で、問題の色々な側面を見せたりしてくる。ラストとかちょっと人情噺により過ぎかなとも思いますが、総じて楽しんだ。
タイトルも前半と後半では意味合いがちがってくるように思えて、うまい付け方。
法律に反しても
人を救いたい気持ちに深く考えさせられました✨薬の密輸、仕事の経営や、目の前で苦しむ患者を見て、苛まれる姿、
亡くなった仲間、人間として何を撰び、
どう生きるか、実話を元にしているだけあって、深く切り込んだストーリーでした。
ラストに希望の光が見えました✨
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