劇場公開日 2022年7月1日

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「ラーマン監督が描くショウビズ界の光と影。」エルヴィス ごーるどとまとさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0ラーマン監督が描くショウビズ界の光と影。

2022年8月28日
iPhoneアプリから投稿

(映画.comさんのID統合?とやらが上手くいかず、レビューがPCから出来ない状況でした。
まだ上手く統合できたのかどうか不安ですが)

“エルヴィス”というより“プレスリー”とかつて日本では呼ばれていたキング・オブ・ロックンロールの人生を描いている今作ですが、冒頭から一瞬にしてバズ・ラーマン監督作と分かる独特の映像!きらびやかで目まぐるしく飛び回るカメラワークに圧倒されてしまいますが、そのギラギラ感が見事にエルヴィスの生きた時代とマッチしていました。
ラーマン監督が普通に伝記映画を撮るわけはなく、悪名高きパーカー大佐の視点からミステリー仕立てに綴られています。

エルヴィスを見出したプロデューサーでありマネージャーでもあったパーカーの搾取に苦しめられながらも彼とは縁を切ることが出来ず、いわば表裏一体の二人。パーカーがいなければもしかしたらエルヴィスはスターになっていなかったのかもしれません。トム・ハンクスの怪演があの時代のショウビズ界の深い闇を鋭くえぐりだしていましたね。
そしてエルヴィス役のオースティン・バトラーは文句無しのパフォーマンス!歌も動きも、もちろん色気も期待以上のものを見せてくれて素晴らしかったです。
初めてのラスベガスのステージシーンは本当に鳥肌モノでした。

ごーるどとまと
みかずきさんのコメント
2022年9月13日

ごーるどとまとさん
みかずきです

るろうに剣心レビューへの共感ありがとうございます。

本作、ショービジネス界の光と影も凄かったですが、エルヴィスがライブでの観客の熱狂の虜になり、家庭生活が破綻していくのは、切なかったです。

観客の熱狂は、最初はエルヴィスの糧になりますが、次第に溺れていくところに、ライブは魔物だと感じました。

しかし、あれほどの熱狂に受け続けたエルヴィスは、幸せ者だったかもです。
人生、一つの夢を叶えることは、もう一つの夢を諦めることなんですね。

では、また共感作で。

-以上-

みかずき