あの頃。

劇場公開日:

あの頃。

解説・あらすじ

マネージャーやプロデューサー、ベーシストとして「神聖かまってちゃん」などのバンドや音楽ユニットにかかかわってきた劔樹人の自伝的コミックエッセイ「あの頃。男子かしまし物語」を、松坂桃李主演で実写映画化。大学院受験に失敗し、彼女もお金もなくどん底の生活を送る青年・劔。松浦亜弥のミュージックビデオを見て「ハロー!プロジェクト」のアイドルに夢中になった彼は、イベントで知り合ったコズミンら個性的な仲間たちとともに、くだらなくも愛おしい青春の日々を謳歌する。しかし時は流れ、仲間たちはアイドルよりも大切なものを見つけて離れ離れになっていく。そんなある日、コズミンがガンに冒されていることを知った劔は、かつての仲間たちと再会を果たすが……。「愛がなんだ」の今泉力哉監督がメガホンをとり、「南瓜とマヨネーズ」の冨永昌敬が脚本を手がけた。劔がアイドルにハマるきっかけとなる松浦亜弥役を、「ハロー!プロジェクト」のアイドルグループ「BEYOOOOONDS」の山崎夢羽が演じる。

2020年製作/117分/G/日本
配給:ファントム・フィルム
劇場公開日:2021年2月19日

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(C)2020「あの頃。」製作委員会

映画レビュー

3.5味のある役者陣のやりとりが徐々に癖になる

2021年2月28日
PCから投稿

この映画には何か、若き頃に未知なる扉を押し開いたときに感じた部室臭のような空気が満ちている。それは懐かしさと共に酸っぱさすらこみ上げる記憶。歳を重ねて口にする機会は減っても、それでも、当時の仲間とならいつでもあの頃に戻って盛り上がれる。思い出して笑顔になれる。ハロプロ好きでもそうでない人でも、誰もがそういう記憶、場所、仲間に思い当たるところがあることを、じわじわと気づかされる作品だ。イベントで集う仲間は、各々が格別の芸達者ばかり。はじめはとっつきにくそうに思えても、幾度も場面を重ねていくことで、徐々に味が沁み出し癖になり、しまいにはこちらの方が「馴染みのあの感じ」を求めてしまうほど。また、今泉演出は決して感傷的になりすぎず、お涙頂戴にも陥らない。だからこそ、あの苦笑してしまうくらい掛け替えのない日々が輝きだす。いつもとガラリと違う個性を放つ松坂桃李、そして波に乗る仲野大賀の魅力も堪能した。

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牛津厚信

4.0冨永昌敬脚本×今泉力哉監督にしては少々物足りないが

2021年2月19日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会

笑える

楽しい

今泉監督作は大好きなものが多いので、鑑賞前の期待のハードルを上げすぎてしまったかも。本作では脚本を担当している冨永昌敬監督にしても、いつもならある種独特のモノローグで雰囲気を作りつつ物語を牽引するのだけれど、劔を演じる松坂桃李のモノローグはまあ割と普通のトーンで(もちろん今泉演出なので真似をする必要もないのだが)、何か少しずつ物足りない思いがした。

評者もバンド経験があるので、仲間と何かを一緒に追求したりだらだらと馬鹿みたいな時間を過ごしたりする感覚はよくわかるし(共感しすぎてつらくなる場面さえあった)、関心のない人から見たら価値がよくわからないことに夢中になれるのが青春なのかもな、と自分に重ねながら観ていた。

昨今のアイドル事情に疎いので、握手会の場面で登場するのが松浦亜弥本人?と一瞬思い、でも今こんなに若いはずないし…CGで若く見えるよう加工した?などと悩んだが、ハロプロの山崎夢羽さんというすごく良く似た子を起用したのですね。このキャスティングはなかなか憎い。

公開前の作品と比較して恐縮だが、4月公開予定の「街の上で」の方が今泉監督らしさがよく出ていて断然好き。「あの頃。」で劔とちょっといい感じになる中田青渚が、「街の上で」で印象的な関西弁の女の子役で好演している。

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高森 郁哉

3.0オジサンは 「あの頃は楽しかったなぁ」で飯を食う生き物。

2025年4月11日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

楽しい

フットボールアワーの岩尾さんが、複数人でやってるYoutubeの動画内で、
この映画の事を勧めていた。とはいっても、映画は普段からあまり見ないようで、
その年に唯一見た作品、とのことだった。

そんな映画ライト層の人が食いつくような作品で、
アイドルオタクが、その界隈の仲間たちと交流した日々、という青春映画。

ただ、この映画はオタクだけに刺さる類いのものではなかった。
若かりし頃、学生時代の部活動やサークルとか、バイトの時間とか、
何かに熱心に取り組んだり、そこで仲間たちと時間や想いを共有したり、
そういう経験が何かしらある人間ならば、
きっとこの作品から何かを感じ、懐かしむ事ができるだろう。

オジサンになって思う事だが、オジサンという生物は、
「あの頃は楽しかったなぁ」を、毎日おかずに飯を食う生き物である。

最近身近で起こった出来事や、観たり聞いたりしたエンタメは、
翌日になったら全部忘れてしまうのだけれど、
「あの頃」の出来事や、感受したエンタメというのは、
昨日あった事のように詳細まで覚えているし、熱く語ることができる。

過去の記憶熱量の保温状態が、極めて継続して良好なのだ。
人間の記憶回路最大の謎だ。

ただ、主人公は決して、過去の懐かしみだけに浸るのではなく、
その後、自分を見つめ直し、自分の進むべき道を自ら選び、進んでいく人物として描かれ、
自分のやりたいことを今しているし、今が楽しいと思える人間になっている。

なーんだ、終わってみればただの成功人の話じゃん。

個人的にはそこで冷めてしまった。
熱量の保温機能がぶっ壊れてる、私のようなクズが迂闊に見ると、
意外と精神衛生上、危険な映画だなとも思った。

ノスタルジーだけじゃない、不条理な出来事も物語に入ってくるので、
人生って、不条理も込みで生きていくことなんだよって理解できる映画だった。

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ソビエト蓮舫

4.0好きなもの見つけて日々楽しくなるのっていいなと思った。 勝手なイメ...

2024年12月25日
PCから投稿

好きなもの見つけて日々楽しくなるのっていいなと思った。
勝手なイメージだけど男性の方が何気ないことで楽しめてみんなでわちゃわちゃやってっていうのがあるような気がした。

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r.y